LEE MORGAN INDEED! (BLUE NOTE)

LEE MORGAN (1956/11/4)

LEE MORGAN INDEED!


【パーソネル】

LEE MORGAN (tp) CLARENCE SHARPE (as)
HORACE SILVER (p) WILBUR WARE (b) PHILLY JOE JONES (ds)
【収録曲】

(01-03) ROCCUS / REGGIE OF CHESTER / THE LADY
(04-06) LITTLE T / GAZA STRIP / STAND BY
【解説】 ( 2013年11月17日更新 / 連載 1,099回 )

 ( 前回 までのあらすじ ) 立山黒部アルペンルートに行った。 …ということで、2013年・秋旅レポ (第2回) です。 10時ちょうどのぉぉぉ、トロリーバスでぇぇぇ、私は私は扇沢から〜旅立ちますぅぅぅ♪ それが今回の旅の始まりだったんですが、色々な乗り物を乗り継いで室堂に到着したのが11時40分頃。 うっすらと雪化粧した 「みくりが池」 の周囲を散策して、ホテル立山のラウンジでスモークサーモン炙りライスを食べて、お土産を買いました。 何を買ったのかというと、ブラウニー。 ここ の一番上にあるヤツです。 僕は花咲く乙女のブラが大好きなんですが、雲丹はあまり好きではなくて、そんな話をクリフォード・ブラウンの回にも書いたような気がするんですが、ブラウンの愛称のブラウニーって、平たく正方形に焼いた濃厚なチョコレートケーキのことだったんですな。 鼻血出そう。 子供の頃、近所の中川ベーカリーで “シューベルト” という名前の濃厚なチョコレートケーキを買って、 「鼻血が出そうやな。」 とか言いながら食っていたら、ホントに鼻血が出たことがあるんですが、あの頃は繊細だったんですなぁ、僕の鼻の穴も。 で、このブラウニーのほうはまだ食べていないので、鼻血が出るかどうかは定かではないんですが、で、他には定番の 星の雫 も買いました。 立山限定と言っておきながら、通販で簡単に買えちゃうのはどうかと思うんですが、パチモンも出回ってますよね。 “白い雷鳥” とかいうの。 ここ の第3位っすか。 コイツのせいで本家の有り難みが薄れてしまっているんですが、でも大丈夫。 “星の雫” にはいつの間にやら、きなこ味というのが登場しておりました。 これは “白い雷鳥” には真似が出来ませんなー。 新しく “黄褐色の雷鳥” とかいう、語呂の悪い新製品を開発しなければならないので、しばらくは安泰と言えそうなんですが、ノーマル味のほうはパチモンを含めて何度か食べたことがあるので、きなこのほうを買ってみました。 香ばしくて、ちょっぴり甘さ控えめで、美味ぇぇぇ♪ 食べ過ぎると鼻血が出そうなので、控えめにしておかなければなりませんが、とまあそんなこんなで、黒部ダムに戻って展望台へのクソ疲れる階段を登ったりして、扇沢に戻ってきたのが15時頃。 この時期は乗り物の余計な待ち時間がなくて、余裕でスイスイでありますなー。

 とまあそんなこんなで、1日目の宿泊地、大町温泉郷に到着〜。 扇沢から車で20分くらいなので、立山観光のベースとしては、ま、手頃なところかと。 前回も書いた通り、直前になって宿泊地を変更したので、アンドお一人様なので、宿の選択肢はあまり多くなかったんですが、とりあえず ニュー河内屋 というところを押さえました。 名前がちょっぴり 『河内のオッサンの唄』 っぽくて、 「おー、よう来たの、ワレ、まあ上がって行かんかい、ワレ、ビールでも飲んで行かんかい、ワレ」 とか言われちゃいそうなですが、 “信州牛陶板焼き付会席” なんてプランがあるし、じゃらんや楽天トラベルのクチコミも悪くないし、ま、いんじゃないかと。 が、 ここ を見て、自分の考えを悔い改めました。 俺達は客だと怒鳴りたかった?。 日本がちょっぴり怪しい書き込みもありますが、ホテルの支配人さんか?分からないが、その後のホローはさすがでした。 英語もちょっぴり不得手のようでありますな。 ま、コイツの話だけなら話半分…というか、話1割2分5厘くらいに聞いておいたほうがいいかも知れませんが、その下を見ても、ご飯はサークルの合宿で出てくるカレーや味気のないフライドポテトって、マジかよ!? 僕は塩辛いくらいのフライドポテトが好きだったりするので、これはちょっと困りますなぁ。 ま、スキーの格安ツアーだから差別させて扱いが雑になるものと思われ、今の時期の一般客なら、ちゃんと塩味の効いたフライドポテトが供されるものと思われるんですが、修学旅行生に、“最っ悪!!!行こうとしてる方がいたらお勧めできません!” そう断言されてしまうと、ちょっと…。 ということで、予約の数時間後にはキャンセルしちゃったんですが、怨むなら修学旅行生を怨んで下さいね。 オメェのせいで客が逃げたやろ、ワレ! お詫びの印にパンツを見せんかい、ワレ! そう、好きに脅してやってください。 もしかしたら男子学生なのかも知れませんが、そんなの僕の知った事ではありません。 ということで、 黒部観光ホテル に変更〜。 6畳和室のバイキングのプランしか無いのがちょっとどうかと思ったんですが、ま、いっかぁ。 で、その結果はどうだったのかというと、また しかるべきコーナー で詳しく書くとして、とまあそんなことで、翌日っす。

 この日の予定は、中房温泉の焼山で地獄蒸しっ♪ 実はこれがアルペンルートよりも楽しみだったりするんですが、ここ で1回分のネタにした通り、準備のほうも万端。 諸般の事情により、ここに泊まるのはヤメにして、焼山と日帰り温泉を堪能したら下山することにしたんですが、それに合わせて2日目の宿は ここ に決めました。 ペンションって、立ちションほどにもソソられるものがなかったりするんですが、 中房温泉行きのバス の都合を考えると、ここの立地は極めて好都合。 バスの停留所の近くに登山者用の駐車場があるんですが、そこが満車だったりすると、たちまち路頭に迷うことになりますからね。 当初は1日目に焼山に行く予定で、しゃくなげ荘を13時10分に出るバスに乗ろうと思って、チェックイン前に駐車場に車を止めさせて頂くことは可能でしょうか? 当日は13時頃に到着の予定です。 そう、丁重にお伺いしたところ快諾して頂けたので、これで駐車の心配は無くなったんですが、天気予報を見て、焼山&メープルリーフへの宿泊を2日目に変更。 バスの便も11時05分発に早めることにしたんですが、チェックイン前に駐車場に車を止めさせて頂くことは可能でしょうか? 当日は11時頃に到着の予定です。 そう、改めて申し出たところ、 「近くに登山者用の駐車場がありますので、そこを利用して下さい。」 との返答が。 何でや! 11時着では不満なんか? 俺は客だと怒鳴りたかった?。…んですが、僕は紳士ですからね。 真摯な態度で、メープルリーフのおっさんのアホ〜! そう、ネット上で罵倒するに留めておきたいと思いますが、これじゃあ、この宿を選んだ意味がまったく無いやん。。。

 仕方なく、いちばん空いている可能性が高そうな、バスの始発の 「安曇野の里」 というところの駐車場を利用することにしたんですが、と、その前に地獄蒸し用の食材を調達しなければなりませんな。 事前の調査により 西友穂高店 が24時間営業であることが判明したので、そこに立ち寄ってみました。 えらく陰気で、気が滅入るような照明の節電っぷりでありましたが、3種類入った御殿場ナントカというソーセージと、厚切りベーコンの小さく切ったヤツと、舞茸をゲット。 わざわざ安曇野まで来て、御殿場ソーセージというのもちょっとどうか思うんですが、土壇場での調達なので御殿場もやむなし。 五反田ソーセージよりはマシだと思って、諦めるしかありません。 で、地獄に辿り着くまでに少し時間があるので、保冷用の氷も確保しました。 「腐っても鯛」 なんて諺がありますが、「腐ってもベーコン」 とか聞いたことがないし、用心するに越したことはありません。 賞味期限を過ぎたベーコンが糸を引いていますが 食べても大丈夫でしょうか? ベーコンなんて、糸を引き始めてからが本番なので、ぜんぜん大丈夫…なワケないやろ! どうやらペペロンチーノにして食っちまったようですが、地獄蒸しで真の地獄を見るかも知れないリスクに挑戦するだけの勇気は、僕にはありません。 とまあそんなこんなで、 「安曇野の里」 に到着〜。 駐車場、余裕でした。 バスの出発までまだ時間があるので、とりあえず折り畳み自転車を駆使して、 「大王わさび農場」 に行ってみることにしました。


< 大王わさび農場 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ここは既に何度も来たことがあるので、特にコメントはありません。 鹿威し(ししおどし)、カコーン! やっぱりこれ、写真に撮りたくなっちゃうんですよねー。 誰もいないのに定期的に 「カコーン!」 という音がして、ししじゃないのにビビってしまいました。 ちなみにこの日の天気は 「曇のち雨」 との予報でありまして、常念岳の見えっぷりもさっぱりでありますなぁ。 ま、午前中は持ちそうなだけマシだと思って諦めるしかありませんが、で、バス亭に戻ると、既にマイクロバスが到着しておりました。 で、バスに乗ろうとしたら、運転手のオッサンにビビられました。 「ここから乗る人なんかおらんから、びっくりしたぁ。」 だそうで。 聞いたら、夏に朝イチの便で登山者が乗るくらいなんだそうですが、 「爺おどし」 には始発からバスに乗るのが有効なんですな。 またひとつ賢くなりました。 結局、この日のこの便は途中で登山者が1人乗ってきただけだったんですが、穂高駅近くの駐車場も 「しゃくなげ荘」 もガラガラで、 「安曇野の里」 をチョイスした僕の思惑は、まったくの無駄であったことが判明しました。 バスは前からクルマが来たらすれ違うのに苦労するような細い山道をグングンと上っていきます。 酷道・険道が大嫌いな僕としては、 バスにして大正解♪ …なんですが、けっこう普通のクルマも走っていたりします。 周囲の木々が綺麗に色づいていて、なかなかいい景色ですな。 で、出発から1時間20分ほどで、ついに中房温泉に到着〜。 いやあ、秘境ですなぁ。 ウキウキしながらバスから降りたら、駐車場の係りの兄ちゃんに 「今日、お泊まりの方ですかぁ?登山者ですかぁ?」 と声を掛けられたので、そのどちらでもない日帰りの温泉客である旨を告げました。 「その前に、焼山に行こうと思うんですけどぉ。」 それはとてもよい考えである。是非ともそうしなされ。 そんな答えが返ってくるものと思っていたんですが、その兄ちゃんの口からは意外な言葉が。 「焼山は宿泊者以外は入れないんスけどぉ。」 え、マジかよ!? そんな話、聞いてねぇぇぇぇ! ま、宿泊者で無くても焼山で遊べるという話も聞いてはいなかったんですが、自然に勝手に熱くなってるだけの山だから、誰でも自由に立ち入れるものだと思い込んでいたんですよね。 わざわざバスに乗って、こんなクソ僻地まで来てやったのに、御殿場ソーセージと、ベーコンと、舞茸と、わざわざ頑張って用意した「焼山グッズ」を、どうしてくれる!? 理不尽な怒りに包まれて、俺は客だと怒鳴りたかった?。…んですが、宿泊客ではない、弱い立場の人間だったりするので、 「お…、温泉だけなら、入れますよね?」 そう、弱気に尋ねるに留まってしまいました。 テンション、だだ下がり。 うなだれながら温泉にだけ浸かって、早々に引き返すしかありません。

 ということで、 日帰り専用露天風呂 「湯原の湯」 。 自力でここまで車で上がってきたのか、先客に若いギャルの3人組 (←しかも全員、けっこう可愛い) がおりました。 残念ながら日帰り専用露天風呂のほうは混浴では無いんですが、それどころじゃねぇ! 焼山@地獄蒸しのプランがすっかり狂ってしまって、心が荒みまくっているので、中房温泉のアホ〜! さっさと潰れてしまえ! そんな思いしか浮かんで来ません。 「潰れろ、潰れろ…」 と、心の中でブツブツと呟きながら湯に浸かったんですが、正直、この日帰りエリアだけなら、わざわざバスに乗ってまでくる程の温泉とも思えなくて、で、予定より1本早い 12時35分発のバスでさっさと下山することにしました。 こんなところに用は無いっ! 行きと同じ運転手に 「あれ、もう温泉に入ったんかぁ?」 とか言われちゃいましたが、 「いやあ、もっと奥まで行けるのかと思ったら…。」 そう、無念の思いを伝えたところ、 「そうそう、宿泊客しか奥には行けんのやよなぁ。」 知っとったんなら、バスに乗る時に言わんかいっ!  そう思わずにはいられませんが、そう言えば 「泊まってくればええのにぃ。」 とか、そんな趣旨の発言は発せられていたんですけどね。 帰りのバスは宿泊客やら、登山者…というか、下山者やらで、けっこう賑わっておりまして、宿泊者の中には若いギャルの2人連れ (←けっこう可愛い) の姿も。 もし、お泊まりしていたら、焼山散策だけでなくて、混浴でばったりというのもあり得たのか!? そう思うと、何とも無念でなりませんが、とにかく今はそれよりも 「潰れろ、潰れろ…」 という思いが強くて、で、そうこうしているうちにバスは穂高駅に到着して、乗客は全員、そこで下りて行きました。 そこから 「安曇野の里」 までが結構長かったりするし、この日のプランニングはことごとく失敗に終わっちゃいましたなぁ。。。 「また夏にでも、今度は泊まりで来ますわ〜。」 そう、運転手のオッサンに告げて、僕の中房温泉への旅は終わりました。 またいつの日にか雪辱を果たしたいような気もするし、このまま僕の呪いが効いて、潰れてくれたほうが清々するような気もするし、とまあそんなことで、写真のほうは、こんな感じ (↓) になっちゃいました。


< 中房温泉&パーキング蒸し > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 木々の色づきは綺麗だったんですが、それ意外には何ということもない、しょうもないところでありましたな、中房温泉。 で、調達した食材は捨てちゃおうかとも思ったんですが、それはあまりに勿体ないし、罰当たりでもあるので、何とかする方向で検討することにしました。 生のまま食うというのが一番手っ取り早いんですが、舞茸には 「加熱してお召し上がり下さい」 と書いてあったりするし、 舞茸を誤って生で食べてしまいました すぐに吐き出したほうがいいでしょうか? とりあえず、ここの回答を見てから結論を下したほうがいいっすかね? で、質問した人からのコメント。 ありがとうございます。翌日激しく下しました。 ・・・・・。 激しく下すのはいやだ。 そういう結論を下して、生で食べるのはやめることにしたんですが、ということで、カーナビで近くのホームセンターを探して、 カインズホーム豊科店 でカセットコンロと、ボンベと、蒸し器にもなる鍋を購入。 5,000円近くかかりましたぜ。 中房温泉の野郎のおかげで、とんだ無駄な出費でありましたが、ま、こういうアウトドア・クッキングも景色のいいキャンプ場みたいなところでやれば、けっこう楽しかったりするんでしょうが、適当な場所を思い付かなかったし、腹が減っているし、気持ちが荒んでいるしで、カインズの道路を挟んだ臨時駐車場みたいなところで、パーキング蒸しを敢行。 店の人にばれたら、 「お客様、こういうところで火気を使われるのは、ちょっと…。」 と叱られちゃうだろうし、客に見られてもヘンなやつだと怪しまれるだろうし、何とも気持ちが落ち着きません。 保冷用の氷を鍋に入れてコンロに火を付けて、しばらくするといい感じに湯気が上がってきたので、食材を投入。 地獄蒸しはソーセージなら約15分。 今となっては無駄になってしまった知識なんですが、それに準じて、15分蒸して食べることにしました。 いやあ、長かったっすなぁ、この待ち時間は。 幸い、誰にも見咎められることはなかったんですが、どうにも居たたまれない気分になって、ちょっぴりフライングして、14分で調理を終了。 で、恐る恐る食べてみたんですが、おお、美味ちい♪ 人間は自然の地熱なんか使わなくても、こうして文明の利器で立派な料理を作れちゃうんだぜ。 まいったか、中房温泉っ! いや、文明の利器を使わずに、自然の地熱だけで調理出来るところが楽しいんでしょうが、地獄で蒸したブドウとか、酸っぱくて美味しくないに違いなくて、ぜんぜん悔しくなんか無いっ! とまあそんなことで、とりあえず無駄に腹も膨れたことだし、後はもう、今となっては選んだ意義が何も無くなってしまった穂高温泉郷のペンションに向かうだけなんですが、まだ時間が早かったので、とりあえず、ここ (↓) に寄ってみることにしました。


< 安曇野アートヒルズ > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ここ っすな。 何だか思っていたよりも無駄に立派で、ツアー客らしき団体もたくさん集結しておりました。 が、 「エミール・ガレ美術館」 は、ガラガラ。 800円も取られますからね。 チケット売り場のお姉さんに 「そちら、段差がありますので、足下にお気を付けください。」 と言われ、あまり深く考えずにそちらのほうに歩いていったら、段差でガクっとなって、コケそうになっちゃいました。 ああん、だから気を付けてって言ったのにぃ。。。 お姉さんは毎日毎日、何十回と同じことを思っているに違いありませんが、ダンサーなら段差で華麗なステップを踏んでくれるんでしょうな、多分。 で、中身のほうはアレです。 ガレたガラスがとっても綺麗でした。 が、正直、え?こんだけ? …と思ってしまうような大きさ…というか、小ささでありまして、硝子好きの人ならともかく、餃子好きの人だとちょっぴり不満を覚えてしまうかも? ただで入れるショップのほうは何だか無駄に充実しているので、お買い物目当てであれば楽しめるかも知れません。 体験工房とかも楽しそうだし、周囲がちょっとした公園みたいになっているので、ちょっとした暇潰しにはいいっすな。 リンゴや特産品の直売所みたいなのもあるし。 で、ちょうど散策が終わった頃にポツポツと小雨が降り出してきて、天気の点では何ともラッキーだったんですが、いっそ、朝からザーザー降りだったら中房温泉は諦めたので、焼山で不快な思いをしなくて済んだのにぃ。。。 次の機会には是非、キッチン付きのコテージみたいなところに泊まって、地獄で蒸せなかったソーセージやベーコンや舞茸を部屋でのんびり調理したいところでありますが、とまあそんなことで、この続きはまた、次回♪

 ということで、今日はリー・モーガンっす。 日本では超絶的に人気がありますよね。 やはり、若くして死んじゃったのが日本人の心に響くのではないかと思うんですが、ジャズ・クラブに出演中、その休憩時間に愛人にピストルで撃たれて死んじゃうんですよね。 享年33歳。 詳しくは ここ の最後のほうに書かれておりますが、ヘレンたんは14歳年上でありますかぁ。 ということは、47歳。 まだまだ、ぜんぜんイケるやんっ! そんな気がしないでもないんですが、西川ヘレンとか、今年で67歳くらいだったりするしぃ。 ちなみにモーガンは1938年生まれなので、生きていれば今年で75歳くらいになるんですが、ジジィのモーガンとか、まったく想像が付きません。 ジジィのジジ・グライスなら、普通に頭に浮かんでくるんですけど。 永遠の青年といった感じで、こうなるとやはり、早く死んだもの勝ちという気がしないでもありませんが、で、今回はですね、 『リー・モーガン・インディード!』 というアルバムを取り上げてみたいと思います。 早熟の天才、モーガンくん (当時18歳) の初リーダー作。 当時18歳なら、冬至の日にカボチャを食べて中風除けとかをしなくても大丈夫で、いやあ、若いっていいっすなぁ。 で、これ、サイドマンが絶妙なのか微妙なのか、判断が難しいところだったりするんですが、リズム隊はホレス・シルバーウィルバー・ウェアフィリー・ジョー・ジョーンズといった面々。 モーガンとシルバーの共演って、普通によくありそうで、意外と無かったりするような気がしないでもないんですが、で、アルトのクラレンス・シャープという人が入っていたりします。 知る人ぞ知る、幻の汁、どぶ汁のようなキャラだったりするんですが、案じるよりもトン汁、美味ぇぇぇ。 …ということで、じゃ、演奏を聞いてみることに致しましょう。

 ということで、1曲目。  「ロッカス」 。 シルバーのオリジナルなんですが、いいっすよね、これ。 ロッカスをぼろっかすに貶す人はほとんどいないと思うんですが、で、これ、ルー・ドナルドソンの 『カルテット・クインテット・セクステット』 のバージョンが真っ先に頭に浮かんできます。 もとはホレスが書いて、ルー・ドナルドソンのカルテットで録音した、マイナー・キーのラテン調の曲だ。 そう、レナード・フェザーも原文ライナーに書いているんですが、いいですよね、ラテン調。 少なくとも、こども店長よりはソソられるものがあるんですが、 「こども店長」 でググると関連ワードに 「ムカつく」 とか 「グレる」 とか出てきて、笑えます。 こども店長とか、大人になったら、ただの店長ですからね。 まだ 「こども浣腸」 のほうが大人になってからも楽しめそうでいいんですが、で、このモーガン版はアレです。 ちょっぴり荒削り。 テーマ部のハモリ具合とか、ハード・バップ的な意味でのハードさに欠ける嫌いがあるように思えるんですが、これもまあ、若さっすかね? 先陣を切るモーガンのソロも、信心の足りない新人といった感じなんですが、途中、倍テンポで吹き始めるくだりは超絶スリリングで、凄ぇぇぇぇ。 若いのに、なかなかカマしてくれるんですが、続くシルバーのソロもどこかで聞いたことがあるようなメロディを引用したりして、余裕のリラックス・ムード。 で、続くクラレンス・シャープのアルトは、アーニー・ヘンリーを彷彿させる、ちょっぴり癖のあるスタイルだったりして、名前ほどにシャープではありませんが、ま、個性的ではありますな。 で、ここからテーマに戻るくだりが何ともぎこちなくて、若さを露呈しちゃってますが、それもまた青春。

 ということで、次。 ガレスピー楽団のテナーマンで、優秀なコンポーザーでもあるベニー・ゴルソンの 「レジー・オブ・チェスター」 では、リーのテクニックと、自信と、流れるような演奏を聴ける。 そういう仕上がりになっている模様ですが、外人ってモーガンのことをリーって呼びますよね。 日本人の感覚からすると、 「リー = 二谷友里恵」 のイメージが強いんですが、郷ひろみの元妻っすな。 夏めくや 「リーも頑張ってネ」 とダディ云ふ。 そんな関サバ師匠作の俳句があったんですが、で、曲のほうはというと、アレです。 ゴルソンらしさが横溢しまくった魅惑のファンキー・チューンに仕上がっております。 アレンジそのものは荒削りなので、ゴルソン・ハーモニーとは一線を画したものがあるんですが、画したといっても格下ではなく、おにぎり隠した山下清。 それくらいの崇高さがあったりします。 水に溺れた時の事 。 素晴らしいっすなぁ。 正直、全部この程度の絵だと思って馬鹿にしてたんですが、 グラバー邸 とか半端無く上手くて、ビビりました。 ハワイの飲み物グァバなんか、目じゃねぇ! で、テーマに続いて勢いよく飛び出してくるモーガンのソロが、とってもヤングでよかったりするんですが、テクニックと、自信と、流れるような演奏…というヤツでありますな。 で、以下、シャープ、シルバーと、そこそこのソロが続いて、わりと素直にテーマに戻って、おしまい。 で、次。  「ザ・レディ」 はフィラデルフィア出身のトランペット、ピアノ奏者であるオーウェン・E・マーシャルの書いたもので、スロー・テンポの美しい曲に対するモーガンのアプローチがわかる。 そんな仕上がりになっている模様ですが、モーガンとシャープとの絡みがリリカルで、心が洗われる魔法少女リリカルなのは。 そういうアレだったりします。 若干18歳にして、ワビ・サビの境地を会得している感があるんですが、僕が18歳の頃は十徳ナイフくらいしか会得しなかったので、その差は大きいと言わざるを得ません。 モーガンのソロは中盤、テンポを速めてスインギー路線に転じたりするんですが、その後、バラードが必ずしも得手ではないシルバーが意外といい感じのソロを披露してくれて、クラレンス・シャープの短いソロを挟んで、魅惑的なテーマの合奏に戻って、おしまい。 いやあ、よかったっす。

 ということで、4曲目。  「リトル・T」 は、もう1人の有望なトランペット奏者ドナルド・バードの曲で、演奏時間は8分以上にもわたり、トランペット、アルト、ピアノが長いソロをとり、6分の時点でリーが戻ってくる。 そういうアレのようですが、モーガンとバードって、同い年くらいでしたっけ? ふと気になったので調べてみた結果、バードは1932年生まれであることが判明したんですが、となると、6つほども上なんですな。 2013年2月4日って、つい最近お亡くなりになった事を今はじめて知ったんですが、伝説的なジャズ・トランペッター、ドナルド・バードが80歳で死去。 話題にはなっていたんですな。 来週はバード追悼で決まりということにしようと思いますが、で、この曲、わりとよく耳にするお馴染みのヤツでありました。 ケニー・ドリューの 『ジス・イズ・ニュー』 でも取り上げられている模様です。 雷鳥の里ネタっすかぁ。 「白い雷鳥」 も写真入りで登場しておりますな。 偶然なんですが、何か凄ぇぇぇぇ! とまあそれはそうと、 「リトル・T」 なんですが、これは確か、サド・ジョーンズに捧げられた曲ではなかったか?…と思うんですが、そうではなかったりすると困るので、詳しいことはよくわかりません。 ほぉ、そうだったんですか。 自分で書いておきながら、始めて知った新事実でありますが、言われてみれば確かにちょっぴり 「佐渡情話」 っぽいので、サド・ジョーンズなのかも知れません。 演奏時間が長い分だけ、参加者各位のソロも充実しておりまして、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 で、続いてはオーウェン・マーシャルのオリジナルで、 「ガザ・ストリップ」 。 ガザ地区で、脱ぎ脱ぎ♪ 挑発的っすなー。 長髪的な武田鉄矢と同じくらいソソられるものがあるんですが、フィリー・ジョーによる8小節のイントロから、シンプルなアップ・テンポのテーマにはいる。 そのあとC#がいいソロを聴かせ…って、これはレナード・フェザーが考えたクラレンス・シャープの略記号だったりするんですが、なかなかいいセンスをしてるよね、僕って。 そう自画自賛しているのか、ライナーノートに頻出してたりします。 ま、悪くない趣向だとは思うんですが、少なくとも歯垢ほどには歯クソでは無いしぃ。 で、以下、ホレスとリーの出番になって、テーマに戻って、おしまい。 悪くはないんだけど、今ひとつ印象に残らない。 そういうアレだったりするんですが、ということで、次。 アルバムの最後を飾る 「スタンド・バイ」 はゴルソンのオリジナル。 さほどゴルソンっぽく無くて、やはり、さほど印象に残らないアレだったりするんですが、テーマの後、ピアノのソロが出てくる辺りは、変化を模索する様が見て取れるし、トランペットの後にウィルバー・ウェアのベースもフィーチャーされたりするし、とまあそんなこんなでテーマに戻って、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 『リー・モーガン、マジかよ!?』 そんなタイトルが示す通り、信心の薄い新人のデビュー作としては驚異的…とまでは言わないまでも、キュウリくらいには衝撃的な仕上がりであると言えましょう。 ちなみに、クリフォード・ブラウンが交通事故で急死しちゃった約4ヶ月後の吹き込みで、彼が 「ブラウニーの再来」 と呼ばれたのも当然の帰結でありますが、超レアなC#のプレイだって聞けちゃうし、シルバーくんも頑張っているしで、ま、いいんじゃないっすかぁ?


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