BASIE IS OUR BOSS (ARGO)

FRANK FOSTER (1963/2/18,20)

BASIE IS OUR BOSS


【パーソネル】

AL AARONS (tp) FRANK FOSTER (ts) ERIC DIXON (ts,fl)
JOHN YOUNG (p) BUDDY CATLETT (b) PHIL THOMAS (ds)
【収録曲】

(01-03) VESTED INTEREST / WHY TRY TO CHANGE ME NOW / MAY WE
(04-06) SAMBA BLUES / KELLY BLUE / I'VE GOT A LOT OF LIVING TO DO
【解説】 ( 2015年05月17日更新 / 連載 1,164回 )

 ピーヤ! ということで、行ってきました、小島よしお・お笑いライブ in 桑名ハウジングセンター。 暇を持て余していた連休最終日、お手軽なところで手を打つことにしたんですが、会場の桑ハウセンまでは車で数分。 ミスタートンカチ (←という名前のホームセンター) の近くにあるというのは認識していたんですが、実際に足を運ぶのは初めてです。 あまり駐車場が広いとは思えないし、小島よしお (←大人気) だし、こりゃ、トンカチに車を止めて、そこから歩いて行くというのが得策ではなかろうかと。 ちゃんと買い物もするので、少しくらいのことは大目に見て貰うとして、で、楽しみすぎて始まる30分くらい前に会場まで歩いていってみたんですが、ん? 意外と駐車場が広い? でもって、ガラガラ。 だ、大丈夫か、よしお!? もしかして、あまり人気が無かったりするとか、あるいは、めっちゃ不人気だったりするとか? その可能性がまったくないとは言い切れない…というか、大いにあり得る気がするんですが、ここまで来た以上、いまさら引き下がるわけにはいきません。 すぐトンカチに戻って車を移動して、駐車場で時間を潰して、しばらくしてから恐る恐る会場の様子を窺ってみると、おおっ。 いつの間にやら、そこそこ人が集まっておりますな。 小さなお子様を連れた家族連ればかりで、場違い感が半端ありません。 車に戻って、遠くからこっそり見ようか? そんなふうに思ったりもしたんですが、せっかくのチャンスなので覚悟を決めて、正規の観覧席の端っこのほうに陣取ることにしました。 靴を脱いでブルーシートの上に座るという、そういう作りであります。 開演前に係のお姉さんから注意事項が伝達されたんですが、残念ながら撮影・録画・録音は一切禁止。 で、本日は日本テレビの 『深イイ話』 の取材が入っているので、もしかしたらテレビに映るかも? そんな話もあったりして、えー、マジかよ? ゴールデンウィークに独りで寂しく、よしお観戦。 そんな姿を全国に映し出されたら、末代までの松平健。 やっぱり大人しく、車の中に引き籠もっているべきでありましたなぁ。 今からでも撤退は可能なんですが、周囲を幼女に囲まれた現状と、テレビに映るリスクとを比較した場合、前者のほうが圧倒的に魅力的だったので、そのまま居座ることにしました。 ま、必ずテレビに映るとも限らないし、万が一、映るようなことがあったとしても、さば君だとはバレないと思うし、だ、大丈夫っすよね?

 …とか思っていたら、ここで憂慮すべき事態が発生。 僕のすぐ前に黒人っぽいルックスの姉弟がやって来て、そこに腰を下ろしたんですが、その姿はいやが上にも目立ちます。 人種を越えて愛される、インターナショナルよしお。 イケるやんっ! テレビのカメラの人は心の中でそう思ったに違いなくて、こっち方向にカメラを向けられる事、間違いなし。うーん…。 この姉妹、見た目は黒人っぽいんですが、お隣の母親らしき人は純日本人で、本人たちもめっちゃ流暢な日本語を話していたので、地元で生まれ育った系だと思うんですが、それにしてもどうして、こんなローカルなイベントをテレビで取り上げようと思ったんすかね? 深イイ話も何もないような気がするんですが、そうこうしているうちに、生よしお、登場! いつもの海パン姿で 「ウェーイ!」 とやるだけでちょっと受けて、よしお、イケるやんっ! で、よしお君はこのところ、ターゲットをお子様に絞っているようで、出し物も完全にお子様向けだったりするんですが、なるほど、だからこんな場違いな空気だったりするんですな。 「よしおのアルプス一万尺」 とか 「ごぼうの歌」 とか、そんな芸が披露されたんですが、みんなで右手を突き上げて 「ゴー、ゴー、ゴー、ゴー、ゴー、ゴー、ごぼう!」 と叫ばされたりして、かなりクソ恥ずかしいものがあります。 で、後は 「スーパーホイホイよしおじゃんけん」 でしたっけ? そんなのがありました。 で、目の前の黒人姉弟がいちいちノリノリだったりするので、カメラを向けられやしないかハラハラしてしまいましたが、 「4倍速・そんなの関係ねぇ」 の後、 「4より大きい数字を言って」 という問い掛けには、お姉ちゃんのほうが 「1億!」 とか言ってるしぃ。 「1億?カラダが持つかなぁ…」 とか言いつつ、1億倍速の 「そんなの関係ねぇ!」 をやってくれましたけどね、よしお。 で、最後はクイズ大会。 正解者には、よしおのサイン色紙が貰えるという、そういう趣向なんですが、やはりというか何と言うか、嫌でも目立つ黒人のお姉ちゃんが回答者に指名されて、前のほうに引っ張られていっちゃいました。 お父さんはナイジェリア人だとか言ってましたかね? ヴィアティン桑名というサッカーチームにナイジェリア人がいたような気がするんですが、もしかしたらその関係者だとか? 最近、ヴィアティン三重と名前を変えちゃったので、どうでもよくなったんですが、この家族は案の定、 『深イイ話』 の関係者に目を付けられて、 「後でインタビューを撮らせて貰えませんかぁ?」 とか、声を掛けられておりました。 母親が 「えぇぇぇ…」 とか言って恥ずかしがっていたので、どうなったのかは分かりませんが、5月18日(月)放送、「子どもに大人気の売れっ子、小島よしおに密着。 2007年に 「そんなの関係ねぇ!」 で大ブレイクした小島よしおが今年、 「再ブレイクしそうな芸人」 第1位に! 何故そんなにも子どもに人気があるのか!?」 これでしょうなぁ。 …って、明後日やんっ! (2015年5月16日現在) 。 サイン色紙に 「なんとかかんとかピーヤ」 と書いて貰っていたナイジェリ娘の後ろのほうに、さば君がチラッと映っているかも知れないので、よかったら見てね♪

 とまあ、そんなこんなで、適度に楽しめたような気がしないでもない 「よしおライブ」 でしたが、これだけで1日は潰れなかったので、名古屋の 東山動植物園 に行ってみることにしました。 動物園のほうは何度か行ったことがあるんですが、植物園エリアまでは足を伸ばしたことがなかったので、ま、軽く写真でも撮りにいってみようかと。 で、動物のほうも軽く回ってみたので、まずはそちらから。


< 東山動物園 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)
   

 相変わらずヤル気のないコメントでありますが、これと言った特徴のない、昭和の時代の動物園やな。 そんな空気が色濃く漂っておりました。 ここの最大のウリはコアラなんですが、詳しくは ここ 。 名前の話が出ておりますが、今なら間違いなく “シャーロット” が上位になっていたでしょうな。 “ピース” とか、平凡過ぎぃ。 コアラだから “マーチ” とか、そういう凝った名前にして欲しいところなんですが、ぶっちゃけ、パンダに比べるとコアラは地味過ぎて、今ひとつソソられるものがありません。 ユーカリしか食べないという偏食っぷりも好感度を低下させますよね。 アリクイを見習え! そう思わずにはいられませんが、動物園ではアリクイに挽肉やドッグフードや玉子や牛乳なんかを混ぜて、グチャグチャにしたのを食わせているらしいっすな。 アリ、食えよ! そう思わずにはいられませんが、で、今回、東山動物園でホットな話題と言えば、 こちら 。 マレーグマのマーチンくん、脱走未遂事件。 そういえば朝刊にそんなニュースが載っておりましたが、素行不良が祟って、この日は室内に監禁されちゃてた模様。 わざわざ手間を掛けてまで、クマなんか見たかねーや。 そう思って室内展示場のほうはスルーしちゃったんですが、今、改めてマレーグマで画像検索してみたら、イケるやんっ! これ とか。 見逃してしまったことを心から悔やんでおりますが、小型哺乳類や昆虫、果実、若芽や根などを食べるそうで、もし逃げ出したとしても、あまり危害を加えられる恐れはないのではなかろうかと。 むしろ、路上でライブショーでもやらせてみれば、小島よしおよりも人気が出そうな気もするんですが、とまあそんなことで、動物園は以上っす。 で、続いて植物園。


< 東山植物園 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 まず手始めにバラ園。 ベルばら、豚バラ、SHOOLL KILLER 学校殺死の酒鬼薔薇。 バラにもいろいろありますが、今の季節、バラの盛りにはまだ少し早く、バラバラと咲いている程度でありました。 ということで、次。 (写真・上から2番目) はモノレール。 “スカイビュートレイン” という名前の、スカイをビューッと走るトレインなんですが、めっちゃ昭和テイストでありますなぁ。 昔は懸垂式のヤツが走っていたのを取り壊されて、その後で新たに作り直したものらしいので、そこまで歴史はなかったりするみたいなんですけど。 かつては こんな事故 もあったようで、車輪が落ちたり、マレーグマが壁によじ登ったり、動植物園経営も何かと大変でありますなぁ。 点検業者がベアリングにグリスを注入するのを忘れたそうですが、楽しんごにラブ注入して貰っても駄目だったりしますからね、ベアリング。 で、暴力事件が祟って、すっかり消えちゃいましたよね、楽しんご。 小島よしおはお笑いのセンスは微妙でも、人柄がいいので生き残っているようですが、で、今の時期、いちばんの見頃だったのは 「しゃくなげの森」 。 誘いの言葉には〜、ウインク つれなく返すだけ、しゃくなげ〜♪ by 杉山清貴&オメガトライブ。 で、僕は 「しゃくなげ」 と 「しゃくやく」 をごっちゃにしていたんですが、何かこう、ツツジっぽい花だったりするんですな。 それもそのはず、シャクナゲ (石楠花、石南花) は、ツツジ科ツツジ属無鱗片シャクナゲ亜属、無鱗片シャクナゲ節の総称である。 そういう植物であるようで、癪投げ:この枝で作った箸を使うと癪が治まるという。 ほぉ、名前の由来はそこなんっすかね? 原因が分からない疼痛を伴う内臓疾患を 「癪」 と呼ぶそうなんですが、シャクナゲの葉っぱにはケイレン毒があって、摂取すると吐き気や下痢、呼吸困難を引き起こすことがあるそうです。 ま、毒と薬は表裏一体ですからね。 疼痛がいいか、吐き気や下痢がいいかの二者択一か、澤村拓一かということになろうかと思うんですが、とまあそんなことで、次。


< 東山植物園 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 今の時期、まったく期待が持てないのが 「桜の回廊」 。 まったく何も咲いてなくて、これならまだ中華料理屋で回鍋肉を食ったほうがマシなのではなかろうかと。 新緑が美しい。 よく、そんなことを言う人がいますが、桜なんて花が咲いてナンボですからね。 そこに至る手前のところは 「つつじが丘」 という名前で、ここはちょうど見頃だったりしたんですが、 (写真・いちばん上) のような長い階段が続いていて、東山植物園って、山やんっ! そう実感させられます。 名古屋市内とは思えない豊かな自然を感じさせますが、道ばたには野良なのか養殖モノなのかは分かりませんが、紫蘭 (シラン) の花が咲いておりました。 知っているのに知らんふり〜、いつも冷たいあの瞳、何故、何故なの〜♪ by 安西マリア。 綺麗っすよね、紫蘭。 キャンディーズは断然スーちゃん派だったんですが、ランちゃんも悪くないかも? そんな気もしてきました。 で、続いては “お花畑” 。 人工の川がせせらいでいたりして、なかなかいい感じの公園に仕上がっておりました。 ということで、次。


< 東山植物園 (その3) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 (写真・いちばん上) は、シャガっす。 シャガールのような、御釈迦様のような、じゃがバターのような名前でちょっと損をしているんですが、綺麗な花っすよね。 その辺の道端に普通に自生していたりして、さほどレアではなかったりするんですが、古いお寺の脇なんかに咲いていると、実にいい雰囲気だったりします。 参道に似合う花。 この意見に賛同してくれる人は少なくないと思いますが、で、(写真・その下) は、日本庭園。 心が落ち着きますなぁ。 で、その先には合掌造りの家があったりしました。パチモンなのかと思ったら、岐阜県白川村から移築した準本物だったりする模様。 鳩谷ダム建設に伴う水没を避け名古屋市に寄贈されたものなんだそうです。 その他、旧兼松家武家屋敷門なんてのもあったりして、植物以外にも色々と見所があったりするんですなぁ。 植物と言えば、植物繊維。 「ごぼうの歌」 のの歌詞に出て来た栄養素は何だったかな? 2つあったけど、そのうちの1つを答えてね。 お子様にはちょっと難しい 「本日のよしおクイズ」 のうちの1問なんですが、幼女が 「しょくぶつせんい〜」 と答えて、うーん、惜しい! 隣にいた妹だか友達だかが 「しょくもつせんい〜」 と言い直して、見事にサイン色紙をゲットしておりましたが、ゴー、ゴー、ゴー、ゴー、ゴー、ゴー、ごぼう♪ ということで、次。


< 東山植物園 (その4) と動物園北園 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 温室〜。 今年の冬に行った淡路島の 「奇跡の星の植物園」ここ 参照 )とはまったく違う、由緒正しい昭和の日本の温室。 そんな感じだったりしたんですが、あまりにも由緒があり過ぎて、昭和12年に出来た“前館 (ぜんかん) ” は国の重要文化財に指定されているっぽいっす。 現在は大規模な保存修理工事中で、再オープンは平成31年度の予定なんだそうですが、昭和35年以降に順次開設した “後館 (こうかん)” のほうは普通に見ることが出来ました。 で、中身のほうはというと、ま、普通かな…と。 普通に熱帯っぽいお花が咲いていて、サボテンが繁茂したりしておりました。 ということで、植物園はおしまい。 最後に動物園の北園のほうを覗いてから帰ることにしたんですが、ここはサルがよかったっすな。 オランウータンは 『ナイトスクープ』 に出ていたサクラたんみたいで、可愛いっ♪ で、サルのところには子ザルがいました。 この子ザルの シャーロット (仮名)が親ザルにじゃれて甘えて遊んでいて、可愛いっ♪ とまあそんなこんなで、以上っす。 何だか無駄にクソ広いし、植物園エリアは高低差もあるしで、かなり歩き疲れてしまいましたが、しゃくなげは綺麗だったし、オランウータンや小島よしおといった珍獣も見ることが出来たし、とまあそんなこんなで、ハイ、オッパッピー♪

 ということで、今日はフランク・フォスターっす。 いいですよね、フランク。 フランクフルト、ホットドッグ、アメリカンドッグという “世界3大ソーセージを使ったファーストフード” のうち、いちばん “生のソーセージ感” が強いのがフランクなんですが、いや、生ではなくてちゃんと焼いてあるんですが、ちなみに東山動植物園には昭和45年うんぬんと書かれたアメリカンドッグ屋さんがありました。 「いいぢゃん。」 と思って列に並んだんですが、前の客の注文を用意するのに手間取っていて、しびれを切らして離脱しちゃいました。 もういいっ! アメリカンドッグなんか別に食いたくないっ! その少し先のところに移動販売者のホットドッグ屋さんがあったので、そっちにしたんですが、フランスパンを半分に切って穴をあけて、そこにソーセージを突っ込むというスタイルだったんですが、ソーセージが熱々ジューシーで、美味いっ♪ アメリカンドッグなんかどうせ魚肉ソーセージを使っているに違いないので、こっちにして正解だったんですが、昭和な雰囲気にはあのチープ感がベストマッチだったりするので、ちょっと残念な気も。 すぐに 「しびれ」 を切らしたりすることがないよう、シビレフグで鍛錬してから再チャレンジしてみたいと思いますが、とまあそんなことで、フランク・フォスター。 日本での知名度はまあまあだったりするんですが、人気のほうは、さほどでもない。 そんな感じのアレだったりするんですが、コンボでの活動が少ないというのは不利な材料っすよね。 ベイシー・バンドの重鎮で、御大亡き後はバンド・リーダーも務めたとのことで、そっち方面がフィールドである人には需要があったりするんでしょうけど。 で、今日はそんなフォスターの 『ベイシー・イズ・アワ・ボス』 という1枚を取り上げてみたいと思うんですが、 『ベイシーは俺たちの親分』 。 当時、ベイシー楽団に在籍していたメンバーを中心に、小編成でベイシー・スタイルの小粋なスウィングを聴かせる。 そういったコンセプトのアレであるようですが、フロントはフォスター以下、トランペットのアル・アーロンズと、テナーとフルートを吹くエリック・ディクソンという3管編成。 僕の知らない人なので、あまり多くは期待出来そうにもないんですが、で、ピアノはジョン・ヤングで、ベースはバディ・カトレット。 何となく名前は聞いたことがありますな。 ヤングは若いことで、カトレットはカツレツが好きなことで知られていたのではないかと思いますが、で、ドラムスはフィル・トーマス。 知らん。 とまあそんなことで、今日の後半は軽く聞き流すに留まる気配が濃厚だったりするんですが、ではとりあえず1曲目から。

  「ヴェステッド・インタレスト」 はフォスターのオリジナル。 フォスターというと何となく、作曲に秀でているイメージがありますよね。 「峠の我が家」 とか 「おおスザンナ」 とか。 斎藤和巳とは絶対にうまくいかんやろと思っていたら案の定、おお、スザンヌ。 ちょっと古い話題でありましたが、で、それとは違うフォスターだったりするんじゃないかという気もするんですが、で、これはアレです。 ださださブルー・ファンク。 そういった仕上がりだったりしております。 ちょっと長めなピアノのイントロに続いて登場するテーマは、トランペット、フルート、テナーの3管ハモリなんですが、ちょっと微妙な気が。 曲調そのものも都会派アーバンな僕の趣向からはちょっと外れているんですが、フルートがすべてを台無しにしちゃってる気がします。 本来ならオシャレな令嬢の空気を醸し出すはずの楽器なんですが、和尚な霊場みたいになっちゃってます。 テーマの後、そのフルートの人がフィーチャーされて、これはまあ、そこそこだったりするんですが、途中から底にテナーが絡んで来るというアレンジもなかなか。 で、続いてアル・アーロンズのミュート・トランペットが登場。 この人も状況をダサくしちゃっている元凶の一人であることが判明したんですが、何と言うか、全般的に中間派でありますな。 続くフォスターのテナーはベニー・ゴルソンとオリバー・ネルソンの中間形態っぽくて、作編曲が得意だと楽器のほうはこんなスタイルになっちゃうんですかね? そこそこワイルドで、悪くはないと思うんですが、ちょっと癖がある感じで、で、以下、地味なベース・ソロがあって、そこに3管が地味に絡んで来て、第2テーマみたいなのが出てきて、タイコのソロを挟んで本テーマに戻って、おしまい。 かなり凝った構成だし、8分47秒もあって聴き応えは十分なんですが、何だかこう、微妙でした。

 で、次。 …と、その前に、書こうと思って忘れていたことを思い出したんですが、これ、参加者は全部で6人なのに、ジャケット写真には4人しか写ってなかったりしますよね。 僕みたいにテレビに映るのが嫌だという人がいるかも知れないので、自主的に辞退したという可能性もあるんですが、6人中、フォスターとディクソンとアーロンズとカトレットがベイシー楽団に在籍中だった模様。 ハブられたのは残り2人である公算が強いっすな。 「おめえらのボス、ベイシー親分じゃねえし!」 とか言われて。 ひどい仲間外れでありますなぁ。 抗議の意味を込めて、ジャケ絵にこれら差別主義者の顔を出すのをやめようかと思ったりもしたんですが、単なる手抜きだと誤解される恐れもあるので、一応、書くつもりではあります。 もし、実物とは似ても似つかぬ物になっているとするなら、それは僕の怒りによるものだと思って頂いていいんですが、ということで、次。  「ホワイ・トライ・トゥ・チェンジ・ミー・ナウ」 は恐らく、歌物ナンバーなのではないかと思われるアレなんですが、しみじみとしたバラードに仕上がっておりました。 出だしにちょっと、ピョロピョロと管楽器が絡んで来ますが、テーマはフォスターのワンホーン。 素直で伸びやかな吹きっぷりは好感が持てます。 で、続いてヤングくんのピアノ・ソロが登場。 この人のプレイはB級感まるだしなので、ちょっと評価が分かれるのではないかと思いますが、だからと言って仲間外れにしていいわけではないし、で、続いてはフォスターのテナーが登場。 アドリブからそのままテーマに戻っていく感じで、とまあそんなことで、おしまい。 4分22秒という、ほんのちょっとした小さなプチ小品なんですが、悪くはなかったと思います。 で、次。 フォスターのオリジナルで、 「メイ・ウィ」 。 メイウェザーとパッキャオの“世紀の対戦” は、ちょっとショボい結果に終わっちゃいましたが、僕はどちらかというと、不人気なメイウェザー派だったんっすけどね。 パッキャオって何だか、クラリネットを壊して 「おー、ぱっきゃまらーど」 しているイメージだったりするしぃ。 で、この 「メイ・ウィ」 はというと、シンプルなハード・バップナンバー。 そんな感じだったりして、テーマはシンプルな3管のユニゾン。 テナー2+トランペットなので、 ちょっと地味だったりするんですが、フルートを吹いたら吹いたで文句を言うし、聴衆というのはワガママなものでありますなぁ。 で、ソロ先発はヤング君。 相変わらずB級っぽい風情なんですが、ちょっぴりモンクっぽいフレーズを弾いたりして、文句を言わせない工夫は窺えます。 続いてフルートのソロになるんですが、テナー2本うんぬんという発言にカチンときたのか、楽器を持ち替えた模様であります。 出来としては、うーん、まあまあ? で、続いてトランペットのソロが出て来て、そこにホーンが絡んでそこそこ盛り上がって、最後はフォスターが締めて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 全般的に、うーん、まあまあ?

 ということで、後半です。 このままでは、クソ面倒であるに違いないジャケ絵を書かされる手間が報われるとは思えないので、もう一息頑張って欲しいところなんですが、このアルバムのプロデューサーであるエズモンド・エドワーズが作曲した 「サンバ・ブルース」 。 これは大丈夫っしょ。 ラテン系にハズレは無いっすからね。 で、実際に聞いてみたところ、思ってたよりも地味で、ちょっとアレだったりしたんですが、それでも次第に盛り上がっていく感じのテーマがあって、で、ソロ先発はディクソン君のフルート。 これは、まあまあ。 それより、次のアーロンズのミュート・トランペットのほうが印象的だったりするんですが、ミュート、舅(しゅうと)、ボッシュート (ひとし君人形没収) 。 “世界3大ュート” のひとつっすなぁ。 以下、ピアノとテナーのわりといい感じのソロが続くんですが、特にフォスター君は時折フリーキーなトーンを交えたりして、大いに気を吐いてくれております。 で、テーマに戻って、おしまい。 思ったほどサンバではありませんでしたが、それなりにブルースで、悪くはなかったっす。 で、次。  「ケリー・ブルー」 はウイントン・ケリーの有名なナンバーでありますな。 さば君が初めて買ったモダン・ジャズのアルバム (公称) がコレだというのは、一部のファンの間では有名な話なんですが、ま、実際はマンハッタン・ジャズ・クインテットだったんっすけどね。 スイング・ジャーナルの被害者だったと言えるし、あれは “モダン・ジャズもどき” だから、黒歴史として封印しても誰からもお叱りは受けないと思いますが、じゃ、 『ケリー・ブルー』 には大いに共感したのかというと、そうでもなくて、特にテーマ曲は何かダサくて、アレだなぁ…と。 特にフルートの響きがあまり好きではなかったりするんですが、あの悪夢が再び。 ここでのフォスターくんは、オリジナルに敬意を表したっぽいアレンジを施していて、間抜けっぽさに関しては、むしろ強化されていたりします。 このアルバムの目玉だったようですが、水木しげるロードの目玉の 「目玉おやじ像」 と同じくらい、ちょっと肩透かし。 いや、行ったことはないんですけどね、水木しげるロード。 目玉の直径約6cm、身長は9.9cmらしいので、実物大だとちょっとショボいんじゃないかと推測されます。 で、この 「ケリー青」 の場合、アーロンズのラッパが割とファンキーで悪くなかったりするんですが、ちょっぴりクラーク・テリーっぽい資質の持ち主だったりするようですな。 苦楽を共にした照り焼き好き。 そういうシチュエーションが好きな人には、いいかも?

 ということで、ラストっす。 歌物ナンバーの 「アイブ・ガット・ア・ロット・オブ・リビング・トゥ・ドゥ」 。 バラードかなと思ったら、そうではなく、ミディアム・テンポのボサノヴァっぽいノリでありました。 ま、悪くはないんじゃないっすかね? ということで、以上っす。

【総合評価】 悪くはないんだけど、微妙。 そんな感じだったりして、正直、クソ面倒であるに違いないジャケ絵を書かされる手間が報われるとは思えません。 今から書かなければならんのですが、ちょっと憂鬱。 が、そんな必要のない一般リスナーなら、被害は1,132円くらいで済むので、それならまあ、ぎりぎり元が取れるか取れないかの境目くらいだったりする? ちなみにベイシー・ナンバーはひとつもなかったりするようなので、ベイシー好きというより、別子銅山な人には、そこそこお薦め♪


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