あんたがたどこさ 肥後さ
肥後どこさ 熊本さ
熊本どこさ せんばさ
( あ、ヨイヨイヨイヨイ♪ )
せんば山には タヌキがおってさ
それを猟師が 鉄砲で撃ってさ
煮てさ 焼いてさ 食ってさ
( あ、ヨイヨイヨイヨイ♪ )
何か、ご陽気に 「ヨイヨイ♪」 言っておりますが、よくよく考えたら変な歌っすよね。 タヌキが何をしたって言うんや? 鉄砲で撃たれて、煮て、焼いて、食われるような悪さをしたんか? ただ、山におっただけちゃうんか? 理不尽さが半端ありません。 貴婦人、岐阜人、理不尽。 “世界3大・○○じん” の中でも、理不尽なのが、いちばんアカン気がするんっすが、いったい、タヌキが何をやらかしたのか? その問題については、後から検証するとして、これ、途中で攻守が逆転してますよね。 仮に、熊本の人 = くまもん、よその人 = よそもんとすると、
よそもん 「あんたがたどこさ」 くまもん 「肥後さ」
よそもん 「肥後どこさ」 くまもん 「熊本さ」
よそもん 「熊本どこさ」 くまもん 「せんばさ」
( あ、ヨイヨイヨイヨイ♪ )
くまもん 「せんば山には タヌキがおってさ」
くまもん 「それを猟師が 鉄砲で撃ってさ」
くまもん 「煮てさ 焼いてさ 食ってさ」
最初のうちは会話形式だったのが、「ヨイヨイヨイヨイ♪」を境に、攻守逆転…、というか、くまもんが一方的に語り出すスタイルに変わっちゃってます。 会話になってないっす。 いきなり、聞いてもいないことをベラベラと喋りだして、よそもん側としては困惑したに違いありませんが、ちなみにこれ、どこが舞台の歌だと思いますか? 熊本やろ。 誰もがそう思いますよね。 僕もそうだと思ってました。 が、違うんだそうっす。 正確に言うと、違うという説もある。 そういうことになろうかと思うんっすが、 ほれ 。 『あんたがたどこさ』 は、熊本市船場地区に関連する日本の童謡・わらべうた。 熊本やんけ! そう、思われるかも知れませんが、まあまあまあまあ。 ちょっと落ち着いて。 熊本市船場地区に関連する…とは書いてありますが、どこにも 「熊本が舞台」 とは書いてありませんよね。 ま、それはそうと、4拍子のリズムでボールをついて、 「さ」 の所で足にくぐらせる。最後の 「ちょいとかぶせ」 でスカート (昔は着物) でボールを隠す。 ほぉ、そうやって遊ぶものだったんっすな。 僕はやったことがなかったので知らなかったんっすが、これって、何かの拍子にパンツが見えたりするんじゃね? そんな気がしないでもありません。 「あんたがたどこさ」 で、動画検索ぅ♪ んーと、 これ 。
いや、絵じゃなくて…。 んーと、 これ 。 いや、こんなジャジーなのじゃなくて…。 いや、これはこれで、めっちゃいいんっすが、今、僕が求めているのは、ポセイドン・石川が雨の中、傘をさして歩いているシーンじゃなくて…。 ジャジーと言えば、他のお姉さんが出てくるような動画も、手遊びだったり、ジャージ姿だったりして、ちゃんとスカートを穿いて、ボールを隠す仕草を再現しろよ! そう、言いたくなるようなものばかりだったんっすが、で、 “この歌の舞台が実は熊本ではなかった説” は、 ここ に戻って、ここの下のほうに出て来ます。 …と、その前に “海老バージョン” というのもあるんっすな。
洗馬川には えびさがおってさ
それを漁師が 網さでとってさ
煮てさ 食ってさ うまかろさっさ
(うまさのさっさっさー)
個人的には、こっちのほうが、いいな♪ そんな気がするんっすが、海老が網で捕獲されて、煮て食われる分には、さほど理不尽さは感じられませんもんね。 海老など、食われて当然。 個人的に海老は天麩羅か、フライか、海老カツ以外はそんなに好きではないので、ソソられないという点では、タヌキ版とそんなに大差はないんっすが、よくよく考えたら、スカートでボールを隠すシーンより、 「さ」 の所で足にくぐらせる。 この場面のほうが、パンツの見える確率が高いような気がしてきたんっすよね。 で、海老バージョンは、タヌキに比べて、 「さ」 の出てくる回数が段違い。 煮てさ 食ってさ うまかろさっさ (うまさのさっさっさー) 難易度がぜんぜん違いますよね。 パンツがどうのというより、幼女の華麗なテクニックを堪能したい。 そんな気持ちにさせてくれるんっすが、調理方法がはっきりしているところもいいっすよね。 煮る。 それ、オンリー。 タヌキのほうは、煮るのか、焼くのか、はっきりしろ! ついでに、相撲取りの高安は、高いのか安いのか、はっきりしろ! そう、言いたくなってしまうんっすが、ま、煮てから、焼く。 そういう調理法がないワケではないし、タヌキの半分を煮て、残りの半分は焼いて食った。 そんな可能性だってありますよね。 一頭まるまる、同じ調理法では、食ってる途中で飽きちゃうし。
タヌキはそれで許せるとして、許せないのが相撲取りの高安っすよね。 高いのと安いのは、相反する概念なので、それが両立する事は考えられないんっすが、よくよく考えたら、前後とか、上下とか、左右とか、そういう言い回しはごく普通なので、 「高安」 というのも、ぜんぜんアリやな。 そんな気もしてきたんっすが、本当は埼玉県川越市の仙波山? これこれ。 この “珍説” が、問題なんっすよね。 はぁ? いきなり埼玉? ワケのわからんこと、言ってんじゃねぇ! 誰もがそう、憤(いきどお)りを覚えるに違いありませんが、憤る、ままどおる、ドール、ドール、ドールぅ、横浜ドールぅぅぅ♪ 美味しいっすよね、 ままどおる 。 食べたことはないんっすが、バターを使った生地でミルク味のあんを包み込んだ焼き菓子です。 こんなの、美味いに決まっているんっすが、で、いい歌っすよね、「ドール」 。 バックで踊っているのはスクールメイツっすかね? コメントを見る限り、概ね不評なようっすが、 “世界3大・○○どおる” のうち、ままどると、横浜ドールは許せても、憤る。これだけは許せません。 こんなん、 「憤(ふん)る」 としか、読めんやん!
で、 『あんたがたどこさ』 の 「せんば(船場)」 とは、熊本の船場地区ではなく、埼玉県川越市の仙波山 (現在の日枝神社古墳付近) を指しているとの有力説が存在する。 たんなる珍説なのかと思ったら、有力説。 そこにまず驚いたんっすが、中身を読んでみたら、なるほど。 めっちゃ説得力のある説であることが判明したんっすが、江戸時代後期の幕末に、薩長連合軍が倒幕運動のために川越の仙波山に駐屯していたときのこと。 そこで付近の子供たちが、薩長連合軍の兵士らにどこからきたのか尋ねたとされ、その様子が 『あんたがたどこさ』 の歌詞に描かれているという。おお! なるほど。 「あんた、どこさ」 じゃなくて、 「あんたがた」 っすもんね。 相手は複数人ということになるんっすが、 「あんたがた」 って、この歌と、 この空耳 以外では、あまり耳にしない言い回しだったりするんっすが、薩長連合軍がその辺をうろうろしていたりすれば、「あんたがた」 と、声を掛けたくなるのも分かります。 で、言われてみればアレっすよね。 もし、この歌の舞台が熊本だとするなら、
熊本人 A 「あんたがたどこさ」 熊本人集団 B 「ここさ」
これで話が終わっちゃいますよね。 これはもう間違いなく、舞台は熊本ではないと断言していいかと思いますが、ただ、じゃあ、どうして埼玉県川越市であると断言出来るのか。 そこが問題っすよね。 埼玉県川越市には仙波山という名前の山がある。 それだけでは根拠として弱いっすよね。 「せんば山」 とか、全国どこにでもありそうっすよね。 いち、にぃ、せんば、にぃ、にぃ、せんば♪ 郷ひろみも歌ってそうだし。 が、せんば山 = 川越市説を裏付ける有力な情報が。 川越市には 「仙波山」 があり、仙波山には徳川家康公を祀った仙波東照宮 (せんばとうしょうぐう) が存在する。徳川家康は 「狸」 の俗称で知られている。 うぉぉぉぉぉぉ! ここで 「タヌキ」 がぁ! すべて、繋がったぁぁぁぁぁ! 冒頭、僕は、
タヌキが何をしたって言うんや? 鉄砲で撃たれて、煮て、焼いて、食われるような悪さをしたんか? そんな疑問を呈したんっすが、タヌキ = 徳川家康、あんたがた = 倒幕運動の
薩長連合軍。 そう考えれば、すべてがストンと落ちますよね。 徳川家康とか、とっくの昔に死んどるやんけ…。 そう、思われるかも知れませんが、幕府の象徴ということで、敵視されたんでしょうな。 もう、これは川越っしょ? それ以外には考えられないっしょ?
あんたがたどこさの歌詞が怖い!?その恐るべき意味を解説! こんなのもありました。 ま、言ってることはほとんど同じなんっすが、煮てさ、焼いてさ、食ってさ (煮ても焼いても食えない古狸=家康) なるほど! これでわざわざ、煮てから焼くという、手の込んだ調理法をチョイスした理由も説明が付きますよね。 煮ても焼いても食えない古狸を、煮て焼いて食うというのは、ちょっと矛盾している気もするんっすが、ま、所詮は童謡だし、そんなに深く考えなくても…。 ここまで、めっちゃ深く考察してきて、いきなりの方向転換で、戸惑った人もいるかも知れませんが、ただひとつ、解せないのが最後のフレーズ。 それを木の葉でちょいと隠せ。 この部分が今ひとつ、ピンとこなかったり。 単に証拠隠滅を図っているのか、もっと深い意味が隠されているのか。 (その戦争に付随した数々の蛮行は、に隠せ)。 なるほど、 “木の葉” と “言の葉” を掛けているという解釈っすな。僕はなんとなく、タヌキ = 木の葉でドロン! …のイメージなので、そういうアレなのかと思っていたんっすけど。 で、その他、 「売られた子どもたちの会話説」 とか、 「飢餓になって人肉を食べている説」 とか、いろいろ怪しげな説も出て来て、で、最後に “遊んでいる動画” も。 いや、だから、ズボンを穿いた兄ちゃんが遊んでいるところを見たいんじゃなくて…。
で、あらためて歌詞を読み直してみました。
あんたがたどこさ 肥後さ
肥後どこさ 熊本さ
熊本どこさ せんばさ
やっぱ、せんば = 熊本やん! 危うくだまされるところだったんっすが、ま、ひとつ考えられるとすれば、( あ、ヨイヨイヨイヨイ♪ ) この合いの手の裏で、
よそもん 「え、熊本にも “せんば” って、あるん? このすぐ近くにも “せんば山” というのがあってさ。」
そんな会話が交わされていた可能性はありますよね。 そこから、「せんば山にはタヌキがおってさ」 そんなふうに、よそもんの一人語りが始まった…と。 流れとしては自然なんっすが、よくよく考えると、これもちょっと不自然なんっすよね。
よそもん 「あんたがたどこさ」 くまもん 「肥後さ」
よそもん 「肥後どこさ」 くまもん 「熊本さ」
よそもん 「へぇ」 くまもん 「・・・」
普通はこれで、会話が途切れるんっすよね。 初対面の人と何か話をしなければならなくなった時に、とりあえず出身地を聞くというのは有効な手段なんっすが、意外と話が続かなかったりするんっすよね。 ま、せいぜい
よそもん 「くまもんっすかぁ」 くまもん 「くまもんっす」
そんな会話に発展するくらい。 まだ熊本ならマシなんっすが、
よそもん 「あんたがたどこさ」 さがもん 「肥前さ」
よそもん 「肥前…って?」
佐賀だったりすると、最悪っすよね。 で、僕が疑問に思うのは、このよそもん、 「熊本さ」 と答えられて、どうしてその後、 「熊本どこさ」 と、深入りしようとしたのか。 その点なんっすよね。 実は熊本出身だったり、熊本に住んでいたことがあるという過去の実績でもない限り、「へぇ、熊本のどこ?」 そういう展開にはならない筈なんっすよね。 昔、スキーでコケて左下腿骨を骨折して、桑名の病院に入院していた時に、若くて可愛くて、初々しい看護師さんと会話をする機会が得られたんっすが、「どこの出身なん?」 「尾鷲です。」 ほぉ。 三重の南のほうっすよね。 相手が四日市の娘だったりすると、桑名は四日市よりも田舎なので、ちょっぴり劣等感を抱いてしまうんっすが、尾鷲ならマウントを取れますよね。 で、尾鷲には昔、仕事で何度か行ったことがあって、そこそこ地名を知ってる自信があったので、「へぇ、尾鷲のどのへん?」 と、深入りしてみることにしたんっすが、 「言っても分からないと思いますよ〜」「ええから!」 で、無理やり聞き出した地名は、ぜんぜん知らないところだったりして、「・・・」 そこで会話は途切れました。 「尾鷲のどこさ」 は、ヤメておけばよかった…。 そんな苦い経験があったりするんっすが、今回はたまたま、くまもんが 「せんば」 と答えてくれて、近くにたまたま同じ名前の山があって、その山にたまたまタヌキがいて、それをたまたま猟師が鉄砲で撃ってくれからよかったものの、そでなければ “尾鷲の悲劇アゲイン” っすぜ。 しかし、よく 「せんばさ」 で、それが熊本の “船場” という地名だと分かりましたな。 普通、
よそもん 「あんたがたどこさ」 くまもん 「肥後さ」
よそもん 「肥後どこさ」 くまもん 「熊本さ」
よそもん 「熊本どこさ」 くまもん 「せんばさ」
よそもん 「せんばさ? コカコーラが出してるカルピスソーダみたいな…」
くまもん 「それはアンバサ!」
そんな、噛み合わない会話になっちゃいますぜ。 とまあそんなこんなで、 前回 、お正月休みに肥前の国 (佐賀県) に遊びに行こうと思ったんっすが、ザリガニの鉄板焼き(海老の殻ソース) を部屋に持ってこられても困るので、肥後国 (熊本県) にしよう。 そんな話を書いたかと思うんっすが、で、今回、その話をしようと思ったんっすが、無事、 「あんたがたどこさ」 だけで乗り切ることが出来ました。 じゃ、次回はあの歌でも…と思って、「おてもやん」 でググったら、サジェスト機能で 「川越」 というのが出て来たんっすが、え? まさか、あの歌の舞台も埼玉県だったりするとか? 予想外の展開になるかのかと思ったら、 これ 。 おてもやん、素敵やん♪
んなことで、今日はウィリス・ジャクソンとヴォン・フリーマンす。
2週連続のフリーマンなんっすが、やっぱ、お正月と言えば、盆(ヴォン)やろ? …と。 盆と正月 という万歳コンビもいたし。 あ、M1グランプリにも出ていたんっすな。 2回戦で敗退しちゃったみたいなんっすが、結成年が2021年03月01日になっているので、僕の知ってる盆と正月とは、別人かも? 僕が子供の頃にいたような気がするんっすが、 この おっさん? 『コント・ぼん&正月』 を結成とありますよね。 ま、どうでもいい話なので、これ以上、深入りするのはやめておきますが、で、もう一方の主人公、ウィリス・ジャクソン。 この人に関しては寡聞にしてよく知らんのっすが、新型コロナウィルス対策の切り札と目されていたアマビエが今ひとつっぽいので、ここはひとつ、ウィリス・ジャクソンにウィルス弱小化の希望を託そうかと。 そんな門外漢なことを託されても、本人としてはいい迷惑でしょうが、オミクロン株が蔓延って、熊本に遊びに行けなくなったりすると困りますからね。 ということで、 『ロッキン・ホーンズ』 。 ヴォン・フリーマンのアルバムを探していたら、これがオマケで引っ掛かりました。 釣りとしては外道なんっすが、ま、せっかくだから取り上げてみようかと。 ここ の下のほうに英語による説明があるんっすが、1978年8月11日に国際的なジャズフェスティバル、Laren、オランダでライブで記録されます。 (中略)
人員:
フォン フリーマン (テナーサクソフォーン)
ウィリス「ワニ」ジャクソン (テナーサクソフォーン)
ブーガルー ジョー・ジョーンズ (ギター)
カール・ウィルソン (器官)
Yusefアリ (ドラム)
そういった作品である模様。 ウィリス「ワニ」ジャクソンっすかぁ。 100日語に死んじゃいそうで、ちょっとアレなんっすが、 Wikipedia によると、ジャクソンがウィリス・ジャクソン・アンド・ヒズ・オーケストラ名義で1950年に発表したシングル 「レイター・フォー・ザ・ゲイター (Later For The Gator) 」 は、ジャマイカのサー・コクソンズ・ダウンビート・サウンドシステムで頻繁に選曲され、人気を得ていた。また、同楽曲のヒットにより、以後、ジャクソンは 「ゲイター」 というニックネームを名乗るようになった…と。 アリゲーター = ワニなのかと思ったら、英語ではアリゲーターのことを “Gator” と言うんっすな。 普通にアリゲーターなワニもいるみたいだし、よく分からんのっすが、で、カール・ウィルソン (器官)。 これ、何なのかと思ったら (organ) を変なふうに訳されちゃったんっすな。 で、ギターはジョー・ジョーンズ。 パパ・ジョーでも、フィリー・ジョーでもなく、世間ではブーガルー・ジョー・ジョーンズという名前で呼ばれているジョー・ジョーンズっすな。 オルガン + ギター + テナー × 2 。 ソウルの極みのような解が得られそうなんっすが、とりあえず演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。
1曲目、 「ポウ!」 よく、ジャイアント馬場が 「ポウ!」 とか言ってチョップを食らわせておりますが、力強さを感じさせるタイトルでありますな。 曲のほうは単純明快なリフ・ブルースで、決して都会派アーバンな僕の趣向と合致するものではないんっすが、ウィリス「ワニ」ジャクソンっすからね。 ま、こんなものかと。 で、これ、テナーは1人しかいないように聞こえるんっすが、これがワニなのか、ヴォンなのかは不明。 で、テーマの後、そのままテナー・ソロへと突入するんっすが、ワイルドで野性的なブロウは、まさしくワニであるな…と。 いや、もしかしたらヴォンのほうなのかも知れませんが、で、続いてブーガルー・ジョー・ジョーンズのギター・ソロが登場。 グラント・グリーンとも、ウェス・モンゴメリーとも、ケニー・バレルとも違い、何か独特のブルース・フィーリングを感じさせるんっすが、 このおっさん っすよね。 見た目がダサくて、好感が持てるんっすが、演奏のほうは見た目ほど泥臭くはなくて、そこそこグルーヴィ&ファンキー。 ここでもノリノリのソロを堪能することが出来るんっすが、で、続いてカール・ウィルソンの器官ソロ。 このオルガン弾きのおっさんは寡聞にしてよく知らんのっすが、 この人 ? いや、違いますよね。 ビーチボーイズって顔じゃないっすよね。 いや、どんな顔なのかは不明なんっすが、音を聞く限りはソウルフルなおっさん。 オルガンの腕前は確かなようで、しっかり存在感のあるソロを聞かせてくれて、でもって、テーマに戻って、ベタなエンディングで、おしまい。 いやぁ、ポウ!
で、次。 「ザ・マン・アイ・ラブ」 。 お馴染みの歌物スタンダードなんっすが、オルガンと “ムードテナー” の絡みで、この上なく “臭い” バラードが展開されております。 ここでもテナーは1人しかいないようで、ワニかヴォンかは不明なんっすが、ま、恐らく、そのどちらかであろうな…と。 確率としては、ハーフ & ハーフっすよね。 で、テーマを歌い上げた時点で、ムードは一転。 アップ・テンポに転じて、そこからノリノリなソロが展開されることになるんっすが、テナーの人、ギターの人、共に超ノリノリぃ♪ 終盤、テナーとギターのユニゾンで、いろんなスタンダード曲のメロディーが引用されることになるんっすが、いかにもライブらしい演出で、楽しい♪ とってもエンターテインメントでありまして、んなことで、次。 「トラブルド・タイムズ」 。 アップ・テンポで、冒頭からノリノリなナンバーなんっすが、根は単純明快なリフ・ブルース風。 強力無比なオルガンが、しばし会場の雰囲気を盛り上げて、で、満を持して、テナーが登場。 2本のテナーが絶妙にハモっているようにも、1人でやってるようにも聞こえるんっすが、で、ソロ先発はブガ・ジョーのギター。 ノリノリっすな。 素朴なカントリー風、もしくはサバ食うコントレイル風。 どちらにも聞こえるんっすが、そんな名前の競走馬がいましたよね。 コントレイル = 飛行機雲っすか。 ヒコーキグモという名前の競走馬もいたような気がするんっすが、そういえば、明日(12月25日)は有馬記念っすな。 有馬記念って、何を記念しているのか、よく知らないんっすが、有馬温泉ではないっすよね? 知立・藤田屋の 大あんまき ? あんま記念ではないので、違うような気もするんっすが、それはそうと、サバ食う。 家に賞味期限ギリギリの「サバの水煮缶」が2缶あって、明日の晩はそれを食べなければならないので、今からちょっと憂鬱なんっすが、 「さば」 というハンドル名を名乗っていながら、言うほどサバが好きではなかったりするんっすよね。 もし、サバしか食べることが出来ない 「東京サバ食う」 という名前の東京砂漠があったりしたら、絶望以外の何物でもなかったりするんっすが、とりあえず今日は音の洪水に溺れて、嫌なことは忘れることにして。 ギターの後、オルガン、テナーの順で、充実しまくったソロが披露されて、最後はテナー・ギター・オルガンのユニゾンで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 やっぱ、2本のテナーが絶妙にハモっているような、1人でやってるような?
で、次。 「サマータイム」 。 名曲っすよね。 曲もいいんっすが、詞もいいっす。 んーと、 これ 。 あんたの父さんは金持ち、あんたの母さんは美人、だから坊や、泣かないで♪ このフレーズが笑えます。 で、笑った後、泣けます。 泣けます、鮭鱒、クリスマス。 クリスマスの夕食が鮭鱒だったら泣けますが、クリスマスの翌日の夕食がサバの水煮缶というのも泣けます。 鮭鱒は避けます。 そんな家庭に生まれたかったんっすが、さけるチーズは、裂けます。 そんな家庭もいいっすよね。 ま、どんな家庭でも、さけるチーズは裂けると思うんっすが、で、これ、僕の卓越した英語のリスニング能力を発揮した結果、どうやらMCのおっさんが、「なんたらかんたら、ワンダフルなんとか、う゛ぉん・ふりーまん、なんとか、う゛ぉん・ふりーまん」 みたいなことを言ってるっぽい。 そんな事実が八角親方。 いや、親方は関係ないっすな。 そんな事実が発覚しました。 ということは、アレっすかね? 今までの3曲がウィリス「ワニ」ジャクソンで、ここからがヴォン・フリ。 そういうアレなんっすなね? 真偽の程は定かでありませんが、とりあえず、メンバーのうちの誰かが挨拶をしてるっぽいシーンを挟んで、テナーによる、臭みたっぷりなテーマの吹奏が始まります。 ミディアム・ファストくらいのテンポで、「お前の父ちゃん金持ちで、お前の母ちゃん、めっちゃ美人」 あたりのフレーズを吹いて、そのままテナー・ソロへと突入。 先程まで吹いていた人と同じなのか、違うオッサンなのかは判然としませんが、野太いトーン、よどみのないフレージング。 いいと思います。 続いて出てくるブーガルー・ジョー・ジョーンズのソロは、ちょっぴりオクターブ奏法っぽい気がしないでもなく、いいと思います。 半端ないグルーヴ感が心地よいっす。 で、テンポをぐっと落とした、アーシー風味なテーマに戻って、最後はテナーのカデンツァみたいになって、おしまい。
で、次。 「ザ・シャドウ・オブ・ユア・スマイル」 。 日本ではもっぱら 「いそしぎ」 という邦題で知られるナンバーなんっすが、んーと、 これ 。 あ、この鳥、磯のほうでよく見掛けますよね。 「いそしぎ」 って、何? ピロシキの親戚? …とか思っていたら、どうやらこの鳥が 「いそしぎ」 らしいんっすが、パルナス、いそしぎ、パルナス、いそしぎ、パルいそ、パルいそ、パルいそ、パルいそ、モスクワの味〜♪ ちょっと歌いにくいっすな。 別にモスクワの味とか、しなさそうだし。 あ、 これ 参照なんっすが、で、一方、 「いそしぎ」 。 バラードっす。 ワニだか、ヴォンだか、分かりませんが、これぞ、究極の “むせび泣く魅惑のムード・テナー” 。 ムセンビもむせび泣くに違いありませんが、高校の女子駅伝で、そんな選手がいましたよね。 松望ムセンビと松智美ムセンビの姉妹っすか。 何か、 「無線の美」 という感じで、わりと好きだったんっすが、世の中、やっぱ有線よりも、無線っすよね。 ヒモ付きとか、やってられません。 で、演奏のほうはというと、テーマの後、オルガンのソロが登場。 荘厳な雰囲気で、いいと思います。 で、その後、テナーのソロが出ます。 倍テンポに逃げたりせず、最後までしっかりスローに徹する姿勢。 いいと思います。 で、最後はカデンツァみたいになったりするんっすが、何か、「家電の茶」みたいで、わりと好きなんっすよね、カデンツァ。 で、最後にオルガンが 「うわぁぁぁぁ〜♪」 と出て来て、おしまい。
で、ラストっす。 「ウィリス・アンド・ヴォン」 。 ああ、なるほど。 最後に2人が共演するという、そういう仕掛けなんっすな。 曲そのものはシンプルなリフ・ブルース風なんっすが、テナー・バトルはこういうのでいいんっすよね。 2管のユニゾンでテーマが演奏されて、で、まずはテナーAのソロ。 これはウィリスなのか、ヴォンなのか。 そんな無粋なことを聞いてはいけません。 このライブを生で聞いた者だけが分ければ、それでエエやないっすか! で、そうこうしているうちに、テナーBのソロが始まります。 最初の人に比べ、トーンが透き通っているような気がしないでもないので、こちらがウィリスですな、恐らく。 でなければ、ヴォンのほうだと思います。 で、中盤以降は2本のテナーによる4バースが繰り広げられて、大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ということで、今年の “jazz giant” は、おしまい☆
【総合評価】 どこまでがウィリスで、どこからがヴォンなのかは判然としませんでしたが、そんな細かい議論が陳腐に思えてしまうほど、熱いな! …と。 で、問答無用で、楽しいな♪ …っと。 一方、バラードではしっかり泣かせてくれるし、ジャズのライブは、かくあるべきであるな! …と。 んなことで、後はジャケ絵を書いて、夜にサバの水煮缶を食べて、今年の 『塩サバ通信』 は、おしまい☆