ALL THE GIN IS GONE (DELMARK)

JIMMY FORREST (1959/12/10,12)

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【パーソネル】

JIMMY FORREST (ts) GRANT GREEN (g)
HAROLD MABERN (p) GENE RAMEY (b) ELVIN JONES (ds)
【収録曲】

(01-04) ALL THE GIN IS GONE / LAURA / YOU GO TO MY HEAD / MYRA
(05-07) CARAVAN / WHAT'S NEW? / SUNKENFOAL
【解説】 ( 2022年08月07日更新 / 連載 1,500回 )

 君は源氏と平家、どっちが好きかな? 僕はですね、ま、どっちもどっち…かな、と。 この 「どっちもどっち」 という日本語は、どちらも同じくらい決め手に欠ける。 パッとしない。 ソソられるものがない。 今ひとつ。 そんな否定的なニュアンスが含まれるので、ここでこの表現を使うのは、ちょっと違うかな? そんな気がしないでもないんっすが、どっちもどっち = 似たり寄ったり = 五十歩百歩 = 目くそ鼻くそ = どんぐりの背比べ。 そんなイメージっすよね。 これらの類語の中では 「五十歩百歩」 がいちばん、どっちもどっちじゃない感が強いんっすが、五十歩と百歩では、倍違いますからね。 「はじめの一歩」 と 「国木田独歩」 くらい、違うよな…と。 で、えーと、 五十歩百歩 。 え? これ、 「ごじっぽひゃっぽ」 って読むん? 「ごじゅっぽひゃっぽ」 ちゃうん? …というのはさておいて、《戦闘の際に50歩逃げた者が100歩逃げた者を臆病だと笑ったが、逃げたことには変わりはないという「孟子」梁恵王上の寓話から》 少しの違いはあっても、本質的には同じであるということ。 ま、確かに、逃げたことには変わりはないっすな。 どっちもどっち。 目くそ鼻くそ。 ちなみに、この 「目くそ鼻くそ」 というの、英語では これthe pot calling the kettle black 〔ストーブの上のポットもやかんもすすで真っ黒だから〕 は? 何か、ぜんぜん違くね? 覆水盆に返らず = こぼしてしまったミルクがどうのこうの。 アレは納得の出来なんっすが、これは到底、受け入れられません。 鍋がやかんを黒いと言うある罪状で他人を告発していた人物が、まさにその罪状で自ら有罪となったという文脈で用いられており、心理学における投影の事例となっている。 ほら、全然ちゃうやん! あ、でも、英語圏などのインターネットスラングでは、自分のことを棚に上げて他者を論難する行為を指して、この言い回しを踏まえてPKBと表記することがよくある。 「目糞鼻糞を笑う」 または 「五十歩百歩」 。 合ってるやん! 微妙なレベルのアイドルばかりをかき集めて “PKB48” とか、イケそうやん! で、えーと、君は源氏と平家、どっちが好きかな? 僕はですね、ま、PKB…かな、と。 そこまで話が進んでいたかと思うんっすが、僕は別に源氏と平家、どちらも否定的に捉えているワケではなく、 ケース・バイ・ケースである…と。 そう、言いたかったんっすが、ああ、「街が泣いてた」 ? …って、それは (伊丹哲也と) Side By Side。

 ということで、源氏 VS 平家、ケース1、源氏パイ VS 平家パイ 。 は? んなもん、勝負にならないし、話になりません。 やる前から源氏パイのコールド勝ちが見えているんっすが、というか、 平家パイは棄権っすよね? というか、平家パイとか、んなもん、あるんか? …と、その存在すら疑われるんっすが、一応、あるのはあります。 ほれ 。 ここに源氏パイの由来も書かれていて、手間いらずなんっすが、発売当時、日本では洋風パイの認知度は低かったため、商品名には和名を検討していました。そのような中、発売翌年の大河ドラマが 『源義経』 に決まったことを知り、人気番組同様に多くの皆様に愛される商品になるようにと 『源氏パイ』 と命名したんです。 え、そうなん? あのハートの形が、実は源氏の刀の鍔 (?) か何かの形 (?) だかが、どうのこうの。 そんな話を聞いたことがあるような気がしないでもないんっすが、サクッと調べて見たところ、そんな話はどこにもなくて、僕の妄想であることが判明したんっすが、いずれにしろ、平家パイとか、食ったことないし。 …ということで、この勝負、平家パイは棄権、源氏パイの不戦勝。 で、ケース2、ゲンジボタル VS ヘイケボタル。 どっちかが大きくて、どっちかが小さくて、どっちかが明滅の間隔が長くて、どっちかが明滅の間隔が短い。 そういうアレだったような気がします。 どっちがどっちなのかというと、ま、どっちもどっちやな…と。 んなことで、この勝負、引き分け。

 で、ケース3、平家ガニ VS 源氏ガニ。 平家ガニというのはアレです。 これ人間の憤怒の表情を背負ってるような甲羅をもつカニ。 (中略) その名の由来は1185年の壇ノ浦の戦いで討たれ、海に落ちて絶命した平家の侍の怨念が乗り移ったカニだという言い伝えがもとになっている。 一方、源氏のほうはというと、1185年の壇ノ浦の戦いで討たれなかったし、海に落ちて絶命しなかったし、怨念をカニに乗り移らせる必要がないので、源氏ガニというのは聞いたことがありませんな。 ググっても 源氏総本店|しゃぶしゃぶと海鮮料理 。こんなのしか出てこないし、この勝負、源氏カニは試合会場に姿を見せず、平家ガニの不戦勝。 何でもいいけど、平家もちょっとアレっすな。 海の藻屑と消えたんだから、 「もずく」 にでも転生すればいいのに、どうしてカニなんっすかね? ま、僕は 「もずくの酢の物」 もカニも、どちらもそんなに好きではないので、別にどっちでもいいんっすが、ということで、ここまで1勝1敗1引き分け。 めっちゃ白熱してきましたな! 勝負の行方は最終決戦に持ち越されることになったんっすが、んなことで、ケース4、源氏物語 VS 平家物語 。 これは、とんでもない死闘になりそうな予感が半端なかったりするんっすが、 (中略) 平家物語の勝ち〜。 うぉぉぉぉぉぉぉ〜! 最後の最後まで目が離せない名勝負だったんっすが、ま、僕の中では最初から結果が決まってたんっすけど。 源氏物語とか、ただ光源氏が光ってるだけだし。 いや、読んだことはないので、完全にイメージだけで語っているんっすが、んなことで、 ( 前回 までの粗筋) 北野天満宮の御土居で青もみじを愛でた。 で、この日のメインイベントは これ 。 うぉぉぉぉぉぉぉぉ! 源氏物語より断然、平家物語派である僕としては、絶対に外せないスポットであるな…と。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 昔、応援していた高梨沙羅は、ケバくなって、どうでもよくなってしまったんっすが、沙羅双樹は、まだイケる筈。 ちなみに妙心寺の塔頭は、退蔵院には何度か行ったことがあるんっすが、東林院は初。 ちなみに塔頭は 「とうあたま」 じゃなく、 「たっちゅう」 と読むんっすが、頭の中に、あだち充の 『タッチ』 を思い浮かべながら、南佳孝の 「スローなブギにしてくれ」 を歌うと、塔頭〜、俺の肩を〜、抱きしめてくれ〜♪ 読み方を覚えられると思います。 で、退蔵院のほうは、お寺の中で精進料理を食べて、夜桜を愛でたり、紅葉を愛でたり。 そういうプランだったんっすが、今回の東林院は、飯は別のところで食って、その後、お庭に移動というアレなんっすな。 別に昼飯を頼まなくても、入場料だけで、お庭だけ愛でることも可能みたいなんっすが、どうせ、どっかで昼飯を食うことになるワケなので、セットで予約することにしました。 昼食会場は花園会館の中にある ここ 。 花園というとラグビー場のイメージなんっすが、あれは東大阪市。 こっちは京都の花園駅の近くで、ラグビーとは関係ありません。 桑名にある「キャバレー花園」とも関係ありません。 うちはニコニコ健全サイトなので、お店のリンクを貼ることは出来ないんっすが、きっと見つかる好みのタイプ。下は18から40歳位迄キャストの年齢は幅広く今日は若いあの子と馬鹿騒ぎ、今日は馴染みのあの子と昔話に花咲かせ、色んな子がいるから楽しみ方も色々。 そんなことが書かれておりますな。 え? 下は18から。マジっすか? 何となく、熟女フェチ限定だと思い込んでました。 鳥貴族桑名店 の1階にある熟キャバとゴッチャになってたみたいなんっすが、京都の花園は、そっち方面にはあまり期待が持てそうにないエリア。 本家ごほうびSPA京都店、BEPPIN SELECTION 京都店、極楽ばなな 京都店、ドMな奥様 京都店、学園スタイル、熟女ネットワーク京都店。 ググってみたら、全然そんなことはなかったんっすが、中には “ニコ健サイト” に店名を載せることすら憚られるようなものまで。 この生臭坊主がぁぁぁぁ! いや、妙心寺の住職が 「 “極楽ばなな” で極楽浄土〜♪」 とか言ってる場面に出くわしたワケではないんっすが、で、えーと、入店。 あ、いや、 「学園スタイル」 じゃなくて 「花ごころ」 。 この流れだと、この名前も、ちょっとどうか? そんな気がしないでもないんっすが、店内には静かにJAZZが流れていて、寺系とは思えない、ちょっとお洒落な雰囲気。 で、出された料理がこちら。

京のおばんざい御膳(その1)♪ 京のおばんざい御膳(その2)♪

京のおばんざい御膳」 。 所詮は “おばんざい” っすからね。 「おっ、万歳〜♪」 と、大喜びするようなものではなく、ま、こんなもんやろな…と。 胡麻豆腐とか、湯葉とか、湯豆腐とか、南瓜を炊いたんとか。 よく言えば、京都らしくてヘルシー。 はっきり言えば、年寄り臭くて物足らん…。 でもまあ、こんなものだと分かった上で予約したワケだし、特に不満はありません。 ちなみに、お値段のほうは「沙羅の花を愛でる会」(拝観料+抹茶+お茶菓子)と昼食のセットで 4,290円。 拝観料+抹茶+お茶菓子だけなら 1,600円? となると、昼飯代は 2,690円相当ということになりますが、ま、観光地価格なら、そんなものかぁ…と。 特に不満はなかったんっすが、隣の席にいたお一人様のオッサンが、馴れ馴れしく話し掛けてきました。 旅先で、積極的にコミュニケーションを取るのが一人旅の醍醐味だよね。 そういう考えの持ち主っぽいんっすが、あまり人と関わりたくない、若いギャルや、陽気なオバチャンならともかく、 オッサンとか、近くにいるだけで、嫌。 話をするとか、もってのほか。 そういう考えの持ち主である僕としては、いい迷惑…。 話し掛けられ方としては、 「沙羅双樹とセットで予約された方ですか?」 みたいな。 「はぁ…。」 ま、僕も大人なので、必要最低限の受け答えくらいはするんっすが、「もう、お寺のほうは行かれました?」 「いや、まだっす。」 「僕は先に行ってきました!」 「はぁ…。」 で、以降、 “沙羅の花を愛でる会の先輩” として、いろいろな情報をご教示下さったんっすが、抹茶が出る。 お茶菓子も出る。 そのお茶菓子が、けっこうイケる。 坊主が説明をしてくれる。 その話がけっこうイケる。 沙羅の花まで、けっこう距離がある。 望遠レンズじゃないと厳しい。 が、どこそこ (←忘れた) に座れば、それなりに撮れる。 じゃ、お先に! オッサンは既に飯を食い終わっていたので、言いたい事を言って、去っていったんっすが、はぁ…。 で、僕も食べ終わったので、会計を済ませ、そこで 「沙羅の花を愛でる会」 のチケット (←安っぽい紙切れ) を貰って、 東林院へGO!

 門のところが受付になっていて、そこでチケット (←安っぽい紙切れ) を渡したら、 それと引き替えに 「抹茶引換券」(←安っぽい紙切れ) のようなものを渡してくれました。 それを持って庭を進み、靴を脱いで建物に入ると、またそこが受付みたいになっていて、めっちゃ威圧感のある坊主頭のクソ坊主が、 「チケット、見せて下さい!」 …と。 「え? チケットはさっき、そこのところで…。」 「チケット、見せて下さい!」 チケットを出した後に手元に残る半券のことを言ってるんっすかね? あ、でも、そんなものはなかったような? 正規に購入したチケットではなく、昼飯のオマケに貰ったチケット (←安っぽい紙切れ) だったんっすが、それがアカンかったとか? 「あ…、さっき、そこでご飯を食べて、そこでチケットを貰って…」 「だからぁ! チケットを、そこの所で出したでしょ!?」 そこのところで出しちゃったから、今、手元には無いワケで…。 抹茶引換券(←安っぽい紙切れ) ならあるんっすが、「あの…、これしか…。」 「それですよ!」 そうならそうと、最初から言ってくれればいいのに! 「チケットと引き換えに、抹茶券を貰いませんでしたか?」 そう聞いてくれれば、すぐ出すことが出来たのに! 坊主に叱られて、完全萎縮モードで座敷のほうに進み、そこで係の人に抹茶券を提出し、「赤いところ (毛氈?)に座ってお待ち下さい。」 との指示を受け、赤いところに進んで、おずおずと座って待っていると、やがて抹茶とお茶菓子が提供されました。 こういうところの “抹茶” は、作法にそんなにうるさくはないので、割とお気楽だったりするんっすが、出された茶碗を受け取って、赤いところ (毛氈?) の上に置いたところ、「畳の上に置いて下さい!」と、静かに怒られてしまいました。 ああ、またしても…。 お茶菓子は割と高級そうなもので、 ゆっくりと味わえば、大変によろしいものだったと思われますが、連続で叱られて、気分が動転していて、とてもゆっくり味わうどころじゃねぇ…。 何とか片付けて、気持ちを取り直して、庭を愛でようと思ったんっすが、


< 妙心寺塔頭東林院@沙羅の花を愛でる会 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 縁側の部分は既に先客に占拠されていて、座る場所がねぇ…。 やっと、一人分のスペースが空いたと思ったら、後から来たオッサンに横取りされて、仕方なく、立った状態で何枚か写真を撮って、そうこうしているうちに団体客が到着して、さほど広くない座敷は大混雑。 うわぁぁぁぁぁ…。 ちなみに 沙羅双樹の花 。 “本物” はインド原産で日本では育たないので、似たような夏椿の花を 「沙羅双樹っ!」 と呼んでいるんだそうで。 何や、パチモンかよ…。 夏椿は朝咲いて夕方には散ってしまう儚い一日花で、そこのところが盛者必衰の理をあらはす…ぞっと。 苔に覆われた方丈庭園に、白いナツツバキの花が落ちているのを見て、諸行無常に思いを馳せるというのが、この 「沙羅の花を愛でる会」 の趣旨なんっすが、こうも人でごった返していると、風情もへったくれもねぇ…。 「平家物語」 人気のお陰で、放っておいても人がわんさかと集まって、いい気になって、クソ坊主が増長して、威圧的な態度を取るようになったとしか思えなくて、平家、滅亡しろ! そう、思わずにはいられなくて、こんな寺、 もう来ねえよ!! とまあ、そんなことで、妙心寺全般に悪い印象を持つ結果に終わってしまったんっすが、で、北の外れの門のところまで来たところ、「桂春院 → (あっち) 」 という案内が。 どうやら、一般公開している塔頭があるみたいなんっすが、ムカついた気分のまま、ここを離れるのもアレなので、ちょっと覗いてみますかね? で、覗いてみた結果、


< 妙心寺塔頭桂春院 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 「あれ? さっきの人ですか?」 あああああ、 “昼飯のオッサン” がぁぁぁぁぁ…。 「やっぱり、こっちに来ましたか。」 「はぁ…。」 「東林院はどうでした? お菓子、なかなかイケたでしょ?」 「はぁ…。(それどころじゃねぇ!)」 「坊さんの話、なかなか面白かったっしょ?」 「いや、混んでて…。(それどころじゃねぇ!) 」 “沙羅の花を愛でる会の先輩” として、いろいろとアドバイスしたのに、僕が一向に乗ってこないので、ちょっぴり不信? 不満? そんな感がアリアリだったんっすが、いや、今、誰かと話をしたい気分じゃ、全然ないから…。 「じゃ、そんなことで…。」 なんとかオッサンから逃れることが出来たんっすが、桂春院そのものは、とってもよかったっす。 人が少ない。 のんびり出来る。 縁側に座れる。 心が安らぐ。 そして何より、クソ坊主がいないっ♪ 坊主頭の坊主は、マジで威圧感が半端ないので、ヤメて欲しいっす。 長髪の坊主に挑発されたら、それはそれで嫌なんっすが、とまあそんなことで、この続きはまた、次回☆

 ということで、今日はジミー・フォレストっす。 うわぁぁぁぁ…。 前回、取り上げたラッキー・トンプソンと、どっちもどっち、似たり寄ったり、五十歩百歩、目くそ鼻くそ、どんぐりの背比べ、PKB (the Pot calling the Kettle Black) 。 そんな感じなんっすが、 記念すべき連載1,500回 (←キリ番ゲット) なのに、こんな地味な森で、エエんか? そんな気がしないでもないんっすが、掲示板で踏み逃げするのと同様の、許されざる行為っすよね。 でもまあ、ここで今までの流れを変えてまで、特別なキャラを取り上げるというのもアレなので、ま、いっかぁ…と。 ちなみに連載1,000回は誰だったのかというと、 これ 。 あ、それまでの流れを変えてまで、特別なキャラを取り上げちゃったんっすな。 で、当時、「 “jazz giant” 連載1000回達成 (予定) 記念・横浜オフ」とか、やっちゃったっぽい? んなもん、やった? まったく記憶になかったりするんっすが、誰も集まらなくて、ポシャっちゃったんっすかね? で、今回、「 “jazz giant” 連載1500回達成記念・京都オフ」 とかを企画しても、同じ結果に終わるとしか思えなくて、じゃあもう、ジミー・フォレストで、いいやぁ! …と。 日本での人気や知名度は最低レベルなんっすが、んーと、 ここ 参照。 1952年3月1日、シングル 「ナイト・トレイン(Night Train)」 をリリース。 R&Bチャートで1位を獲得した。 あ、 「ナイト・トレイン」 の人なんっすか。 めっちゃ有名やん! R&Bチャートで1位を獲得。 本国アメリカでは絶大なる人気と知名度を誇っていそうなんっすが、アメリカ人に受けそうなキャラっすもんね。 その反面、日本人からは疎んじられるキャラだったりするんっすが、R&Bチャートで1位とか、商業主義に走った、この俗物めが…。 で、このコーナーでも過去に2度ほど取り上げたことがあるんっすが、んーと、 ここここ 。 前者は初期過ぎて、まだ作風が固まってなくて、黒歴史。 で、後者はアイスまんじゅうちゃん、フィーチャー回でありますな。 読み返してみると、甘酸っぱい…。 ちょうど今、石取祭をやっているんっすが、桑名には帰ってきてないっすかね? 近藤サト は、来ていたみたいなんっすけど。 3月10日 サトの日!にYouTube始まります! …っすか。 3月8日 サバの日!にYouTube始まらないんっすが、で、地味森こと、ジミー・フォレスト。 先ほど参照して貰った 「極楽ジャズ」 に、1959年12月10〜12日、『ブラック・フォレスト(Black Forrest)』を録音。グラント・グリーン(g)、ハロルド・メイバーン(p)、ジーン・ラミー(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)が参加。「ジーズ・フーリッシュ・シングス(These Foolish Things)」を収録。 1959年12月10〜12日、『オール・ザ・ジン・イズ・ゴーン(All the Gin Is Gone)』を録音。グラント・グリーン(g)、ハロルド・メイバーン(p)、ジーン・ラミー(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)が参加。 そんな記載があるんっすが、同じ日に同じ面子で2枚のリーダー作を吹き込んだんっすな。 めっちゃ、お盛ん。 ただ、発売されたのは後者が1965年、前者に至っては1972年だったりするんっすが、ちなみにこれ、グラント・グリーンにとっては、初レコーディングなんだそうで。 ピアノはハロルド・メイバーンだし、タイコはエルビン・ジョーンズだし、面子的にはかなりソソられるものがあったりするんっすが、んなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは1曲目、フォレストのオリジナルで、アルバム・タイトルにもなっている 「オール・ザ・ジン・イズ・ゴーン」 「すべてのジンはなくなりました」 っすか。 イギリスならジンだな。イギリスジン、なっちゃって。 水嶋ヒロ先生の代表作、 『KAGEROU』 の中で、最も印象的な一節なんっすが、これ、別にイギリスじゃなくても、フランスジンでも、イタリアジンでも、ドイツジンでも、三ヶ日人でも、なんだっていいような? あ、でも 三ヶ日人 だと、ちょっとマイナー過ぎますかね? A-TOKで 「みっかびじん」 で変換しようとしても、 「三日美人」 としか出て来ませんもんね。 「美人は三日で飽きる、ブスは三日で慣れる」 とか言うけど、何か、そういうことを言いたい? AIがAIなりに必死に考えた結果が、この変換なんだと思われますが、で、これはアレっす。 これぞ、ソウル・ジャズって感じ。 テナー・サックス (ソウル・ジャズ編) で取り上げたかったのは、こういうサウンドなんだよ! そう、言いたくなるくらい、僕のイメージにぴったり。 好き嫌いはともかくとして、この下世話さが “ソウル” っすよね。 アップ・テンポの軽快な仕上がりで、フォレストのフレージングは、極めてスムーズ。 ソウル系って、特に日本では軽く見られがちなんっすが、ハード・バッパーにも、引けを取らないぞ…っと。 続いて、ギター界の期待の新人、グラント・グリーンのソロが登場。 この人の代名詞である “シングルトーンによるホーン・ライクなプレイ” は、既に完成しつつあるんっすが、随所に初々しい所作が見られるところが、微笑ましいな…っと。 続くハロルド・メイバーンのソロは後年に比べると、あっさりした感じなんっすが、いや、若いなぁ…と。 で、最後、フォレストとエルビンの掛け合いで、そこそこ盛り上がって、でもって、ソウルなテーマに戻って、おしまい。 いやあ、なかなかよかったっす。 で、次。 歌物スタンダードの 「ローラ」 。 『ローラ殺人事件』 という、いかにもB級っぽい映画の主題歌なんだそうっすが、第17回アカデミー賞では監督賞をはじめとする5部門にノミネートされ、撮影賞 (白黒) を受賞した。 いや、普通にA級っすか。 ノミネートされるだけなら、食いねぇ、飲みねぇと、審査員を接待漬けにすれば何とかなりそうなんっすが、受賞となると、そうはいきませんもんね。 撮影賞 (白黒) という地味な賞ではあるんっすが、立派なものであるな…と。 で、主題歌のほうはバラードで演奏されることが多いんっすが、ここでのフォレストはミディアム・テンポで料理していて、ちょっぴり意表を突かれて、うひょ〜♪ 気温が氷点下のとき、樹木や地物に空気中の水蒸気や過冷却の水滴が吹きつけられて昇華または凍結して氷が出来て、霧氷〜♪ 黒いヒョウで、黒豹〜♪ あまり書くことがないので、 「○ひょ〜♪」 で引っ張ってみたんっすが、いらんものは、コメ兵 (こめひょう) 〜♪ 名古屋人ならこれを忘れてはいけませんよね。 名古屋・清水口の、美宝堂〜♪ これはあまり語呂がよくないので、忘れてもいいかと。 で、演奏のほうはアレっす。 ミディアム・テンポっす。 ピアノのイントロに続いて出てくるテーマが軽快で、軽妙で、軽率で、いい感じなんっすが、いや、軽率なのはよくないっすよね。 ここでのフォレストの吹きっぷりは、言うほど軽率ではないので、よくないことはなくて、で、ソロ先発もフォレスト。 スムーズによく歌うフレージングは耳に心地よく、適度にブルージーで、時にちょっぴりワイルドで、お下品スレスレで留まっている感が、たまらんっ♪ 続くグラント・グリーンはシングル・トーンで、ホーン・ライクで、初レコーディングながら、既にスタイルが確立されているな…っと。 で、最後はメイバーンが控えめに締めて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、ミディアムな 「ローラ」 、悪くないっすな。

 で、次。 歌物スタンダードの 「ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド」 。 今度は素直にバラードで演ってます。 意表も2回続けて突かれるとシラけるので、ま、賢明かな…と。 暗愚ではないな…と。 賢くて明るいの反対なら、愚かで暗い = 愚暗になりそうなものなのに、前後の順番が入れ替わって、暗愚。 愚昧という言い方もあるみたいなんっすが、「中華三昧」しか使い道がないと思われていた「昧」(← “味” の横棒が一本多いやつ)という漢字。 ちゃんと他にも出番があったんっすな。 あまりいい意味ではなさそうなんっすが、 。 「くらい」 って読むんっすな。 中華三昧 (ちゅうかさんくらい) 。そういえば、曖昧の「昧」も、この字っすよね。 で、眛 (← “味” の横棒が二本多いやつ) という別字もあるみたいなんっすが、で、このバラード、いいっすな。 もっとベン・ウェブスター (魅惑のムード・テナー) っぽいのかと思ったら、そうでもなく、デクスター・ゴードンっぽい? いや、そうでもないっすか。 その2者の中間くらいっすか。 で、途中、短めのピアノ・ソロが出てくるんっすが、グラント・グリーンはお休み。 シンプルで、いいな♪ …っと。 で、次。 「ミラ」 。 もしくは 「マイラ」 と読むのかも知れませんが、フォレストのオリジナル。 タイトルからして、爽やかな、お洒落系のサウンドが期待されたんっすが、その実、アーシーで、泥臭いブルースでありました。 都会派アーバンな僕の趣向には、まったくそぐわないんっすが、こうまで振り切っていると、いっそ、清々しいな…っと。 今まで猫を被っていたフォレストが下品な本性丸出しで、お下劣なブロウをブチかまし、グラント・グリーンがシングル・トーンでホーン・ライクなソロをアレして、メイバーンは割とこってりしたソレでアレして、最後はテナーとタイコの絡みで、あー、ソレソレ♪ で、泥臭いテーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「キャラバン」 。 1949〜50年、デューク・エリントン楽団に在籍。 このキャリアからすると、ごく自然の選曲と言えそうなんっすが、グリーンのギターが悪目立ちしているイントロ 〜 テーマに続いて、テナー、ギター、ピアノの3者が隊列を組んで、砂漠を駆け抜ける。 そういったアレでありますな。 フォレストのソロはかなりの長尺なんっすが、最後までダレることなく、続くグリーンのギターは、イントロ 〜 テーマで悪目立ちした汚名を晴らすべく奮闘していて、で、そこに絡むエルビンのドラムスが何気に、レベル高ぇな…と。 続くピアノのソロの背後でもキレのあるブラッシュ・ワークを披露していて、で、その後、自らのソロもフィーチャーされて、エルビン、ビンビン、ビン・ラディン。 ウサマ・ビン・ラディンも、もうちょっと頑張れば、ラディン紫檀五絃琵琶とか、正倉院の宝物になれたかも知れないんっすが、いや、さすがに生物 (なまもの) の宝物 (ほうもつ) は無理っすか。 いくら高床式&校倉造りで風通しがいいとはいえ、イクラを放置したら腐っちゃいそうだし、…とか言ってるうちに、テーマに戻って、おしまい。 9分23秒に及ぶ “大作” なんっすが、最後まで参加者各位のテンションが高い次元でキープされていて、ダレることなく、圧巻であったな…と。

 で、次。 「ホワッツ・ニュー」 前回 のラッキー・トンプソンも取り上げていたので、聞き比べてみるのも一興かと思いますが、 トンプソンはソプラノ、フォレストはテナー、聞き比べてみると、その違いは歴然。 どっちがいいとか、そんな議論は不毛で、みんな違って、みんないい。(←建前論。) それでいいと思います。 ちなみにフォレストは奇を衒わずにバラードとして吹いていて、その “泣き” 具合が、いいな♪ …っと。 若干、装飾過多な嫌いがないワケではないんっすが、ギター抜き、ピアノ・ソロなしの2分57秒。 ほんのちょっとした小さなプチ小品。 そういったアレでありました。 んなことでラスト。 フォレストのオリジナルで、 「サンケンフォール」 。 シンプルなテーマなんっすが、アドリブの出発点としては、よさ気な感じで、テナー → ギター → ピアノ → ベースの順で出発して、最後 ts→ds→g→ds→p→ds の4バースで盛り上がって、テーマに戻って、で、今日のところは以上っす。

【総合評価】 連載1,500回記念を飾るに相応しい…か、どうかはともかく、 普通にまあまあ、そこそこ楽しめる1枚だったりして、ギター入り、ソウル系に嫌悪感がないなら、ま、そこそこオススメ☆


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