I REMEMBER WES (YPM)

宮之上 貴昭 (2010/5/19)

I REMEMBER WES


【パーソネル】

宮之上貴昭 (g) 井上祐一 (p) 清水昭好 (b) 公手徹太郎 (ds)
【収録曲】

(01-03) DOUJIE / SUN DOWN / 6 ON 4
(04-06) BOCK TO BOCK / SO DO IT! / I'VE GROWN ACCUSTOMED TO HER FACE
(07-09) TWISTED BLUES / FAR WES / JINGLES
【解説】 ( 2017年02月12日更新 / 連載 1,245回 )

 今日は “和牛” について考えてみたいと思います。 いいっすよね、和牛。 荻生徂徠と、和牛惣菜。 儒学を語らせるなら荻生 (おぎゅう) かも知れませんが、おかずにするなら断然、和牛っすよね。 いい肉を加工するのは勿体ない気がするので、惣菜よりも、素材そのものを楽しみたいところではあるんですが、煮たり、焼いたり、しゃぶしゃぶにしたり。 煮たりなら、ニタリ貝とかもいいんじゃね? そういう人もいるかも知れませんが、個人的に魚貝類の類いはあまり好きではないので、その意見には賛同しかねます。 ゆで卵と言えば、板東英二だよね。 そんな板東には賛同していいかと思うんですが、板東と言えば、バンドウイルカというのもいるかと。 イルカとクジラの中間くらいの大きさで、道半ば感が半端ないので、半道(はんどう)イルカ。 それが訛ってバンドウイルカ。 そう呼ばれるようになったという説があるようですが、で、イルカと言えば、蘇我入鹿というのもいるかと。 入鹿と言えば、犬山の明治村の近くに入鹿池という池があるんですが、あれは蘇我入鹿と何か関係があるんっすかね? 調べてみても、今ひとつよく分からなかったんですが、蘇我氏と言えば、馬子・蝦夷・入鹿が3強。 蘇我稲目とかいうのもいましたっけ? 稲目では、やや地味な感は否めないんですが、馬子・蝦夷・入鹿の中では、やっぱり馬子がナンバーワン。 「馬子にも衣装」 という諺にまでなってますもんね。 蝦夷というのは何となく、エビやシャコの仲間っぽくて、海産物があまり好きではない僕の心にはまったく響いてこなかったりして、やっぱり “肉” だよな。 それも “牛” だよな。 国籍は無論 “ニッポン” だよな。 …というので、和牛、最高っ♪ そんな結論に至ってしまうワケなんっすけど。

 ちなみに和牛には4つの品種があるようですな。 いちばん有名なのは “黒毛和牛” なんですが、というか、黒毛以外の和牛って、いるの? そんな気がしちゃうくらい、ずば抜けてメジャーだったりするんですが、それはそうと、ずば抜けるの “ずば” って、何なんっすかね? 和牛だけで、とても1回分の原稿を賄えるとは思えないので、あちこち脱線して、行数を稼ぎながら話を進めていかなければならないんですが、分からないことは道浦俊彦 (←誰?) に聞け。 ということで、聞いてみました。  ずば抜けるの 「ずば」 。 分からないことは道浦俊彦に聞け。 …というか、道浦俊彦が分からないことを、誰か他の人に聞くという趣旨のようですが、回答を読んでみたら、 「ずば」 とは関係ない話ばかりだったりして、駄目じゃん! ズバリ、 「ずば」 について教えてくれないと困るんですが、ずばーんと抜ける。 何か、感覚的にそういう感じだったりするんっすかね? ま、どうでもいい話なので、話を和牛に戻しますが、和牛と言えば、黒毛和牛だよね。 そういうところまで話が進んでいたのではなかったかと。 確かに金髪だったりすると、ぜんぜん和牛という感じがしなくなっちゃいますよね。 金髪豚野郎とか、何かそっちのほうのイメージ。 泰葉と春風亭小朝でしたっけ? 泰葉と乙葉が、微妙にごっちゃになったりするんですが、乙葉は藤井隆っすよね。 こっちのほうは、極めて円満のようですが、つまり、えーと、金髪は豚だけど、黒毛は和牛だよね…と。 じゃ、黒毛以外にも和牛はいるのかというと、ちゃんといます。 黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種、この4種類が “和牛” なんだそうです。 和牛だから純国産なのかと思ったら、そういうワケではなく、ま、詳しくは Wikipedia を見てね♪ …ということで。 和牛って、日本古来の牛と、外来牛との混血ハイブリッドだったんっすな。 知りませんでした。 ま、純血よりも、ハーフのほうが優秀というのは、よくある話ですからね。 スポーツの世界では、ハンマー投げの室伏だとか、ダルビッシュ有だとか。 陸上のサニブラウンなんかもそうだし、最近では相撲の世界なんかでも。 高安とか御嶽海とか、ようやく日本人の若手にも有望なヤツが出てきたな。 …とか思っていたら、2人とも日本人とフィリピン人のハーフだったりするんですな。 フィリピンならもっとフィリピンらしい名前にしろ! そう言いたくなっちゃいますよね。 把奈那 (ばなな) とか。 特に高安とか、高いのか安いのか、はっきりしろ! そう思わずにはいられません。

 ちなみに褐毛和種というのは “かつげ” ではなく “あかげ” と読むようですが、褐毛のアン。 何か、ちょっとイメージが違いますな。 で、日本短角種。 あ、何かこれ、聞いたことがあるぅ♪ 春になったら松島に遊びに行こう。 そんな話を 2回ほど前 に書いたんですが、ここでネタにした松島の某宿。 この直後に気が変わってしまって、やっぱり、やーめた♪ …と。 眺めがよさそうな貸切露天風呂には、めっちゃ惹かれるものがあったんっすが、 “料理部門” で、どうしても引っかかるものがあったんっすよね。 メインの “選べる海鮮炭火焼” は、海鮮以外のものを選べばいっかぁ。 そんなふうに思っていたんですが、それ以外に、エビやら、カニやら、貝やら、サカナやら、魚介類の類いやらがたっぷり入ったブイヤベース風の鍋が出てくるという噂が…。 食いたくねぇ…。 そもそも松島そのものにも、さほど観光地としての価値が見いだせなかったりするし、どうせなら岩手にまで足を伸ばしてみようか? そんなふうに思い始めて来ちゃいました。 で、いろいろと岩手の温泉宿などを調べてみたんですが、その中に短角牛のナントカみたいな料理を出すところがあったような? で、調べてみたら、えーと、 これ っすな。 伝統ある南部牛に明治以降輸入されたショートホーン種を交配、品質改良を重ねた末に誕生し、うんぬん。 ショートホーン種って、いかにもあちらの世界の短角牛っぽいネーミングなんですが、角が短いもの同士で、不純異性交遊に走っちゃったんですな。 いや、本人…、というか、本牛にとっては純愛だったのかも知れませんが、あっちの牛と掛け合わせると、めっちゃ美味い肉が出来るかも? そんな、人間の不純な動機が透けて見えたりします。 ま、実際にそれでめっちゃ美味い肉が出来たのなら、結果オーライなんっすけど。 黒毛和種の毛色が真っ黒なのに対し、日本短角種は赤茶色。おなじみ 「赤べこ」 の愛称で親しまれてきました。 ああ、なるほど。 会津地方の郷土玩具にそういうのがあるんですが、岩手にもいるんですな、赤べこ。 いわて短角和牛の肉質は、脂肪分が少ないヘルシーな赤身肉で、とろけるような霜降りとはまったく違う、かみしめる食感と肉の旨さを味わう牛肉です。 ほぉ。 確かに “霜降り肉” って、最初の3口くらいまではめっちゃ美味しいんですが、そのうちにクドくなってきて、そんなにたくさん食べられなかったりしますよね。 …と、ここで、最初から書こうと思っていた “和牛のランク” について、簡単に語ってみることにしましょうかぁ。

 旅館の料理なんかで “○○牛の陶板焼き付き” みたいなプランがあって、厳選されたA4ランク以上うんぬん。 そんな “売り” をよく目にすることがあるんですが、確か “A5” がいちばん上なんでしたっけ? いいっすよね、 “A5” 。 僕は英語がからっきし駄目だったりするんですが、河島英五の歌はけっこう好きです。 飲んで〜飲んで、飲まれて〜飲んで〜、飲んで〜、飲みつぶれて眠るまで〜飲んで〜♪ 単なるアル中やん! そう思わずにはいられませんが、で、前にもネタにしたことがある気はするんですが、改めて、ウシ肉のランキングについては、 こちら 。 簡単に言うと、A4のウシ肉は、脂ギトギトギトギトで、それがA5になると、脂ギトギトギトギトギト。 そういうことになろうかと思うんですが、マグロで言うと、中トロと大トロの違いみたいな感じっすかね? 個人的には大トロよりも中トロ、というか、ネギトロでいうじゃん。 そういう趣向だったりするんですが、最近、行き過ぎた “サシ、命!” の風潮に待ったを掛けようという動きもあったりして、そういう意味では、短角牛の時代が来る。 そう言っていいのかも知れませんが、で、今回、僕がちょっと気になった岩手の宿はというと、まずは ここ 。 珠玉の湯、薬師堂温泉っ♪ この先、短角牛の時代が来る…かも知れないんですが、今の時点ではまだそこまでメジャーではなくて、このエリアではもっぱら、 “前沢牛” というのを売りにしているようですな。  “肉質日本一” とか謳っているところが少なくないんですが、その定義は こちら 。 黒毛和牛なんっすな、普通に。 で、ランクとしては、A4かA5、もしくはB4かB5である…と。  “B” とか言われると、何だかB級っぽいイメージなんですが、歩留まりが普通なだけで、脂ギト具合はA級と何ら遜色はない。 そのように考えていいんっすかね? そもそも “歩留まり” という概念がよく分かってなかったりするんですが、で、この薬師堂温泉のプランに、A4ランク以上の前沢牛を贅沢に150g以上使用! 「前沢牛づくし会席」 というのがあって、それに激しくソソられてしまったんですけどね。 150g以上の内訳は、前沢牛しゃぶしゃぶ (80g) 、前沢牛ステーキ (65g) 、前沢牛握り2貫。 個人的に、肉の調理法としては

  陶板焼き = ステーキ > しゃぶしゃぶ > すき焼き

 そういう順列があったりするんですが、その上位2つを両方とも味わえるというのは、嬉しいっすなぁ。 この2つで145gは確約されるので、握り2貫で5グラム以上を要すれば、自主基準はクリアということになりますな。 個人的に牛肉の握りって、そんなに好きではないので、どうせならその5グラムをステーキの部に上乗せして欲しいところではあるんですけど。 ちなみに、この宿があるのは奥州市水沢区というところなので、本物の前沢牛じゃないんじゃね? パチモンの水沢牛を食わされるんじゃね? そんな懸念が無い訳ではないんですが、 で、観光地ということで言うと、平泉にわりと近いみたいっす。 せっかくなので、中尊寺と毛越寺にも行ってみようか? そんなふうに思ったりもしているんですが、前後の行程だとか、諸般の事情だとかを考慮すると、平泉にわりと近いと言っても、水沢というのは、微妙に不便なような? この薬師堂温泉は駅からかなり離れているので、送迎をお願いすることになると思うんですが、その時間設定もちょっと微妙だったりするしぃ。 で、第2の候補として挙がったのが、 こちら 。 中尊寺に近くて、路線バスの便数も、まずまず確保されている模様です。 ただし、お一人様だと、見晴らしがパッとしない側のシングルかツインにしか駄目みたいだし、温泉はパチモンだし、露天風呂も無いしで、そこのところがちょっと、うーん…。 お料理部門では、 【前沢牛の旨いところを食べ比べプラン】 上質感の霜降り&ジューシーな赤身を食べ比べ☆欲張りディナーというのがあって、まったく問題はなかったりするんですけどね。 前沢牛・赤身60g、前沢牛・霜降り60g、総量では150gと比べて、当社比80%なんっすが、調理法はどちらも陶板焼き。 脂ギトギトギトギトなのは、そんなにたくさん食べられない気がするので、ジューシーな赤身とハーフアンドハーフというのは、魅力的な分配であると言えそうです。 部屋部門と風呂部門には目を瞑って、とりあえずこちらを押さえてみることにしたんですが、またすぐに気が変わっちゃうかも知れないし、でもまあとりあえず、前沢牛、めっちゃ楽しみっす♪

 で、平泉というのは、一関にも近かったりするんですな。 市の名前は一関なんですが、駅の名前は一ノ関。 で、ここは餅が有名みたいっすな。 調べてみたら、 こんな店 も。 蔵元レストラン・せきのいち。  “いちのせき” の間違いなんじゃね? …と思ったら、世嬉の一酒造というところがやっているんですな。 で、ここのメニューがけっこう魅力的だったりします。 肉付きがよくて、肉好きな僕としては “豚酒しゃぶ膳” や “前沢牛の酒しゃぶ膳” 、もしくは “いわて南牛の酒しゃぶ膳” というのに惹かれてしまうんですが、 “もちフォンデュ” というのも変わっていて、いいかも? チーズと餅って、意外と相性がよさそうだったりしますよね。 ただ、餅だけではちょっと物足りない気もするので、 “ソーセージ&もちフォンデュ” というのがいいかも? で、とりあえず予約を入れておきました。 これまた、めっちゃ楽しみ〜♪ で、一関と言えば、 「ベイシー」 という有名なジャズ喫茶がありますよね。 えーと、 ここ 。 市公認の観光スポットにもなっているんですな。 マスターが所有するレコードは全部で25トン。 枚数ではなく、単位が重さというのは、何だか凄いっすなぁ。 しかも、25トン。 半端ねぇぇぇぇ! で、トンで思い出したんですが、岩手には 白金豚 というのもあるみたいです。 豚は豚で美味しいので、こちらも気になるところ。 で、ベイシーなんですが、場所はどの辺りなのかと思ったら、 “蔵元レストラン・せきのいち” からほど近いようで、これはもう、覗いてみるしかないな…と。 ということで、オーナーである菅原正二さま、もしこれを見ておられるようでしたら、春にお邪魔する予定ですんで、ヨロシク☆ 通りすがりの菅原通クンもよかったら一緒に、ヨロシク☆

 …とまあそんなことで、今日は宮之上貴昭っす。 今日 (2月11日) は休日出勤で、原稿のほうはまだ手付かずだし、で、マンホールポンプの取替をして、試運転をしたら定格電流をビューンと超えてしまって、しかも原因不明で、あ、こりゃ、ヤバいな…と。 結局のところ、逆相だったようで、線の順番を入れ替えたら普通になって、一安心だったんですが、夕方5時頃に家に戻って、で、今日のうちに前半を何とか書き終えることが出来たので、こちらのほうも一安心。 とりあえず今日のところは、おやすみ〜♪ で、目が覚めて、朝になって、 『アイ・リメンバー・ウエス』 。 日本人のジャズ・ギター屋さんは、ウエス・モンゴメリー、命! …の人が少なくなかったりするんですが、この宮之上貴昭も、その代表格のひとり。 1984〜85年に掛けて全国ツアーを行って、そこから厳選した音源で 『ウェス・モンゴメリーに捧ぐ』 というアルバムを作って、 “日本のジャズ100選” というのに選ばれたりしたようですが、それから32年。 この作品は、私がウェス・モンゴメリーに捧ぐ最終章となることでしょう。 そんな思いで作られたのが本作である模様。 こちらも東京のジャズ・クラブでのライブだったりするようですが、ギター、ピアノ、ベース、ドラムスという基本的なカルテットで、果たしてそんな世界が繰り広げられているのか、乞うご期待♪

 ということで、まずは1曲目。  「ドウジエ」 。 僕の持ってるCDには宮之上クン本人による曲解説が載っていたりするんですが、モンゴメリーブラザーズで演奏された名作 『グルーブ・ヤード』 の中に収録されているアップテンポの曲で、うんぬん。 えーと、 これ っすな。 ジャケ絵の適当さが何とも味わい深いんですが、どおも。呻益子73歳、好きなタイプは由利徹・ユリ・ゲラー。 何なんっすかね、このキャラ? そもそも呻益子って、何て読むんや? 書いた本人ですら、その意図がよく掴めなかったりするんですが、あるいは、某・通りすがり系読者からのメールだったりするとか? で、この曲について、真面目に触れられているのか、甚だ心配だったりするんですが、6曲目の「ドウジー(?)」はウエスのオリジナルね。バディのピアノがちょっぴり ボビー・ティモンズ風で、けっこうイイ味出してると思うのー。ウエスのソロはいろん な曲を引用したりして、極めて快調ね。 何や、このネカマは? 当時の作風に戸惑いを隠せませんが、テーマからは想像つかないかもしれませんが、コード進行の元となっているのはチャーリー・パーカーの 「コンファメーション」 です。 井上祐一 (p) のネオ・ビバップなソロも聴き応え十分です。 そのように宮之上クンが書いておりますが、いいっすよね、ネオ・ビバップ。 ネオと言うと個人的にはネオ真治 (←広貫堂の風邪薬) とか、ネオむぎ茶 (←犯罪者) とかが頭に浮かぶんですが、で、これ、言われてみれば確かに 「コンファメーション」 のコード進行でありますな。 いや、言われなければぜんぜん分からないんっすけど。 適度にファンキーな、なかなかの佳曲でありまして、宮之上クンのギター・ソロもよく歌っております。 で、井上祐一のネオ・ビバップなソロも聴き応え十分です。 MCとか、拍手とかが出てこないので、あまりライブっぽくはないんですが、そこそこ伊良部っぽくはあったりして、うーん、まあまあ?

 で、次。  「サン・ダウン」 。 ウェスがポップ路線に走ったとジャズファンから不評を買った作品 『夢のカリフォルニア』 の中で、唯一ストレートなジャズ演奏をしているのがこの曲。 そういうアレだったりするようですが、アーシーなブルース調の作風で、あまり都会派アーバンでないところが、個人的には、ちょっと…。 普通にカリフォルニアで、いいぢゃん。 そんな気もするんですが、ポップ路線に走ったら走ったで、 「堕落した」 とか、文句を言いたくなるに違いなくて、いやあ、外野というのは勝手なものでありますなぁ。 で、この貴昭バージョンでは、ピアノの井上祐一との絡みが、なかなかいい感じだったりするんですが、井上祐一って、オウム真理教にそんな信者がいませんでしたっけ? 井上嘉浩と上祐がゴッチャになっているだけかも知れませんが、とまあそんなことで、次。  「6on4」 。 作曲者として、ウェスと貴昭の両者の名前がクレジットされているんですが、ウェスのお馴染みのナンバー 「4on6」 、この曲のタイトルは、ギターの指板上の4本の指と6本の弦という意味だそうです。 私はこのメロディを1拍半で捉えて演奏しました。 すると4拍子の上に6拍子が乗っかることになるので、タイトルが 「6on4」 。 そういうアレであるようです。 …と言われても、楽理に疎い僕には、何のことやら、さっぱりなんっすけど。 いかにもウェスっぽいオクターブ奏法と、コード奏法を堪能出来る仕上がりとなっていて、イケるやん! そのように評価していいのではなかろうかと。 井上クンとの絡み具合も、なかなか。

 で、次。  「ボック・トゥ・ボック」 。 先述の名盤 『グルーブヤード』 の冒頭を飾ったグルーヴィな佳曲で、ウェスの弟、バディ・モンゴメリーのオリジナル。 これぞファンキーといった、いかにも日本人好みの作風で、この貴昭バージョンも、なかなか。 ということで、次。  「ソー・ドゥ・イット」 。  『ムーヴィン・アロング』 の中に収録されているマニアックな作品。 そういったアレであるようですが、スインギーな、なかなかの佳曲であるな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 宮之上クンのプレイも、とっても良好。 で、次。 どんどん手抜きになって来ちゃいましたが、この調子で最後まで頑張りましょう。  「アイブ・グロウン・アカスタムド・トゥ・ハー・フェイス」 はミュージカル 『マイ・フェア・レディ』 からのナンバー。 ウェスはライブ盤の 『フル・ハウス』 で取り上げているようです。 「彼女の顔に慣れてきた」 という邦題が付けられることもあるんですが、美人は3日で飽きる、不細工は3日で慣れるという、例のアレっすかね? 僕個人は、大のブサカワ好きだったりするんですが、ブサカワだけじゃなくて、鶏皮とかも好きっすなぁ。 鮭の皮はぜったいに残すタイプだったりするんですけど。 で、演奏のほうはというと、しみじみとしたバラード。 そういうアレだったりして、ま、いいんじゃね? そのように評価していいのではなかろうかと。

 で、次。  「ツイステッド・ブルース」 。 聴くにはリズミカルで心地良いのですが、実はとんでもございません。 数あるウェスの作品の中でもおそらく一番難しい曲ではないでしょうか。 そういったアレであるようです。 聞いてる分には、わりとシンプルなブルースであるな。 そんな気がしちゃうんですが、分からんもんでありますなぁ。 で、演奏のほうはというと、いかにもウェスっぽいオクターブ奏法と、コード奏法を堪能出来る仕上がりとなっていて、イケるやん! ということで、次。  「ファー・ウェス」 。 この曲を 「遙かなるウェス」 と訳していた邦題もありますが、自らそんなタイトルを付けたことで早くに亡くなってしまったのでしょうか。 そう、宮之上クンが書いておりますが、死没は1968年6月15日(満45歳没)。 僕が生まれて3ヶ月後くらいっすな。 ということは、僕はウェスの生まれ変わりでは無さそうなんっすが、満45歳没なら、僕は数年前に死んじゃってますよね。 ウェスくんは30歳を過ぎてからメジャーデビューを果たした “遅咲き” だったりするんですが、遅咲き、八つ裂き、相武紗季。 この中では八つ裂きがいちばん嫌っすよね、どう考えても。 八つに裂かれなくても、2つに裂かれるだけで、十分に嫌だったりするんですが、もし生まれ変わったとしても、 「さけるチーズ」 だけは避けたいところですよね。 まだ鮭の皮とかのほうがマシだと思うんですが、食べられずに残される可能性だってあるわけだしぃ。 で、演奏のほうはというと、ウェスのデリケートな一面を覗かせる美しいコード進行の曲です。 そういうアレだったりして、スローなテンポでロマンチックな旋律が奏でられるという、そういうアレだったりしております。

 ということで、ラスト。  「ジングルズ」 。 アルバムのクロージングにはこの曲を選びました…とのことなんですが、随分と地味なのをチョイスしましたなぁ。 ウェス自身はお気に入りだったらしく、色んなアルバムで演ってるみたいなんっすけど。 Aパート部分はビバップ・フレーズでも、ドリアンでも、自由な発想で演奏が出来るそうなんですが、で、確かにどこかで聞いたことがあるアレだったりして、貴昭のプレイも自由奔放だし、タイコの人との掛け合いとかもあって、めっちゃ盛り上がっているし、これを最後に持ってきて、正解かも? そんな気もしてきたんですが、とまあそんなこんなで、今日のところは以上っす。

【総合評価】 ウェス好きなら文句なしに楽しめる、そんな1枚でありました。 僕は北の富士勝昭がわりと好きだったりするんですが、宮之上貴昭も、イケるやん☆


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