RIFFTIDE (TIMELESS)

AL COHN (1987/6/6)

RIFFTIDE ←click!!


【パーソネル】

AL COHN (ts) REIN DE GRAAFF (p) KOOS SERIERSE (b) ERIC INEKE (ds)
【収録曲】

(01-03) SPEAK LOW / BLUE MONK / HOT HOUSE
(04-06) THE THING / WE’LL BE TOGETHER AGAIN / RIFFTIDE
(07-08) DO NOTHING TILL YOU’RE TRUE / SECRET LOVE
【解説】 ( 2022年05月08日更新 / 連載 1,488回 )

 平穏な連休の中日 (なかび) でありますなぁ。 これを書いているのは5月4日(水)なんっすが、そういえば今年って、 金魚まつり 、なかった? あ、中止って書いてありますな。 別にやっても、やらなくても、どっちでもいいような祭りなので、別にどうでもいいんっすが、桑名の旧市街地は金魚まつりのエリアと、 石取祭 のエリアに二分されるんっすよね。 で、サバ家は金魚。 石取祭は、日本一やかましいまつり (←自称) 、国指定重要無形民俗文化財、更にはユネスコ無形文化遺産に登録と、日本に…、いや、世界に誇れる (←大げさ) イベントだったりするんっすが、それに比べて、金魚まつり。 もうこれは、おべんとのイベントだ!! その程度のイベントでしか無かったりします。 今でこそ、形だけでも “金魚みこし” というのが出来て、町内を地味に練り歩いたりするようになったんっすが、僕が子供の頃は、それすら無かったっすからね。 九華公園に屋台がたくさん出るので、友達と一緒に行って、買い食いして楽しむだけのお祭り。 ま、それはそれで、楽しかったんっすけどね。 当時は僕にも、それなりに友達がいたし。 そもそも何故、金魚なのかというと、桑名の隣に弥富というところがあり、そこの名産が 金魚 なので、九華公園の祭りに、たくさんの金魚屋が出店するようになった…と。 それだけ。 僕が子供の頃には既に形骸化していて、 「金魚すくい」 を除けば、形だけの金魚屋がひとつだけある状況だったんっすが、この時期の祭りなら、 多度祭り のほうが全然、マシやな…と。 今では合併して桑名市の一部なんっすが、旧・多度町の祭りなので、桑名の旧市街地の住民には、何の思い入れもなかったりするんっすが、今年も中止っすかぁ。 3年連続っすよね。 3年前に中止が決まった時は、織田信長による焼き討ち以来、400年ぶりの中止というので、ちょっと話題になってましたが、3年連続だと、ぜんぜんレア感がありませんよね。 ちなみに石取祭は、今年はヤル気みたいっすな。 多度の人は平穏なので、大丈夫なのかも知れませんが、旧・桑名市街地の石取住民は、ちょっとヤバいっすからね。 3年連続で中止ということになったりすると、暴動が起きかねません。 多数の市民・民衆が集結して、深夜0時に太鼓と鉦 (かね) を乱打して、「こらさー!」 とか言って、大騒ぎするに違いありません。 それ、通常の石取祭と、何が違うんや? …というと、まったく同じなので、じゃ、普通に開催するかぁ…と。

 …と、金魚まつりも多度祭りもなく、平穏な連休の中日 (なかび) なんっすが、前半はいろいろありました。 一部既報なんっすが、4月29日 (金) は、マンホールポンプの修理に駆り出されました。 3月の終わり頃に故障が出たんっすよね。 「水位計が壊れたみたいで、数字が出ていない。自動運転も出来ない。」 で、行ってみたら、水位計が壊れたみたいで、数字が出てません。 で、ポンプの運転・停止は水位計の信号で制御しているので、自動運転も出来ません。 で、水位計を引き上げてみたら、ん? 無い…。 ケーブルの先端にある筈のセンサー部分がブチ切れて、消滅しておりました。 おお、これは間違いなく、水位計が壊れてますな。 一目瞭然。 で、2台あるポンプのうち、2号機のほうの故障も出てました。 試しに手動で運転してみたら、電流計の針が振り切れました。 おお、過電流っすな。 サーマルリレーが飛ぶヤツっすな。 あ、飛んだ! 言わんこっちゃない…。 原因は明白。 ブチ切れた水位計がポンプの羽根車に絡んで、めっちゃヤバい状況になっているに違いないんっすが、大きくて重いポンプなので、手では引き上げられないし、ま、運が悪かったと思って、諦めて貰うしか…。

 が、役場の人は許してくれませんでした。 ここは流入がめっちゃ多いマンホールなので、自動で運転出来ないと、困る…と。 いや、係長はわりと大らかなんっすけどね。 ここの役場は上水道と下水道を兼務しているんっすが、「上水はアカンけど、下水はぜんぜん気にしてへんから。 ポンプが動かんでも、溢れるだけやん。」 みたいな。 いや、下水 = ウンコ混じりの水が道路に溢れたりしたら、わりとアカンと思うんっすけど…。 係長以外は、わりとアカンと思っているようで、僕もその意見には賛成なので、急場しのぎにフロートスイッチを付けて、自動でポンプが動くように仮設の回路を組んで、それで無事に年度を超すことが出来ました。 で、連休前、年度末のバタバタも落ち着いて、人員も集められるようになったし、新しい水位計のセンサーも入荷したので、例のアレ、何とかしようか…と。 ついでにユニック車を借りて、ポンプを引き上げて、状況を確認してみようかと。 で、引き上げて状況を確認してみました。 おお、羽根車に水位計を吊り下げるチェーンとケーブルが、めっちゃ絡んどる! それを除去して元に戻して、ついでに水位計のセンサーも新しいのに変えて、試運転してみたら普通に大丈夫だったので、おお、直った♪ 塩サバ物産 (仮名) の技術課のご一行、課長である僕を含めて、めっちゃ優秀! ま、課長である僕は交通誘導の旗振りをやっただけで、実際の業務は優秀な部下がみんなやってくれたんっすが、 うちの技術課の課員、マジ、有能。 ユー・ノウ・部下・イズ・有能? あなたは部下が有能であると知ってますか? この事実は是非、みんなにも知って頂きたいところなんっすが、昨年度からの懸案事項は、これにて一件落着。

 で、僕は別の近くの現場を覗きに行くことにして、ほかの課員は津の事務所に帰っていったんっすが、約1時間後、役所の人から電話が。 「また2号ポンプの過負荷が出ました。」 え、マジかよ? 考えられる原因はただひとつ。 羽根車に絡まっていたので取り除いたチェーンとケーブル以外にも、まだ異物が残っていて、それがまた羽根車に絡まったとしか。 そういえば、ぶっ千切れた水位計のセンサー本体が、また見つかってないような気がするけど、エエんか? それがちょっと引っ掛かっていたんっすよね。 でもまあ、エエか。 …というので、あまり気にしない事にしたんっすが、もしかして、それがアカンかったとか? とりあえず現場に戻ることにして、他の課員にも戻って貰うことにしました。 僕のほうが先に到着したんっすが、それが命取りになりました。 このまま、みんなが戻ってくるまで、ボーッとしているというのも能がないな…と。 僕たちが戻ってくるまで、何もしないで、ボーッと待っていたんっすかぁ? …とか思われても嫌だし。 ということで、ポンプを逆回転してみることにしました。 羽根車にタオルだとか、パンツなんかが絡まって過負荷が出た場合、逆回転させてやると、絡んでいたタオルだとか、パンツなんかがほどけて、うやむやなうちに、何となく直る。 そんな事例がごく希にあるんっすよね。 何ともならないことが大半なんっすが、ま、チャレンジしてみる価値はあるかな? …と。 何もしないで、ただボーッと待っているよりは、有能で出来る上司っぽいっすよね。 で、やってみました。 三相交流なので、例えば端子台で赤・白・青の順にポンプのケーブルが接続されている場合、そのうちの2本を入れ替えて白・赤・青とかにすると、逆回転するんっすよね。 マジっすか、課長。 スゲぇ! 覚えておくと、部下から尊敬されること間違いなし! …なんっすが、ま、入社して3週間とかの新入りでない限り、みんな知っているんっすけどね。

 で、やってみました。 ウィィィィィーン。 あ、過負荷っすな。 駄目っすな。 また、元に戻して、正回転させて。 ウィィィィィーン。 あ、過負荷っすな。 駄目っすな。 じゃ、もう一度、逆回転させて。 ウィィィィィーン。 イイイイイイイイ。 ん? 電流、下がった? もしかして直った? が、何かちょっと、下がり過ぎのような気も? 定格電流26Aで、過負荷の時は40Aの電流計が振り切っていたんっすが、それがほとんどゼロになってしまいました。 ん? 広角指示計ではあまり当てにならないので、クランプテスターで測ってみたところ、3相とも7Aくらい。 でもまあ、それは逆回転だからであって、元に戻せば、いい感じに戻るかも? で、やってみました。 やっぱ、7Aくらい。 ・・・・・ 。 しかも、過負荷が出て来た時は、過負荷なりにマンホール内の水位は下がっていたので、それなりに汚水を排水していたっぽいんっすが、それが全然、下がらなくなっちゃいました。 もしかして、ヤバいかも? そんな気がしないでもないんっすが、そうこうしているうちに、後発部隊が到着。 僕は再び交通誘導の旗振り業務に徹して、横目でポンプ再引上げの様子を窺っていたんっすが、しばらくして、「サバさん(仮名)!」 と呼ばれて、ポンプのところに行ってみると、 「羽根車、無いっス!」 おおっ! 羽根車に水位計センサー本体 (←たぶん) が噛み込んで、何ともならない状況に陥ったところ、某・上司がワケもわからず、あっちに回したり、反対に回したりした結果、羽根車に強い力が掛かって、バキッ! …と割れて、どっかへ消えちゃった模様。 おおっ! いやあ、サバさん(仮名)、余計なことをしちゃってくれましたなぁ…。 何にもしないで、ボーッと待っててくれたほうが、どんなによかったことか…。

 ポンプの羽根車というのは、求められる要項 ( 吐出量と全揚程 = 圧力 ) に合わせて、何かいい具合に削って調整するものらしいんっすが、その加工を待ってると、納期がいつになるか分からなくて、連休中、もう1台のポンプになんかあったら、ヤバい。 連休前に何とかしろ! そんな無茶を言われて、仕方なく、メーカーに無茶を言って、加工前の羽根車を送って貰うことにしたんっすが、それが届くのが4月29日。 お休みの日なんっすが、僕ひとりでは交通誘導の旗振りくらいしか役に立たないので、みんなにも来て貰うとして。 で、仮設ということで、加工前の羽根車を組み込んで、それで試してみることにしました。 すると、おおっ! ポンプを運転すると、もの凄い勢いで、みるみるうちに水位が下がっていって、凄ぇぇぇ! 加工前の羽根車、ヤベぇ! が、電流値もヤベぇ! 定格電流26Aのところ、40Aくらい流れていて、加工前の羽根車、いろいろとヤベぇ! わざわざ羽根車を削って加工するのには、ちゃんとした意味があったみたいなんっすが、で、これ、サーマルが飛びますな。 間違いなく、飛びます。 が、サーマルリレーというのは名前が示すように、熱で動作するものだったりします。 過電流が流れて、だんだん熱を持ってきて、熱っ! …で、我慢出来なくなると、動作します。 我慢出来る範囲であれば、欺し欺し、何とかポンプを運転することは不可能ではないような気がしないでもなくて、ま、あくまでも1号機に何かあった場合に備えての緊急用っすからね。 1号機に何もないことを祈るしかありません。

 で、翌、 4月30日(土)。 一部既報なんっすが、他のマンホールポンプが自動で運転しない。 そんな連絡が入って、何やかんやで現場に行って、とりあえずフロートスイッチを振り替えて急場を凌いで。 で、翌、 5月1日(日) 。 この日は呼び出されこそ、なかったんっすが、他のマンホールポンプが自動で運転しない。 そんな連絡が入って、5月2日 (月) に行かなければならない羽目に。 ああん、その日は有給休暇を取って、休むつもりだったのにぃ…。 とりあえずマンポン (その1) は、フロートスイッチを1個取り替えて、無事に問題解決。 マンポン (その2) 、これは土曜日に呼び出しを食らったほうなんっすが、フロートスイッチの動作を確認したら、どれも正常で、原因不明。 「また故障が出たら、連絡して下さい。」 そう言い残して、現場を後にしました。 更にもう1件、農業用水のポンプで、「ポンプが停まる時に、電動弁の故障が出る。」 そんな不具合で呼びつけられました。 で、行ってみたんっすが、その故障は再発せずに、原因不明。 「また故障が出たら、連絡して下さい。」 そう言い残して、現場を後にしました。 ああ、こりゃ、連休中に絶対、呼び出されるパターンやな。 そんな予感が半端なかったんっすが、ビクビクしながら過ごした昨日 (5月3日) は、とりあえず大丈夫でした。 で、今日も今のところ、特に故障再発の連絡は無いんっすが、とか言ってると…。 チャラリラ〜♪ (←携帯電話、着信。) 嫌ぁぁぁぁぁぁぁ! …とならないことを祈らずにはいられませんが、とまあそんなこんなで、( 前回 までの粗筋 ) 雲仙で地獄を見た。 前振りが長過ぎて、ほとんど書くスペースがなくなってしまったので、手短に。


< 島原@鯉の泳ぐまち > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 雲仙からバスで島原市内に戻って、前の日に行けなかった 鯉の泳ぐまち へ。 武家屋敷通りは島原城の北側なんっすが、鯉のほうは南側。 雲仙から島原行きのバスに乗った場合、

  雲仙 → → → → → 東登山口 ( 今回泊まったホテル の最寄りのバス停)→ → 商工会議所前 (「鯉の泳ぐまち」 の最寄りのバス停) → 島原駅前

そういう位置関係になります。 まだ書いてない宿ネタのリンクを貼ってしまったんっすが、そうやって自分にプレッシャーをかけるのは、やめて欲しいっすよね。 でもまあ、そうでもしないと書く気にならないので、しょうがないっすか。 今の時点で5月7日(土)になっちゃったんっすが、幸い、連休中にマンポンの故障で呼び出されることもなく、平穏でありました。 で、昨日は出勤日。 ああ、連休が終わってしまったぁぁぁぁぁ…。 仕事に明け暮れる辛い日常が、また始まるぅぅぅぅぅ…。 めっちゃブルーな週の始まり感が半端なかったんっすが、実は1日だけ耐えれば、また2日間の休みが待っているという。 おおっ♪ めっちゃ得した気分なんっすが、で、今日中にこの原稿を片付ければ、明日は宿ネタに手を付けることが出来るかな? …と。 リンク先をクリックして これ が出て来たら、 「ああ…」 と、察して貰うしかないんっすが、そうならない為に、こっちのほうは、さっさと片付けることにして。 さっさと言えば、小学生の頃、同じクラスに 「さっさ」 という名前の地味な陰キャっぽい女子児童がいましたな。 本名は 「佐々」 というんっすが、学校の給食で食中毒騒ぎがあった際、さっささんのカーチャンが給食のおばさんだったので、「お前のカーチャンのせいやろ!」 とか言われて、虐められてましたな。 実際はタルタルソースが原因だったようで、さっささんのカーチャンは冤罪だったんっすが、いやあ、さっささんには悪いことをしましたな。 でもまあ、しょうがないよね。 カーチャンが給食のおばさんをやってるのが悪いっ! (←超・理不尽) 後に、実はタルタルソースが原因ではなく、給食のおばさんの指の傷口から、ばい菌 = 黄色ブドウ球菌が入ったんじゃね説というのが有力になって、タルタルソースは冤罪だったと判明したんっすが、でもまあ、しょうがないよね。 桑名なんて田舎の学校の給食で、タルタルソースなんていうハイカラなものを出すのが悪いっ! 児童もそれが何なのか、よく分かってなくて、「何か、たるたるしてたぁ。」 そんな感想を家で漏らして、たるたる? それ、腐ってたんじゃね!? …みたいな疑念を持たれたのではなかろうかと。

 あ、さっさと片付けなければならないのに、思わず思い出に浸ってしまいましたが、で、鯉の泳ぐまちには、鯉が泳いでました。 ま、言うほど泳いではなくて、 「鯉が泳いでいることもあるまち」 という程度だったんっすが、鯉抜きにしても、チョー綺麗な湧き水が水路を流れる光景は、なんとも清々 (きよきよ) しい by 本田圭佑っすな。 (写真・いちばん上) は、 観光交流センター 清流亭 。 ここの池の水は、言うほど清らかな流れではなかったんっすが、それ以外のところは実に清らかな流れであるな…と。 あ、 (写真・ちょうど真ん中) 、こんなところに かんざらし の店が。 島原の名物らしいので、食べてみたいと思ってたんっすよね。 泊まったホテルの夕食のデザートに出てくるのを期待していたんっすが、出てこなかったし。 で、ここ、店の雰囲気もなかなかよさげなんっすが、いかんせん、一人で入る勇気が…。 要は白玉団子のシロップ漬けっすよね? そんなもん、別に食べたくなんかないし! 後ろ髪を引かれる思いでその店を後にして、付近をうろうろしていると、 湧水庭園 四明荘 の前に出ました。 ああ、ここ、島原でいちばん行ってみたいスポットだったんっすよね。 島原城よりもソソられ度は上なんっすが、いざ、その前に立ってみると、一人で入る勇気が…。 やめようか、どうしようか、せっかくだし、ああでも、あらまあ、どして、けどでも…。 モジモジして逡巡していると、そこに若いペヤングが登場。 中に入るのかと思ったら、やめようか、どうしようか、せっかくだし、ああでも。 そんな感じで入口のところでモタモタしていて、ええい、この優柔不断野郎ども! じれったいねん! あんたらが入らんのなら、このワイが!


< 湧水庭園 四明荘 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、入場〜。 後から結局、優柔不断ペヤングもやって来たんっすが、で、その他、中年? 熟年? …のカップルも。 で、結果、いやあ、よかったっす。 勇気を振り絞って入って、大正解。 建物も庭も湧き水の池もよかったんっすが、何より、係のお姉さんがめっちゃ愛想よくて、親切。 仕事熱心…というか、根っからの話好きなんだと思いますが、シャイで、無口で、陰の極みで、極度のコミュ障である僕でも、それなりに会話が成立しましたからね。 自分からは何も面白いことを言えないだけで、話を振られたら、黙って相槌を打つくらいのことは出来るし! 「どちらから来られました?」 「三重県から…」 「まあ、遠くから!」 そこで会話は途切れ、お姉さんは中年? 熟年? …のカップルのほうに行ってしまったんっすが、 「どちらから来られました?」 「久留米からです。」 こういう場合、より遠くから来ている人のほうが、よりマウントを取れると思うんっすが、はぁ、久留米? めっちゃ近所やん。ざぁこ♪ で、一通り中年? 熟年? …のカップルの相手をしていたお姉さんが、僕のほうにやってきました。 「で、こちらさん、どこからでしたっけ? 岐阜?」 「三重です…」 ま、しょうがないっすよね、三重県、インパクト薄いし…。 で、お姉さんは、お茶を入れてくれたりします。 お抹茶とか、そんな高級なものではなく、検尿容器みたいな紙コップだったりするんっすが、そこはそれ、入場料310円だし。 お茶が出るだけでも大サービスっすよね。 縁側に腰掛けて、足をブラブラしながら湧き水が綺麗な庭を眺めて、お茶をすする。 至高の時間でありますな。 庭の向こうにエアコンの室外機が見えたり、ちょっと残念なところもあるんっすが、そういうところがより一層、 “話好きの親戚のおばちゃんの家に遊びに来た感” を高めてくれて、心が落ち着きますなぁ。 で、この話、後半に続く。 ジャズの話は別に、どうでもいいやぁ。 …と、ページを閉じたりしないで、ちゃんと読んでね☆

 んなことで、今日はアル・コーンなんっすが、いや、気が進みませんな。 じゃ、今日のジャズの話は特に、どうでもいいやぁ…。 そう、思わずにはいられませんが、日本での知名度は、そこそこ。 もっぱら、ズート・シムズとのコンビ、 アル&ズートの、ズートではないほうとして、広く知られているんっすが、アル・コーン単独で聞こうという気には、なりませんよね。 が、個人的にはけっこう好きだったりします。

 ・ きっとある こんな僕にも 夏の恋 (関サバ作)
 ・ 検便に 混ざってることもある コーン (サバくん作)

 敬称略。 自分だけ 「くん付け」 するのはどうかと思うんっすが、俳句の素材としては、アリやな…と。 が、ジャズマンとしては、ないな…と。 で、アル&ズート名義を含め、これまで一度も聞いたことがなかったような気がするんっすが、今回、コレクションの表面上の充足を図るため、1枚仕入れてみることにしました。 よく分からないので適当に、 『リフタイド』 。 1987年の録音っすか。 えーと、 アルコーン 。 ギリシア語で「統治者」を意味する語。 いや、違いますな。 アル・コーン 。 こっちすな。 1988年2月15日に62歳くらいでお亡くなりになっているので、最晩年の作ということになりますか。 1987年にヨーロッパを訪れ、その際にオランダでピアノトリオと録音したという作品…なんだそうで、サイドマンは全員、オランダ人。 ジャズをやるオランダ人なんか、おらんだ? …と思ったら、おるんだ。 そんな事実に気付かされるんっすが、んなことで、あまり多くは期待せずに聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは1曲目、 「スピーク・ロウ」 「低く喋る」 っすか。 低い声でぼそぼそ喋られると、何を言ってるのか分からなくて聞き取れないし、高い声でキンキン喋られると耳障りだし、どっちもどっちなんっすが、歌詞は こんな感じ 。 何となく別れの気配が濃厚なんっすが、それとは裏腹に、アップ・テンポで元気よく演奏されることが多いっすな。 で、このアル・コーン版も同様。 なかなかいい感じのピアノのイントロに続いてアルがテナーを吹くんっすが、意外と図太くて男っぽいトーンなので、ちょっとビビります。 もっとこう、いかにもウエスト・コーストなソフト路線野郎だと、勝手に思い込んでおりました。 ちょっぴりデクスター・ゴードンを彷彿させたりもするんっすが、還暦過ぎの白人爺ィ、やるじゃん! で、続いてピアノのソロ。 レイン・デ・グラーフという人らしいんっすが、ちょっぴりバリー・ハリスを彷彿させたりもして、オランダ人、意外とイケるやん♪ で、最後はテナーとドラムスの4バースで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いいじゃん♪

 で、次。 「ブルー・モンク」 。 ああ…。 せっかく冒頭、めっちゃいい感じに始まったのに、モンクっすかぁ…。 個人的にこの曲、くそダサくて、あまり好きでなかったりするので、ちょっとアレなんっすが、ま、長い人生、ずーっとジャズをやっていれば、1曲くらいはハズレもありますよね。 で、演奏のほうはスローなブルースで、白人とは思えないドス黒い青さが横溢していて、で、中間部を飾るデ・グラーフのピアノ・ソロも、何とも言えずブルージー。 ま、悪くないんっすけどね。 で、やっぱりちょっと、バリー・ハリスっぽさがありますな。 オランダ如きに、なかなかの逸材がいたものでありますが、んーと、 この人 。 見た目は普通にオランダ人なんっすが、オランダのトップ・バップ・ピアニスト。 さすがトップだけあって、酵素パワーを感じさせるんっすが、で、続いてコース・セリーセという人のベース・ソロ。 ま、ベースなんて、誰が弾いても基本的に同じようなものなので、オランダ人でもまったく無問題。 弓で弾かなければ何でもいいんっすが、でもって、テーマに戻って、おしまい。 あ、演奏そのものはぜんぜん悪くなかったんっすが、曲そのものは、やっぱりちょっと…。

 で、次。 「ホット・ハウス」 。 バップ期に活躍した作編曲家タッド・ダメロンが書いた作品で、元はスタンダード 「恋とはなんでしょう?」 のコード進行にメロディを載せた作品だ。 コーンはインタビューで、編曲家としてはビッグバンドが面白いし、サックス奏者としてはコンボのほうがいいよ、と言っているが、このスウィングぶりを聴いているとその理由が想像できよう。 グラーフも快調で、コギミイ…、コギミイ…、あれ? 「こぎみいい」 で変換しようとしても、どしてもコギミイになってしまうんっすが、あ、 「こぎみよい」 にすればいいんっすか。 グラーフも快調で、漕ぎ見よい…。 どうしても 「小気味良い」 と変換してくれないんっすが、あ、 「こぎみ」 じゃなくて 「こきみ」 が正解なんっすな。 小気味良いリズムで軽やかにフレーズを紡ぎだしている。 そう、田中英俊クンが日本語ライナーに書いているような演奏が繰り広げられております。 で、コギミイって、何や? …と思ってググってみたら、 この1件 だけがヒットしました。 この中に、本当にあるのか、コギミイ。 で、演奏のほうは田中クンが言うように、スウィングぶりと、小気味良さが半端なく、やるなぁ、アルくん+オランダ・トリオ。 で、次。 「ザ・シング」 。 ビッグバンド黄金時代に活躍したバンド・リーダー、アル・クーパーが書いたスウィング・チューン。 イージー・ゴーイングな演奏だが、プレイしているコーンらメンバー達が一番楽しそうだ。 コース・セリーセのベース・ソロも陽気さが溢れていて、オランダ録音なのにどことなくウェスト・コーストの作品を聴いているかのようだ。 そう、田中クンが書いているようなアレだったりします。 ただ日本語ライナーを書き写すだけの簡単なお仕事で、今日のサバくん、楽(らく)、しそうだ。 …なんっすが、メンバー達が楽 (たの) しそうなのは、何より。 ウェスト・コーストっぽい作風が苦手な僕は、ちょっと身構えてしまったんっすが、ぜんぜん大丈夫でした。 西海岸というより、ちょっぴり中間派っぽい雰囲気かと。 それはそれで、都会派アーバンな僕の趣向にはそぐわないんっすが、メンバー達が楽しそうなので、いっかぁ…と。

 さて、ここで島原の続き。 係のお姉さんは中年? 熟年? …のカップルと、僕を交互に構ってくれたんっすが、優柔不断ペヤングは、男のほうがやや無愛想なキャラだからなのか、やや放置され気味。 で、中年? 熟年? …のカップル、毎回、これを書くのはアレなので、久留米から来たカップル、略して久留米っぷると称することにしますが、「昨日はどちらかにお泊まりでしたか?」 「南風楼に。」 「おお! 島原でいちばんいい旅館ですよね!」 え、そうなん? 島原でいちばんいい旅館に泊まれなかった僕の立場は…。 べっ…、別に、お金が出せなくて泊まれなかったんじゃなくて、お一人様の2食付きプランがなかっただけだから! で、続いて、僕が質問される番。 「お客様はどちらに?」 「し…、シーサイドホテル…。」 「ああ、私も昨日、日帰り温泉に行ってきたんですよ! お友達と。」 おおっ! やっぱ、お高くとまってる南風楼なんかより、地元民にも愛されるシーサイドホテルだよね♪ そもそも南風楼とか、井上陽水の 「リバーサイドホテル」 の節で歌えるか? ホっテルは南風楼〜♪ ま、歌えないこともないっすな。 この勝負、引き分けということで、次。  「ウィル・ビー・トゥゲザー・アゲイン」 。 ピアニスト・作曲家のカール・フィッシャーが、音楽監督をしていたシンガー、フランキー・レーンのために書いた作品で、うんぬん。 自分の為に書かれたワケではない曲を、他人が勝手に演奏するというのは、ちょっとどうかと思うんっすが、フランキー・レーンはフランクな人柄なので、その辺はぜんぜん気にしていないのではなかろうかと。 本当にフランクな人柄か? フランクとフランキーは、似て非なるものだぞ? そんな気がしないでもないんっすが、お前はフランキーなヤツだ!と言われたんですが、フランキーってどんな意味なんでしょうか? フランク (frank) 素直、フランキー 素直な人。 ぜんぜん、非なるものではなかったっすな。 同じやん。 素直というか、気さくなイメージなんっすが、で、演奏のほうは、しっとりとしたバラードで、いいな♪ …と。

 で、再び島原の続き。 お姉さんが 「そうそう。」 といった感じで、何かを渡してくれたんっすが、何かと思ったら隣の喫茶店で使える100円の割引券。 「かんざらし」 かコーヒーか、どちらかに使えるそうです。 おお、かんざらし♪ ということで、湧水庭園 四明荘を後にして、隣の店へ。 んーと、 ここ っすか。 一人ではちょっと入りにくい雰囲気だったんっすが、幸い、久留米っぷるが割引券に釣られて入っていったので、それに便乗する形で。

庭の見える席♪

 庭の見えるテーブル席に座ったんっすが、手水なんかもあって、いい感じ。 で、

かんざらし♪

 来たぁぁぁぁぁ♪ いや、いいっすな、かんざらし。 少なくともアザラシよりは獣臭くなさそうで、無難かと。 ま、要するにこれ、白玉団子のシロップ漬けっすよね。 団子そのものに味はなく、シロップの素朴な甘さに頼るしかないんっすが、ま、モチモチとした食感を楽しむものではなかろうか…と。 美味しいか? …と言われると、正直、ちょっと微妙な気もするんっすが、そんなこと言ったら、タピオカだって、別に味はないし! 素朴さが売りなので、これはこれでいいんっすが、んなことで、お茶が出て、のんびり出来て、地元のお姉さんとのコミュニケーションも図れて、かんざらしが100円引きになって、実質210円な 「湧水庭園 四明荘」、超オススメ☆ のんびりし過ぎて、1時間に1本しかない電車に乗り遅れそうになったんっすが、ぎりぎり間に合って、雲仙・島原、さらば! で、続いてアルバム・タイトル曲の 「リフタイド」 。 コールマン・ホーキンスの書いたアップ・ナンバーで、自分の息子ほど年の離れた若手バッパーを起用し続けたホークの男気溢れるバップ・チューン。 グルーヴィなピアノ・トリオをバックに、ひたすらスウィングしまくるコーン。 うんぬん。 そういったアレが展開されております。 いやあ、シンプル・イズ・テンプル。 単純こそ、寺。 そういうアレだったりして、いいな♪ …っと。

 で、次。 「ドゥ・ナッシング・ティル・ユー・アー・トゥルー」 。 本作品唯一のコーン・オリジナル作品で。 田中クンはそう書いているっすが、これ、アレじゃね? エリントンの 「ドゥ・ナッシング・ティル・ユー・ヒア・フロム・ミー」 じゃね? そんな気がしないでもありません。 アル・コーンがパク…じゃなくて、インスパイアしたものだと思われるんっすが、いずれにしろ、アーシーなブルース風の曲調なので、個人的にはちょっとアレかな…と。 で、ラスト。 「シークレット・ラブ」 「秘められた愛」 を熱く歌い上げて、でもって、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 白人だから、気が進まねぇ…。 そんな、謂われのない偏見を、即時に吹っ飛ばしてくれました。 還暦過ぎのおっさん、凄ぇぇぇぇ! で、オランダ人も、イケるやん♪ そんな事実が発覚した1枚だったりして、オススメ☆


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