COMIN' ON UP! (RIVERSIDE)

SAL NISTICO (1962/10/17)

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【パーソネル】

SAL NISTICO (ts) SAL AMICO (tp)
BARRY HARRIS (p) BOB CRANSHAW (b) VINNIE RUGGIERO (ds)
【収録曲】

(01-04) CHERYL / ARISCENE / BY MYSELF / SAMICOTICO
(05-07) COMIN' ON UP / EASY LIVING / DOWN
【解説】 ( 2022年07月03日更新 / 連載 1,495回 )

 あああぁぁぁぁぁぁ…、梅雨が明けたぁぁぁぁぁぁ…。 嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ! 別にいいじゃん。 そう、思われるかも知れませんが、ま、確かに梅雨が明けたこと自体、何の問題もありません。 雨の中、外で仕事をするのは辛いので、雨なんか降らないに超したことはないんっすが、空梅雨とか、大歓迎。 ちなみに僕は、ご飯が汁でビタビタになっている状況を好みません。 牛丼の “つゆだく” を頼むヤツとか、理解に苦しむものがあるんっすが、ま、他人の趣向にケチをつけるつもりはないんっすが、傍から見ていて、うわぁぁ…。 ちょっぴりテンションが下がるのは否めません。 梅雨が長引くと “つゆだく” になっちゃうので、早く明けるに超したことはないんっすが、で、 “つゆだく” の最たるものが “雑炊” っすよね。 「鍋物は締めの雑炊が最高っ♪」と言ってるヤツとか、理解に苦しむものがあるんっすが、ま、他人の趣向にケチをつけるつもりはないんっすが、傍から見ていて、うわぁぁぁぁ…。 かなりテンションが下がるのは否めません。 で、梅雨が長引くと、大雨で皮が増水したりして、で、ニュースや天気予報で 「川の増水」 というフレーズを耳にすると、どうしても 「雑炊」 が浮かんでしまって、ますますブルーになっちゃうという。

 じゃ、早く梅雨が明けて、よかったじゃん。 そう、思われるかも知れませんが、ま、確かに梅雨が明けたこと自体は嬉しいんっすけどね。 が、何かムカつくんっすよね。 話は少し戻りますが、あれは6月17日(金)頃でありましたか。 某・マンホールポンプの配管の修理をいつするか。 下請け業者の社長のオッサンとそんな話をしていたんっすが、配管から水が漏れているので直して欲しい。 そう、役所の担当者から依頼されたんっすよね。 で、下請け業者の兄ちゃんと一緒に見に行ったら、マンホールポンプの吐出配管にピンホールがあいていた…と。 マンホールにピンホール。 大変、語呂はいいんっすが、これはもう、配管まるっと1本、作り直しやな…と。 で、その作業の日程なんっすが、「来週の23日(木)とか、どうっすか?」 あー、24日(金)は、休みを取って京都へ遊びにいく予定なのでアレなんっすが、23日なら、ぜんぜん大丈夫。 が、「雨が降ったら中止っすよね?」 雨の中、外で仕事をするのは辛いし、現場で溶接をしなければならないし、 雨の中でアーク溶接作業をしていて感電する 。 こんなことになったら大変っすよね。 下請け業者の兄ちゃん、まだ若いのに、万一、お亡くなりになったりしたら、溶接作業で夭折 (ようせつ) 。 大変、語呂はいいんっすが、洒落にならん…。 ここは慎重にならずにはいられないんっすが、下請け業者の社長のオッサンは、軽い感じで 「大丈夫っしょ!」 スマホで週間天気をチェックして、「来週、もう梅雨明けっしょ!」 いやいやいやいや。 梅雨、ついこの間、入ったばっかだし! 梅雨明けって例年、7月の下旬くらいだし! が、下請け業者の社長のオッサンは、「沖縄はもう、梅雨明けたっしょ!」 とか言ってて、いやいやいやいや。 沖縄は梅雨入りするのが早いから、明けるのも早いだけであって、この辺りの梅雨明けは7月の下旬くらいだし! が、結局、6月23日(木)は雨が降らなくて、で、翌週には梅雨が明けてしまいました。

 6月中に梅雨明け? (ヾノ・∀・`)ナイナイ

 そう、言い切った僕の立場が、ああああぁぁぁぁぁ…。 「ね! ボクの言った通りっしょ?」 下請け業者の社長のオッサンの得意げな顔が浮かんできて、何かムカつくぅ…。 で、梅雨が明けたら連日の猛暑で、もう、しょうがいんっすが、来週は曇りや雨の日が続くという予報でありますな。 「戻り梅雨」 とか言ってますが、え? それって、まだ梅雨が明けてなかったということなんじゃ? ここ1週間の晴れ間は、ただの 「梅雨の中休み」 だったんじゃ? 間違えることは、何も恥ずかしいことではありません。 誰だって、間違えることはあります。 人間だもの。 大切なのは、間違いが分かったら、素直にそれを認めて、ゴメンナサイすることなんっすが、気象庁の人は今すぐ、「ゴメン、やっぱりまだ、梅雨は明けてなかったわ。テヘッ♪」と、訂正したほうがいいんじゃ? べっ、別に 「梅雨が明けた」 と断定したワケじゃないし! 「梅雨明けしたとみられる」 と言っただけで、確定するのは9月に入ってからだし! その頃には下請け業者の社長のオッサンも、自分が勝ち誇った事など、とっくに忘れているに違いありませんが、とりあえずマンポンの配管の修理も無事に終わって、さあ、明日 (6月24日) から(自主的な)3連休だぁ。 京都だぁ。 わーい♪ …と、その前に、 ここ に泊まった翌日、その周辺を散策した時の写真が残っていたので、そちらから片付けておきましょう。


< 休暇村・志賀島付近散策 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 休暇村志賀島の目の前の海岸からは、正面に玄界島、左方向 (南の方角) に糸島半島を眺めることができます。季節ごとに陽が沈む方角が異なり、1年を通して、その移ろいを楽しめます。 そう、 ここ に書いてあるんっすが、めっちゃ楽しみにしていたんっすよね、夕日。 好きなんっすよね、朝日とか、夕日とか。 実は朝日新聞とか、聖教新聞とかも、そんなに嫌いではなかったりするんっすが、朝日新聞は 「フジ三太郎」 という漫画がけっこう好きでした。 新聞の漫画ってどれもつまらんけど、 「フジ三太郎」 は、オモロイ! …と、さば兄も絶賛しておりました。 フジサン・タロウなのかと思ったら、フジ・サンタロウなんか! …とも言ってました。 で、試しに これ を買って読んでみたんっすが、何じゃ、この表紙…。 一般紙としては異例な程のお色気表現や、死刑廃止論や労働争議、ジェンダーフリーを揶揄する描写が描かれるなど、朝日新聞の左派的な論調と齟齬する作風も話題を呼んだ。 そう、 Wikipedia に書いてあったんっすが、これがその “お色気表現” でありますか。 何でもいいけど “齟齬” っで、難しい漢字っすな。 左側の “歯” みたいな部分、どないなってんねん? んーと、 これ 。 あ、なるほど。人がいっぱい入ってる感じの漢字なんっすな。 “歯” ではなかったんっすな。 で、ふと思ったんっすが、どうして “歯” というのは、 “止” の下に “米” が囲まれてる感じの漢字なんっすかね? 米を生のまま囓ると歯が欠けるので、止 (や) めろ。 そんな啓蒙の意味が込められているとか? んーと、『歯』 の字の中に 『米』 がある!  大人になるとそういった疑問さえも持たなくなるんだな…と少し寂しかったりもしますが。 僕は大人なんっすが、そういった疑問を持ったので、ぜんぜん寂しくなかったりするんっすが、 『歯』 の旧漢字は 『齒』 という字で、歯の並んだ状態の象形文字の上に 「し」 の音を表す 『止』 が書かれたのだそうです。 あ、これ、齟齬の左側におったヤツやん! やっぱ、 “歯” やったんやん! …とまあそれはそうと、 「フジ三太郎」 。 久しぶりに読み返してみたら、意味不明だったり、ただ純粋に面白くなかったり。 子供の頃、どうしてこんなものに夢中になっていたのか…と。

 

 その点、聖教新聞はいいっすよね。 何といっても連載漫画の 「バリバリ君」 が、バリおもろい♪ 「フジ三太郎」 が思いもよらず大ハズレだったので、 「バリバリ君」 で、お口直し…というか、お目直しをしようと思ったんっすが、Amazonで探しても 「バリバリ伝説」 とか、 「大森屋 バリバリ職人男梅味」 とかしか出て来ませんな。 もう、男梅味で、いっかぁ。 …と、心が折れかけたんっすが、あ、 「新ヤンママトラッカー 涙街道・爆走かぐや姫!」 なんてのも。 “蛙の子は蛙” 14歳になったケイ (坂上香織) の娘・アイコ (菊池美遊) は、グレにグレまくり、バリバリのヤンキーに成長。 おお♪ 何ともワクワクするストーリーなんっすが、僕が見たかったのはバリバリのヤンキーではなく、 「バリバリ君」 。 が、見つからないので、芝しってるの 『あおぞら家族』 で、いっかぁ…と。 ねぇ、知ってる? 芝しってるの本名って、芝 知照 (しば ともてる) なんやで! そんな、どうでもいい無駄知識を披露することが出来るようになれば、君も立派な聖教新聞ヲタクなんっすが、で、えーと、休暇村志賀島の目の前の海岸。 ここの夕日を楽しみにしていたんっすが、夕食の時間と重なってしまって、微妙だった…と。 送迎バスの時間の都合もあって、到着 → 風呂 → メシと、忙しなくスケジュールを消化する形になってしまったんっすが、忙 (せわ) しなく…って、こういう漢字を書くんっすな。 忙 (いそが) しなく? ん? …と、読んでしまいそうになるんっすが、ん? もしかして 「せわしない」 って、方言だったりするとか? 標準語で 「せわしない」 だと、世話しない = 保護責任者遺棄みたいな意味に取られるかも知れませんが、 せわしない (大阪の方言) の意味 。 右のほうに 「検索ランキング 7/2更新」 というのがあるんっすが、第2位、ちんちん (愛知の方言) 。 これは桑名の辺りでも普通に使いますな。 『八十亀ちゃんかんさつにっき』 にも出て来ますよね。 しかし、彼女たちは「ちんちん」と連呼してきて……? べっ…、別に、いやらしい言葉じゃにゃーから、ええがね! ごく普通に、熱い = 「ちんちん」 っすよね。 更に加熱した、めっちゃ熱い = 「ちんちこちん」 という言い方もあるんっすが、で、志賀島。 夕方、ゆっくりと海岸を散策して、夕日を愛でる予定だったんっすが、果たせず。 窓から外を見ると、宿泊客ではない、地元民と思われるアベック、カップル、もしくはペヤングの姿が多く見られたんっすが、博多っ子のお手軽なドライブコースなんでしょうな。 「はかたっこ」 で漢字変換しようとしたら、「墓田子」としか出てこなくて、A-TOK、使えねぇ…。 A-TOKくん、略して 「えーとっくん」 は徳島っ子なので、博多のこととか、知らん。 そういう立ち位置だったりするのかも知れませんが、その肝心の 「とくしまっこ」 すら、 「特使真っ向」 としか出てこない始末。 「○○っ子」 には弱いみたいっすな。 憎まれっ子世にはばかる。 こういう、諺になっているのは強いんっすけど。 「あつものに…」 で、ちゃんと 「羮に懲りて膾を吹く」 と、補完されますからね。 「そのては…」 → その手は桑名の焼き蛤。 おお、イケるやん! この時点で桑名っ子は、墓田子 (はかたっこ) や、特使真っ向 (とくしまっこ) に勝ったと言えそうなんっすが、ちゃんと 「くわなっこ」 で試さないと、不公平やん! そんな意見もあろうかと思うので、クワナッ子。 んー、何じゃ、こりゃ…。

 で、夕方は散策出来なかったので、朝飯前に行ってみることにしました。 そう言えば、非常にたやすいことを 「朝飯前」というのは、何でなんっすかね? 昼飯前でも、晩飯前でも、夜食前でもよさそうな気がするんっすが、どうして朝飯? 僕は大人なのに、次々の新しい疑問が湧き上がってくるんっすが、んーと、 朝飯前の語源・由来 。 ま、何となく分かっていたので、わざわざ調べるほどのことでもなかったな。 そんな結果に終わってしまったんっすが、で、 (写真・いちばん上)休暇村志賀島の目の前の海岸からは、正面に玄界島、左方向 (南の方角) に糸島半島を眺めることができます。 部屋の窓からは正面の玄界島しか見えなかったんっすが、ここからだと糸島半島が見えるんっすな。 この出っ張り の部分。 で、(写真・上から2枚目) が、反対方向。 ちょっとした出っ張りが、いいアクセントになっているな…と。 休暇村の送迎車の運転手のオッサンが帰り道、気を利かせてくれたのか、島の北側〜東側を走ってくれたみたいなんっすが、なかなかいい感じの岩礁になってました。 砂浜あり、岩礁ありで、小さな島なのにバラエティに富んだ “海の風景” を堪能出来るな…っと。 で、(写真・ちょうど真ん中)(写真・下から2枚目) は、ビーチから道路1本挟んだ休暇村の横の敷地。 桜の花が咲いていたので、玄界島と絡めてみました。 …という作例っす。 で、 (写真・いちばん下) は、休暇村の入口付近。 椅子とテーブルが置かれて、寛げるようになっていて、ちょっとお洒落な石碑(?)のようなものもあって、ガラス窓に外の景色が反射していて、いいな♪ …という様子を激写したものであります。 ということで、休暇村は以上。

 で、この日は 海の中道海浜公園 を散策して、おうちに帰ったんっすが、最後、博多駅の近くで昼飯を食いました。 んーと、 この店博多の大衆料理『ごまさば・もつ鍋・焼き鳥・天ぷら』あり□! この、最後の “□に斜め線” 、何や? …と、ちょっと悩んでしまったんっすが、あります! そう、言いたかったんでしょうな。 小保方晴子さん風に言うと、 「ありまぁす♪」 で、この列記された5種類の博多の体臭料理のうち、僕は冒頭の 「ごまさば」 に、激しくソソられてしまいました。 僕は魚介類の類いがあまり好きではなく、魚より断然、肉派! …なんっすが、この 「ほ→むぺ→じ」 の名前が 『塩サバ通信』 なのも、(その1) 名前をどうしようか考えていた時の晩飯が塩サバだった。 (その2) B級っぽい微妙な感じがして、いいかも? そんな理由によるものなんっすが、そんな僕の心のサバ料理ランキングは、

  サバの竜田揚げ > 塩サバ >>>>> しめ鯖 > サバの味噌煮 > サバの醤油煮

 こんな感じ。 基本、煮魚があまり好きではないんっすよね。 揚げたり、焼いたりすれば大丈夫なんっすが、あと、ナマ = 刺身も。 サバの場合、九州以外では、あまり生で食べられる機会がなかったりするんっすが、「ごまさば」、美味ぇぇぇぇぇぇ! もしかしたら、竜田揚げを超えるかもしれないサバの調理法であるかも知れず、んなことで、めっちゃ楽しみにしていたんっすよね。 ただ、「ごまさば」 だけだと、ちょっと物足りないかな? そんな気がしないでもないんっすが、この店にはめっちゃ魅惑的な ランチメニュー が。

  選べる 二品よりどり定食 (1,680円) おかず15品の中から2品お選びください

  ・ゴマサバ・刺身(3種)・サーモン刺・ブリ胡麻和え・鯛胡麻和え・ネギトロ・焼魚・アジフライ・天盛り(4品)
  ・とり天(4個)・鶏の唐揚げ(3個)・揚げ餃子・チャーシューエッグ・彩野菜サラダ・五目豆腐揚げ出し

 うぉぉぉぉぉぉぉ! ゴマサバは確定として、もう1品、とり天(4個)にするか、鶏の唐揚げ(3個)にするか、チャーシューエッグにするか、ちょっと悩むところなんっすが、ワクワクしながら入店。 で、「この、二品よりどり定食…っていうの、お願いします。 んーと、ゴマサバと…」 ここで、店員さんから非情な通知が。 「ゴマサバ、売り切れなんっすよ。」 エエぇぇぇぇぇぇぇぇぇ…。 ゴマサバが無ければ、わざわざこの店を選んだ意味がないじゃん…。 とり天とか、鶏の唐揚げなら、快活CLUBでも食えるじゃん…。 テンション、ダダ下がりなんっすが、ないものは、どうしようもないし…。 んなことで、気を取り直して、

二品よりどり定食 (メニュー)♪

 あ、食べログのメニューとは、微妙に違いますな。 ネギトロが OUT、魚のあら炊きが IN 。 げっ! 魚のあら炊き = 魚の頭部を醤油で煮たヤツとか、いらんのに…。 ま、食ってみたら食ってみたで、意外と美味かったりするんっすが、で、嫌なら選ばなければいいだけなので、別にいいんっすが、んなことで、

二品よりどり定食 (実物)♪

 到着っ♪ 「鯛胡麻和え」 と 「とり天(4個)」 にしました。 ゴマサバとか、別にサバが美味いわけじゃなく、ごまダレが美味しいだけだから! サバ以外の魚でも、まったく何の問題もないから! というか、サバなどという下劣な大衆魚なんかより、鯛のほうが高級だから! で、実際これ、美味ぇぇぇぇぇぇ♪ ごまダレが絶妙だったんっすが、で、とり天も揚げたて、アツアツ、サクサクで、美味ぇぇぇぇぇぇ♪ もしかしたら快活CLUBよりも、イケるかも? 快活とり天も、とり天そのものは悪くないんっすが、タレが微妙なんっすよね。 ドロドロの醤油ベースの、鰹出汁? …みたいな。 普通にポン酢醤油みたいなヤツのほうが合うと思うんっすよね。 んなことで、大満足なランチだったんっすが、 「リピートあり」 っすな。 また来る機会があれば、 (今度こそ) ゴマサバと、 チャーシューエッグと、で、思い切って、オプションで 「KFC」 も付けてみようかと。 ちなみにこれ、ケンタッキーフライドチキンではなく、喜水丸フライドチキンの略なんだそうで。 んなことで、博多の話は、おしまい。 で、京都の話はまた、次回☆

 ということで、今日はサル・ニスティコっす。 誰? …って感じなんっすが、このコーナーでも過去に一度だけ取り上げたことがあります。 ほれ 。 あー、スキーでコケて、脚の骨を折った時のネタやんけ! 縁起でもない…。 で、一方、ジャズの世界で生きているサル君はどうかと言うと、とりあえずテナーを吹いて生きているみたいですね。 今回取り上げる 『ヘビーウェイツ』 のジャケットはイラスト仕立てになっているんですが、それを見る限りでは白人のオッサンのようでありますな。ニスティコという名前からするとイタリア系なんすかね?  ま、僕としてはリーダーの素性にはあまり興味がなくて、ナット・アダレイ、バリー・ハリス、サム・ジョーンズ、ウォルター・パーキンスという、いかにもリバーサイドの傍系レーベルなサイドマンにソソられてこいつを買ったんですが、ちなみに僕が持っている輸入盤CDは 『カミン・オン・アップ!』 というもう1枚のアルバムとカップリングされて 2in1 で出されております。 『カミン〜』 のほうはサル君の一族郎党と思しきサル・アミーコなる人物がトランペットを吹いていたりして興味深げな内容だったりするんですが、脚の骨を折って入院しているベッドの上で全13曲ものレビューを書くというのはちょっと骨の折れる作業なので、後半の7曲は最初から無かったことにしておこうかと。 そんなことが書かれているんっすが、当時、無かったことにした 『カミン・オン・アップ!』 というアルバムを、今回、取り上げてみようかと。 傍系ではない、リバーサイド本筋から出されている作品で、前述の通り、サル君の一族郎党と思しきサル・アミーコなる人物がトランペットを吹いております。 ピアノのバリー・ハリスはそのままで、ベースがボブ・クランショウ、ドラムスがヴィニー・ルジエロ (?) とかいう、おそらくイタリア人 (イタップ) の野郎。 ラッパとタイコが地味化しているんっすが、前向きに考えれば、通好みと言えるかも? とまあそんなことで、では、演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは1曲目、チャーリー・パーカー作の 「シェリル」 。 バリバリ・バッパーであるバリー・ハリスが入っている事を考えると、割と順当な選曲と言えるんっすが、マイナー調&ファンキー系・命! …な僕からすると、パーカー・ナンバーって、ちょっと微妙。 あくまでのアドリブの素材、出発点という位置づけで、曲そのものを聞かせようという意図が見えなかったりするんっすが、でもまあ、前向きに考えれば、通好みと言えるかも? 個人的には通好みより、ブルボンの 「味ごのみ」 と、間下このみが好みなので、やっぱりちょっとアレなんっすが、テナーとラッパのユニゾンでシンプルなテーマが演奏された後、サルくんのソロが登場。 あ、どっちもサルっすか。 テナーのほう、ニスティコのほうのサルなんっすが、イタリア人? …と思ったら、普通にニューヨーク生まれなんっすな。 ここ 参照。 主にビッグ・バンド畑を歩んできた模様でありますが、ビッグ・バンド = スイング・ジャズ = 古臭いという事はなく、普通にモダンなプレイを繰り広げております。 恐らく白人だと思われるんっすが、音そのものは黒っぽくて、そこそこヘビー。 キングコブラみたいに、いかいにも蛇! …というところまではいかず、カナヘビのレベルなんっすが、それなりにヘビー。 ちなみに カナヘビ って、蛇の仲間なのかと思ったら、脚、生えてるやん! ただのトカゲやん! 何故、カナトカゲでなく、カナヘビを名乗っているのか不明なんっすが、で、続いてサル・アミーコのラッパのソロ。 あるいは、サル・アミコと、伸ばさずに発音するのかも知れませんが、そっちでググってみたら、 こんなの が。 おお、カニさん、可愛ぇぇ♪ で、サル、小憎らしい。 で、このアミコ、もしくはアミーコのほうのサルは、アレっすな。 ちょっとヘロヘロした、ノスタルジックな作風で、ちょっとアレなんっすが、ま、それなりに味はあるんっすが、で、続いてバリー・ハリスが登場。 流石 (さすが) といった感じの風格のあるソロを聞かせてくれて、で、その後、ボブ・クランショウのウォーキング・ソロがあって、最後は ts→ds→tp→ds の4バースで盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 純正ビ・バップというより、ハード・バピッシュな仕上がりで、悪くなかったな…と。

 で、次。 「アリシーン」 。 正しい読み方が分からないし、意味も知らないし、作曲したのも Paul Fontaine という謎の人物なんっすが、これはいいっす。 めっちゃいい♪ マイナー調&ファンキー系・命! …な日本人の心を激しく揺さぶる、究極の哀愁チューン。 田原俊彦の 「哀愁でいと」 なんか目じゃないくらい、ニューヨーク・シティ・ナイツ。 ワルツっぽいところも、日本人にウケそうなんっすが、憂いを帯びたピアノのイントロに続いて、2管の絶妙なハモリで哀愁のテーマが演奏され、で、ソロ先発はサル・アミコ。 前曲での印象は、さほどよくなかったんっすが、こういう曲調だと持ち味が存分に発揮されますな。 微妙にケニー・ドーハムっぽくて、イケるやん♪ 続くサル・ネスティコはグルーヴィーなブロウで迫り、で、最後、バリー・ハリスが、流石 (さすが) といった感じの風格のあるソロを聞かせてくれて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、よかったっす♪ で、次。 歌物スタンダードの 「バイ・マイセルフ」 。 バイマイ・セルフじゃなくて、バイ・マイセルフ。 フジサン・タロウじゃなくて、フジ・サンタロウなのと同じくらい間違いやすいので、注意が必要なんっすが、他にもサンフラン・シスコじゃなくて、サン・フランシスコだったりとか。 リオデジャ・ネイロじゃなくて、リオ・デジャネイロというのもそうっすか。 正確にはリオ・デ・ジャネイロなんっすが、ジャネイロ、じゃねぇろ。 日本人にはちょっと違和感がありますよね。 で、演奏のほうはどうなのかというと、うーん、まあまあ。 ブルージーなピアノのイントロに続いて、ラッパの人がワン・ホーンでテーマを吹くんっすが、ちょっぴりアート・ファーマーっぽい雰囲気もあったりして、僕の中のアミコ株は、ガンガン ズンズン グイグイ 上昇。 で、続くニスティコのソロは、うーん、まあまあ? で、その後、ピアノのソロがあって、最後は2管の掛け合いで、そこそこ盛り上がって、テーマに戻って、おしまい。 ま、悪くはないんっすが、前の曲が良すぎたので、ちょっぴり印象が薄いかな…と。

 で、次。 サル・ニスティコのオリジナルで、 「サミコティコ」 。 いい感じに韻を踏んでおりますな。 で、名前からも何となく想像出来るように、お陽気なラテン調のナンバーだったりします。 いいっすよね、ラテン。 少なくとも、おでんよりはいいと思います。 そんなに好きではなかったりするんっすよね、おでん。 特に子供の頃は嫌いでした。 大人になって食べてみたら、意外と美味かったりして、少なくとも汚点よりは、おでんのほうがマシやな。 そんなふうに思えるようになりました。 で、ラテン。 ノリがいいのがラテンの利点なんっすが、流転で、レ点で、露天。 と言うことで、次。 次第に書くことがなくなってきたんっすが、B面の1曲目を飾るのはアルバム・タイトル曲の 「カミン・オン・アップ」 。 ネスティコのほうのサルくんオリジナルなんっすが、ハード・バピッシュな佳曲といった感じ。 ネスティコのほうのサルくんのソロを聞く限り、何とかというスタンダードのコード進行に基づいて作られた曲っぽいな。 そんな気がするんっすが、アミコのほうのサルくんのソロでも、同じことを感じました。 問題はその 「何とか」 が、何の曲かということなんっすが、「オール・ザ・シングス・ユー・アー」、もしくは 「ホワット・イズ・ディス・シング・コールド・ラブ」? あ、「チェロキー」! 恐らく、それで正解なんじゃないかと思うんっすが、もしかしたら 「チェロキー」 ではなくて 「チョロギ」 だったりするかも知れず、僕の浅い知識では断言することが出来ません。 おせち料理に入ったりしてますよね、チョロギ。 小さな巻き貝みたいな形をしていて、貝類があまり好きではない僕は、 「うげっ…」 と思ってしまうんっすが、実は何かの植物の根っこだったりするという。 んーと、 これ っすな。 おお、こんな飴が! で、これ、巻き貝でないことが判明しても、そんなに美味いものではなかったりするし、 「チェロキー」 という曲も、個人的にそんなに好きではなかったりするので、どっちもどっちやな。 そんな気がするんっすが、コード進行がアドリブの素材として面白いらしく、ここでも参加者各位の良好なソロが堪能出来るな…っと。 テナーとトランペットとピアノだけじゃなく、ベースとドラムスのソロもフィーチャーされているぞ…っと。

 で、次。 歌物スタンダードの 「イージー・リビング」 。 ニスティコのテナーをフィーチャーしたバラードっす。 サブトーンが控えめで、割とあっさりした感じなんっすが、その分、魅惑のムード・テナー感が薄まっていて、都会派アーバンな趣向の人にも受け入れられやすいのではなかろうかと。 中間部で聞かれるバリー・ハリスのソロは、貫禄を感じさせる甚六さん。 そういうアレだったりして、いいな♪ …っと。 甚六さんって、伊佐坂先生の息子でしたっけ? 娘がウキエさん? 製品Jと製品Uは連産品?副産物?等級製品?組製品 何じゃこれ? ちょっとスベってますな。 さすが、令和時代の片隅で倹しく生きる昭和ヲヤヂだと言わざるを得ませんが、このオッサン、2022年5月とか、540回も更新しておりますな。 中身はともかくとして、その意欲は高く評価したいと思いますが、決して、お気楽(イージー)な、暮らし (リビング) では、ないよな…と。 僕の週イチのペースでも、けっこうハードだったりするんっすが、んなことで、ラストっす。 「ダウン」 。 作曲者としてマイルス・デイビスの名前がクレジットされているんっすが、こんな曲、あったっけ? で、聞いてみても、ぜんぜんピンと来なかったんっすが、演奏のほうも、あまり印象に残らなくて、んなことで、今日のところは、おしまい。

【総合評価】 中盤以降、ちょっと失速しちゃいましたが、2曲目の 「ARISCENE」 だけで十分、購入に値します。 地味にサル痘も広がっているみたいだし、来るぞ、サル・ブーム☆


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