TILT (WING)

BARNEY WILEN (1957/1/7)

TILT


【パーソネル】

BARNEY WILEN (ts) MAURICE VANDER (p) <#1-5,10,11> JACK CNUDDE (ts) <#6-9,12-15>
BIBI ROVERE (b) AL LEVITT (ds) <#1-5,10,11> CHARLES SAUDRAIS (ds) <#6-9,12-15>
【収録曲】

(01-03) BLUE N' BOOGIE / NATURE BOY / MY MELANCHOLY BABY
(04-06) NIGHT IN TUNISIA / THE WAY YOU LOOK TONIGHT / HACKENSACK
(07-09) BLUE MONK / MYSTERIOSO / THINK OF ONE
(10-12) BLUE N' BOOGIE (alt.take) / NATURE BOY (alt.take) / HACKENSACK (alt.take)
(13-15) BLUE MONK (alt.take) / WE SEE / LET'S CALL THIS

【解説】 ( 2015年05月31日更新 / 連載 1,166回 )

 (エンヤー) 会津磐梯山は〜 宝の (コリャ) 山よ〜♪ …ということで、この夏は会津に行ってみようと思っております。 ネタに困った時の定番、 “○○に行こうと思っているシリーズ” でありますな。 どうでもいい他人の旅のプランを勝手に読まされて、しかも、すぐ気が変わって、実際はぜんぜん違うところに泊まる事になったりして、まったく意味がなかったりするんですが、でもまあ、 「渦巻ポンプの正しいグランドパッキンの変えかた」 を読まされるよりはマシだと思って、諦めて下さい。 そっちのほうは来週にでも書くつもりなんですが、とまあそんなことで、会津。 桑名と会津は深い関係にあったりします。 幕末の頃、会津藩主の松平ナントカくんが京都ナントカというのに任命され、弟である桑名藩主のカントカくんが京都カントカを勤める。そんな縁があったりします。 一会桑 (イチカイソウ) という、微妙にイカソーメンっぽい言葉もあったりするんですが、じゃ、一会桑は仲がいいのかというと、一概にそうとは言えません。 会津ばっかり白虎隊とかで有名になって、悔しい。 桑名人にはそんな思いもあったりします。  『八重の桜』 も今になって思えば 、『花燃ゆ』 よりぜんぜんマシ。 そう再評価されてたりするし。 桑名の殿様を大河ドラマの主人公に! そんな熱い思いがあったりするんですが、時雨(しぐれ)で茶茶漬け、ヨイトナ〜♪ それだけで1年持たせるのは至難の業でしょうな。 指南役の江戸川シナン。 そういうキャラをでっち上げれば何とかなるかも知れませんが、いや、桑名なら揖斐川シナンっすか。 不死身の強さで、シナンは死なん! うん、イケるかも?

 とまあ、それはそうと、会津。 当初、今年の夏は日光にでも行ってみようか。 そんなふうに思っていたんですが、1日目は中禅寺湖畔か鬼怒川温泉あたりに泊まるとして、2日目はどうしようかと。 いろいろと考えてみたんですが、もしかして、福島県あたりまでなら足を伸ばせるんじゃね? そんな気がしてきました。 で、調べてみると裏磐梯の 五色沼 とか、めっちゃよさそうな感じ。 桧原湖とか、ちょっと大きめな湖もあるみたいだし、いいぢゃん♪ わりと湖沼が好きだったりするんですよね、僕。 塩胡椒とか、智恵子抄とかも。 で、宿として 裏磐梯ホテル というところを押さえてみることにしたんですが、元々は裏磐梯猫魔ホテルという名前だったのが、2013年に星野リゾートに経営が譲渡された模様。 が、星野くん、早くも今年の9月いっぱいで手放しちゃうようで、10月からは裏磐梯レイクリゾートというのになるらしいっす。 僕が行くのは6月末なんですが、星野になってメシがまずくなったという話はよく目にします。 最近はちょっとマシになったという噂もあるんですが、どうせ、あと数ヶ月の命だしぃ。 そう、捨て鉢な気分になって、メシの質が悪化しちゃうんじゃないかと、ちょっと心配。 本マグロを使う筈が捨て鉢になって、 「バチマグロでいっかぁ。」 みたいな。 ちなみにこの宿の晩飯はビュッフェと和会席の2つのプランがあって、今でもちょっと迷っています。 一人バイキングって、ちょっと空しいものがあるので、出来れば避けたいところなんですが、ここのは “KOREZO東北” とか言って、これぞ東北なご当地料理がたくさんありそうなのがちょっと魅力的。 詳しくは ここ 参照。 ずでんしゃ (30代後半) 、ウゼぇ。。。 しかも、肝腎のメシに関しては、ほとんど何の参考にもならなかったので、 まなちん に期待。 ・・・。 こいつもちょっとウザいですな。 おかげでちょっとバイキング熱が冷めたんですが、で、一方の和懐石のほうはどうなのかというと、 これ

 5月30日現在の情報なので、6月が 「春のお献立」 なのかどうかは定かでありませんが、無難、無難アンド無難でありますな。 魚介類や珍味の類があまり好きではない僕なんですが、引っかかるのは 「海老の松風」 と 「蟹の養老蒸し」 くらい。 お椀の桜餅にも海老が射込まれているようですが、この会席メニューはどうやら、星野リゾートでほぼ共通っぽいっすな。 ググってみたら、 アンジンの夕食 とかなり被っておりました。 海老松風が、味とか香りとか食感全てが最高っ♪ そう誉められておりますが、松風焼きとは、肉のすり身やひき肉に卵などのつなぎと調味料を混ぜて型に入れ、和菓子の松風のように上になる面にけしの実やごまなどを散らし、天火などで焼いた料理。 すり身なら普通に食べられそうっすなぁ。 僕の場合、海老の頭とか、殻とか、ヒゲとか、脚とかが駄目なだけで、身は普通に大丈夫だったりしますからね。 桜餅に射込まれたヤツも下の写真に出ておりますが、射込みとは、調理材料の中をくりぬいて、他の材料を詰めること。 竹輪のチーズ射込みとか、そんな感じっすかね? チクワの場合、わざわざ中をくりぬかなくても、他の材料を射込み放題の便利な調理材料だったりするんですが、で、謎だった 「蟹の養老蒸し」 も、どういうものなのかビジュアルが判明したんですが、ちなみに養老蒸しというのは、山芋を擦ったのを材料に載せて蒸す。 そういったものらしいっすな。 養老と言えば養老の滝でお馴染みの岐阜の養老町に養老ミートという肉屋があるんですが、飛騨牛の店がたくさんあったりするんですよね、養老。 飛騨・美濃で言うと、思いっきり美濃なエリアなんですが、美濃牛というのはあまり聞きませんよね。 ホルモン屋にはありますけどね、ミノ。 あと、牛頭人身のミノタウロスなんてのも。 ミノタウロスのミノとタンとロースが、それぞれ牛肉になるのか、人肉にあたるのか、十分に吟味しなければなりませんが、タンが牛タンでいいとして、ミノとかロースは人間だったりするんでしょうなぁ、やっぱり。

 で、ここからちょっとアンジンとは違ってくるんですが、裏磐梯ホテルの揚物は 「魚のけんちん揚げと山菜の天ぷら」 。 けんちん汁とか、ケンちゃんラーメンなら聞いたことがあるんですが、けんちん揚げというのは初耳。 で、調べてみたところ、せん切りの大根、椎茸、きくらげ、ささがきごぼう、崩した豆腐などを油で炒め、酒、みりん、醤油で調味し、湯葉か油揚げで巻いて揚げたもの = 巻繊 (けんちん) であるらしく、そこから推測するに、 (前略) 酒、みりん、醤油で調味した部材を魚にまぶして、油で揚げたものなのではなかろうかと。  イケそうやんっ♪ ちなみに、けんちん汁の具って、巻繊 (けんちん) とはちょっと違っている気がするんですが、大根、ニンジン、ゴボウ、里芋、コンニャク、豆腐。 そんな感じだったりしますよね、けんちん具。 どうやら、巻繊 (けんちん) の汁物アレンジ説の他に、健長寺の修行僧考案説というのもあるようで、健長 (けんちょう) 汁が訛って 「けんちん汁」 になったんだとか。 確かに修行僧が食いそうな汁物なので、僕はそっちを採用したいと思うんですが、ま、大して美味くはないので、宿のメシには出さないようにして欲しいところなんですけど。 チンケですもんね、けんちん汁。 が、けんちん揚げなら、ぼんち揚げと同程度には美味そうなので、特に異論はなくて、で、メインの台物はというと、 「牛肉の陶板焼き」 でありますか。 文句の付けようがなくて、とまあそんなことで、和懐石プランに決定♪ ちなみに今回、どうして6月末などという、半端臭くて雨に祟られそうな時期を選んだのかというと、会社の特別なお休みの関係なんですが、6月中に消化しないと権利がパーになっちゃうんですよね。 よって、いつもなら 「海の日」 絡みの3連休あたりに出掛けるところを、少し前倒しすることにしたんですが、その結果、思わぬ余録にありつけることになりそうです。 この宿は色々なアクティビティを開催しているんですが、その中に こんなの が。 おお、ニッコウキスゲっすか。いいっすよねー。 特にANA嫌い、JAL好きの人からは絶大な支持を得ているんですが、日航機、スゲぇ♪ …みたいな。 この花の盛りは7月中旬頃だと思っていたんですが、この雄国沼というところでは6月下旬から7月上旬が最盛期である模様。 まさにドンピシャ。 車が無いと非常に行きにくそうなところなんですが、このツアーならすぐ近くまでバスで連れて行って貰えそうで、これは有り難いっす。 「昼食は喜多方で隠れたラーメンの名店に立ち寄ります。」 というのもいいっすなぁ。 喜多方にも行きたかったんすよね、何となく語呂もいいしぃ。

 ただ、これに参加するとバスや鉄道の時間の絡みとかもあって、家に帰るのがちょっと遅くなってしまいます。 日光と絡めると移動に時間を食って、あまりゆっくり見て回れなくなっちゃいそうだし、ということで今回はターゲットを福島県に絞って、初日が裏磐梯、2日目に雄国沼を散策して、会津若松に移動。 そういうプランに変更することにしました。 宿は東山温泉で探すことにしたんですが、いろいろと悩んだ結果、 原瀧 というところを押さえることにしました。 温泉 、中でも貸切展望風呂がよさそうなので、≪私の休日≫ 貸切風呂付プランというのにしたんですが、4つ種類があるんですな。 月見の湯 : 信楽焼の丸い湯船が二つ並んだ浴室。カップルにおすすめ。 こんなのに一人で入っても空しいだけなので、パス。 ていうか、これ、カップルでも微妙じゃないっすかね? 同じ湯船に浸かって、若いギャルの体から溶けだしたエキスを含んだ湯をペロペロ嘗めたりするのが貸切風呂の醍醐味ちゃうんけ!? そんな変態はともっかくとして、で、この中で選ぶとしたら断然 「滝見の湯」 っすよねー。 滝を見ずして、いったい何の為の原瀧や!? で、貸切風呂の種類と時間を事前に予約出来るのか、メールで問い合わせたところ、貸切風呂は事前予約をお奨めしておりますが、予約の重複を防ぐ為にお電話でご希望を伺っております。 そんな回答だったので、仕方なく電話しました。 「滝見の湯」 は生憎とメンテナンスが入っているので、利用不可とのことでありまして、ああん。。。 よりによって、僕が泊まる日にメンテなんかせんでエエやろ!? そう思わずにはいられませんが、仕方がないので第2候補の 「雪見の湯」 を押さえることにしました。 原瀧で滝なんか見てもしょうがないし、雪を見てこその原瀧っすよねー。 ま、6月末に雪見が出来るとは思えないんですが、 「雪見だいふく」 でも持ち込んで、ヤケ食いでもしますかね? で、ここ、お料理に関しては、ちょっと微妙な気も。 川どこダイニングというのが雰囲気よさそうなんですが、 “一人川どこ” はハードルが高そうなので、普通のダイニングのほうにしました。 お手前料理+ハーフバイキングというスタイルのようです。 普通クラスだとメイン料理が鶏か豚の鍋物系で、お料理グレードアップだと、肉が牛になるっぽい? 悪くはないんですが、ちょっと物足りない気がしないでもなくて、で、追加料理のところを見たら 「福島牛の石焼セット」 というのがあったので、えーい、こいつを追加したれぇ! 3,500円 (税別) っすぜ。 テラ贅沢♪

 とまあそんなことで、1ヶ月後が楽しみでならないんですが、心配なのは雨と、あとは火山の噴火でありますな。 箱根でさんざん脅かしておいて、いきなり口永良部島が爆発しちゃったりして、まったく油断がなりません。 東北だと蔵王とか吾妻山がヤバそうなんですが、そう思わせておいて、いきなり磐梯山が大爆発しちゃったりとか? あの山って、昔は三角形の綺麗な山容だったのが、1988年に大爆発して、真ん中部分が吹っ飛んじゃったんですよね。 で、 こんな形 に。 山体崩壊を起こして、岩屑なだれが川をせき止めて、その結果、桧原湖や五色沼や雄国沼なんかの湖沼群が形成されたんですが、もし同じ規模の大噴火が起こったりしたら、生きては帰れないかも? その際は磐梯山に向かって万歳三唱しながら果てるとして、とまあそんなことで、エンヤ〜♪

 ということで、今日はバルネ・ウィランっす。 いつだか、アルト吹きと間違えて取り上げたことがあるので、わりと短い周期での登場ということになるのではないかと思いますが、えーと、 ここ っすか。 新潟の “たれカツ丼” の話が出ておりますが、会津若松は “ソースかつ丼” が名物だったりするみたいです。 総括すると、長野の駒ヶ根、福井、会津地方のあたりがソースかつ丼、略して “ソーかつ” で有名だったりするようですが、会津若松はドンブリからカツがはみ出すボリューム感が売りの店が多い模様。 かつ丼は好きなんですが、最近は揚げ物を食べると胃がもたれたりするし、あまりカツが大盛り過ぎるのは、ちょっと…。 渋く ここ で、田楽でも食べようかと思っているんですが、こんにゃく (柚子みそと甘みそ) 、しんごろう (ご飯の半つぶし)、串焼ウインナーあたりがいいっすなぁ。 身欠にしんとかは、別にみがいて貰わなくて結構なんですが、とまあそれはそうと、バルネ・ウィラン。  “BARNEY” だから別にバルネじゃなくて、普通にバーニーでいいぢゃん。 そんな気がしないでもないんですが、相撲取りの産出国のひとつであるグルジアがジョージアという名前に変わって、違和感が半端なかったりするので、やはりフランス風にバルネと発音するのが正解ではなかろうかと。 で、この 『ティルト』 というアルバムは記念すべき初リーダー作なんだそうで、バルネくんは弱冠19歳。 松本伊代の 「センチメンタル・ジャーニー」 が16歳、岩崎宏美の 「センチメンタル」 が17歳だから、それに比べるとちょっぴり遅咲きなんですが、1957年1月7日と11日、2つのセッションからなっていて、ピアノとドラムスの人が変わります。 いずれも地元の仏人らしく、実力のほどは定かではないんですが、とりあえずまあ、聞いてみましょう。

 1曲目、 「ブルーン・ブギ」 。 前半は歌物ナンバーと、ガレスピー絡みのジャズ・オリジナルという構成なんですが、この 「ブル・ブギ」 は、やや荒削りながら、若さ溢れるエネルギッシュな仕上がりとなっております。 テーマの後、テナーのソロが出て、ピアノとベースのソロが続いて、最後はテナーとタイコの絡みでそこそこ盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ファンキーというより、正統派ビ・バップといった感じだったんですが、ま、これはこれで、いいんじゃないっすかね? ということで、次。  「ネイチャー・ボーイ」 。  個人的にはネイチャーな少年より、姉ちゃんと幼女のほうが好みだったりするんですが、いいっすよね、年の離れた姉妹。サザエとワカメとか。 そう考えると、年の離れた姉妹って、別にそれほどよくないような気もしてきましたが、あれだけパンツが見えてるのに、ぜんぜんソソられるものがなかったりするんですよね、ワカメちゃん。 で、一方、ネイチャーな少年のほうも、ちょっと不気味なムードがあったりして、個人的にはあまり好きではなかったりするんですが、ここでのバルネは、ま、そこそこいい感じ? クールで硬派なバラードでありまして、あまり人間的な温かみを感じさせないところがバルネらしいかな…と。 性格がちょっとひねくれていそうなんですが、これはこれで、いいんじゃないっすかね?

 で、次。 歌物ナンバーの 「マイ・メランコリー・ベイビー」 。 僕はメランコリーというと、メラメラとしたコリー (←犬の種類) みたいなのが頭に浮かんできたりするんですが、梓みちよの歌にもありましたよね、 「メランコリー」 。 調べてみたら吉田拓郎の作曲なんですな。 言われてみれば確かに、それでも乃木坂あたりでは、私はいい女なんだってね♪ ここのところの節は、モロに拓郎っぽいっすよね。 で、一方、私のメランコリーなベイビーはというと、 こんな歌詞 だったりするようです。 胸の鼓動が打ち続くかぎり、人生はいつも晴天なのだ。 いい言葉っすな。 バカボンのパパの声で再生されましたが、ここでのバルネはミディアム・ファストで料理していて、そこそこ生きる希望を感じさせる仕上がりになっていたりします。 ピアノを弾いているのはモーリス・ヴァンダーという人のようですが、スイング感のあるソロはなかなかだったりして、で、最後はテナーとタイコの掛け合いでそこそこ盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、次。  「ナイト・イン・チュニジア」 。 並び建つ、内藤委員、忠実屋。 この関サバ師匠が詠んだ一句はジャズ俳句の歴史に残る傑作ではないかと思うんですが、空耳アワーの 「東急ハンズ 次は そばに西友」 に匹敵するものがありますよね。 ちなみに、桑名にも出来ましたぜ、東急ハンズ。 ま、おそらく全国で最もショボいのではないかと思われる規模だったりするんですが、場所はイオン (旧マイカル) の中で、そばに西友はありません。 で、演奏のほうはというと、曲が曲だけに、そこそこ盛り上がっておりますな。 クールなバルネが珍しく熱くなっておりますが、熱いと言えば、桑名も暑いっすなぁ。 昨日 (5月30日) の最高気温は34.1℃で、全国1位っ! 2位が津で、33.9℃。 危ないところでした。 今年は何故だか津が強いので油断なりませんが、最大のライバルの多治見は33.7℃で、8位っすか。 ザコっ! …とか言ってる間も熱い演奏は続いて、最後はテナーとタイコの4バースで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、熱くって、よかったっす。

 で、次。  「ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト」 。 日本名 「今宵の君は」 でありますな。 個人的にあまり好きな曲ではなかったりするんですが、サックスで自由自在にコレを吹けたら、さぞや気持ちがいいであろうというのは、容易に想像出来ます。 バルネくんも、のびのび。 で、最後はテナーとタイコの4バースで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ま、ワン・ホーンだと、そんなに工夫のしようがなかったりするんですが、ややワンパターン化してきているのが懸念材料でありまして、とまあそんなこんなで、次。 ここから後半に入るんですが、こちらのセッションはすべてモンクのオリジナルで占められております。 かなり極端なコンセプトでありますが、まずは 「ハッケンサック」 。 前半に比べると、より一層ノビノビ感が出ていたりして、モンク曲との相性は意外にもよさそう。 ドラムスがシャルル・ソードラという人に変わるんですが、ちょっぴりアート・ブレイキーっぽいリム・ショットとかも繰り出して、ヨイショっと。 ジャック・ヌーデという人のピアノも微妙にモンクっぽかったりして、大いに楽しめます。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。  「ブルー・モンク」 。 前曲に比べると、バルネのソロはノリがちょっと変だったりするんですが、ピアノの人の調子も今ひとつで、総体的に見て、失敗だったな…と。 ま、長い人生、そういうこともあります。 続く 「ミステリオーソ」 も、テーマそのものが変態的過ぎる為に、調子を取り戻すところまでは行かなくて、やっぱりこの曲はモンクとジョニー・グリフィンのアレに尽きますよね。 モンク物ばかりをやるという企画そのものに、ちょっと問題があったか? そんな気がしないでもないんですが、で、続いては 「シンク・オブ・ワン」 。 これも何だかちょっと微妙な気がしないでもなくて、モンク曲との相性は意外にもよさそう。 そう感じたのは間違いだったかも知れません。 最初だけにしておけばよかったのにぃ! で、CDはここから “+6の部” に入ります。 内訳は別テイクが4と、オマケが2。 別テイクはマニア以外には論じるに足りないので無視するとして、14曲目の 「ウィ・シー」 。 ういういしい、あの娘は今年で、17歳。 昔、そんな一句を詠んだ記憶があるんですが、最後が何歳だったのかは忘れちゃったんですけど。 しかし、岩崎宏美の 「センチメンタル」 って、17歳だったんっすな。 他のアイドルに比べて実力派のイメージがあったので、もうちょっとお姉さんだとばかり思っていました。 妹のよしみでデビューさせて貰った岩崎良美は 「タッチ」 だけの一発屋で終わってしまいましたが、で、何の話でしたっけ? ういういしい17歳? これもまあ、決して成功しているとは思えない出来だったりして、で、続く 「レッツ・コール・ジス」 も、同様。 ということで、今日はおしまい。

【総合評価】 初リーダー作ということもあってか、バルネの個性、未だ発展途上という感じ? でもまあ、ハッテン場よりはマシだと思って諦めて貰うしかありませんが、 「ブル・ブギ」 とか、 「チュニ夜」 とか、 「ハッサク」 とか、あまり深く考えずに無心でブロウしているナンバーからは、いかにも19歳らしい若々しい才能のエキスみたいなものが感じられ、風呂の残り湯をペロペロ嘗めたりするのも、アリかも? そんな気がしないでもなくて、 バルネ、そこそこヤルね。


INDEX
BACK NEXT