SPIRIT SENSITIVE (INDIA NAVIGATION)

CHICO FREEMAN (1978/10,1979/1)

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【パーソネル】

CHICO FREEMAN (ts,ss) JOHN HICKS (p)
CECIL MCBEE (b) BILLY HART (ds) FAMOUDOU DON MOYE (ds)
【収録曲】

(01-03) AUTUMN IN NEW YORK / PEACE / A CHILD IS BORN
(04-06) LONNIE'S LAMENT / YOU DON'T HAVE TO SAY YOU'RE SORRY / WISE ONE
(07-10) IT NEVER ENTERED MY MIND / CLOSE TOU YOU ALONE / CARNIVAL / DON'T GET AROUND MUCH ANYMORE
【解説】 ( 2023年03月26日更新 / 連載 1,527回 )

 うわぁぁぁぁぁぁ。 24ボルトかぁぁぁ…。 しくったぁぁぁ…。 やらかしたぁぁぁぁ。… あああぁぁぁぁぁ…。 どこでやらかしたのかというと、某排水機場。 エンジンの分解整備の様子をボーッと見守って、たまに写真を撮ったりする業務を請け負ったんっすが、「ついでに、パトライトも替えて貰えませんか?」 …と。 パトライトというのはアレっす。 もしかしたら、パトランプという名前だったかも知れませんが、パトカーの屋根に付いている、ぐるぐる回ってピカピカ光る、例のアレ。 パトカーのライト、もしくはランプなので、パトライト、もしくはパトランプ。 その辺のオッサンが適当に命名して、勝手にそう呼んでるだけなのかと思ったら、正式名称なんっすな。 んーと、 これ 。 Wikipediaくん、3月26日現在、まだ寄付をたかる表示が出ますな。 1分でいいので、どうか読み飛ばさないでください。というのも、次回ウィキペディアをご覧になる際には募金活動が終了しているかもしれないからです。 …と言いつつ、一向に募金活動が終了する気配が見られないんっすが、しつこく迫れば、根負けして300円くらい寄付してくれるかも? そんな思惑が透けて見えますな。 こうなると、意地でも払いたくなくなってしまうんっすが、根比べっすよね。 で、根比べと言えば、 コンクラーベ 。 (前略) 使用した投票用紙は焼却され、その際薬品を混ぜて白か黒の煙が出るようにし、決まったら白の煙、未決の場合は黒の煙がそれぞれ投票毎にあげられる。 これ、白黒はっきりしない、灰色の煙が上がったら、どう判断するんや? …と思っていたら、実際、何とも白黒はっきりしない、灰色の煙が上がってしまって、みんな困惑していたのを覚えているんっすが、紙を燃やすと灰になるから、灰色の煙が出るに決まってるじゃん…。 “燃焼のプロ” である僕は、呆れながらその様子を見守っておりました。 “燃焼のプロ” と言っても、小学5年生の時に、自分の家が火事で燃えた。 そんな経歴だけでプロを自称しているんっすが、確かあの時は、けっこう黒っぽい煙があがっていたような? 近所に住むカトリック教徒は、あ、教皇、決まらなかったんやな。 そんな思いで僕の家が燃える様子を見つめていたのでありましょうな。

 で、えーと、パトライト。 どれを替えろって言うんや? …と思って確認したら、うわ、吐出水槽の上やんけ! 適当な写真がなかったので、ストリートビューから切り出してみたんっすが、


 こんな感じ。 わ…。 高いやん! 高い所、恐怖 (こわい) んっすよね。 いわゆる、高所恐怖症というヤツなんっすが、あと、狭い所と、暗い所も駄目。 ところてんがある所も無理。 噎せるんじゃぁぁぁぁ! ま、噎せるのは酢が要因であって、ところてんに罪はないんっすが、酢をかけないと味がしないんじゃぁぁぁぁぁ! 結果的に、酢がないと味がない、ところてんが悪い! そういうことになるんっすが、あと、尖ってキトキトしているのも恐いし、血を見るのも駄目だし。 小学生の頃、どういう状況だったか覚えていないんっすが、粗暴な双子の柳川兄弟のうちの、弟の智男のほうでしたか、「あぶら拭き」 に使う黄色いアブラが入っている、業務用のミカンの大きな缶詰の缶を投げつけられて、それが頭に当たって、頭が切れて、出血したのを見ちゃった時は、血の気が引いて、ひぃぃぃぃぃぃ…。 あと、天才・ニワくんが図工の授業中、彫刻刀で自分の手をザクッと刺して、ピューッと出血したのを見ちゃった時は、やっぱり血の気が引いて、ひぃぃぃぃぃぃ…。 ま、ぶっちゃけ、粗暴な柳川兄弟は嫌いだったし、天才・ニワくんも頭はめっちゃよかったんっすが、性格は微妙で、あまり好きではなかったので、ざまぁ! そんな気がしないでもなかったんっすが、ただ、血を見るのだけは勘弁…。 ちなみに、天才・ニワくんが彫刻刀で自分の手をザクッと刺しちゃったのは、「考え事をしていた」 のが要因らしく、「余所事を考えず、集中しなければいけません!」…と、オバハン担任のナカヒロ先生に叱られてましたが、血も涙もないオバハンやな。 …と、ちょっと引いてしまいました。

 それはそうと、柳川兄弟の弟が缶を投げつけられた 「あぶら拭き」 って、何や? そう、疑問に思った人がいるかも知れませんが、標準語では 「ワックスがけ」 って言うんっすかね? 神戸では 「油引き」 という。 そんな有益な情報も得られたんっすが、何やこの、動かなくて音声だけな動画は? …というのはともかく、桑名の学校は土足ではなく、ちゃんと「うわばき」に履き替えたんっすが、教室の床の 「あぶら拭き」 が、年に数回のペースで実施されていたんっすよね。 で、その油が、大きな業務用のミカンの缶詰のカンカンに入っていた…と。 で、何の話でしたか。 高い所が恐い。 尖ってキトキトしているのも恐いし、血を見るのも駄目。 よって、高いところから 針山地獄 に転落して、出血多少で死ぬ最期だけは、何としても避けたいところなんっすが、で、この吐出水槽、上に昇る用の梯子が途中からしかなかったりするんっすよね。 部外者が勝手に昇らないよう、そういう構造になっているんだと思いますが、あ、こりゃ、自前の梯子を持ってこないと、上に昇れませんな。 ま、梯子があったとしても、こんな恐ろしいところに昇る気は、さらさら無かったりするんっすが、 適当にパトライトを取り寄せて、高い所が平気な人に取替をお願いするかぁ…と。 世の中、適材適所という言葉がありますからね。 何もわざわざ、僕が恐い思いをすることは、ないよな…っと。 んなことで、適当にパトライトを注文することにしたんっすが、唯一の手掛かりは下のほうから望遠で撮った


 この1枚の写真。 赤と緑っすな。 僕は赤緑色弱で、赤と緑の区別が付きにくかったりするんっすが、さすがにこれは、分かるし! 問題は電圧がいくつかということなんっすが、100ボルトなのか、200ボルトなのか。 んなもん、常識的に考えて、200ボルトっすよね? 100ボルトとか、そんな素人臭いもの、使ってませんよね? 僕も一応、電気屋の端くれで、200ボルトに感電して、初めて一人前。 そういう世界で生きてますからね。 100ボルトとか、そんな 「ぬるい」 の、ちゃんちゃら可笑しくて、やってられないんっすが、念の為に図面を調べてみたところ、ん? パトライト(赤)は、100ボルトのラインっぽい? で、盤の中を調べて見ると、パトライトと書かれたブレーカーが見つかったんっすが、テスターで電圧を測ってみたところ、やっぱり100ボルトでありました。 危ねぇ! 思い込みで、違うパトライトを頼んじゃうところでありましたが、ちゃんと図面とかを見て、テスターなんかも駆使しちゃうところが、流石はプロっすよね。 電気屋、舐めんな! そうと分かれば、この仕事は終わったも同然なんっすが、んーと、 パトライトのカタログ っと。 うわ、めっちゃ種類ある…。 僕が欲しているのは、ただグルグル回って、ピカピカ光ってくれればいいだけのヤツなんっすが、見た目からすると、 このシリーズ で何とかなるっぽい? 寸法が80o、100o、150oとあって、どれが正解なのか、遠目ではまったく判断出来ないんっすが、大は小を兼ねる。 いちばん大きいのを付けて、グルグル、ピカピカさせておけば、誰も文句は言わんやろ? …と。

 

 問題は誰がこれを取り替えるかなんっすが、幸い、わりと近くの現場で某電気屋さんにちょっとした工事を頼むことになって、それが昼過ぎには片付きそうなので、「その後、近くの現場でちょっと、パトライト替えて貰えませんか?」 と頼んでみたら、「いいっすよ!」 …と快諾してくれて、いやあ、普段からとっても人望があって、 “神保町のサバ” を自称している僕だけあって、こういう時にみんな、ちゃんと助けてくれるんっすよね。 試しにそのキーワードでググってみたら、 さばめしの鯖匠 というのが出て来たんっすが、そんなこんなで、やって来ました、某排水機場。 「写真もお願い出来ますか? 高いところ、駄目なんで。」 丸投げして、下のほうから様子を窺っていたんっすが、「あー、色がちゃうわ。 黄色と緑やわ。」 え? え? 撤去した旧品を下ろして貰って確認したところ、あー、確かにこりゃ、黄色っすな。 どこからどうみても黄色っす。 あ、でも、図面にはパトライト(赤)って、書いてあったし! パトライト(緑)のほうは、図面のどこに書かれているか分からなかったので、とりあえず適当に頼んでみたんっすが、緑のほうは合ってたし! 排水ポンプが運転した時と、故障が発生した時にパロ対とが回るという話だったんっすが、恐らく普通に運転している時が 「緑」 で、故障が発生した時が、もうひとつのほう。 じゃ、「赤」 でいいじゃん! ゴレンジャーの中でもキレンジャーは、ただのカレーが好きなお調子者だし、僕は断然、モモレンジャーの太股派だし! が、パトライト (桃) というのは存在しないので、じゃ、パトライト(赤)にするしか、ないじゃん! その理屈で押し通すことにして、そのまま作業の続行を命じたんっすが、「あー、取付穴が合わんな…。」 あ、それ、織り込み済みだし! 適当に似たようなヤツを頼んだだけだから、最初から穴が合うとは思ってないし! 「取付け穴が合わないかも知れません。」って、ちゃんと最初から予防線を張っておいたし! で、穴を開け直して貰って、無事に取替作業は完了。 後は動作確認をして、お疲れ様っしたぁ! そういう流れになる筈だったんっすが、試しに模擬で故障を出して、「どうっすかぁ? 付きましたかぁ?」 「つかなーい!」 「 ・・・・・ 。 」 何となく、嫌な予感はしてたんっすよね。 取り外した既設品の銘板は劣化していて判読不能だったんっすが、配線のマークに

「○○24○」 と 「○○24△」 みたいな記号が付けられていて、もしかしてこれ、DC24ボルトなんじゃね? そんな嫌な予感が。 新しいパトライトが、クルクルしなければ、ピカピカもしない。 そんな現実に直面して、その予感は確認に変わりました。 間違いない。 既設は24ボルトや! うわぁぁぁぁぁぁ。 しくったぁぁぁ…。 やらかしたぁぁぁぁ。 あああぁぁぁぁぁ…。 ちなみにこのパトライト、ずーっと前にうちの会社の営業担当者と、電気屋さんの営業さんが現場調査をしたらしいんっすよね。 で、見積書を提出したところ、「高い! じゃ、自分たちで替える!」 となって、が、結局、今頃になって、うちに投げてきたらしいんっすが、電気屋さんの営業さんに電話して確認したところ、「僕、エラいっすね! ちゃんと24ボルトで見積もりしてます!」 そうとも知らずに、適当に100ボルトで頼んでしまったんっすが、24ボルトっすぜ? 「42ボルトは、死にボルト」 という有名なフレーズがあるんっすが、死にもしないレベルの24ボルトっすぜ? そんな低電圧でパトライトがクルクルしたり、ピカピカしたりするとは思えないし! あ、でも、よくよく考えたら、パトカーは恐らく、12ボルトのバッテリーで、パトライトをクルクル、ピカピカさせながら、走り回っているんっすよね? 24ボルトあれば、倍じゃん! 余裕じゃん! あ、でも、当時はそこまで頭が回らなかったし、しょうがないじゃん! 図面にもパトライト (赤) って書いてあったし、実際にテスターで測っても100ボルトだったし、パトライト (赤) の100ボルトを頼んでしまった僕に、まったく何の責任もないっすよね。 ちなみに、以前、電気屋さんが見積したのは、 このタイプ らしいんっすが、僕が頼んだのとは電圧以外にも何か違うっぽくて、いやあ、パトライトの世界も、なかなか奥が深いっすなぁ。

 …ということで、( 前回 までの粗筋) 鎌倉の長谷寺を散策した。 で、鎌倉と言えば大仏なんっすが、一度、見たことがあるような気がするし、大仏がある寺って、大仏以外に特に見所はなかったような気がするし、でもまあ、長谷寺のすぐ近くだし、時間に余裕がありそうだし、せっかくだからちょっと覗いておこうか…と。


< 鎌倉大仏殿高徳院 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 高徳院 という寺なんっすな。 で、覗いてみた結果、大きなわらじがありました。 大仏以外にも見所、あるじゃん♪ 詳しくは ここ 参照なんっすが、常陸太田市中野町の松栄 (まつざか) 子供会が奉納しているんっすか。 立派ですな。 ご褒美に、いよさんの商品券とか、貰えるんっすかね? 僕が子供だった頃に入っていた子供会では、集会所の裏の草むしりとかをすると、ご褒美に、いよさんの商品券が貰えたんっすよね。 常陸太田市中野町の子供が、いよさんの商品券を貰っても、使い道がなくて紙くず同然な気もするんっすが、で、この寺、ぶっちゃけ、大仏と大わらじ以外、特にこれといった見所はないな…と。 大仏だけで十分かも知れませんが、何かちょっと安っぽいんっすよね、鎌倉の大仏。 背中のところに窓があったりするのが、何だかパチモノっぽくてアレなんっすが、かまくらや みほとけなれど 釈迦牟尼は 美男におわす 夏木立かな。 そう、与謝野晶子が和歌を詠んだことで知られております。 確かにイケメンっすよね、この大仏。 個人的にはイケメンよりも、 ブタメン のほうが好きなので、ふーん。 その程度の感慨しか湧いてこなかったりするんっすが、え? ブタメンって、おやつカンパニーやったん? ベビースターラーメンのところっすよね。 ブタメンはベビースターのパチモンだとばかり思っていたんっすが、本物だったんっすな。 そんなことも知らずに、よく、ブタメン好きを名乗れるな。 そう、呆れずにはいられませんが、話の流れでなんとなく書いてみただけで、実はそんなにブタメン好きではなかったりしますからね。 いつだって僕は、適当っす。 んなことで、次。


< 鎌倉文学館 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 鎌倉文学館 というところを覗いてみました。 洋館がよさ気な予感だったからなんっすが、中の展示物も、なかなか。 中はすべて撮影禁止なのが残念なんっすが、おおっ、中原中也の帽子がぁぁぁぁ。 凄ぇぇぇぇぇ! 本物なのか、パチモノなのかは知りませんが、もし本物だとすれば、とんでもないお宝っすよね。 中学の国語の教科書にも載っていた記憶があるんっすが、芥川龍之介はカッコいい。 中原中也 は可愛い。 そう、JC達の間でも評判。 そうそう。 この帽子っすよね。 その一方、梶井基次郎 は、ガッツ石松やんwww …と、笑われておりましたが、桜の樹の下には屍体したいが埋まっている! この一文のインパクトは半端ないっすよね。 男は顔じゃねぇ! で、中原中也と言えば、桑名っ子としては、何といっても 「桑名の駅」 が、推し。 桑名の夜は暗かつた。 ディスられてるやん! ま、確かにその通りなんっすが、松山市民なんか、思いきりディスられているにも係わらず、めっちゃ夏目漱石の 「坊っちゃん」 推しだったりしますからね。 中身はどうあれ、こうして取り上げて貰えるのは、嬉しいものであるな…と。 で、中原中也と言えば、 こんなエピソード が。 青鯖が空に浮かんだような顔って、酷ぇ…。 可愛い顔して、とんでもない畜生だった模様っすが、そりゃ、桑名くらい、余裕でディスるよな…と、妙に納得。 で、ここ、建物の前はバラ園になっております。 お正月のこの時期は、ペットボトルで作った風車くらいしか撮るものがなかったんっすが、君に薔薇薔薇…という感じな頃に、再訪してみたいものであるな…と。 で、続いて、江ノ電に乗って鎌倉駅に移動して、


< 鶴岡八幡宮 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

  鶴岡八幡宮 を散策。 駅前から、とんでもない人出でありました。 さすが、短い11両編成の電車が走っている都会は、違うな! …と。 神社のほうもさすがに立派だったんっすが、ぶっちゃけ、かなり時間を持て余しました。 14時から、この店 を予約していたんっすが、それまで間が持たねぇ…。 国宝館 はお正月でお休みだし、大河ドラマ館 は入る気がしないし。 で、ようやく時間になったので、ちょっと遅めのランチタイム。


 地魚2種盛り合わせと黒毛和牛ステーキ御膳 \ 4,500 (税込)、美味ちい♪


 デザートも、美味ちい♪ とまあそんなことで、鎌倉・湘南の旅は、おしまい☆

 んなことで、後半のオマケのジャズの話。 テナーサックス (フリージャズ編)は、前回で終わり。 今週からいよいよ、テナーサックス (フリーマン編) が始まります。 んなもん、ボン・フリーマンと、チコ・フリーマンの2人しか該当者がいなかったりするんっすが、今回はとりあえずチコ・フリーマン。 ボンちゃんのほうも一応、ネタ用に取り寄せてはいるんっすが、まだ手元にはなく、中身によっては、そのまま闇に葬られて、日の目を見ることなく、終わってしまう可能性も。 ま、所詮はフリーマンなので、フリチンマンと違って、あまり多くは期待出来ないかも知れませんが、それはチコちゃんのほうも同じ。 どういうスタイルなのか、皆目、見当が付かなかったりするんっすが、何枚かの候補を軽く聞いてみた結果、いちばん無難そうな 『スピリット・センシティブ』 というアルバムを取り上げることにしました。 1978年と79年録音、インディア・ナビゲーションというレーベルから出された1枚っす。 ピアノがジョン・ヒックス、ベースがセシル・マクビー、ドラムスがビリー・ハートという、シンプルなカルテット編成。 もうひとり、ファモウドウ・ドン・モヤ(?) とかいうドラマーの名前がクレジットされているんっすが、恐らく、何曲かでビリー・ハートの代わりにタイコを叩いているのではなかろうかと。 CDだと全部で10曲ほど入っているんっすが、うち4曲はオマケであるらしく、その辺も踏まえて、ま、適当に語ってみようかと。

 んなことで、まずは1曲目。 「オータム・イン・ニューヨーク」 。 ヴァーノン・デューク作曲の有名な歌物スタンダードなんっすが、個人的にはヴァーノンよりも、 のんのんばあ のほうが、いいな♪ …と。 のんのんばあ、ヌートバー、ホームランバーが “世界3大・バー” なんっすが、WBCのヌートバーくん、ホームランこそ打たなかったものの、なかなかの活躍でしたよね。 ヌーママの久美子ちゃんも、なかなかいいキャラだし。 で、のんのんばあ程にはソソられないヴァーノンなんっすが、この 「ニューヨークの秋」 の出来はよく、で、チコちゃんはこの名曲を、ベースとのデュオで、とってもストレートに吹いております。 個人的に、まったくソソられるものがない地味編成なんっすが、セシル・マクビーが好きなので、ま、いっかぁ…と。 JCやJKに大人気のブランドっすよね。 残念ながら閉店しちゃったみたいなんっすが、ここでは、そのマクビーの無伴奏ベース・ソロも存分に堪能することが出来ます。 ま、アルコではなくピチカートなので、まだマシか。 そう思って、諦めるしかないんっすが、あんた、マクビーのファンとちゃうんかい? いや、ソロでやられるのは、また別の話だったりするし。 で、次。 「ピース」 。 ホレス・シルバーのオリジナルっす。 シルバー本人は、決してバラードが得意なタイプではなかったんっすが、しみじみと「平和」を語る曲そのものは、至高の出来映え。 で、チコちゃんはこの名曲を、しみじみとストレートに歌い上げております。 この時点で、あ、これ、そういうアルバムやったんか。 …というコンセプトが見えてくるんっすが、コルトレーンの『バラード』 。 アレの2匹目の泥鰌狙いみたいな?  が、チコ・フリーマンの泣けるテナーを聞いていると、そんな思惑など、どうでもよく思えてしまいます。 途中から、ちょっぴりテンポが速くなるし、しっかりアドリブ・パートもあるし、ジョン・ヒックスのピアノと、セシル・マクビーのベースのソロも聞かれるし。 最後まで飽きずに聞くことが出来て、でもって、スローなテーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「ア・チャイルド・イズ・ボーン」 。 サド・ジョーンズのオリジナルなんっすが、いわゆる歌物スタンダードだけでなく、ジャズマンが書いたバラードも取り上げる。 そういう趣旨であるものと思われます。 個人的にサドとか、マゾとか、パンストフェチとか、メガネっ娘が好き♪ …とか、あまり理解出来ない趣向だったりするんっすが、しみじみと子供が生まれた喜びを歌い上げる曲そのものは、至高の出来映え。 で、チコちゃんはこの名曲を、しみじみとストレートに歌い上げております。 途中で聞かれるジョン・ヒックスのピアノ・ソロも珠玉の出来だし、影で支えるドラムスの人も、スティックとブラシの使い分けが絶妙で、名人芸の域に達しているな…と。 前面に出過ぎないセシル・マクビーも、いいな…と。 で、次。 「ロニーズ・ラメント」 。 今度はコルトレーンのオリジナルっすか。 どうやらこれ、CDオマケ曲っぽいんっすが、本編に何ら劣ることのない出来でありまして、なにより、曲の出来が良すぎます。 オリジナルはどのアルバムに入っているのかと思ったら、 これ 。 おお! コルトレーンでいちばん好きな1枚じゃん♪ CDの帯に、名バラード 「ロニーズ・ラメント」 を含む、うんぬん。 そんな記載が見えますが、屈指の名曲と言っていいのではなかろうかと。 チコちゃんの演奏は、途中からテンポが速くなって、バラードとは言えないくらい、スピリチュアルでエモーショナルな盛り上がりを聞かせることになるんっすが、これをオマケ扱いしちゃうとは、アホか? そう、言いたくなってしまう、珠玉の名曲・名演でありました。

 で、次。 「ユー・ドント・ハヴ・トゥ・セイ・ユア・ソーリー」 。 寡聞にしてよく知らん曲なんっすが、 これ っすかね? おお、めっちゃ美人じゃん♪ で、歌もいいじゃん♪ チコちゃんはこれをソプラノで演奏しているんっすが、セシル・マクビーの弓弾きベースが苦痛ではないレベルで絡んで来たりして、なんとも言えず、いい感じ。 が、これもCDオマケである模様で、収録時間の都合もあるとはいえ、アホか? …と。 で、次。 これまたCDオマケなんっすが、 「ワイズ・ワン」 。 これまたコルトレーンの 『クレッセント』 に入っていたオリジナルなんっすが、このクソ名曲をオマケ扱いするとは、見識を疑わずにはいられません。 テーマの後、ジョン・ヒックスのピアノ・ソロが出てくるところがよくて、で、そのソロもエモーショナルな出来で素晴らしく、続くチコのテナー・ソロもスピリチュアルで、心を打たれます。 さっきから、同じようなことしか書いてない気がするんっすが、ま、オマケ曲だし、その辺は適当に。

 で、次。 「イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド」 。 こちらは本採用されているみたいなんっすが、ロジャース&ハートの名コンビによる歌物スタンダードでありますな。 イントロ無しで、ジョン・ヒックスがピアノでテーマを弾く感じで始まり、途中からチコのテナーが加わる導入部の演出がドラマティック。 伊藤、ねばねば、エンタイトル、ま、まいど。 そんな感じの曲名なんっすが、野球でワンバウンドしてスタンドに入った時の2塁打、エンタイトル・ツーベースの “エンタイトル” って、どういう意味なんっすかね? んーと、 エンタイトル・ツーベース規則や申し合わせにより、打者に2つ先の塁に進む権利(安全進塁権)を与えること。 へぇ。 ワンバウンドしてスタンドに入った時 = ホームランの一歩手前とは、限らないっぽい? こっちのほう が詳しいんっすが、 真夏の超常現象!? B吉田正の『直角エンタイトルツーベース』 え、何これ? 凄ぇぇぇぇ! …とか言ってるうちに演奏は終わってしまって、次。 「クローズ・トゥ・ユー・アローン」 。 寡聞にして、よく知らん曲だったりするんっすが、セシル・マクビーのオリジナルなんっすな。 じゃ、知らなくて当然かと。 ちなみに僕はマクビーが好きなんっすが、マクビティ・ダイジェスティブビスケットも、好きっ♪ 麦芽だか、小麦胚芽だか、フンガーだかが入ってるんっすよね。 フンガー フンガー フランケン、ざます ざますのドラキュラ、ウォーでがんすの狼男♪ いや別に、フンガーは入ってなくてもいいっすか。 それはそうと、え? ウォーでがんず? 今までずっと、「ウォーでがんす」だと思っていたんっすが、よく見ると「す」に点々ついてる? 「ウォーでがんず」 でググると、ガンズ・アンド・ローゼズの 「Civil War」 とか出てくるから、そっちが正解? 「Civil War」 とか、ちびるよぉ。 …なんっすが、さっさと便所、行けって! で、それはそうと、 マクビティ・ダイジェスティブビスケット 。 全粒粉っすか。 全国・つぶつぶ・フンガー連合っぽくて、ちょっといいんっすが、 全粒粉とは 。 ま、概ね、全粒粉 = 小麦胚芽入り。 そういう認識で、だいたい合っているのではなかろうかと。 で、マクビティではなく、マクビーのオリジナルはというと、歌物スタンダードっぽい、綺麗なメロディを持った佳曲でありますな。 で、エモーショナルに歌い上げるチコちゃんが、いいな♪ …っと。

 で、次。 シンプルに 「カーニバル」 とだけ書かれておりますが、「カーニバルの朝」 とか、 「マンハ・デ・カルナヴァル」 とか、「ブラック・オルフェス」 とか、「黒いオルフェ」 とか、色んな名前で呼ばれている、ルイス・ボンファの例のアレっす。 CDオマケなんっすが、半端なく日本人ウケするメロディは、安心感が半端ありません。 誰がどんなふうに料理しても、美味しく食べられる感じっすよね。怪物料理の名コック、フンガー♪ 狼男は料理が得意みたいなんすが、 Lyrics: おれたちゃ怪物三人組よ 。 あ、やっぱり 「ウォーでがんす」 じゃん! ガンズ・アンド・ローゼズ、関係ないじゃん! 「Civil War」 とか、ちびるよぉ。 …って、完全、ちびり損じゃん! …って、結局、ちびったんかい! さっさと便所行かんから…。 で、演奏のほうはというと、マクビーのベースとジョン・ヒックスのピアノがいい感じにミステリアスで、え? これが 「黒いオルフェ」? …と思わせておいて、そこからお馴染みのテーマが出てくる演出がなかなか凝っていて、いいな♪ …と。 チコちゃんはソプラノで、バラードと言っていいようなスローなテンポ設定で、あまりボサノヴァっぽくないところが、ちょっと斬新。 で、謎のヴァイブが登場したりもするんっすが、そこからちょっぴりテンポが速くなって、以下、ソプラノサックスのソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 んなことで、ラストっす。 「ドント・ゲット・アラウンド・マッチ・モア」 はエリントン・ナンバー。 ちょっぴり古臭いイメージなので、こいつがCDオマケのほうが、よかったかな? そんな気がしないでもないんっすが、んなことで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 恐らく、ちっともチコ・フリーマンっぽくないと思われる “軟弱” なバラード集で、甘口の酒が多いとお嘆きの貴兄には極めて不評であるものと思われますが、個人的には素直に、いいな♪ …と。 CDオマケを含めて、すべて出来がよかったりするので、10曲トータルで楽しんで頂きたいんっすが、スイーツ好きの貴女に、オススメ☆


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