（ 前回 までの粗筋） 味鉄・舞子店で肉を食って、ホテルの部屋からライトアップされた明石海峡大橋を眺めた。 …ということで、淡路島・舞子の旅 （最終回） です。 僕の平成２７年度長期プランでは、４月に ホテルニューアワジ プラザ淡路島 に泊まって、鳴門の渦潮を見に行く。 そういう予定だったりしたんですが、鳴門は春の大潮の時期がいちばん渦潮る。 そういう話らしいっすからね。 で、いろいろと行程を考えたんですが、その時期に渦潮が見頃になるのは 11～13時といったところ。 ホテルにチェックインする前に見るにしても、翌日に回すにしても、時間が非常に中途半端になっちゃいます。 周囲に他に何か見るところでもあれば何とかなるんですが、 人形座 くらいしかなさそうだし、うーん…。 ギョーザは大好きなんですが、人形座にはさほどソソられるものがないし、バスの便はさほど頻便ではないし、観潮船は出港の30分前に乗船手続きをしないといけないみたいだし、たかが渦潮ごときに半日以上も費やすのは、ちょっとどうかという気も。 干潮時に観潮船の艦長に浣腸するのって、ちょっと緊張しちゃいそうだしぃ。 観潮船なら艦長じゃ無くて、船長やろ。 そんな気がしないでもないんですが、英語だと、どちらもキャプテン・オブ・ザ・シップ。 「ヨーソロー」 っすなぁ。 とまあそんなこんなで、どうしよかと悩んだ挙げ句、この冬のうちに片付けておいてしまおうかと。 調べてみたら春の大潮ほどではないものの、そこそこ大塩平八郎だったりするみたいだし。 ということで、行ってきました。
舞子から観潮船の乗り場がある福良まではバスで１時間前後。 淡路島を上から下まで、きっちりと縦断することになるので、けっこう遠いっす。 こんなクソ遠いところまで、わざわざ渦潮を見に来るような物好きは、そんなにいねーよな？ 冬だし、クソ寒いし。 そう踏んでいたんですが、けっこうな人出でありましたな。 ちなみに、淡路島から出ている観潮船は これ 。 「咸臨丸」 っすか。 艦長は勝海舟でしたっけ？ カツの舟盛り 「カツ海舟」 なんてのもあるようですが、ああ、これ、めっちゃカツに串が混入してるやんっ！ カツ回収は避けられないところでありますが、この日は500人乗りの 「咸臨丸」 が、ほぼ満席になるくらいの盛況っぷりでありました。 さすがにこの時期、臨時便の 「日本丸」 のほうは出ないみたいなんですが、観潮船にはもうひとつ、徳島側から出ている 鳴門観光汽船 というのもあったりします。 ドメイン名は uzu-shio.com と uzusio.com っすか。 この業界に新規参入しようと思っても、あとは uzu-shio.kobu くらしか選択肢が無さそうなんですが、そんな塩昆布みたいなの、ちゃんと使えるんすかね？ 他人事ながらちょっと心配なんですが、ま、他人事だから別にどうでもいいんですけど。 ちなみに鳴門観光汽船のほうは 「わんだーなると」 と 「小型水中観潮船アクアエディ」 の２本立て。 アクアエディのほうは、海の中が見えるのが売りのようですが、沖縄の海みたいに綺麗なサカナが泳いでいるわけでもなく、かなり微妙なようです。 料金も 2,260円と、けっこうお高め。 「わんだーなると」 は 1,580円っすか。 一方 「咸臨丸」 のほうはというと、2,000円。 “わんなる” の1.33倍もするんですが、乗船時間が倍の60分なので、時間当たりにすると 1.73倍くらい、お得♪ ただ、60分のうち、渦潮スポットへの移動に片道20分くらいを要するので、実際のカンチョー時間は20分ほどだったりするんですが、それでも観潮船随一の長さを誇るようです。 乗船場は道の駅も兼務しているので、お土産の物色で10分くらいは時間が潰れるんですが、バスの便の都合で出航の１時間くらい前に到着した僕は、かなり暇を持て余してしまいました。 足湯なんかもあったりするんですが、個人的には足湯も蕎麦湯も、肝油ほどには好きではなかったりするし、とまあそんなこんなで、やっとのことで乗船開始～。
まずは、この手の遊覧船のお約束である、カモメの餌やりタイム。 定番っすよね。 松島のやつは糞害に憤慨して、中止になっちゃったみたいですけど。 ほれ 。 あ、こっちはカモメではなくて、ウミネコでありましたか。 僕は鳥類には超疎いので、その違いがよく分からなかったりするんですが、そういう人には こちら 。 カモメたんのオメメ、可愛いっ♪ ウミネコたんのオメメ、怖ぇぇぇぇ！ ねこ好きの僕は今までずっと、ウミネコたんのことを憎からず思っていたんですが、これはあきまへん。 カモメ党への鞍替えは不可避でありますな、こりゃ。 で、僕が今回撮ったヤツは、目のほうはよく分からなかったりするんですが、ざくっと調べてみた結果、ユリカモメかも？ あるいは、カモかも？ いや、カモでは無いっすな。 名前が可愛いので、個人的にはユリカモメ説を採用したいと思うんですが、いいですよね、ユリカモメ。 “世界３大ゆり” のひとつですよね。 残る２つはユリ・ゲラーと由利徹なんですが、あまり可愛くはないですからね、ゲラーもトオルも。 とまあ、そんなこんなで、出航タイム。 おっさん達が手を振ってお見送りしてくれます。 で、渦潮スポットに向かう道中の眺めは正直、なーんか地味だったりするんですが、とりあえずまあ、 （写真・ちょうど真ん中） のような感じ。 右側の山の上に見えているのが南淡路ロイヤルホテルっすかね？ 反対側の左の山のほうにはプラザ淡路島が地味に見えておりますな。 で、しばらくすると大鳴門橋が見えて来て、次第にテンションが上がって来たんですが、橋に近付くにつれて、何だか嫌な予感が。 小豆を主体とした餡を型に流し込み寒天で固めた和菓子に、羊の肉が混入？ それは、嫌な羊羹。 ちなみに中国で言う羊羹は、羊の肉が入った吸物なんだそうですな。 羮 （あつもの） に懲りて膾 （なまず） を吹く。 この “羹（あつもの）” の羊バージョンが羊羹ということになるんですが、で、嫌な予感というのは何だったのかというと、もしかしてこの船、無駄に帆船っぽくしたのが祟って、橋の下を潜れなかったりするんじゃ？ 橋下市長でなくても、いちばん下の写真を見れば、そう思っちゃいますよね。 どう考えてもマストが引っ掛かっちゃいそうです。 何とも余計な物を付けてくれたものでありますなぁ、咸臨丸も。 で、肝心の渦潮のほうも、道中、まったくそんな気配が感じられなかったりして、もしかしてこれ、失敗企画だったカモ？
が、そんな心配は杞憂に終わりました。 超ギリギリで橋の下を潜れるんですな。凄ぇぇぇぇ！ みんな渦潮に気を取られて、僕と近くにいたお姉さんの計３人くらいしか注目していなかったようですが、なかなかスリルがありますぜ。 大鳴門橋下通過時の頭上にもご注目！端からマスト最上部までの間隔はスリル満点の瞬間です！ そう、 ここ にもちゃんと書いてありますな。 そこまで計算に入れて船を作ったんっすかね？ とりあえず帆船っぽくしてみたらギリギリで、危ねぇぇぇぇぇ！ そんな、結果オーライだったりするのかも知れませんが、台風が接近して高潮が発生したりすると、ちょっとヤバそうな気も。 ま、そんな天候なら欠航するに違いないので、大丈夫なのかも知れませんけど。 で、肝心の潮の渦具合のほうはというと、みんな、頭上に注目するのを忘れて気を取られるくらいだから、なかなかのモノでありました。 以前、橋の上から渦潮るのを眺めたことがあるんですが、えーと、 ここ っすか。 これはこれで、なかなか渦っているんですが、やはり船から間近に眺めるほうが迫力がありますな。 渦るかどうかはともかくとして、潮流が半端ねぇぇぇぇぇ！ まるで渓流みたいになっていて、圧倒されます。 たらい舟なんかだと、轟沈必至でありますな、こりゃ。 タヌキが乗った泥舟も危ないような気がします。 ま、こっちのほうは大船に乗ったつもりで余裕だったりするんですが、春の大潮の時期だと、もっと凄かったりするんですかね？ 何だかもう一度乗りたくなってしまいましたが、向こう１週間の鳴門海峡の潮の流れの様子が ここ で見れたりするので、ご参考までに。 渦潮のメカニズムとか、調べるとなかなか面白かったりするんですが、それはまたネタに困った時にでも書くとして、とまあそんなことで、カンチョーは以上っす。
で、今回の旅の最後を飾るのは、ホテルニューアワジ プラザ淡路島。 春にお泊まりするつもりで貸切風呂まで予約を入れていたのに、気が変わってキャンセルしてしまって、ちょっぴり気が咎めるので、せめて昼飯だけでも食っておこうという、何とも慈悲深いサバくんでありますが、お手軽な このプラン を予約しておきました。 お隣の徳島には “金ちゃんヌードル” というのがありますが、こちらは “淡路島ぬーどる” 。 あまりソソられるものがないので、“淡路島牛丼コース” 一択でありますな。 牛丼と温泉で 3,200円って、ちょっと高くね？ そう思われるかも知れませんが、思っていた以上に丁重におもてなされたので、納得のプライスでありました。 まずは送迎。 電話をすると福良のバスターミナルか、道の駅の観潮船乗り場のところまで迎えに来てくれます。クルマで10分くらいの距離っすかね？ 運転手が今ひとつ愛想のない兄ちゃんだったのがちょっとアレなんですが、ホテルに着いたら玄関前で老紳士のオッサンが恭しく出迎えてくれました。 たかだか牛丼を食いに来ただけなのに、ちょっとしたＶＩＰ気分。 おまけに中まで荷物を運んでくれましたぜ。 ま、これは何かの間違いだったらしいことが後で判明するんですが、フロントで名前と住所と電話番号まで書かされたのは、ちょっとビビりました。 名前を告げて、日帰りプランを予約したものであることを申告したんですが、何だかうまく伝わってないみたいで、不安が募ります。 も…もしかしてこのまま、この宿に１泊させられちゃうんじゃ？ 一度は宿泊の予約を入れていた身であるので、その恐れが無いとは言い切れません。 明日から会社が始まるのに、どうすんねん！？
しばらくして、老紳士のオッサンに案内されて、レストランのほうに移動することになったんですが、荷物はフロントのところに預けたまま。 カメラが入れてあったのに取り出せなくて、よってこの先、写真はありません。無念。。。 席に案内されて、何も言わなくても “淡路島牛丼コース” が出て来たので、一応、話は通っていたようなんですが、この牛丼が絶品でありました。 もはや牛丼とは言えない、何か別の洋風料理だと思ったほうがいいんですが、淡路牛、淡路米、淡路玉ねぎを４層に盛り付け特製ソースでお召し上がりいただく洋風の淡路島牛丼…というか、牛ライス。 肉も柔らかくて、めっちゃ美味ちい♪ 上に乗っているのは牛丼風の薄切り肉なんですが、中のほうにはステーキっぽい分厚い肉が２切れほど隠れていて、めっちゃ得した気分♪ すっかり満足して、今度は “温泉の部” のほうに行くことにしたんですが、この段階でも自分の荷物には手を触れさせて貰えなくて、写真は撮れずじまい。 このホテルは小高い山の上に建っていて、風呂からの眺めはまさに絶景だったんですが、皆さんにお見せすることが出来なくて、残念至極であります。 ま、 ここ でも参照して貰うとして。 南淡路の阿万に湧き出る、とろとろとした湯ざわりが自慢の潮崎温泉。 そう書かれておりますが、マジでとろとろの湯ざわりだったりして、景色だけでなく、泉質も抜群。 館内施設 のうち、“SORA TERRACE” というところに行ってみたかったんですが、あまり自由に館内をうろつき回れる雰囲気ではなかったりしたのが、ちょっと残念。 ま、カメラも無いから別にどうでもいいんですけどね。 “サンルーム” にはちゃんと立ち入ることが出来て、風呂上がりに冷たい黒豆茶やらハーブティーを飲むことが出来て、満足。 ということで、日帰りプランは終了。 帰りのバスの時間があったので、あまり長居は出来なかったんですが、もっとのんびりと過ごしたかったところです。 というか、会社なんかサボって、お泊まりしたほうがよかったかも？ 僕が預けた荷物には誰か他人の名前が書かれた札が付けられていたっぽくて、間違いなく何らかの間違いがあったようなんですが、お帰りもきちんと道の駅まで送ってくれたし、プラザ淡路島、オススメっすぜ！
とまあそんなことで、淡路島と舞子の旅は、以上です。 渦潮はクリアしちゃったので、４月には香川に行こう。 そのように画策していたりするんですが、とりあえず 小豆島国際ホテル と、 琴平花壇 を押さえました。 琴平の宿はホテルニューアワジグループの一員でありますな。 jazzが流れるガーデンラウンジ というのが楽しみなんですが、で、お料理のほうは 【ランクアップ】春の瀬戸の海幸と讃岐の山里の幸のグルメチョイスプランのうち、讃岐三畜 （讃岐牛・夢豚・コーチン） をちりばめた会席というのにしました。 メニューは季節ごとに変わるようですが、 こんな感じ 。 おお、正しく牛・豚・鶏の三畜三昧♪ あとは高松で肉ぶっかけうどん、丸亀か琴平あたりで骨付鶏を食えば完璧なんですが、あ、それだと豚成分が不足しますかね？ とりあえず小豆島あたりで豚くんを補給したいところでありますが、ググってみたら 手造りくるくる煮豚 という、クソ美味そうなのが。 小豆島お肉の山下屋。 お泊まりするホテルからも近いっすな。 行かねば！ ちなみに小豆島国際ホテルのお料理は、 ここ にあるうちの小豆島会席というヤツなんですが、肉っ気がまったく感じられませんな。 焼物八寸の合鴨ローストと、山海鍋の山のほうで、何らかが期待出来ないこともないというくらい。 ぶっちゃけ、不満です。 別注料理、頼んだれ！ 肉系では和風ビーフステーキ ￥1,200と特選ビーフステーキ ￥2,500の２種類があったんですが、特選、いったれ！ 素人な和風ビーフステーキの 2.08倍は美味いに違いなく、大いに期待が持てるんですが、一方、景色のほうの目玉の エンジェルロード は鳴門の渦潮と同じく、潮の都合次第でありますな。 僕がお泊まりする予定の4月4日は17時08分が干潮、翌日は5時26分が干潮、夕暮れ時と早朝のダブル・カンチョーが楽しめそうですなぁ。 ４月がめっちゃ楽しみなんですが、とりあえず年度末の仕事を順調にこなし、市町村長を怒らせないように緊張感を持って堅調な業務に励みたいと思います。 とまあそんなことで、超冗長だった旅レポは、おしまい♪
ということで、今日はソニー・ロリンズっす。 いいっすよね、ロリンズ。 ロリ好きが 「んずんず」 しちゃうほどロリンズだったりしますよね。 渦好きの人は鳴門でウズウズしちゃったりするんですけど。 ウズウズし過ぎて神経が高ぶったら、宇津救命丸を飲むといいかも？ 15歳未満のお子様にしか効果が無いみたいですが、ロリ好きにとっては絶妙な年齢設定でありますな。 ということで、ロリンズ。 僕がまだジャズに素人だった頃、ロリンズのことをちょっと馬鹿にしていました。 初めて聞いた 『サキコロ』 の頭の 「セント・トーマス」 とか、何かダサかったしぃ。 『ウェイ・アウト・ウエスト』 の 「おいらは老カウボーイ」 とかも。 「おいら」 って今どき北野武と、上地雄輔と、吉田拓郎の歌と、オイラーの公式くらいでしか聞きませんよね。 ロリンズよりもコルトレーンのほうが数段上だよね？ そう、スーダン人に同意を求め、 『オム』 に耳を傾けながらオム蕎麦を食べたりしていたんですが、オトナになって改めて聞き直してみて、ロリンズ、悪くないじゃん。 そのように再認識した次第でありますが、とまあそんなことで、 『ニュークス・タイム』 。 このコーナーはひねくれた選択をしているので、定番モノが手付かずで残っている哲和くん。 そういうアレだったりするんですが、ブルーノート時代を代表する１枚だったりしますよね。 タイトルにある “Newk” については、 Wikipedia 参照。 明日以降、 「専門評論家によるレビュー」 という欄にこのページのリンクが貼られることになると思うんですが、そう考えると責任重大なガラスの十代だったりするんですが、ま、だからといって、ヤル気が出るわけではないんですけど。 ということで、さ、今週も適当にまりしましょう。
１曲目、マイルス・デイビスの 「チューン・アップ」 。 いいっすよね、これ。 シンプルなんだけど、固めるテンプルではない。 そういったアレだったりするんですが、固まらない躍動感を生み出す素材としては、超一級なのではないかと思われます。 で、ここでのロリンズは絶好調。 テーマ部では鷹揚な欧陽菲菲といった風情で悠然と構え、アドリブに入ると同時にギアをトップに入れて、強烈なドライブ感でグイグイと突き進んでいきます。 スタッカートを多用して綴られるフレージングはこの当時の彼の特徴で、 「モールス信号」 と呼ばれたこともある。 そう、日本語ライナーで油井正一センセイが書いておられますが、モールスのような単調なものではなく、どちらかというと、モー娘。 そんなノリの良さを感じさせます。 終盤はフィリー・ジョーとの８バース → （同） ４バースで大いに盛り上がって、で、続いてウイントン・ケリーのピアノが登場。 僕はケリー好き、綺麗好き、カレー好きの３つの要素を兼ね備えているんですが、やっぱりいいっすなぁ、ケリー。 机の上とか、引き出しとか、車の中とかグチャグチャで、どの口が “綺麗好き” とか言うんや？ そう思われるかも知れませんが、綺麗なギャルとそうでもないギャルなら、やっぱり綺麗なほうが好きだったりするし、ま、 「ブサかわ」 くらいなのがいちばんタイプだったりするんですけどね。 で、続いてダグ・ワトキンスのベース・ソロが地味にフィーチャーされて、で、最後にロリンズが再登場して、でもって、テーマに戻って、おしまい。 オープナーにふさわしく全員がソロをとる力演である。 そう油井センセイが書いておられますが、力演ではあるが、力んではいない。 そんな感じの快演でありました。
で、次。 「エイジアティック・レエズ」 はケニー・ドーハムのオリジナル。 別名 「ロータス・ブロッサム」 、日本名 「蓮の花」 で知られる 『静かなるケニー』 の例のヤツであります。 お洒落な英語タイトルを、わざわざ抹香臭い日本語に訳す意図がよく分からんのですが、フィリー・ジョーのドラムにみちびかれ、エキゾチックなテーマからアドリブ・コーラスに入るロリンズのテナーがいかにもすばらしい。 そう、油井センセイも絶賛。 何でもいいけど油井くんの文章って、えらく漢字が少ないですな。 この一文など 「入る」 以外はすべてカタカナとひらがなで構成されております。 ま、僕もワープロで無ければ、導かれるとか、素晴らしいとか、正しく書ける自信はまったくなかったりするんですが、ここでのロリちゃんは４ビートの枠から外れた特異なリズムへのノリが印象的だったりしますよね。 緩急の妙も感じられ、感泣するほどではないんですが、ま、普通にいいな…と。 で、ウィントン・ケリーのソロも、いかにも彼の個性をまんべんなくちりばめたスイング・スタイル。 フィリー・ジョーのソロに続いて、テーマに戻る。 そういう展開になって、おしまい。 静かなケニーと違って、賑やかなソニーでありました。
で、次。 「ワンダフル・ワンダフル」 。 ブロードウェイ・ミュージカルの主題歌のようですが、ロリンズの泣き笑いのような何たらが、うんたら。 そのようなことが 『完全ブルーノート・ブック』 に書かれていたような記憶があるような気がしないでもありません。 どこへいっちゃいましたかね、あの本。 鞄の中も、机の中も探したけれど見つからないので、とりあえず Amazonでポチったんですが、中古で 3,000円もしましたぜ。 あとは 5,500円と 5,980円のヤツしか残っていないので、ざっと読んだら 5,000円くらいで転売しようかと思うんですが、ブルーノートのついでにブルセラ関連の商品も調べてみたところ、 「熟女ブルセラ 中森玲子33歳」 なんてのが。 違う！ 僕が求めていたのは、そんなマニアックなヤツじゃないっ！ ちなみに、よく一緒に購入されている商品は 「熟女ブルセラ 川上ゆう30歳」 だそうです。 趣向がぶれなくて、立派ですな。 というか、30歳で熟女扱いは、ちょっと可哀想な気が。 ま、顔を見ると確かに熟しきっていたりはするんですけど。 で、演奏のほうはというと、 （前略） ロリンズの手にかかると、いかにも彼ごのみの曲に変化してしまう。 歌ごころに溢れたテナーとはこういうプレイを指すのである。 ウィントン・ケリーのピアノもスインギーで軽快。 フィリー・ジョーとロリンズの４小節交換は絶妙。 そういうアレだったりするんですが、油井くんもあまり大したことは書いていませんな。 じゃ、それ以外に何か付け足すことがあるのかと言われると、別にこれと言ってなかったりするんですが、ということで、テーマに戻って、おしまい。
続いては、これまたブロードウェイ・ミュージカルからのナンバーで、 「ザ・サリー・ウィズ・ザ・フリンジ・オン・トップ」 。 「飾りのついた四輪馬車」 という邦題で知られておりますな。 何故、そのようなものをテーマに曲を作ろうと思ったのか、その意図がよく分からん。 そんな話の流れで、いつぞやミュージカルの動画のリンクを貼ったような覚えがあるんですが、えーと、 これ っすな。 おお、立山黒部アルペンルートっすか。 懐かしいっすなぁ。 この翌日、中房温泉の焼山で地獄蒸しをしようと思ったら、宿泊客以外は地獄エリアに入れて貰えずに、仕方なくカインズホーム豊科店でカセットコンロと、ボンベと、蒸し器にもなる鍋を買って、駐車場でソーセージを蒸して食ったのも、今となってはいい思い出。 で、ミュージカルのほうは、後半の最初のほうにリンクを貼った ミスター・ビーンのお気楽ブログ で見ることが出来るんですが、いいですなぁ、ブログをやってる人は、お気楽で。 ホームページだと何かと大変だったりするんですが、ま、フォーマットさえ決めてしまえば、後は似たようなものなんっすけど。 で、今ひとつ好きではなかったこの歌も、こうして原曲を聞いてみると、なかなか興味深かったりするんですが、で、個人的な趣向で言うと、マイルス版よりもこのロリちゃんのほうが、出来としては上ではなかろうかと。 フィリー・ジョーとのデュオでイントロからテーマに入るという趣向も斬新。 ピアノやベースはどこから入るのだろうと耳を澄ませていても彼らはついに現われず、結局デュオのまま終わるのだが、両雄並び立った珍重すべきデュオの名演である。 そういうアレだったりしております。 ま、今回は最初の Wikipediaでネタが割れていたので、ピアノやベースはどこから入るのだろうと耳を澄ませたりはしなかったんですが、ピアノレスでもあまり好きになれない僕が、それなりに最後まで楽しめたくらいなので、珍重すべき珍獣ハンター。 そう評価していいのではなかろうかと。 試しに 「珍獣」 で画像検索してみたら、いろいろグロいのが出て来たんですが、中には “ハネオツパイ” などという、なかなかソソられる名前のヤツがいたりしました。 ３錠入り×12袋のヤツが Amazonで売られていたりします。 ほれ 。
で、次。 「ブルース・フォー・フィリー・ジョー」 はロリンズのオリジナルで、フィリー・ジョーに捧げたものだじょー。 ブルースと言ってもさほどアーシーではなく、軽快にバウンスするハード・バピッシュなアレだったりするんですが、テナー、ピアノに続いて、ダグ・ワトキンスのウォーキング・ベースなソロが地味にフィーチャーされて、最後は ts→ds→ts→ds の４バースで盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、ラスト。 「ネイムリー・ユー」 は、ジョニー・マーサー （詞） 、ジーン・デポール （曲） によるステージ・ショウ 『リル・アブナー』 の主題曲で、いかにもロリンズごのみの１曲。 ミディアム・テンポに乗ってロリンズらしい吹奏に終始する。 そういうアレっす。 リル・アブナーっすか。 ちょっぴり危ないリルちゃんが大活躍するステージ・ショウなんでしょうな。 江戸っ子だってねぇ、危ねぇ、危ねぇ、リル・アブナー。 そういったアレではないかと思われるんですが、で、演奏のほうはというと、ゆったりとしたテーマに続いて、すぐにピアノのソロが出てくるのがいいっすな。 個人的に好きなんですよね、このパターン。 で、倍テンポなテナーのソロが続いて、最後はフィリーとのちょっとした絡みがあって、でもって、ちょっと崩した感じのテーマに戻って、ぱっ、ぱっ、ぱーっ♪ エンディングもバッチリ決まって、ということで、今日のところは以上っす。
【総合評価】 曲よし、演奏よし、ジャケットよし。 三拍子揃った三三七拍子。 そんな出来だったりして、オススメ♪
