THE UPTOWN SHUFFLE (SMOKE SESSIONS)

VINCENT HERRING (2013/4/26,27)

THE UPTOWN SHUFFLE ←click!!


【パーソネル】

VINCENT HERRING (as) CYRUS CHESTNUT (p) BEANDI DISTERHEFT (b) JOE FARNSWORTH (ds)
【収録曲】

(01-03) ELATION / LOVE WALKED IN / TENDERLY
(04-06) UPTOWN SHUFFLE / THE ATHOLETE / POLKA DOTS AND MOONBEAMS
(07-09) STRIKE UP THE BAND / DON’T LET IT GO / BIG BERTHA

【解説】 ( 2021年10月10日更新 / 連載 1,461回 )

 ( 前回 までの粗筋 ) 伊予大洲駅に到着した。 …ということで、大洲の町の散策開始〜。 町の名前は大洲市で、駅の名前は伊予大洲。 わざわざ頭に伊予を付けるのは、どこかに伊予ではない、ただの大洲駅というのがあるのか、あるいは 松本伊代の陰謀か、そのどちらかだと思うんっすが、もし松本伊代の陰謀であるなら、伊予大洲ではなく、伊代大洲にする筈なので、違うかな? …と。 松本伊代があまりにもアホ過ぎて、自分の名前の漢字を正しく書けなかった可能性も捨てきれないんっすが、自分で書いた本なのに 「まだ読んでない」 とか言っちゃうくらいだし。 んーと、 これ 。 『伊代の女子大生まるモテ講座』 っすか。 もし、この本を本当に自分で書いたのだとすれば、それはそれで黒歴史になっちゃいそうなんっすが、こんな、見るからにつまらさそうな本を出すから、女子大生のイメージが悪くなるんや! …とも。 僕は女子小学生とか、女子中学生とか、女子高生とかが、そんなに嫌いではなかったりするんっすが、女子大生だけはどうしてもあまり好きになれなかったり。 その諸悪の根源が松本伊代であることが判明したんっすが、で、伊代大洲や伊予大洲ではない、ただの大洲駅。 曖昧さ回避のためのページ 。 大洲駅 (おおすえき) とか、 大洲駅 (だいしゅうえき、ダージョウ駅) というのがあるんっすな。 いや、大洲駅 (おおすえき) は、かつて存在した駅で、今は存在しないみたいなんっすが、で、伊予大洲駅。 これ、 「おおす」 じゃなくて 「おおず」 と読むんっすな。 濁ると分かっていても 「いよおおづ」 だと伊予大津になってしまうので、ちゃんと “iyooozu” と入力しなければならないんっすが、 “iyooopon” (いよぉぉ、ポン♪) だと鼓を叩いているっぽいし、で、書いていて気付いたんっすが、愛媛 = 伊予の みかんジュースが 「ポンジュース」 なのって、もしかしてこの “iyooopon” (いよぉぉ、ポン♪) から来てるとか? んーと、 名前の由来 。おお、全然ちゃうやん! で、大洲市の観光スポットは、 ここ 参照。 「伊予の小京都」 っすか。 この 「〇〇の小京都」 というのは、 「〇〇のダルビッシュ」 と同じくらい色んなバージョンがあるんっすが、ぶっちゃけ、本物の “大京都” と比べると、こじんまりしていて、「所詮は “小京都” やなぁ…感」 が拭えなかったりするんっすが、伊予の小京都はどうなんっすかね? メガネッシュくらいやってくれれば、全然オーケーなんっすが、大洲エリアの観光スポットは この2強 。 この2つはわりと近接しているんっすが、駅からは2キロくらい離れていて、微妙。 さば家から桑名駅までが、だいたいこれくらいの距離なんっすが、片道なら何とか歩く気になるギリギリのライン。 が、往復はちょっと嫌。 最寄りのバス停は大洲本町というところで、 帰りはそこから松山市駅・道後温泉行きのバスに乗る予定なんっすが、片道なら何とか歩く気になるギリギリのラインなので、歩くかぁ…と。 んなことで、歩いてみました。 まず最初に目指すのは、目刺し…は、あまり目指したくありませんな。 あまり好きではないんっすよね、小魚。 しかしアレっすよね。 カタクチイワシやウルメイワシなどのイワシ類の小魚を塩漬けした後、目から下あごへ竹串やワラを通して数匹ずつ束ね、乾燥させたもの。 そんな残虐な行為をしておいて、 「目刺し」 と名付けるとか、ちょっとどうかしてますよね。 特にウルメイワシとか、目を竹串やワラで刺されて涙目になってウルウルしていて、可哀想…。 ま、それはそうと、まず最初に目指すのは


< 大 洲 城 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 大洲城 。 何でもいいけど、このオフィシャルサイトのコンテンツの 「大洲城歓迎はたふり」 というの。 「大洲城歓迎は、2人(ふたり)?」 に見えて、2人しか歓迎して貰えないのか? “ぼっち” は疎外されるのか? そんなふうに思ってしまったんっすが、 「歓迎・旗振り」 なんっすな。 JR四国の観光列車 「伊予灘ものがたり」 が鉄橋をゆっくり渡るとき、大洲城本丸からのぼり旗を振って歓迎しています。 おお、いいじゃん。 この 「伊予灘ものがたり」 というの、乗ってみたかったんっすけどね。 料理がめっちゃ美味そうだし、下灘駅に8分ほど停車するみたいだし、こんな 地元のおもてなし も。  おお! 八幡浜編 八幡浜駅到着後に、八幡浜高校のみなさんがお出迎えに来てくれます。 おおおおお! うぉぉぉぉぉぉぉぉ!! (←興奮し過ぎ。) あ、でも (不定期) っすかぁ。 もし、 八幡浜高校のみなさんがお出迎えに来てくれなかったら、めっちゃガッカリして、不平・不満の気持ちがあって、なげやりな態度や反抗的な態度をとってしまいそうなんっすが、 (不定期)とか、ふてくされる要因になるので、やめて欲しいところなんっすが、で、 大洲城 。 明治21年(1888)には天守も取り壊されましたが、4棟の櫓は解体をまぬがれ、いずれも国の重要文化財に指定されています。 (中略) 4層4階の天守は、明治期の古写真や 「天守雛形 (ひながた) 」 と呼ばれる江戸期の木組み模型など豊富な資料をもとに平成16年 (2004) に木造で復元したものです…と。 天守は復元されたパチモンではあるんっすが、木造なので、ま、桑名の しぐれ城 よりは価値があるかな? …と。 そういうわけで、いつまでもつかなあ、しぐれ城の九州ラーメンは。 そんなことが書かれておりますが、いやあ、もたなかったっすなぁ、九州ラーメン。 その後、まもなく経営破綻して、しぐれ城そのものも跡形もなく解体されてしまったんっすが、天守再建、しかも木造で…って、うらやましい限り。 名古屋の河村たかし君も、うらやましがっているに違いありませんが、で、大洲城。 駅から歩いたら、けっこう大変でした。 ちょっとした山の上に建っているので、汗だく。 桑名城とか、標高0.7mくらいのところに建っている…というか、建っていた形跡が残っているので、城というのはそういうものだと思ったまま大人になってしまったんっすが、世の中には山の上に建ってる城というのもあったりするんっすな。 大洲城くらいならまだいいんっすが、岐阜城とか、毎日通勤するのが、めっちゃ大変そう。 岐阜城はかつて稲葉山城と称し、戦国時代には斎藤道三の居城だったんっすが、 「稲葉くん (←サバくんの本名)、稲葉山城に転勤する? 」 と、道三さんから言われたりしたら、丁重にお断りさせて頂こうかと。 松山城もそうっすよね。 今回、まん延防止なんちゃらで臨時休業になっているものの、外からだけなら覗くことは出来たんっすが、ロープウェイやリフトも止まっていて、歩いて山に登らなければならないので、止めました。 その代替プランがこの大洲城だったんっすが、 (写真・いちばん上)(写真・いちばん下) 。 平成16年 (2004) の復元なので、綺麗なものでありますな。 で、4層4階って、ちょっと変わってませんか? 普通、3層か5層にするよね? …と。 もともと5層で復元する予定だったのが、寄付金が予定の80%しか集まらなくて、こうなっちゃったのか、あるいは3層の予定だったのが、思った以上に寄付金が集まりすぎて、えーい、もう1層、オマケで造っちゃえ! …となったのか。 前者なら何ともショボい話だし、後者なら蛇足もいいところなんっすが、蛇足はクソだ。 そう、習いませんでしたか? ま、明治期の古写真やなんかを資料にして復元したらしいので、元々が4層だったのかも知れませんが、 「4層は死相に通じるから縁起が悪い。」 そうアドバイスする長老とか、いなかったんすかね?  他に4層の城って、あるんか? …と思って調べてみたら、 大垣城 。 おお、何と身近なところに。 4層の天守は 「死相」 に通じるということで忌み嫌われ、3層か5層にするのが常なんです。 おお、ほれ、やっぱり!

 とまあ、ちょっぴり縁起の悪い大洲城の天守でありますが、ちょっとした山の上に建っているので、4階まで上ると、そこそこ眺めがよかったりします。 (写真・上から2枚目) 参照。 で、中の階段は(写真・ちょうど真ん中) みたいに、めっちゃ急。 バリアフリーよりも、史実に忠実であることを優先した模様でありますが、こういう階段はアレっすよね。 女子小学生とか、女子中学生とか、女子高生とかの集団と一緒に昇りたいところっすよね。 もし、後ろからそういう集団がやってきたら、紳士な僕はレディファーストを心がけて、「どうぞどうぞ!」 と、先を譲ってあげようと思うんっすが、今回、まったくそんなシチュエーションではなく、ただ昇りにくいだけの危険な階段だったりしたんっすが、恐いって! で、降りる時はもっと恐いって! で、とりあえず、 「城 急な階段 パンツ」 でググってみたところ、 女性はパンツスタイルで 。 そんな松本城の口コミが出てきたんっすが、あ、ここでいうパンツというのは、僕が期待したパンツではなくて、そっちのほうのパンツでありますな。 ちゃんと 「ズボン」 と言えって! そう思わずにはいられませんが、で、天守の中の展示物はさほど多くはなくて、(写真・下から2枚目) の 「城普請中の土木作業員」 のモデルとかがある程度。  安全帯の着用はよいか? 安全帯の着用、ヨシ! …って、いや、ぜんぜんよくないって! 職業柄、どうしてもそういうところに目がいってしまって、パンツとか、まったく眼中になかったりするんっすが、とまあそんなことで、大洲城は以上っす。  で、続いては、


< おおず赤煉瓦館 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 赤煉瓦館 。 いいっすよね、赤煉瓦。 建物が赤煉瓦で出来ているというだけで観光スポットになります。 これがもし 「おおずコンクリートブロック館」 だったりしたら、誰も寄りつかないに違いありませんが、レゴランドとか、 “ダイヤブロックの館” 的な、何か? …と、勘違いして来る人はいるかも知れませんけど。 で、建物が赤煉瓦で出来ているというだけで観光スポットになると書きましたが、さすがにそれだけでは弱いので、中を飲食店にしたり、物販店にしたり、展示スペースにしたりして、集客を図ることになります。 で、ここの場合、工芸品や特産品などの販売、休憩スペース、ギャラリーが設けられており、うんぬん。 個人的にあまりソソられるものがなかったので、別に行かなくてもいっかぁ。 …と思っていたんっすが、ブラブラと町を歩いていたら、ここの前に出て、とりあえず素通りしたところ、 (写真・いちばん上) のところに出ました。 屋形船が係留されているんっすが、夏はここで 鵜飼い をやるみたいっすな。 岐阜県長良川・大分県三隅川と並び日本三大鵜飼に数えられる 「大洲の鵜飼い」 。 ほぉ。 岐阜の長良川の鵜飼いは見たことがあるんっすが、んーと、 これ 。 大洲の鵜飼いが、これと同じような式次第で行われるのかどうかは知りませんが、ぶっちゃけ、話のタネに1回見ておけばいっかぁ。 …といった感じでありまして、でもまあ、風情はあるので、せっかくだから1回くらいは見ておいたほうがいいと思うんっすが、で、この写真、よく見ると橋の向こうに大洲城が写ってる? えーと、 散策マップ 。 駅から歩いてくると、大洲城とその他の観光スポットは、橋を挟んだ両側に位置しているので、相互間の移動が地味に面倒だったりするんっすが、で、赤煉瓦館の中身のほうは (写真・上から2枚目) から (同・いちばん下) までを参照。 とりあえず赤煉瓦の建物というだけで、花と絡めても、 「いかにも」 といった感じの小道具と絡めても、レトロな郵便ポストと絡めても、それなりにソレっぽい仕上がりになるので、撮影スポットとしては、悪くないな♪ …と。 で、続いては、僕が本命と位置づけていた、


< 臥龍山荘 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 臥龍山荘 。 まず、名前が無駄にカッコいいっすよね。 臥薪嘗胆と竜頭蛇尾のコラボみたいで。 薪 (たきぎ) に臥して、胆 (きも) を嘗める。 うわぁぁぁぁぁ…。 肝 (きも) はキモくて嫌いなので、これはもう、洗いざらい過去の悪事を白状するしかありません。 小学校の頃、生徒から集めた 「平和の鐘の鉛筆」 のお金をフジタ先生に渡さずに、ため込んでいたのは僕です! あと、小学校の修学旅行で神戸の須磨水族館に行った時に売店で絵葉書を買ったら、その直後、「ここでお土産を買ってはいけません!」 という通達が出されて、やべっ! …と思ってポケットに隠していたところ、いつの間にか落としてしまって、ラッキー♪ …と思っていたら、それを先生に拾われて、帰りにみんなが集合した場で、 「これを落とした人は誰ですか? 正直に名乗り出なさい!」という事態になった時に、正直に名乗り出なかったのも、僕です! すいません! あ、でも、よくよく見たら 臥薪嘗胆 って、別に拷問の手段じゃないじゃん! 自分で勝手に好きでやってるだけじゃん! 実は “肝(きも)、大好き人間” だったりするかも知れないし、あー、さっきの話、なし! 平和の鐘の鉛筆とか、水族館の絵葉書とか、何にも知らないし! とまあそんなこんなで、臥龍山荘、いやあ、よかったっす。 詫び寂び、山葵 (わさび) 、水田わさび、これぞ日本の美って感じ?  (写真・いちばん上) とか、紅葉すれば、もっとよさ気なんっすが、 (写真・上から2枚目) の飛び石とかも、いい風情っすよね。 飛び石、フデイシ、ケビイシ。 “世界3大・○○イシ” のうち、 平安京エイリアン の主人公ならケビイシ、 謎の古代生物なら フデイシ なんっすが、庭に配するなら、やっぱ、飛び石やな…と。 最近、飛び石連休とか、あまり見掛けなくなっちゃいましたが、で、この臥龍山荘で最大の呼び物と言えば、 (写真・ちょうど真ん中)不老庵 。 上からだと、あまりよく分からなかったんっすが、こんなふうに崖っぷちに、清水の舞台みたいに建っているんっすな。 凄ぇぇぇぇぇぇ! ここから眺めるナントカ川の眺めが (写真・下から2番目)(同・いちばん下) 参照で、素晴らしく、いやあ、よかったな♪ …と。 大洲城と臥龍山荘、時間の都合で、どちらかしか行けないという場合は、僕だったら断然、臥龍山荘のほうをオススメします。 大洲城とか、所詮はパチモンだし。 一方、不老庵はというと、

 眺望 ★★★☆☆

と、意外と辛口な評価なんっすが、南面よりほぼ三面、眼下を流れる肱川の臥龍淵や冨士山が見渡せるぞ…っと。 ちなみに、富士山ではなくて、冨士山。 よく見たら “冨” の上に点 (てん) がないんっすが、 これ 。 「ふじさん」 じゃなくて 「とみすやま」 なんっすな。 大洲城から見えていた これ がそうだと思います。 で、その他、


< 大洲の町並み > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 場内の至るところに (写真・いちばん上) のような 「花手水」 があったりして、赤煉瓦館と同様、撮影スポットとして、大いに楽しめるな♪ …っと。 で、その他、町並みの散策。 (写真・上から2番目) は、臥龍山荘の近くにあった、それなりに由緒ありげな、何か。 ググってもよく分からなかったんっすが、散策マップに 「多聞天」 と書かれているのがコレっすかね? で、 (写真・ちょうど真ん中) は、その辺の適当な通り。 ちょっといい雰囲気やな♪ …っと。 で、 (写真・下から2番目)ポコペン横町 。 名前のセンスはちょっとアレなんっすが、ぽこぺん、ぽこぺん、だぁれが突っついたか。 ちょっと違いますな。 うちのほうでは、「ぽこぺん、ぽこぺん、だーれが突っつーいた? ぽこぺん♪」 でした。 で、有料の 「思ひ出倉庫」 なんてのもあるみたいっすが、時間がなかったので、今回はパス。 で、 (写真・いちばん下) は、 大洲まちの駅 「あさもや」 の近くの “いかにも” な撮影スポット。 レトロな郵便ポストと、井戸のあれ。 あざといっすよね。 で、当初、大洲城はパスして、 ここ で 「とんくりまぶし」 か、 「そばメシ炒飯」 でも食べようかと思っていたんっすが、ここまで来て、お城を見ずに帰っちゃうと、後で後悔しちゃいそうなので、昼飯は諦めました。 ちなみに 「そばメシ炒飯」 というのは、大洲の名物らしい ちゃんぽん でありますな。 どうせなら “元祖” の店で食べようか? そんなプランも考えたんっすが、焼きそば1人前+焼きめし1人前で、2人前の分量があるらしく、そんなものを食ったら、旅館の晩飯が完食できなくなっちゃうに違いないので、パス。 ミニちゃんぽんとか、半ちゃんぽんみたいなのがあればいいんっすけどね…。 んなことで、全般的に駆け足になっちゃいましたが、昼飯込みで、もうちょっとゆっくり回りたかった、そんな町でありましたな。 「伊予の小京都」、エエやん♪ …ということで、この続きはまた、次回☆

 んなことで、今日はヴィンセント・ハーリングっす。 何か、ナット・アダレイとの絡みで名前を聞いたことがあるような気がするキャラっすよね? ナットくんは、お兄ちゃん = キャノンボール・アダレイがお亡くなりになって、落ち込んで、ヤル気をなくしていたんっすが、ある日、キャノンボールの再来と呼ばれる若手の有望株であるヴィンセント・ハーリングと出会って、俄然、ヤル気を取り戻した。 そんな、ちょっといい話。 ちなみに僕も常にヤル気がなかったりするんっすが、別にそれはキャノンボール・アダレイの死が原因ではなかったりするので、 キャノンボールの再来と呼ばれるヴィンセント・ハーリングに出会ったとしても、俄然、ヤル気が回復するワケではありません。 今日の後半も、適当にさっさと片付けちゃおうと思うんっすが、ということで、 『ジ・アップタウン・シャッフル』 。 力強くも流麗なブローイングで一気にリスナーを引き込むヴィンセント・ハーリングによるワンホーン・カルテット。 ピアノにはこちらもエネルギッシュなパワー漲るプレイを聴かせてくれるサイラス・チェスナットに、カナダの JUNO AWARD の優勝者でもある若手実力派女性ヴォーカル&ベーシスト ブランディ・ディスターヘフト、ドラムにはエリック・アレキサンダーの名前を出すまでもなく国内でも人気のジョー・ファーンズワースという面子。 とにかくスリリングでスピード感溢れる王道ハードバップを堪能出来る1枚です。  そういったアレなんっすが、いいっすよね、サイラス・チェスナット。 “CHESTNUT” って、栗っすよね。 え? 栗って、マロンちゃうん? そう、思われた人がいるかも知れませんが、 ほれ 。 えっ、マロン = ザリガニ!? マジ、これは衝撃の新事実だったんっすが、ヤル気がないのに、この問題に深入りしている場合ではありません。 またネタに困った時にでも使わせて貰うことにして、では早速、演奏を聞いてみることにしましょう。

 まずは1曲目、 「エラーション」 。 これはアレっす。 「鰓(えら)っしょ?」 「ん…」 そんな市井の会話にインスパイアされて作られたものではないかと思うんっすが、個人的に、あまり好きではないんっすよね、魚。 身の部分はともかくとして、頭とか、骨とか、皮とか、鰭 (ひれ) とか、鰓(えら)とかが、キモ過ぎ、ウザ過ぎ、不味すぎて、うーん…。 よって、「鰓(えら)っしょ?」 とか言われても、ただテンションが下がるだけなんっすが、そんなタイトルとは裏腹に、演奏のほうは明るく楽しいファンキー系の作品に仕上がっております。   elation : 大喜び、上機嫌。 あ、鰓(えら)、関係ないやん! どおりで、ご機嫌なサウンドに仕上がっている筈なんっすが、テーマからアドリブにかけて、急速調でバリバリとエモーショナルに吹きまくるハーリングは、まさにキャノンボールの再来。 けれん味のなさが、とっても素敵♪ ナットくんが 「Zokkon 命 (ゾッコン・ラブ) 」 なのも納得なんっすが、ナットくんと納得で韻を踏んでいて、素敵♪ で、続くサイラス・栗くんのソロは、ファンキーとモーダルの両面を併せ持った感じで、マッコイ + ハービー + シダー・ウォルトンといったところっすかね? 何となくインテリ風のキャラを想像していたら、 これ 。 ソウルの塊 (かたまり) みたいなオッサンだったんっすが、でもまあ、藤原鎌足 (かまたり) みたいなオッサンよりは、ピアノが上手そうで、いっかぁ…と。 で、その後、ドラムスのソロがフィーチャーされるんっすが、エリック・アレキサンダーの名前を出すまでもなく国内でも人気のジョー・ファーンズワースっすな。 エリック・アレキサンダーの名前を出されても、誰? …といった感じなんっすが、僕が知らないだけで、そこそこ有名だったりするものと思われ、でもって、エモーショナルなテーマに戻って、おしまい。 イェー! わー! おー! パチパチパチパチ。 あ、これ、ライブだったんっすな。 観客、めっちゃ盛り上がってるやん♪

 で、次。 「ラブ・ウォークド・イン」 「忍び寄る恋」みたいな邦題があった気がする歌物スタンダードなんっすが、ストーカーの歌っすかね? 1人で暗い夜道を歩いていて、誰かに後をつけられている気配に振り向いたら、そこにはサイラス・チェスナットの姿が! うわぁぁぁぁぁ…。 ちびるって! そのチェスナットの小粋なピアノのイントロに始まり、 ハーリングがミディアム・テンポでテーマを朗々と歌い上げて、で、そのままソロへと突入。 そういった流れでありますな。 余裕とか、風格といったものを感じさせるんっすが、で、続くピアノ・ソロでは弾き手の見た目とのギャップを楽しむことが出来て、でもって、テーマに戻って、おしまい。 けれん味のない素直な料理っぷりで、素敵♪ で、次。 「テンダリー」 。 これまた有名なスタンダード・ナンバーなんっすが、バラードっすかね? …と思ったら、やっぱりそうでした。 奇をてらわない、寺井。 そんな姿勢に好感が持てます。 『こち亀』 に出て来ますよね、寺井 。 こいつ 。 いつの間にか、丸井ヤング館という名前に変わっていたんっすが、ハーリング、チェスナットと続くソロは、いずれも嫌みがなく、人間味に溢れた仕上がりになっていたりします。 僕は人食い虎とか、人食い熊とか、人食いワニではないので、人間の味というのはよく知らないんっすが、魚の頭とかよりは、いいかな? そんな気がしないでもなくて、で、その後、ベースのピチカート・ソロが登場します。 カナダの JUNO AWARD の優勝者でもある若手実力派女性ヴォーカル & ベーシスト ブランディ・ディスターヘフトっすか。 ピチピチスカートが似合うギャルを想像していたら、 これ 。 おお、イケるやん! 思わずポチってしまったんっすが、ここでのソロを聞く限り、見た目だけでなく、実力のほうも確かであるようで、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 で、次。 アルバム・タイトルにもなっている 「アップタウン・シャッフル」 。 アップタウンというのはダウンタウン = 下町の反対、いわゆる山の手のことだと思うんっすが、そんなハイソな雰囲気とは違った、下世話でグルーヴィでファンキーな仕上がりでありますな。 ダウンタウンと言えばブギウギバンドなんっすが、アップタウンのほうは板東英二やな…と。 バンドと板東しか合ってないし、イメージとしては最悪なんっすが、バンデージ (包帯) と板東英二って、ちょっと似てますよね。 で、アルトのソロはキャノンボールを彷彿させるものがあって、保守派の論客である僕は、めっちゃ満足。 続くチェスナットのピアノは、そこまで真っ黒ではない、グレーなボビー・ティモンズって感じっすかね? ファンキーさと知性とが絶妙なバランスで両立していて、いいな♪ …と。 でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「ジ・アスリート」 。 日本語だと 「ザ・運動選手」 っすかね? 子音の前の “the” は 「ザ」 で、 母音の前だと 「ジ」 に変わる。 英語の謎ルールでありますが、ザ・座薬、ジ・痔の薬。 どちらも肛門関係でありますなぁ。 いや、痔は子音だから、ザ・痔の薬やん。 そう言われると、確かにそうなんっすが、で、曲のほうはというと、ま、それなりに運動選手やな…と。 思ったほど急速調ではないので、陸上の短距離の選手ではなさそうなんっすが、男子800メートル走くらいのスピード感はあって、アドリブに入ると更にグングン加速して、 続くチェスナットのソロもそのペースをキープして、あ、これはアレっすな。 リレー競技と考えたほうがいいかも知れませんな。 アルトとピアノが200mずつ走って、次のドラムスは100m…みたいな、変則的な場合もあるんっすが、で、その後、アルトとドラムスとピアノの掛け合いがあって、で、最後はみんな揃って、仲良くゴール。 いや、陸上競技に喩えるのは、かなり無理があったな…と。 で、次。 「ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス」 。 ポルカというとアレっすよね。 「老人と子供のポルカ」 。 そもそもポルカって、何や? …と思ったら、2拍子の速いリズムが特徴の回転組舞踊で、ボヘミアンの民俗舞踊に起源する社交ダンスの一種。 そういうアレらしいんっすが、 「老人と子供のポルカ」 の、どこが回転組舞踊なんや? …と。 で、 「ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス」 もボヘミアンの民俗舞踊に起源する社交ダンスの一種とはあまり関係がなさそうで、 「水玉模様と月光」 。 そんな意味だったりしますよね。 はーるばる来たぜ、函館〜♪ …の、歌い出しの部分。 いわゆる 「函館音階」 で始まる楽曲なんっすが、はーるばる来たぜー (↑) 、はーこだてー(↓)。 こっちのほうは後半、下がり基調になるんっすけど。 イントロからテーマに掛けて、ピアノのベースのデュオで演奏されて、で、その後、ドラムスが入ってトリオになって、ピアノのソロが始まります。 ドリーミングな夢見るようなバラードで、あのファンキーの塊 (かたまり) みたいなオッサンが弾いているとは思えなかったりするんっすが、 ジャズは見た目じゃねぇな…と。 ああ見えて、根は優しいキャラだったりするんっすかね、チェスナット。 夜道で後をつけられても大丈夫っぽい? でもやっぱり怖いから、穴を掘って落ちたところで、土に埋めて成敗したくなっちゃうんっすが、 「平安京エイリアン」 のケビイシで鍛えたテクが、こんなところで役に立つとは。 …とか言ってるうちに、テーマに戻って、おしまい。 ハーリングは、お休み。 ライブによくある、サイドマンをフィーチャーした1曲という感じっすな。 余興と呼ぶには、あまりにも出来がいいんっすけど。

 で、次。 「ストライク・アップ・ザ・バンド」 「バンドの上にストライキをしてください」。 翻訳ソフトではそんな訳が出て来たんっすが、 これ を見るとバンドはともかく、板東英二はヘタに働かずに、ストライキしてくれたほうが…。 で、曲のほうはというと、とっても調子のいいナンバーだったりして、ハーリングとチェスナットの充実したソロを堪能することが出来るな…っと。 で、次。 「ドント・レット・イット・ゴー」 。 哀愁味を帯びた、いかにも日本人にウケそうな曲調。 んーと、 こんな感じ ? いや、これは日本人にはあまりウケがよくないテドロス事務局長なんっすが、地味に事務処理に徹してくれればいいものを、無駄に余計なことをしますからね、この事務局長。 で、演奏のほうはテーマの後、ピアノ・ソロがフィーチャーされるんっすが、無駄を省いたシンプルなフレージングが、いいな♪ …っと。 ダムを作るのにダムダム弾とか、無駄やな…と。 で、その後、アルトのソロがあって、テーマに戻って、おしまい。

 で、ラストっす。 「ビッグ・バーサ」 。 大きな婆さんっすかね? いや、 「ん」 は付いてませんな。 で、バーサというのが何なのかはよく分からんのっすが、これ、どこかで聞いたことがある曲でありますな。 ググってもゴルフのクラブしか出てこないんっすが、 「BIG BERTHA ジャズ」 にしてみたら、おおっ。 デューク・ピアソン やん! “本家” と比べると、ハーリングのほうはワン・ホーンなのでシンプルなんっすが、曲の持つ “香気” は維持されているし、アルトのソロはよく歌っているし、そして何より、ピアノ・ソロの後に出てくるメンバー紹介がめっちゃカッコよくて、でもって、テーマに戻って、今日のところは以上っす。

【総合評価】 前回 のケニー・ギャレットのように、スピリチュアルなナンバーあり、「サッポロポテト バーベQあじ」 あり、ヒップ・ホップありな作風も悪くないんっすが、このヴィンセント・ハーリングのように、純ジャズ 一筋 (ひとすじ) な姿勢も悪くありませんな。 全9曲、ひとつもハズレなし。 とにかくスリリングでスピード感溢れる王道ハードバップを堪能出来る1枚で、超オススメ☆


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