IN GOOD COMPANY (CRISS CROSS JAZZ)

TED BROWN (1985/12/23)

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【パーソネル】

TED BROWN (ts) JIMMY RANEY (g)
HOD O'BRIEN (p) BUSTER WILLIAMS (b) BEN RILEY (ds)
【収録曲】

(01-04) BLIMEY / WE'LL BE TOGETHER AGAIN / LOST AND FOUND / SIR FELIX
(05-07) INSTANT BLUE / GEE, BABY, AIN'T I GOOD TO YOU / PEOPLE WILL SAY WE'RE IN LOVE
【解説】 ( 2022年06月12日更新 / 連載 1,493回 )

 大きな袋を肩にかけ〜 大黒様が来かかると〜♪ 御存知、「大黒さま」 の歌でありますな。 御存知と言っても、僕はよく知らないんっすけど。 ま、こういう歌があるというのは何となく知っていたんっすが、歌詞はよく知らないし、メロディーはぜんぜん知らないし。 だから当然、歌ったこともないんっすが、大黒様が来かかると♪ この部分がちょっと、気に掛かると。 そういう人は少なくないのではなかろうかと。 来かかると。 そんな日本語、あるんか? 何かちょっと、違和感を感じてしまいますよね。 違和感を感じると言えば、この 「違和感を感じる」 という言い方も、違和感を感じずにはいられないんっすが、 「感」 という漢字が続けて出てくるところが、違和アリアリっすよね。 じゃ、 「違和を感じる」 にすればいいのかと言うと、何だかそれも違和があるし、で、こうして違和感、違和感、書いているうちに、違和感って、こんな漢字だったっけ? …と、ちょっぴり違和感を感じるようになってきたんっすが、ゲシュタルト崩壊ってヤツっすかね? 出たぁぁぁぁぁ! “覚えたら思わず使いたくなっちゃう言葉・トップ3” なんっすが、後の2つは 「ようするに」と 「善処します」 。 後の2つはサザエさんでタラちゃんが乱発してましたよね。 「ようするに」 という言葉を覚えたタラちゃんが、事あるごとに 「ようするに」 を連発して、何が 「ようするに」 だ。 子供の癖に生意気だぞ! …と、いじめっ子に難癖を付けられて、殴られて、泣く。 そういうストーリーでありました。(「タラちゃん、ようするに」 の巻 ) 「善処します」 のほうも似たような展開なんっすが、 「ようするにですね、善処しますです。」とか言ってましたからね。 ウザっ! タラヲ、ウザっ! これはもう、いじめられて当然。 そんな気がしてきました。 いじめっ子の言動も、難癖でも何でもなく、正当防衛のようなものではないかと。 いじめは、いじめられる側にも問題がある。 そんな風潮も、諸悪の根源はタラヲにあるような気がしてきたんっすが、ま、それはそうと、大黒様が来かかると〜♪ このフレーズには違和感を禁じ得ない。そこまで話が進んでいたのではなかろうかと。

 文字にすると違和感が増す 「違和感を感じる」「違和感を感じる」 という表現に 「違和感なし」 とした人は2割に満たず、書き言葉に関していえば8割超が 「違和感あり」 と回答しました。 ほぉ。 「違和感を感じる」 に違和感を感じる人が8割強なんっすな。 逆に、「違和感を感じる」 に違和感を感じない人が2割近くもいるというのがちょっと意外だったんっすが、これがもし 「伊予柑を豚汁」 だったら、また違った結果になったのではなかろうかと。 伊予柑を、ぶた汁。 はぁ? いや、そこは 「伊予柑を、とん汁」 やろ。 たちまち、 “ぶた汁・とん汁論争” に発展してしまいます。

  とん汁派 : 牛丼は 「ぎゅうどん」 じゃん。 牛が音読みなら、豚も音読みじゃん。
  ぶた汁派 : でも、豚丼は 「ぶたどん」 じゃん。 「とんどん」 って、言わないじゃん!
  とん汁派 : でも、牛乳は 「ぎゅうにゅう」 じゃん。 「うしちち」 って、言わないじゃん!
  ぶた汁派 : あ、でも、宮迫博之の焼肉屋は 「牛宮城 (うしみやぎ) 」 じゃん!
  とん汁派 : え? あれ、 「牛宮城 (ぎゅうぎゅうじょう) 」 ちゃうん?
  ぶた汁派 : え? マジで? (スマホを取り出す。そして、何かを悟る。)
  ぶた汁派 : ・・・・・・・・ 。

“とん汁派” の勝利かと思われたんっすが、ここから反転攻勢。

  ぶた汁派 : あ、でも、豚肉は 「ぶたにく」 じゃん! あと、豚まん (ぶたまん) とか、ブタ箱とか!
  とん汁派 : ・・・・・・・・ 。
  ぶた汁派 : 紅の豚 (くれないのぶた) とか、ブタゴリラとか、豚 (ぶた) に真珠とか、豚 (ぶた) もおだてりゃ木に登る!
  とん汁派 : ・・・・・・・・ 。 (気圧される)

“ぶた汁派” の勝利かと思われたんっすが、ここで反撃。

  とん汁派 : あ、でも、屯田兵は 「とんでんへい」 じゃん。
  ぶた汁派 : それ、豚 (ぶた) 、関係ないじゃん!

 とん汁派、撃沈。 この結果、「伊予柑を、ぶた汁。」の勝利が決まったんっすが、いやあ、日本語って難しいっすなぁ。 先ほどのバトルで、とん汁派が気圧されるシーンがあったんっすが、これなんかも、 「ん? 気圧 (きあつ) されるって、何?」 …とか思ってしまいますよね。 ああ、気圧 (けお) されるって、こういう字を書くんか! あと、一昔前の迷惑メールの 「私の家来ちゃいますか?」 というヤツ。 お前の家来(けらい)、ちゃうわ! …と言いたくなるんっすが、よくよく考えたら、あれ、「私の家(いえ)、来 (き) ちゃいますか?」 というお誘いだったんっすな。 そうだと解れば、君 (←誰?) の家に行けばよかったぁぁぁぁぁ…。 「家来 (けらい) ちゃうわ!」 と、メールを即、削除しちゃったんっすよね。 勿体ないことしたぁぁぁぁぁぁぁ…。 で、えーと、大きな袋を肩にかけ〜 大黒様が来かかると〜♪ この怪しげな日本語を、そのまま放置していいのか? …というのが今日の課題っすよね。 何せ、これは童謡っすからね。 子供が歌って覚えて、間違った日本語を使ってしまうかも知れません。 その結果、「何が “来かかると” だ。子供の癖に生意気だぞ!」 そう、いじめっ子に難癖を付けられて、殴られでもしたら、大変っすよね。 「タラヲの悲劇」 を繰り返さない為に、ここは何とかしなければならんのですが、ということで、正しい日本語を使った新しい 「○○○ると」 を考えてみました。

 (改定案その1) 大きな袋を肩にかけ〜 大黒様が、ムーンサルト♪

 大黒様の身軽さがよく現れてますよね。 ムーンサルトというのは体操の技、もしくはプロレス技なんっすが、ここでは前者を想定しております。 いわゆる 「月面宙返り」 というヤツ。 ムーンサルトって、 「月面宙返り」 の事やったんか。 そういえば、月 (つき) って、ムーンやもんな! この事実を知った時、僕はめっちゃ感動してしまったんっすが、じゃ、サルトが 「宙返り」 ? んーと、 これ 。おお、そのまんま。 サルトがドイツ語だというのは初めて知ったんっすが、ただ月面で宙返りすればムーンサルトなのかと思ったら、そうではなく、後方2回宙返り1回ひねり。 うわ、難易度高そう…。 が、今の体操の世界だと、あまり大したことなさそう。 んーと、 ここ 参照。 2009年の回答なので、ちっとも 「今の体操の世界」 ではないんっすが、三回宙 (後ろ) がG難度で、伸身サルトがE難度っすかぁ。 伸身新月面とかいうのも、どっかで聞いたことがありますな。 伸身の新月面が描く放物線は、栄光への架け橋だぁぁぁぁ! あの、例のアレっすよね。 あの、例のアレに比べれば、伸身でもなければ、新しくもない、大黒様の (旧) 月面とか、 ぜんぜん大したこと、なさそう…。 が、よい子のみんなは真似してはいけません。 特に、 大きな袋を肩にかけ〜♪ ここのところが問題。 着地に失敗して、ビダァァァァン! …と、背中から床に叩き付けられそうになった場合、肩にかけた大きな袋がクッションになってくれる可能性はあるんっすが、それ以前の問題として、大きな袋を肩にかけて、クルクルと飛び回っているうちに、首に巻き付いて窒息死する可能性が…。 よい子が真似して、命を落とすかも知れない危険な行為を、童謡で歌って広めるワケにはいきません。 (改定案その1)、却下…。

 (改定案その2) 大きな袋を肩にかけ〜 大黒様が、雉、犬、猿と♪

 話、変わってるがな! ま、源義経 = ジンギスカン説というのがあるくらいなので、大黒様 = 桃太郎説というのがあっても、別に不思議ではないんっすが、問題はこの先、話の展開に何の期待も持てない点でありまして、ということで、次。

 (改定案その3) 大きな袋を肩にかけ〜 大黒様が、一六タルト♪

 タルトって、 これ かと思ったら、ロールケーキやん。 で、しかも、アンコ味かよ! 見た目と味で、二度も期待を裏切られる。 それが松山銘菓の タルト なんっすが、 ゆるキャラ もいますよね。 個人的に、松山のタルトはこういうものだと認識しているし、アンコ味なのも織り込み済みなので、そんなにガッカリはしないんっすが、ただ、童謡なのに特定の商品名・会社名が出てくるというのは、ちょっと問題っすよね。 少なくとも、NHKでは歌わせて貰えない恐れがあります。 その昔、山口百恵が「プレイバック Part2」 で紅白歌合戦に出場した際、 緑の中を走り抜けてく、真っ赤なポルシェ♪ …って、特定の商品名を出すのはアカン。 そう、難癖を付けられて、「真っ赤なクルマ」に変えさせられた。 語呂もよくないし、世界観がまるっと変わってしまうので、これには作詞の阿木燿子も、アギぃぃぃぃ…。(←歯ぎしりの音) そんな話を聞いたことがあるんっすが、もし、beni9jyaku (紅孔雀) が 「大黒さま」 で、紅白初出場! …ということになった場合、この(改定案その3) だと、 大きな袋を肩にかけ〜 大黒様が、松山タルト♪ そんなふうに変えさせられるかも知れません。 ま、最近はNHKも、そっち方面に関しては割と鷹揚なので、そのままでイケるかも知れませんが、たとえNHKが許しても、ハタダタルトと六時屋が許しません。 愛媛タルトランキング 。 これを見ると、うつぼ屋と、亀井製菓と、あわしま堂からも難癖を付けられるかも知れません。 (改定案その3)も、廃案やむなしと言った感じなんっすが、ちなみに山口百恵が 「真っ赤なクルマ」 と歌わされたという話。 あれ、ガセなんだそうっすな。 ソースは ここ 。 肝心の元映像が消されちゃっているので、何とも言えないんっすが、あ、よくよく読んだら、紅白では特例で 「ポルシェ」 が解禁されたものの、普段の歌番組では 「真っ赤なクルマ」 と歌わされた。 そういう話やん! 一六タルト、やっぱり駄目じゃん! というか、この替え歌企画そのものが、まったく何の意味もなかったような気がするんっすが、そもそも、 「来かかる」 というのが、本当に怪しい日本語なのかというと、

 き‐かか・る 【来掛(か)る】 1.ちょうどその場所のあたりに来る。さしかかる。(後略)

 この歌の大黒さまの状況にぴったり当てはまる、何とも正しい日本語であることが判明したんっすが、では改めて、 「大黒さま」 。 ほぉ、こんなメロディだったんっすな。 で、これはアレっすよね。 「いなばの白うさぎ」 。 僕は今でこそ 「さば」 を名乗っているんっすが、本名が イナバくん なので、子供の頃は 「白うさぎ」 とか、「物置」 とか、「先生」 とか呼ばれてました。 最後のは僕がズバ抜けて頭の賢い児童・生徒だったというのもあるんっすが、その昔、 「イナバ先生デスク」 というのがあったんっすよね。 ここ 参照。 え? イナバ物置と同じ会社やったん? で、今なら 「ちゅーる」 と呼ばれる可能性があったりするんっすが、当時は 「白うさぎ」 。 他人とは思えなかったりするんっすが、元の話は これ っすよね。 この話に出てくるワニというのは、熱川のバナナワニ園や、別府温泉のワニ地獄にいる、あのワニではなく、サメのこと。 これは周知の事実だと思うんっすが、京都の地主神社はワニ = 鰐説を採用しているんっすな。 何か、信念があっての事なのか、あるいは面倒になったのか。 どうしてサメなのに、ワニって言うんですかぁ? どうしてですかぁ? どうしてですかぁ? どうしてですかぁ? どうしてですかぁ? タラヲにしつこく聞かれて、えーい、面倒臭ぇ。じゃあもう、ワニでええわ! …みたいな。 地主神社の人も、さすが神に仕える身だけあって、心が広いっすな。 普通なら、「うるせぇ! タラヲ、氏ね!」 そう、言いたくなるところっすよね。 そこまでいかなくても、 「うるせぇ! お前は黙って善処してろ!」 …とか。 いずれにしろ、ずらっと並んだワニの背中を、白うさぎがピョンピョン跳んでいくほうが、ビジュアル的にはしっくりくるんっすけどね。 さめバージョン だと、ヒレに引っ掛かりそうで、ハードルが高そう…。 やっぱこれ、元々、ワニ = 鰐だったんじゃないっすかね? が、日本にワニなんかいるんですかぁ? いるんですかぁ? いるんですかぁ? いるんですかぁ? タラヲにしつこく聞かれて、えーい、面倒臭ぇ。じゃあもう、サメでええわ!

 

 いずれにしろ、これはアレっすよね。 うさぎが悪い。 そうとしか、言いようがありません。 前回 、 「舌切り雀」 は、スズメが悪い。 そんな話を書いたかと思いますが、「いなばの白うさぎ」 は、ウサギが悪い! 皮をひん剥かれたのも、自業自得なんっすが、ワニ、もしくはサメに食われなかっただけでも、有り難いと思わないと。 で、本家、出雲大社バージョンは、 こちら兄弟の神様たちは因幡の国に八上比売 (やかみひめ) という美しい姫がいるという噂を聞き、みんなで会いに行こうと決められました。 だいこくさまは兄弟達の家来のように大きな袋を背負わされ、一番後からついていくことになりました。 おお、因幡の国の美しい姫っすか。 何か、イナバウアーとか、得意そう。 で、大きな袋を肩にかけ〜♪ あれ、何が入っているのかと思ったら、兄弟神様の荷物を持たされていたんっすな。 よく小学校で、いじめられっ子が、いじめっ子達のランドセルを強制的に持たさせているシーンを見掛けるんっすが、あれの神話バージョン。 兄弟神様、酷ぇぇぇぇ…。 で。 兄弟たちが因幡の国の気多の岬を通りかかったとき、体の皮を剥かれて泣いている一匹のうさぎを見つけました。 兄弟たちはそのうさぎに意地悪をして、海水を浴びて風にあたるとよいと嘘をつきました。 兄弟神様、酷ぇぇぇぇ…。 先ほど、白うさぎが皮を剥がれたのは、嘘をついた罪による報い。 そんな話を書いたんっすが、兄弟神様、こぞって嘘つきやんけ! こんな神様には、きっと天罰が下ると思うんっすが、そんな中、唯一、まともな感性を持った神様が大黒さま。 だいこくさまはそれを聞いてそのうさぎに言いました。 かわいそうに、すぐに真水で体を洗い、それから蒲 (がま) の花を摘んできて、その上に寝転ぶといい。 ほぉ、海水よりも真水っすかぁ。 そんなん、言われんでも常識でわかるやろ? そんな気がしないでもないんっすが、ただ、海水のほうが消毒効果があるような気も。 赤チンとか、ヨードチンキとか、マキロンとか、傷口にめっちゃ染みるんっすが、良薬は口に苦し。 染みるほうが効き目がありそうっすよね。 で、蒲 (がま) の花。 どんなものなのかと思ったら、 これ 。 わぁ、何か、チクチクしそう…。 こんなんホンマ、効果あるんか? そんな気がしないでもないんっすが、そうするとうさぎのからだから毛が生えはじめ、すっかり元のしろうさぎに戻りました。 ま、結果オーライ。

 で、この白うさぎ、どこに棲息していたのかというと、隠岐の島…という説もあるみたいっすが、ちょっと遠過ぎね? そんな気がしないでもありません。 島根県の隠岐の島は、島根・鳥取の県境から北方約60kmに位置し、うんぬん。 ここから本土までワニで渡ろうとすると、どれくらい時間が掛かるのかというと、うさぎが走る速度は通常60〜80キロらしいので、ざっと1時間。 意外と余裕っすな。 隠岐の島って、本土からもっと離れていると思ってました。 うさぎが渡るのに要する日数は約120日。 「100日後に死ぬワニ」 だったら、渡ってる途中で死んじゃうじゃん! そういう話に持っていこうと思っていたのに、ちょっと拍子抜け。 あ、でも、それだけのワニを調達出来るのか? …という問題がありますな。 因幡の白兎のイラスト(ワニ) 。 これを見る限り、うさぎの歩幅に合わせて、1匹ずつワニを配置する必要がありそうなんっすが、 迷子ウサギ捜しのポイント 。 ここを見ると、歩幅は約50cm〜70cmとありますな。 真ん中をとって、60cm。 隠岐の島から本土まで60km = 6,000,000cmなので、

  6,000,000cm ÷ 60cm = 100,000匹

 10万匹っ! 熱川のバナナワニ園では140頭ほどのワニを飼育しているらしいんっすが、714.29バナナワニ園相当。 無理っ! いくら作り話とは言え、もうちょっと現実的な話にしないと、最近の子供は食いついてこないんっすが、そこで登場、 白兎海岸沖合80mの所には、兎がいたとされる 「淤岐ノ島」 があります。 あ、急に現実的な数字になりましたな。

  80m = 8,000cm ÷ 60cm = 133.3匹

 ちょうどいい感じ♪ そもそもが “因幡の白兎” っすからね。 因幡国(いなばのくに : 現在の鳥取県 東半部を占めた旧国名) に住んでいたに決まっているんっすが、で、イナバくんはこの夏、鳥取県か島根県か、どちらかに遊びに行こうと画策したりしています。 どっちにしようか、まだ決めかねているんっすが、 いなばのくに (鳥取県)の宿で、イナバくんだけが泊まれる特別プラン! …みたいなのがあれば、迷わずそっちにするんっすけどね。

 (特典その1) お茶菓子として、銘菓 「因幡の白うさぎ」 をご用意します!
 (特典その2) 客室として、離れの特別室をご用意します! (←裏庭に置かれたイナバ物置)
 (特典その3) ご夕食として、特別メニューをご用意します! (←ごはん+いなばのライトツナ)
 (特典その4) ご朝食として、特別メニューをご用意します! (←ごはん+ちゅーる)

  お値段、何と、17,800円! (←いなばえん)

 イナバくん、思わず仰け反り、天を仰いで、イナバウアー。 そんなプラン、いらん!

 ということで、今日はテッド・ブラウンなんっすが、いやあ、気が進みませんな。 前回 のウォーン・マーシュ、個人的には大ハズレでしたからね。 で、今回のテッド・ブラウンも同じ匂いが…。 というか、誰? このコーナーで、一度だけ取り上げたことがあるんっすけどね。 んーと、 これ 。 ジャケットがキモ過ぎて、まったくいい印象がなかったりするんっすが、ニューヨーク州ロチェスターで1927年12月1日誕生したセオドア (テッド) G.ブラウンはクールジャズテナーサクソフォーン奏者です。 ブラウンは、ウォーン・マーシュとRonnieボールとともに働き、彼自身のグループを率いることと同様にレニー・トリスターノ、アート・ペッパー、ホッド・オブライエン、およびリー・コニッツと記録しました。 ああ、これ、見るからにアカンやつや…。 リーダーとしては極めて寡作で、1956年の例のキモいやつ以降、次のリーダー作は1985年まで待たなければならんのっすが、それが今回取り上げる 『イン・グッド・カンパニー』 という1枚。 ギターのジム・レイニーが参加していて、それが売りになっているみたいなんっすが、個人的には、うーん…。 ジャズ・ギターって、あまり好きではないんっすよね。 ジム・レイニーそのものには、ちょっとだけソソられるものがあるんっすが、山下洋輔のエッセイにも (名前だけ) 登場しますよね。 ここ のレビュー参照。 体育館雨模様・・・・・ジム・レイニー。 いいっすな。 今の季節にぴったりなんっすが、演奏そのものにはまったく何も期待出来そうにないので、適当にさっさと片付けちゃいましょう。

 ということで、1曲目。 「ブリメイ」 。 テッド・ブラウンのオリジナルなんっすが、え? 何この、正統派ハード・バップな香り。 テーマ部はテナーとギターのユニゾンで演奏されるんっすが、白人っぽさや、トリ臭さは極めて希薄。 あ、ここでいうトリ臭さというのは “レニー・トリスターノ臭” の事なんっすが、それがなく、めっちゃ普通にいい感じ。 テーマの後、テナーのソロが出てくるんっすが、言われなければ絶対、テッド・ブラウンだと分からないのではないかと。 ま、言われても分からないんっすが、微妙にチャーリー・ラウズっぽいような気がしないでもない。 そう言われても、あながち間違いではないような? で、続いてジム・レイニーのギター・ソロが登場。 パーソネルを見たらジムではなく、ジミー・レイニーと書かれているんっすが、体育館雨模様と同じ人? 違う人? いずれにしろ、ジャズ・ギターがそんなに好きではない僕でも、それなりに、まあまあ? そんな気がするくらいのレベルには達していて、で、続いてピアノのソロが出て来ます。 ホッド・オブライエンとかいう人っすな。 経歴のところに 「記録しました」 として名前が挙がっていたんっすが、癖のない、綺麗なタッチのピアノを弾く人であるな…と。 こういうタッチだと、おさわりバーでも嬢に嫌われなさそうなので、見習わなければなりませんが、で、最後、バスター・ウィリアムスがテクニシャンなベースのソロをカマして、でもって、テーマに戻って、おしまい。 期待度は皆無だったんっすが、普通にいいじゃん♪

 で、次。 歌物スタンダードの 「ウィル・ビー・トゥゲザー・アゲイン」 。 テッド・ブラウンの枯れたバラード・プレイを堪能することが出来ます。 ちょっと嗄れたようなトーンが枯淡の境地のマルコターン。 そういうアレなんっすが、広貫堂の胃腸薬っすよね、マルコターン。 広貫堂のおじさんは置き薬と一緒に紙風船とかを持って来てくれるので、好感度が高いんっすが、んーと、 これ 。 広貫堂のおじさんがくれたのは、こんなレトロなタイプではないんっすが、あっ! 前回、おりがみくらぶの 「ふうせん」 で、こんな四角い風船、あらへんやろ! …と、ツッコミを入れてしまったんっすが、四角い風船、あるやん! おりがみくらぶの人に、謝っておいたほうがいいっすかね? おりがみくらぶの人が、折り紙付きの悪 (ワル) という可能性もあるので、ここは素直に謝罪するほうが得策かと思いますが、あ、でも、広貫堂のおじさん、こんな四角い風船はくれなかったし! で、演奏のほうはアレっす。 テーマの後、しみじみとしたテナーのソロがあって、その後、オブライエンのピアノが登場。 そういう流れなんっすが、無頼(ぶらい)とは無縁なオブライエンが、いいな♪ …っと。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 ジム、もしくはジミー・レイニーは、お休みかな? …と。

 で、次。 「ロスト・アンド・ファウンド」 。 ピアニストのオブライエンのオリジナルなんっすが、テナーとギターのユニゾンで演奏されるテーマはマイナー調のファンキーな仕上がりで、日本人ウケすること、間違いなし。 続くテナーのソロもブルージーだし、ギターの人はレイニーだし、で、作曲者本人も、とってもオブライエン。 で、最後はベースとドラムスの絡みで地味に盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ここまで3曲、ハズレなし。 そろそろ、今ひとつなのが出て来ても不思議ではないんっすが、 「サー・フェリックス」 。 ジミー・レイニーのオリジナルなんっすが、テーマ部はテナーとギターのユニゾン。 途中から微妙にハモリになって、で、ソロ先発はレイニー。 シングル・トーンのホーンライクなプレイは、灰汁 (あく) のないグラント・グリーンっぽい…ような気がしないでもない。 そういうアレだったりして、これならぜんぜんオーケーかと。 で、以下、テナー、ピアノの順で、各自の実力が存分に発揮されたソロが披露されて、でもって、最後は g→ds→ts→ds の4バースでそこそこ盛り上がって、テーマに戻って、おしまい。 ここまで4曲、ハズレなし。 そろそろ、今ひとつなのが出て来ても不思議ではないんっすが、 「インスタント・ブルー」 「即席の青」 っすか。 オブライエンのオリジナルで、ブルーな仕上がりに期待が持たれるところなんっすが、その場で即興で作ったような、シンプルなリフ・ブルース調のナンバー。 なるほど、だからインスタントなんっすな。 テーマの後、まず最初にピアノのソロが出てくるところが作曲者特権なんっすが、ブルーでありながら、アーシーでないところが、この人の持ち味かな…と。 で、以下、テナー、ギター、ベースの順で、各自の実力が存分に発揮されたソロが披露されて、でもって、最後は p→ds→ts→ds→g→ds の4バースでそこそこ盛り上がって、テーマに戻って、おしまい。 ま、悪くはなかったんっすが、ぶっちゃけ、ちょっぴりマンネリ化してきたような気も…。

 で、次。 「ジー・ベイビー・エイント・アイ・グッド・トゥ・ユー」 。 スローなテンポのアーシーなナンバーっす。 あっしには関わりのねぇことでござんす。 アーシーというと、この台詞が頭に浮かんでくるんっすが、木枯らし紋次郎でしたっけ? 何か、長い爪楊枝みたいなものを口に咥えてるキャラ。 木枯し紋次郎はどうして割り箸をくわえているのでしょうか? りなちゃんですのさんの素朴な疑問でありますが、割り箸ではなく、つま楊枝です。 ドラマの話の中にエピソードがありました。 昔、少女が楊枝をくわえながら口笛を吹いていました。 紋次郎が吹こうとするが、頬の傷がわざわいして 「ヒュー」 と木枯しの様な音で上手く吹く事が出来ません。 へぇ。 だから木枯し紋次郎なんっすか。 ちなみに、木枯し紋次郎が口に咥えている長い爪楊枝みたいなものをイカにぶっ刺したのが 紋次郎イカ 。 子供の頃、喜んで食っていたんっすが、今から思えば、よくもまあ、あんなイカ臭いものを喜んで食っていたな…と。 とか言ってるうちに、演奏のほうは終わってしまったんっすが、僕があまり好きではないタイプのアレなので、ま、いいかぁ…と。 ここに来て、ちょっぴりハズレでありましたな。 ということで、ラストっす。 「ピープル・ウィル・セイ・ウイ・アー・イン・ラブ」 。 リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン2世っすかぁ。 「人々は、私達が恋をしていると言うでしょう」 は音楽的なロジャースとハマースタイン、オクラホマからのショー中の歌です! (1943年) そういったアレなんっすが、 『オクラホマ!』 というミュージカルからは、数多くのスタンダード・ナンバーが生まれてますよね。「オクラホマ・ミキサー」 とか。 もしかしたら 「オクラホマ・ミキサー」 は、ミュージカルの 『オクラホマ!』 とは関係なかったりするかも知れませんが、ちなみに この曲 、 「オクラホマ・ミキサー」 という名前ではないんだそうで。 「オクラホマ・ミキサー」 というのはダンスの名前で、曲のほうは 「Turkey in the Straw」 。 「藁の中の七面鳥」 というヤツかぁ! 今日もまたひとつ、賢くなってしまったんっすが、もうこのまま、イナバ先生への道を究めるしかありませんな。 ちなみに、ミュージカル 『オクラホマ!』 から生まれたスタンダードには「飾りの付いた四輪馬車」があったり。 で、この 「人々は、私達が恋をしていると言うでしょう」 は、いかにも歌物らしい軽快なナンバーに仕上がっていて、いいな♪ …ということで、今日のところは、おしまい。

【総合評価】 これ のせいで、イメージ最悪のキャラだったんっすが、このジャケットのデザイナーを訴えていいレベルで、(いい意味で)普通のオッサンでありました。 トリスターノ派に懐疑的な僕でもぜんぜん大丈夫で、ウォーン・マーシュ・アレルギーの僕でも蕁麻疹が出ることなく、 (いい意味で)普通にオーソドックスでハード・バップな作風で、オススメ☆


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