THE AUSTRALIAN JAZZ QUARTET / QUINTET (BETHLEHEM)

A.J.Q. (1955/2,1956/1)

THE AUSTRALIAN JAZZ QUARTET / QUINTET


【パーソネル】

DICK HEALEY (fl,as,cl,b) ERROL BUDDLE (ts,basoon)
BRYCE ROHDE (p) JACK BROKENSHA (vib,ds) JIMMY GANNON (b)
JOHN FAWCETT (b) <#3,5,7,9,11> NICK STABULAS (b) <#7,8,10>
【収録曲】

(01-03) A FOGGY DAY / BROADWAY / LITTLE GIRL BLUE
(04-06) SEPTEMBER SONG / LOOSE WALK / THE GIRL WITH THE FLAXEN HAIR
(07-09) YOU ARE TOO BEAUTIFUL / MUSIC FOR WALKIN' / LULLABY OF THE LEAVES
(10-12) LIKE SOMEONE IN LOVE / THE THINGS WE DID LAST SUMMER / FASCINATING RHYTHM
【解説】 ( 2017年10月01日更新 / 連載 1,274回 )

 今日は “ハイレゾ” について考えてみたいと思うんっすが、君は “ハイレゾ” に興味があるかな? 別に…、特に…、全然…、まったく…。 ハイレゾなんかより、ハイレグの姉ちゃんのほうがいいよね。 ぐへへへ。 そういう、つまらないことを言い出すオッサンが一定数以上は出てくる予感がするんっすが、ちなみに、個人的にハイレグの姉ちゃんのほうは、別に…、特に…、全然…、まったく…。 レースクイーンとか、あまり興味がなかったりするし、レースクイーンより、銘クイーンのほうが、芋だよね。 そんな気がしてなりません。 垢抜けない、芋っぽい感じのギャルのほうがタイプだったりするし。 妖怪の世界には “垢舐め” という奴がいるそうっすが、そんなことをしたら、せっかくの垢抜けないギャルが、垢抜けてまうやん。 余計なこと、すな! そう思わずにはいられなかったりするんっすが、ま、垢抜けないギャルをペロペロしてみたい。 そんな欲求を抑えることが出来ないという気持ちは、分からんでもないんっすけど。 が、よくよく調べてみたら、 “垢舐め” って、 こういう奴 だったんっすな。 風呂場や水場などに溜まった垢を嘗めるだけの実に無害な妖怪。 イケるやん! 便利やん! バスマジックリン、買わんでエエやん! 一家に一匹常備したい妖怪でありますが、で、えーと、何の話でしたか。 メイクイーン。 芋の女王っすよね。 芋といえば、これと男爵くらいしか知らなかったりするんっすが、その他、 こういった種類 があるようっす。 おお、インカのめざめ。 横浜の “Motion Blue” で、寺井尚子のライブを見ながら食いましたな、この芋。 個人的にはインカよりも、インコのほうが好きなので、別段、目覚めるようなことはなかったんっすが、とまあそれはそうと、 “ハイレゾ” 。 目覚めてしまったんっすよね、最近。 前にも少し書いたかと思うんっすが、買っちゃったんっすよね、“Walkman” 。 僕らが夢中になったSONYウォークマンヒストリー 。 僕がまだヤングな若者だった頃の憧れでありましたなぁ。 初代の発売は1979年っすかぁ。 さば君、当時11歳くらい。 小学生がお手軽に手を出せるようなシロモノではなく、中学生か高校生になって、初めてパチモンの 遊歩人 を買って、それで妥協した覚えがあるんっすが、その後はMDだとか、CDだとかに移行したんでしたっけ? えーと、 〜ウォークマン道へようこそ〜 。 さっきのとダブるんっすが、 黎明期 。 1979年と1980年のヒット曲が、懐かし過ぎぃ! で、真ん中よりちょっと下のほうに出てくる “エフエムウォークマン” っていうの、何かめっちゃ持ってたような気がするぅぅぅ! 今から思えば、ただのエフエムラジオっすよね、これ。 が、 “遊歩人” ではない、本物の “Walkman” を手に入れたゾぉぉぉぉ! (ラジオだけど。) …というので、気分がめっちゃ高揚したのではなかったかな…と。 当時はまだ、学校は土曜日が休みではなくて、半ドンだったんっすが、集団下校して家に帰って、親が見ていた 『独占!女の60分』 を横目に、袋の“日清焼きそば” とか “サッポロ一番塩らーめん” とかを作って食べて、その後、自分の部屋に籠もって、FMラジオで 「コーセー・歌謡ベストテン」 と、 「ダイヤトーン・ポップスベストテン」 を聞くというのが、トレンドでありましたなぁ。 えーと、 これ 。 おお、めっちゃ懐かしいっ♪ で、ついでに これ 。 うぉぉぉぉぉぉ!!

 一人で勝手に盛り上がってしまいましたが、で、続いては “CD WALKMAN編” 。 ん? 先ほどのサイト、このコンテンツは中身が何にもありませんな。 “カセットWALKMAN編”だけ書いて、すぐに飽きちゃったんすかね? 頑張って書いたところで、どうせ誰も読んでくれないしぃ。 …というので、急速にヤル気が無くなって、そのまま放置。 「個人のほ→むぺ→じ」 には、ありがちな展開っすよね。 仕方がないので、他を探さなければなりませんが、えーと、 これ 。 見た目はこんな感じだったような気もするし、あるいは、もうちょっとダサかったかも知れませんが、大学受験の時に、さば兄が持っていたのを借りて、東京に向かう新幹線の中で、渡辺貞夫をCDを聞いていた。 そんな記憶があったりします。 いや、当時の僕は、ジャズと言えばナベサダ、もしくはヒノテルだよね♪ それくらいの知識しか無かったもんで…。 ヒノテルくんも最近、中学生をどついたか何かで話題になっておりましたが、それはそうと、このCDウォークマン。 …というか、当時は “ディスクマン” という名前だったようっすが、電池の浪費が半端ではなく、単3の乾電池を8本くらい入れる外付けの電源を使っても、名古屋から東京まで、持ちこたえなかったような? というか、CD1枚分、聞けなかったような? で、続いてはMDウォークマン。 何か これ を、持ってたような気が? 発売は1995年と書かれておりますが、さば君、27歳くらい? そんな頃にMDなんか使ってましたかね? ラジカセならぬ、据置型のラジMDのようなものもあった気がするんっすが、CDも付いていて、録音出来るんでしたっけ? 自分で曲名を入力出来るというのが画期的だったんっすが、漢字はもちろん、カタカタも無くて、アルファベットと数字オンリーだったんっすけど。 クルクルクルとダイヤルを回して、ポチっ! クルクルクルクルクルクル、ポチっ! クルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクル…、あ、いき過ぎたぁ。 クルクルと戻して、ポチっ♪ えーい、面倒くさいっ! 途中で投げ出したくなること、必至でありましたが、アルファベットと数字と言えば、カセットテープの時代には、レタリングを駆使して、レーベルを自作したりしてましたよね。 こんなの 。 よく使う文字は多めに用意されているんっすが、それでも絶対に足りなくなって、“Q”を加工して “O” を作ったりするんっすよね。 “Q” を使う曲名って、 「オバQ音頭」 くらいしか、ねーって! 仮名のレタリングもあったような気がするんっすが、それこそ、即座に文字切れになっちゃうので、日本の歌謡曲でもローマ字表記がデフォ。 先ほどの例だと 「OBA Q ONDO」 とか。 1曲で “O” を3個も浪費するやんっ! …という、最悪の曲名であることが判明しちゃったんすが、とまあそんなこんなで、僕の思い出語りは、以上っす。

 …と、ここまで、何とか頑張って、余計な話で引き延ばしを図った次第でありますが、いよいよ本題の “ハイレゾ” に入らなければならなくなりました。 さっさと “ハイレゾ” に入れ…ゾ。 そんな声が聞こえてきそうなんっすが、今回、僕が何となく買ってみた “Walkman” というのが、 こちら 。 いい音いつまでも、スタミナ約77時間。 乾電池8本で40分くらいしか持たなかった時代からすると、半端ないスタミナでありますな。 「すたみな太郎」 120分コースに38回行っても、まだ1時間は使えるというスタミナ具合。 音楽なんか聞いてないで、肉を焼いて食えよ! 寿司も食えよ! そう、言いたくなっちゃうんっすが、ちなみに僕はMDウォークマンを卒業して以降、すっかりソニーの音楽プレイヤーとはご無沙汰になっちゃいました。 何となく、専用のソフトが無いとデータを転送出来なさげな印象があったりして、クソ面倒であるな…と。 そんなところが疎遠になっちゃった要因なんっすが、そこでもっぱら、クソ安い中華製(?)のプレイヤーを愛用していたんっすが、例えば、えーと、 こんなの 。 電池の持ちはいいし、“microSD”で容量は増やせるし、エエやん! 音も普通に、エエやん! 見た目や質感が安っぽいところがちょっとアレなんっすが、ま、実際に安いので、エエやん! …と、何の不満もなく、よろこんで愛用していた次第でありますが、ある日のこと、何となく “Walkman” 欲しいな♪ …と。 さっきの奴の姉妹品で、Bluetooth搭載のヤツも買ったんっすが、その辺りの使い勝手は、どうも今ひとつであるな…と。 ま、安物だから仕方がないんっすが、なら、高物を買えばエエんちゃう? そんな気がしないでもないので、とまあそんなこんなで、買ってみました。 で、何気なく適当なのを聞いてみたら…。 うおぉぉぉぉぉぉ! 何コレ? めっちゃ音、エエやん! 今まで、あんな音で喜んでいた自分は、いったい何やったんや? …みたいなレベルで、マジな話、世界が変わりました。 腐っても、ソニー。 糞でもソニー。 糞ニー、最高や♪ が、よくよく Walkman のシリーズを見てみると、上には上があるんっすなぁ。 というか、僕が買った Sシリーズ というのは最下層過ぎて、話にならないレベルであるように思えるんっすが、容量も、操作性も、音質も、更に求めるなら Aシリーズ ! そう言われちゃうと、更に上を目指したくなっちゃいますなぁ。 とまあそんなことで、えーい、ポチったれぇぇぇぇ! “A40シリーズ” は、まだ発売されていないし、高くて勿体ないので、ひとつ前の A30シリーズ で。 容量は、“microSD”で増やせるので、本体は16GBで十分っす。 で、これ、 「ゾクゾクする音楽体験、ハイレゾ音源対応」 なんっすな。 ハイレゾって、何がハイなんっすかね? レゾ? 冷蔵がハイになると、更にもっとガンガンに冷えて、冷凍にまで進化しそうな気がするんっすが、レゾがハイになると、どうなっちゃうんっすかね? 最近、名前はよく耳にするものの、その実態に関しては、まったくよく分かっていなかったりするので、ちょっと調べてみることにしました。 えーと、 【今さら聞けない用語シリーズ】 ハイレゾとは? DSDって何?

 “DSD” って、余計に耳慣れない言葉が追加されて、事態は無駄に面倒になりつつある気配が濃厚だったりするんっすが、とりあえず “ レゾ = Resolution (解像度) ” であるな…と。 おお、なるほど。 解像がハイなんっすな。 桑名には 海蔵寺 という寺があって、何となくパチモン臭い平田靭負像がある以外、特に見所もない地味なスポットで、海蔵寺で気分がハイにならない事は請け合いなんっすが、解像度がハイとなると、何となくイケる気がしますよね。 靭負像より、解像だぞぉ。 で、ハイレゾというのは、どれくらいレゾがハイなのかというと、JEITA (一般社団法人 電子情報技術産業協会) というところが定めた基準によると、「CDスペックを超えるデジタルオーディオであることが望ましい」 …と。 おお、何て明確な! 「望ましい」 だから、CDスペックを超えなくても、望ましくはないだけで、大丈夫なんっすな? JEITAくんは、JASRACくんと違って、心が広い♪ そもそも、ジャスラックくんって、 “く” が2つ続いて、言いにくいねん! 略して “ジャスラッくん” にするぞ! そう、恫喝したくなっちゃうんっすが、で、その基準になる “CDスペック” というのが、 “44.1kHz、16bit” なんだそうです。 この数字も、実はあまりよく分かってなかったんっすよね。 CDをリッピングする際、何だかそんな設定があったような気がするんっすが、いつも適当に “128kbps” とかにしておりました。 この “kbps” というのは “kHz” とは別のモノなんっすかね? うーん、読んでみても、よく分からん…。 というか、真面目に読む気がおこらん…。 とりあえずまあ、ハイレゾは、音がいいんだゾ。 そういった理解で、ざっくりと話を進めてみようと思うんっすが、で、そのハイレゾの音源とやらは、どこで手に入るのかというと、CD…では、無理っすよね。 CDでは、CDスペックを超えなくて、望ましくはない。 そんなハイレゾしか手に入らないに違いありません。 ソニーなら mora 。 ここに行けば、何とかなるような気がします。 モーラ? 昔、そんな名前のオモチャがありましたよね。 えーと、 これ 。 あ、 “モーラー” と、最後を延ばすんですな。 当時、子供だった僕は、こいつが欲しくてたまらなかったんっすが、親に買って貰えなくて、悔しくて、グレて、不良に走る寸前だったりしたんっすが、後に、インチキまがい商品である事が発覚して、ざまあ見ろ! …と。 ここでも “ガッカリ玩具” とか言われておりますな。 チョコボールの “おもちゃの缶詰” も、憤死寸前のガッカリ具合だったりしたんっすが、子供相手の商売だからって、子供だましのものが横溢し過ぎたりしてましたよね、当時。 で、一方、ソニーの“mora”はというと、モーラだけに、ありとあらゆるCDを網羅している…とは言えなくて、特にハイレゾ音源となると、ま、概ね、売れ筋の有名処だけやな…と。 で、とりあえず これこれ を買ってみました。 『ワルツ・フォー・デビー』 の、あのライブ特有の臨場感。 アレを高音質で楽しめたら、最高じゃね? 誰もがそう思いますよね。 特に冒頭の 「マイ・フーリッシュ・ハート」 。 これ1曲で、すべてを測れるような気がします。 後は、えーと、ジョーヘンの 『ブルー・ボッサ』 。 全曲はいらないな。 タイトル曲と 「リコーダ・ミー」 だけでいいな。 そんなふうに思っていたんっすが、バラで買えるのは2曲だけなんっすな。 タイトル曲が欲しかったら、アルバム単位で買ってね! 人の足下を見まくった、何ともうまい商売でありますなぁ。 癪な話でありますが、ま、クソどうでもいい 「ジンリキシャ」 だけをバラ売りにしなかったのは、多少は良心が咎めたのかもしれません。 それはそうと、アルバム単位で2,990円って、クソ高ぇぇぇぇ…。 ちょうど今、 『ジャズ100周年キャンペーン』 というので安くなっているみたいなので、今のうちに買い占めておいたほうがよさそうっすな。

 で、初めて手にしたハイレゾ音源でありますが、まず、その容量の大きさにビビりました。 1曲で200〜500MBくらい。 動画と同じくらいあるやん! 内臓の16GBだと、40〜50曲程度っすかね? 32GBの“microSD”に、クソ音質のmp3なら 5,130曲くらい入ったのにぃ…。 ま、それだけ情報量が桁違いに多いということで、これはもう、めっちゃ期待が持てるところでありますが、で、ワクワクしながら聞いてみたところ、ん? ほとんど違いが分からん…。 うーん、こんなものなんっすかね? 屋台で売ってる飛騨牛の串焼きとかでも、初めて食べた時は、え、何これ? めっちゃ美味いやん♪ そう、感激したものでありますが、期待して、もう1回食べてみたら、ん? 何か、思ってた程でもないような…? アレに似たような感じというのか、初めての新鮮な感動が薄れてしまったというか、いい音に慣れてしまったというか…。 イヤホンか? 附属のイヤホンでは力不足なんか? そんな気がしないでもないので、 こいつ を先ほど、ポチってしまったところなんっすが、果たして、満足する結果が得られるんっすかね? Aシリーズか? ハイレゾ対応の中では最低レベルのAシリーズでは、所詮はこんなレベルなのか? そのうち WMシリーズ とかにまで手を出しちゃいそうで、沼の深みにズブズブと嵌まりつつある自分がちょっぴり怖かったりするんっすが、ナチュラルでアコースティックな領域まで再現する無酸素銅切削筐体モデルとか、これはもう、宗教の世界でありますなぁ…。 酸素があると、音が錆びるじゃん! …みたいな。 とまあそんなことで、 “ハイレゾ地獄” に落ちないように、片桐はいりのハイレグ画像 (無修正) でも、見ようっと♪

 ということで、今日は A.J.Q. っす。 何じゃ、それ? …と思った人は少なくないに違いありませんが、正式名称はオーストリアン・ジャズ・カルテット。 オーストラリア人ジャズメンを中心としてカナダで結成され、アメリカに進出したバンド。 そういったワールド・ワイドな人々の集合体のようでありますが、ベツレヘム・レーベルから8枚ほどアルバムを出しているようで、日本でも、そこそこ売れるんじゃね? そんなふうに判断されたのか、結構な数がCD化されていたりします。 “mora” には網羅されてないみたいっすけどね。 ま、権利の問題があったりするので、こればかりは如何ともしがたくて、これはイカンとか、遺憾の意だとか、そういうアレではなかったりするんでしょうけど。 オーストラリアとなると、捕鯨とかにも煩そうだし。 ちなみにこのA.J.Q.はカルテットなので4人組なんっすが、その内訳はフルートやアルトやクラリネットなんかが担当のディック・ヒーリー、テナーやバスーンなんかが担当のエロール・バドル、ピアノ担当のブライス・ロード、ヴァイブやドラムスなんかが担当のジャック・ブロケンシャ。 そういった構成である模様っす。 自前の編曲でプレイすること。 ひとりが可能な限り多くの楽器を掛け持つこと。 そんなポリシーを持ち合わせていたようで、その結果、これはちょっとなぁ…。 そんな気がするサウンドに仕上がっていたりするんっすが、とまあそんなことで、 『ジ・オーストラリアン・ジャズ・カルテット/クインテット』 。 1955年2月に録音された8曲 (10インチ盤) に、1956年1月の吹き込み4曲を追加して、12インチ化したものであるようっすが、タイトルからも分かるように、5人組 (クインテット) のものも混入しております。 ベース担当のジミー・ギャノンが追加となるようっすが、曲によってはゲスト参加も約2名ほど。 パーソネルを書くのが面倒なので、余計なことはやめて頂きたいところでありますが、ベースとか、ドラムスとか、人が変わったところで、誰も気付かなかったりするワケだし。 とまあそんなことで、では、演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 演目のほうは、ほぼ歌物スタンダードと言っていいかと思いますが、まずは 「ア・フォギー・デイ」 。 この曲名で一句。 「このクジラ、どうやって獲ったん?」 「あ、捕鯨で。」 今ひとつ答えになっていないし、何より、オーストラリア人が黙っていない気がするんっすが、で、演奏のほうはというと、ピアノ・トリオっすかね? 地味に裏のほうでバスーンの音が聞こえるような気がしないでもないんっすが、で、ブライス・ロードという人のピアノの腕前は如何ほどのものかというと、うーん、淡泊? 淡々と弾いてる感じで、あまり特徴らしきものが伝わってこなかったりするんっすが、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 うーん、あっさり。 で、次。  「ブロードウェイ」 。 これは56年の吹き込みのようでありますが、テナーが入ってるぽいっすな。 もうひとつ、管楽器が入ってるみたいっすが、これは、えーと、アルトっすかね? 変則的な2管クインテットのようでありますが、そのスタイルはとういうと、西海岸の白人ジャズ風。 オーストラリア人って、アボリジニとかを除けば白人なので、必然的にそうなっちゃうのかも知れませんが、個人的にはあまりソソられるタイプの演奏ではなかったりして、うーん…。 で、次。  「リトル・ガール・ブルー」 。 幼女好きの僕としては、何ともソソられるタイトルだったりして、で、実際、曲のほうも大好きだったりするんっすが、ロジャース = ハートのコンビによるものっすよね。 で、この豪州四人組バージョンはというと、これはえーと、フルート入りっすな。 いいっすよね、フルート。 少なくとも、フルチンよりは品があったりするんっすが、というか、世の中にフルチンより品がないものって、そうそう無いような気もするんっすが、で、演奏のほうはというと、アレっす。 ヴァイブとバスーンも入っていたりして、とっても室内楽的な仕上がり。 ま、これはこれで、いいんじゃないっすかぁ? 個人的にはちょっとアレだったりするんっすけど。

 ということで、次。  「セプテンバー・ソング」 。 僕の持っているCDでは 「九月の唄」 という日本語表記になっているんっすが、 “歌” ではなくて “唄” という字を使うと、京唄子の顔が浮かんで来ちゃいますよね。 ま、 “歌” だと、桂歌丸の顔が浮かんで来るので、どちらも似たようなものなんっすが、で、演奏のほうはというと、またしてもヴァイブ入りでありますな。 が、管楽器は除外されているので、なんとなくM.J.Q.っぽいA.J.Q.であるな。 そんな気配が濃厚だったりするんっすが、ブロケンシャくんの弾くヴァイブはミルト・ジャクソンのようにソウルではなく、プロの賢者として、ちょうっと、どうか? そんな気がしないでもなりません。 が、決してアホっぽいというワケではなく、むしろ聡明なスタイルだったりするんですが、個人的には聡明よりも、素麺のほうが好きだったりするので、うーん…。 素麺って、あまり好きではないんっすが、それにも負けるというくらいなので、そこはまあ、察して貰うとして。 ということで、次。  「ルース・ウォーク」 。 これは歌物ではなくて、クリフォード・ブラウンが演ってたヤツでありますな。 えーと、 これ 。 そっちのアルバムでは 「ザ・ブルース・ウォーク」 というタイトルで、作曲者としてブラウニーの名前がクレジットされていたんっすが、実はこれ、ソニー・スティットが書いた 「ルース・ウォーク」 だよね。 そのように油井正一センセイに暴露されておりますが、こっちのほうではちゃんと、元祖説のほうが採用されております。 で、演奏のほうはというと、ブラウン=ローチ・クインテットの圧倒的なまでの熱演みたいなのを期待すると、肩透かしを食らっちゃうこと、必至。 豪州人たちの “温演” を、生温かい目で見守ってあげるというのが、正しい対処法と言えるのではなかろうかと。 ちなみに使用されている楽器はフルートとバスーンっすかね? いずれも、ソロそのものは意外ときっちりしているので、あまり過度な期待さえ持たなければ、まあまあ、そこそこ。 そういうアレだったりします。

 ということで、次。  「ザ・ガール・ウィズ・ザ・フラケン・ヘア」 。 “flaxen” というのが謎ワードなんっすが、調べてみたら、亜麻の、亜麻製の、(髪が)亜麻色の、淡黄褐色の。 ということで、日本語のタイトルは 「亜麻色の髪の乙女」 。 亜麻色って、何色やねん? …というのが長年の疑問だったんっすが、淡黄褐な色だったんっすな。 こんな色 。 へぇ〜。 思っていたよりも、アマいな。 そんな感じがしちゃったんっすが、で、演奏のほうはというと、ヴァイブ入りで、…というか、ほとんどヴァイブの音しか聞こえない、ほんのちょっとした小さなプチ小品。 そういったアレでありました。 で、次。  「ユー・アー・トゥ・ビューティフル」 。 「美しき君」 という、あまり聞き慣れない邦題が付けられております。 フルート、バスーン、ヴァイブな室内楽的なバラード風のアレでありまして、しみじみ、地味であるな…と。 で、次。  「ミュージック・フォー・ウォーキン」 。 ベース担当のギャノン君のオリジナルであるようっす。 アルトとテナーの2管っすかね? ミディアムテンポで、中庸的なプレイが繰り広げられるという、そういうアレでありまして、ま、確かにウォーキン感はあるな。 …と、ちょっとだけ感心してしまったんっすが、とまあそんなことで、次。  「ララバイ・オブ・ザ・リーブス」 。 日本名 「木の葉の子守歌」 。 何となく、“木の葉のこ” の顔が浮かんで来そうで、あまり浮かんで来なかったりするんっすが、どういう顔なのか、あまりよく知らなかったりしますからね、木の葉のこ。 木の実ナナの顔なら、強烈に思い出すことが出来るんっすけど。 で、演奏のほうはというと、フルート、バスーン、以下省略。 個人的に好きな曲なので、それなりに楽しめたんっすが、バスーンは余計やな…と。 そんな気がしてなりません。 ブライス・ロードくんの弾くピアノは、ちょっぴりマル・ウォルドロンなほの暗さがあったりして、悪くはないな…と。 フルートの人も頑張っていると思います。 が、返す返すも、バスーンが…。

 で、次。  「ライク・サムワン・イン・ラブ」 。 ミディアム・ファストで、軽快な演奏が繰り広げられております。 フルート、ヴァイブ、その他。 そういったアレでありますな。 で、次。  「ザ・シングス・ウィ・デッド・ラスト・サマー」 。 世間ではもっぱら 「去年の夏」 というシンプルな意訳で知られているんっすが、ここでは 「過ぎし日の夏の思い出」 なる、無駄に拡張の高い日本語名が付けられ江おります。 個人的に好きな曲なので、ちょっと期待していたんっすが、ヴァイブ中心のM.J.Qな作風で、悪くはないな…と。 今年の夏も、あっという間に過ぎ去ってしまったんっすが、朝方とか、短パンだとちょっと寒いくらい。 よくよく考えたら今日からもう、10月っすもんね。 今年も残すところ、あと3ヶ月っすかぁ…。 と、ちょっぴりセンチになってしまったところで、ラストっす。 最後くらいはちょっぴり明るく。  「ファッシネイティング・リズム」 。 日本名 「魅惑のリズム」 。 魅惑の変身、フォン・テ〜ヌ♪ あれは何と言う番組でしたっけ? 横山ノックが出ていたやつ。 えーと、『ノックは無用!』 っすか。 毎週土曜 12:00 - 13:00に放送って、もしかして、『独占!女の60分』 と被ってる? んーと、 これ 。 おお、 『天ちんの土曜サロン』 、ありましたなぁ! うちの親は女の60分、もしくは、ノックは無用の後に、天ちん。 そういった流れだったと思います。 僕の場合、天ちんはパスして、部屋に籠もって、ラジオで 「歌謡 → ポップス」 のベストテンのはしご。 夕方以降はテレビに戻って、天才クイズ、お笑いマンガ道場、クイズダービー、8時だョ!全員集合という、黄金カルテットな流れ。 中学生くらいになると、ドリフとか、ガキが見るもんや! そんな意識に目覚めて、ひょうきん族に鞍替えしたりして、とまあそんなこんなで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 バリバリなハード・バップみたいなのを期待していると、何じゃこりゃ…。 と、激しい落胆に見舞われること、請け合い。 これは豪州白人たちによる、生温いジャズ風の室内楽である…というのを、正しく認識しておく必要があるのではなかろうかと。 日本人にはウケないスタイルであるように思えるんっすが、この人たちのCDを、どんどん出しちゃったりして、大丈夫なんっすかね? …と、他人事ながら、ちょっと心配になったりします。 でもまあ、所詮は他人事だから別にどうでもいいし、ジャケットのカンガルーが可愛いから、ま、いっかぁ。 …という、そんな1枚なのでありました。


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