BLACKS AND BLUES (BLUE NOTE)

BOBBI HUMPHREY (1973/7/7,8)

BLACKS AND BLUES


【パーソネル】

BOBBI HUMPHREY (fl,vo) LARRY MIZELL (vo,vo-arr) FONCE MIZELL (clav,tp)
FRED PERREN (syn,vo,vo-arr) DAVID T.WALKER (g) JOHN ROWIN (g)
JERRY PETERS (p,el-p) CHUCK RAINEY (el-b) RON BROWN (el-b)
HARVEY MASON (ds) KING ERRISON (conga,vo) STEPHANIE SPRUILL (perc)

【収録曲】

(01-03) CHICAGO , DAWN / HARLEM RIVER DRIVE / JUST A LOVE CHILD
(04-06) BLACK AND BLUES / JASPER COUNTRY MAN / BABY'S GONE
【解説】 ( 2015年12月20日更新 / 連載 1,192回 )

  ( 前回 までの粗筋 ) 永観堂と南禅寺を散策し、夜は天麩羅と寿司を食って、ウエスティン都ホテル京都のバーで孤独感を味わった。 …ということで、3日目です。 今回の旅の行程表は こちら 。 11時半からの 「退蔵院」 と、16時半からの 「三味洪庵」 は予約済みなので外せないんですが、問題はその合間をどう埋めるかでありますな。 退蔵院というのは 妙心寺 という、あまりメジャーではないものの、実は意外とデカかったりする寺の一部分だったりするので、その周辺だけでそれなりに時間は潰せそうなんですが、それだけでは今ひとつ力不足な感が否めないので、オマケとして 法金剛院 というのを追加してみることにしました。 いいっすよね、法金剛院。 ちょっぴり、コンゴウインコっぽくて。 ぶっちゃけ、今まで聞いたことすらない寺だったりするんですが、ちゃんと池まであったりして、意外とイケてそう? さらに “仏足石” まで完備しているようですが、ま、これは桑名の 走井山 にもあったりするんですけど。 地元のヤツは、超パチモンくせぇぇぇ。 そう思わずにはいられないような出来だったりするんですが、さすが、本場の京都にあるヤツは、ちょっとだけマシっぽい? で、午後からは東寺を組み込んでみました。 天気予報を見たら、この日は朝から夜まで、ずーっと雨だったりして、ここならメインは屋内にある仏像鑑賞だから、いいんじゃね? そんな、ちょっぴり捨て鉢な気分でここをチョイスしたんですが、直前になって事態が急変。 土曜日の夜に天気予報をチェックしたら、次の日は朝から晴れになってるやんっ! こりゃ、仏像なんか見てる場合じゃねぇ! ということで、急遽、行き先を変更することにしました。 嵐山 に行ってやるぅ!

 で、次の日、朝起きて、窓から外を眺めてみたんですが、見事なまでのドン曇り。 というか、ちょっぴり小雨も降っているような…? 話がちゃうやん! そう思わずにはいられませんが、3時間予報によると朝6時までが傘マークで、9時から先がお日様マーク。 この後、急速に天気を回復させる自信があるっぽいので、それに期待するしかありませんが、とまあそんなことで、取りあえず出発〜。 公共交通機関で嵐山に向かうには、JRか、阪急か、嵐電という路面電車みたいなヤツか、そのどれかを利用することになるんですが、中では嵐電がいちばん観光には便利なのではなかろうかと。 が、個人的にはどうも苦手だったりするんですよね、路面電車。 伊那の名物だというので試しに食ってみたら、大して美味くもなかった 「ローメン」 と同じくらい、路面もアレだったりするんですが、乗り方が今ひとつよく分からん → まごつく → 恥をかく。 もしくは、めっちゃ混んでる → 降りるのに苦労して、無駄に疲れる。 そんな印象が強かったりするんですよね。 ゴールデンウィークに広島で乗ったらそんな感じだったりして、今ひとつ印象がよくないんですが、ま、嵐電の嵐山駅は終点だから、降りるのに苦労する心配はないと思うんですけど。 ただ、お泊まりしていた五条駅付近からだと乗り換えが大変そうなので、とまあそんなことで、京都駅まで歩いて、そこからJRに乗ることにしました。 出発した頃はまだドン曇りだったんですが、妙心寺の最寄り駅である花園駅を過ぎた辺りから急速に回復して、ところどころに青空が。 ところどころに青空球児が見えたりしてもゲロゲーロなだけなんですが、今回、天気に関してはまったく期待していなかったので、この青空はめっちゃテンション上がりますな。 ということで、嵯峨嵐山駅に到着〜。 最初の目的地は、ここ (↓) であります。


< 天 龍 寺 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 天龍寺 。 枯山水の庭園で超有名な龍安寺と、ちょっぴり名前が紛らわしかったりするんですが、天龍寺のほうが源一郎だったりします。 で、こちらは池泉回遊式庭園で有名。 一応、 (写真・いちばん上) みたいな枯山水なのもあったりするんですが、地味っすな。 僕は池のある庭のほうが断然好きなので、枯山水を見ると散水車で水を撒き散らしたくなっちゃうんですが、ということで、さっさと池のある庭のほうに進みましょう。 曹源池庭園 (そうげんちていえん) 。 いやあ、いいっすな、こりゃ。 約700年前の夢窓国師作庭当時の面影をとどめており、わが国最初の史跡・特別名勝指定。 ほぉ、夢窓国師の作っすか。 いいっすよね、夢窓国師。 僕は麻雀の役では国士無双が、庭師では夢窓国師がいちばん好きだったりするんですが、中央の曹源池を巡る池泉回遊式庭園で、大堰川を隔てた嵐山や庭園西に位置する亀山を取り込んだ借景式庭園でもある。 そう、この借景ぶりがまた絶妙なんっすよね。 個人的にシャケというのはあまり好きではなくて、特にシャケの皮は残す派だったりするんですが、借景はいいっすよね。 ちなみにこの庭は秋だけ特別に7時半オープンになったりするので、朝イチを狙っていくのがオススメなんですが、光の具合も朝が一番いいような? (写真・上から2枚目) とか、池の手前のプチ枯山水ゾーンみたいなところに撮影者 (←さば君) の影が映り込んだりしておりますが、それもまあ、ご一興かと。 この庭は屋外部分を歩いて愛でる他に、建物に上がり込んで、中から眺めるというのもアリだったりするんですが、ただし諸堂の参拝は8時半スタートとなります。 料金は庭の部が500円で、それに100円追加するだけで中に入れるので、とってもリーズナブル。 もうひとつ、法堂の 「雲龍図」 特別公開というのもあったりするんですが、えーと、 これ っすな。 加山又造という、加山雄三のパチモンみたいな人が今から18年ほど前に書いた、さほど歴史的な価値があるとは思えない絵を見るだけで500円も搾取されて、ぼったくり価格っすな。 よって、今回はパス。 諸堂のほうはせっかくだし、100円なので参拝してみることにしたんですが、ここから見る庭も額縁庭園っぽくて、なかなかでありますな。 今の時期、人が映り込まない写真を撮るのは至難の業ではないかと思うんですけど。 個人的に好きな渡り廊下なんかもあったりして、悪くはなかったと思います。 とまあそんなことで、天龍寺はおしまい。 で、続いては、こちら (↓) 。


< 常寂光寺 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 常寂光寺 。 ちょっと言いにくいっすよね。 で、ここのオフシャルサイトは、変に凝り過ぎぃ。。。 ワビサビの極みのような寺なのに、妙にモダンなのを作っちゃいましたなぁ。 ま、実物そのものは、人が多過ぎる以外は適度に侘びていて、なかなかいい雰囲気だったんっすけど。 自然の懐に抱かれている感じで、特に 「多宝塔」 がいいっすな。 名古屋・清水口の 美宝堂 とは比べものにならないくらい。 俗世間の極みのようなところですからね、美宝堂。 この孫、ウゼェしぃ。。。 とか思っていたら、2代目が暴走して、4年ほど前に倒産しちゃってたんですな。 これ 。 ウザい孫は3代目なので、ああ見えて、意外と暴走しなかった模様ですが、とまあそんなことで、常寂光寺は、おしまい。 とにかく、天気の回復に釣られた思い付きの強行プランだったので、退蔵院の昼メシの時間が気になって、かなりの駆け足になってしまいました。 渡月橋にも行かなかったし、嵐山・嵯峨野エリアは他にも見所が満載なので、本来なら1日ゆっくり時間を取って回りたいところなんっすけどね。 で、今回の歩行軌跡はこんな感じ。

  【天龍寺〜常寂光寺の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 途中、有名な 竹林の道 を歩いたんですが、あまりに鬱蒼をしていて電波が届かなかったのか、ここだけデータが欠落していて、ワープしたみたいになっちゃいました。 で、歩いた距離は5キロ弱でありますか。 常寂光寺はプチ登山みたいな状況だし、途中に休憩を挟まなかったので、かなり疲れてしまいました。 やはり、JRの嵯峨嵐山駅を起点にすると、ちょっとアレだったりしますなぁ。 で、そこから電車に乗って、わりと近くの花園駅で降りて、続いては妙心寺でありますな。


< 妙 心 寺 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 昼メシの予約時間まで、まだ少し余裕があったので、少し境内を散策してみることにしました。 妙心寺と言っても、そういう名前の寺が塀に囲まれてあるワケではなくて、境内そのものは広く世間一般に開放されて、生活道路みたいになっていたりします。 他にあまり例がないタイプの寺院と言えますが、東山や嵐山みたいに近くに山がなかったりするので、風情という点では今ひとつかと。 (写真・いちばん上) みたいな 「三門」 があって、これは慶長4年 (1599年) の建立ということで、ちゃんと歴史もあるし、朱塗りでそれなりに立派だったりするんですが、南禅寺や知恩院なんかの “京都三大門” の一門に比べると、ま、 “中門” かな。 そんな感じが否めなかったりします。 その他の諸堂もそれなりに堂々とはしているんですが、ま、わりと普通かな…と。 さば君、やや辛口な評価でありますが、鐘楼と、それに続く立派な門や塀があったりする辺りの風情は、ま、悪くないな。 そんなふうに思ったりもしました。 お寺と中華料理の構成要素の中で、鐘楼はけっこう好きだったりするんですよね。 小籠包 (ショウロンポウ) の次くらいに。 ちなみにこの鐘楼には日本最古らしい梵鐘が吊されていたそうですが、最古過ぎてガンガン突くと壊れちゃう恐れがあるので、現在、それは法堂の中に陳列されているんだそうで。 法堂・天井の雲龍図、国宝の梵鐘、浴室 (明智風呂) 、この4点セットで500円なので、天龍寺の雲龍の野郎に比べればリーズナブルなんですが、案内人付きで、20分ごとの入れ替え制。 そういう方式なのが面倒で、今回はパスしちゃっやんですが、ちなみに浴室というのは これ 。 竈 (かまど) みたいな蒸し風呂があるんっすな。 蒸し風呂を無視しちゃったのを、今はちょっと後悔しているんですが、こういうメインの建造物の周囲を無数の小規模な塔頭寺院が取り囲む。 そういう構図になっていたりします。 で、その塔頭の多くは門戸を閉ざしてしまっていて、そういうところが今ひとつ、メジャーな観光スポットに成りきれない要因だったりするんでしょうな。 そんな中、通年で公開してくれている感心な塔頭のひとつが 退蔵院 なんっすが、春と夏と秋に朝飯付き、昼飯付き、晩飯付きの特別プランなんかもやっていたりします。 これ 。 去年の春に晩飯付きバージョンに申し込んだ結果、多大なる満足が得られたんですが、その成果の程は、えーと…、 ここ っすか。 どうしてJR東海が地味で通好みな、この痛風寺にスポットを当てたのかというと、答えは簡単。 JRの駅から歩いていけるからなんですが、うんぬん。 そんな知ったか知識が得意げに披露されておりますが、的外れもいいところ。 「そうだ京都、行こう」 のシリーズは、新幹線に乗って東京から京都に来させようという、そういう趣旨のキャンペーンなので、京都駅から花園駅までの運賃で稼ごう。 そんなセコイことは考えてませんよね、多分。 そもそも、このエライはJR西日本の管轄だったりするしぃ。 とまあそんなこんなで、今度は秋の昼飯バージョンに申し込んでみた次第でありますが、ということで、入場〜。 集合時間にはまだちょっと早かったんですが、試しに受付に行ってみたら快く中に入れてくれたので、メシの前に軽く庭を散策してみることにしました。


< 妙心寺・退蔵院 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ぶっちゃけ、例の 「そうだ京都」 の紅しだれ桜が圧倒的に素晴らしかった春に比べると、ややインパクトに欠ける嫌いはありましたが、ここの庭はマニアにはけっこう評判がよかったりするみたいです。 ということで、メシ。 見にくいかと思いますが、お品書きは こちら 。 精進料理なので肉っ気、魚っ気は皆無なんですが、その分、脚気になっちゃいそうなメニュー。 どうしてもビタミンB不足になっちゃうんっすよね。 ま、一食くらいなら普通にヘルシーだと思うんですが、天麩羅もちゃんとあるし、昼ならこれで十分。 京都でメシを食ってる感は半端なかったりするので、そういう意味での満足感がかなり高いっす。 で、その後、別室に移動して、お抹茶のふるまいサービスなんかもあったりしたんですが、それに関してはまた、後半にでも潜り込ませるとして。 で、食後に改めて、ゆっくりと庭を散策してみました。


< 妙心寺・退蔵院 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ここのお庭は 元信の庭 と、 余香苑 と、 陰陽の庭 の3本立て。 こぢんまりとしたプチ寺院っぽい門の辺りの佇まいからすると、意外と奥が深かったりします。 「元信の庭」 は、所詮は枯山水なので、ちょっと地味。 これならわざわざ室町時代の画聖・狩野元信の手を煩わせなくても、中日ドラゴンズの谷繁元信でも作れるんじゃね? そんな気すらしてしまいます。 いや、絶対に無理だとは思うんですけど。 で、 「余香苑」 が、ここのメインということになろうかと思うんですが、昭和38(1963)年に着工、3年後に完成と、歴史的にはあまり大したことがなかったり。 中根金作クンは昭和の庭師としては超有名だったりするんですけどね。 代表作は島根にある足立美術館庭園の庭園。 で、個人的には誰の作とも記されていない 「陰陽の庭」 が、枯山水ながらにわりと好きだったりします。 春はここに紅しだれ桜が咲いて、それは見事な眺めだったりするんですが、ワビサビ度で言うと、枝だけになっちゃてる今の時期のほうが上かも? 枯山水で白砂を使うというのは定番中の定番なんですが、この庭は黒っぽい砂を使った “陰の部” というのもあって、それがまた絶妙。  “陰の部” と言っても、陰部みたいな俗世間の極みとは違って、気高い崇高な思想が感じられたりして、ああん、 “陰の部” が、いいんのぉ♪ “陰嚢” も、いいんのぉ♪ …って、どんな立派な庭を見ても、まったくもって “俗” から逃れられないサバくんでありますが、とまあそんなことで、次回はいよいよ最終回っす♪

 ということで、今日はボビ・ハンフリーなんっすが、僕はこの人に関して、あまり多くは知っておりません。 何か、頭がめっちゃ爆発したオバハンやな。 そんな印象があったりするだけなんですが、もしかしたら、オッサンなんじゃね? そんな疑念も持ち合わせていたりします。 名前もちょっと男っぽいっすよね。 ボビーではなくて、ボビなんっすけど。 で、ハンフリーという名字もちょっぴり、半分フリチンみたいで、性別の判定が難しいんですが、ボビー・ハンフリー (Barbara Ann ("Bobbi") Humphrey 1950年4月25日〜) は、アメリカ合衆国テキサス州生まれのフュージョン、ジャズ、ファンク、ソウルジャズの女性フルート奏者、歌手。  おお、やっぱりオバハンなんっすな。 “ボビ” というのはどうやら、村上 “PONTA” 秀一のポンタに相当するもののようで、本名はバーバラ・アン・ハンフリー。 これなら必要十分にギャルっぽいっすよね。 半分フリチンなのかどうかは、ともかくとして。 で、今日はそんなボビりんの 『ブラックス・アンド・ブルース』 というアルバムを取り上げてみたいと思うんですが、これぞ、頭が爆発しているというイメージを定着させた、その元凶だったりしますよね。 で、これ、マイゼル兄弟というのが大きく関わっているようなんですが、フォンス・ミゼルとラリー・ミゼルの兄弟なのに、何故だかマイゼル兄弟。 何でや? ミゼル兄弟ではアカンのか? で、この人たち、ドナルド・バードの 『ブラック・バード』 にも関わっているようなですが、なるほど。 そういうタイプの兄弟だったりするワケですな。 最初に言っておくと、これ、純ジャズというより、フュージョン、ファンク、もしくはレア・グルーヴ。 そういったジャンルに属するものと思われるので、そのつもりで聞いて頂きたいんですが、ということで、まずは1曲目。 すべての曲がマイゼル兄弟のペンによるものだったりするんですが、まずは 「シカゴ・ドーン」 。 「シカゴの夜明け」 っすか。 冒頭、いきなり、吹きすさぶ風のような音が出てくるのが、いかにも70年代モノだったりするんですが、そこにスカスカなタイコと、エレベのビート、更にはシンセサイザーの都会的な音色が加わって、ついでにお洒落なコーラスまで入ってくるという、何ともゴージャスな仕上がり具合。 肝心のボビりんのフルートが、添え物の宗右衛門町みたいになっちゃってますが、ま、その後、それなりにソロ・スペースが与えられたりはしているんですけど。 で、その後、 キーボード (?) のソロもフィーチャーされますな。 ヒロシ&キー坊&キーボード。 この3者の中では断然、ヒロシにソソられるものを感じるんですが、このキーボードも悪くないと思います。 もしかしたらキーボードではなく、シンセなのかも知れませんが、この2者の線引きは難しかったりしますよね。 個人的にはシンセより断然、「OH!新鮮娘」 派だったりするんですが、で、後半、そこにフルートとコーラスが絡んで来て、フェードアウトして、おしまい。 何と言うか、その、こういうジャンルの音楽としては、非常によく出来ていると言えるんじゃね? そんなふうに評価していいのではなかろうかと。

 で、次。  「ハーレム・リバー・ドライブ」 。 ハーレムというと何かこう、酒池肉林で、ウハウハ♪ そんなイメージがあったりするんですが、実態は黒人の貧民街だったりしますよね。 そんなハーレムの川沿いリバーサイドをドライブして楽しもうという、そういった趣旨の曲なんですが、これが実に素晴らしい仕上がりだったりしております。 前曲同様、おっさんのコーラスが入っていたりするんですが、何というか、ファンクなシャカタクっぽい感じ? 途中からボビのフルートが絡んで来て、そのままアドリブ・パートへと流れていくんですが、都会的アーバンでありながら、世俗的な泥臭さを底部に秘めていたりして、まさしくハーレム・リバーな雰囲気。 日本で言うと、道頓堀川な感じっすかね? カーネス・サンダースが沈んでいそうなんですが、ということで、次。  「ジャスト・ア・ラブ・チャイルド」 。 ここではボビちゃん本人の歌声が聞けるんですが、これがまた意外と可愛い声だったりして、頭のデカさとのギャップに、ちょっぴり萌え〜♪ なるほど、確かにこれはバーバラ・アンな歌声でありますな。 曲そのものもラブリィ&キュートな感じでありまして、で、その後、フルートと、おっさん合唱団も出て来て、でもって、おしまい。 ということで、ここで退蔵院の話に戻りますが、昼食プランには抹茶&お茶菓子のサービスも付随することになっていて、これがちょっと、微妙に気が重かったりしました。 抹茶とか、作法が色々と難しそうだったりしますよね。 作法がよく分からん → まごつく → 恥をかく。 そんな流れになっちゃう気がしてなりません。 ただ、まったく分からないというワケではなく、ほんのちょっとだけ嗜みがあったりするんですが、1年前の春に泊まった京都の旅館で、女将さんがわりと本格的にお茶を点ててくれたりしたんですよね。 えーと、 ここ っすか。 ここの一番下の 「旅立ち」 というところに、ちょっとした心得みたいなのが書かれていると思うんですが、ほぉ。茶碗をくるくると回すのには、そんな意味があったんなぁ。 …と、心の底から感心してしまったんですが、今こそ、それを実践で試すチャンスでありますな。 ということで、退蔵院の抹茶。 目の前に置かれた茶碗を目の高さまで持ち上げて、しみじみとその正面の 「顔」 を鑑賞。 で、くるくると回して観察してみたんですが、360度、どこを見ても同じ柄やんっ! この手のお手軽な 「茶席」 で出される茶碗など、そういうものなのかも知れませんな。 置いたほうの人も、どこか正面とかまったく気にせず、適当にやったに違いありませんが、作法とか、ぜんぜん気にする必要のない席だったようで、他の人もみんな、適当にズズっと啜ったりしておりました。 結論 : 恐れずに足りず。

 ということで、4曲目。 アルバム・タイトル曲の 「ブラックス・アンド・ブルース」 。 適度に黒くて、そこそこブルース。 そういうアレだったりして、ボビりんのフルートも存分に堪能することが出来ます。 おっさん合唱団も健在です。 が、4分37秒という、短めの演奏だったりして、表題曲としてはちょっと物足りないものがあったりして、で、次。  「ジャスパー・カントリー・マン」 。 冒頭から、何だかよく分からない音の楽器が出てくるんですが、ま、シンセがあれば、何でもアリだったりしますからね。 普通のエレピっぽい音も聞こえたりして、それがなかなかいい感じだったりするんですが、全般的な出来としては、うーん、まあまあ? ということで、ここで妙心寺の散策の軌跡を振り返ってみたいと思うんですが、こちら (↓) 。

  【妙心寺・退蔵院の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 退蔵院の後、もう一箇所、特別公開されていた塔頭寺院を散策して、花園駅に戻ったんですが、歩行距離は往復4キロ弱といったところっすか。 途中に昼飯と抹茶タイムで、しっかりと休憩したので、楽勝でありました。 ここから更に北上して、龍安寺や仁和寺を攻めるというルートも考えられるんですが、それだと流石に疲れちゃいそうっすよね。 とまあそんなこんなで、ラストっす。  「ベイビーズ・ゴーン」 。 ゆったりとした、バラードっぽい仕上がりのアレだったりするんですが、ミステリアスなムードがあって、これはなかなか。 ボビたんのキュートな歌声も楽しめるんですが、その後、フルートのソロがフィーチャーされて、で、その背後で繰り返し反復される 「ふうっふっふ〜♪」 というコーラスが、何とも言えず印象的だったりします。 途中からそれが 「べぇーいびぃず・ごーん、べぇーいびぃず・ごーん、ほっほー♪」 みたいに変化したりして、とまあそんなこんなで、今日のところは以上です。

【総合評価】 70年代の中途半端に電化したジャズ・ロックっぽい奴とかは、50年代の純ジャズより、むしろ古くさく聞こえたりするんですが、ここでのボビりん&マイゼル兄弟のサウンドはジャズの枠を突き抜けていて、これはこれで、なかなかいい感じかと。 平成の時代でも十分に通用する仕上がりで、 「ハーレム・リバー・ドライブ」 を聞きながら、揖斐川沿いの道をドライブしたくなる、そんな1枚でありました。


INDEX
BACK NEXT