MISS DEE (TIMELESS)

ROB AGERBEEK (1980/2/24)

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【パーソネル】

ROB AGERBEEK (p) HARRY EMMERY (b) ERIC INEKE (ds)
【収録曲】

(01-03) BIRK'S WORKS / CUP BEARERS / LITTLE "MISS DEE"
(04-06) OUT OF THIS WORLD / CARAVAN / LUSH LIFE
(07-08) HERE'S THAT RAINY DAY / GET OUT OF TOWN
【解説】 ( 2019年02月10日更新 / 連載 1,336回 )

 “VersaPro” が増殖しています。 あ、ちなみに僕は世間のパソコン事情には極めて疎く、その筋の人から見れば、 「ゴミ」 と罵倒されるようなモノに手を出したり、 「情弱の極み」 と蔑まれるような行動を取っているに違いないんっすが、ま、無知ゆえの強みというか、よく分かってなくて、本人がそれで納得しているんやから、別にエエやん! …と。 で、何故、そんなものが増えたのと言うと、あれは1年くらい前のことでしたか。 家で使っていたパソコンが壊れて、立ち上がらなくなってしまった…と。 『塩サバ通信』 の更新が出来んようになってまうやんけ! ま、それは別にいいんっすが、むしろ、サボる口実が出来て好都合だったりするんっすが、いかがわしいサイトとか、家で見られんようになってまうやんけ! これはもう、死活問題っすよね。 何でもいいので、一刻も早く新しいパソコンを手にいれなければ! んなことで、安い中古のノートパソコンをネットで適当に見繕って、あまり深く考えずに、ポチってみました。 その結果、手に入ったのが、これ。

VersaPro3号


 VersaPro っすか。 プロとは書いてあるものの、決して高性能な部品 (例:GPU) を搭載しているハイエンドという意味ではない。 え、そうなん? バーサプロなのにプロじゃないと言うことは、婆さん向けだったりするとか? ま、インターネッツの閲覧と、余興として 「ほ→むぺ→じ」 の更新が出来ればいいので、さほど高スペックなものは求めていないんっすが、個人的にはスペックよりも、スパッツのほうが好きだったりするし。 ムチムチ感が、たまらんっ♪ 無知ゆえに、ムチムチを求める。 そんな僕を誰も責めることは出来ないと思うんっすが、ノートパソコンを買うにあたって、どうしても外せないポイントがひとつだけありました。 それは何かというと、 RS-232C 。 これが使えること。 古い非常通報装置の設定とかをするのに、これがないとアカンかったりするんっすよね。 実は以前も “VersaPro” を使っていて、お仕事でとっても重宝していたんっすが、ある日、壊れて、立ち上がらなくなってしまいました。 いつか、新しいの…というか、新しい中古を買わなければならんな。 そんなふうに思っていたんっすが、となるとやっぱ、RS-232Cは必須やな…と。 USBをRS-232Cに変換するケーブルなんかもあったりするんっすが、ポート設定がどうのこうのとか、ややこしい話になってしまって、うーん…。 で、それはそうと、読み : 「アーエス・にーさんにスィー」 って、これ、マジっすか? 「あーるえす・にーさんにーしー」 ちゃうんけ? 僕はそんな読み方は、認めんっ! 百歩譲って、最初の 「あーえす」 は、ま、いいとして、最後、「スィー」 と、ネイティブっぽく発音しなければならないとか、ハードルが高過ぎぃ…。 そんなことやから、規格として衰退したんや。 そう思わずにはいれれませんが、で、 「アーエス・にーさんに・しー」 が付いたノーパソで、今でも手に入るものとなると、結局のところ “VersaPro” くらいしかなかったりして、そんなこんなで、買っちゃった♪

 それはそうと、前にも何か、ちょっと小さめのヤツを買ったことがあったような? 特に何がどうというワケでもないんっすが、安いノーパソを適当にポチった記憶があるんっすよね。 ぜんぜん使ってなくて、社有車の後部座席のところに放置していたんっすが、改めて引っ張り出してみたところ、

VersaPro2号


“VersaPro” やんけ! 特に意識はしていなかったんっすが、同じシリーズだったんっすな。 ちょっと小型のタイプで、軽くて持ち運びが楽で、改めて引っ張り出してみて以降、クルマの中とかで、ちょこちょこっと書類を作ったりするのに重宝しているんっすが、これが “バープロ2号” ということになりますか。 サブ機としては、それなりに優秀なんっすがやはり画面が小さいと見辛いし、何より、これにはRS-232Cが付いていないし、メインとして使うのは、ちょっと力不足。 “バープロ3号” の購入に至った僕の決断には、まったく何の問題もないな。 そのように評価していいかと思うんっすが、あ、ちなみに、この写真を撮ったのは、某・工事現場の仮設事務所の中だったりします。 今週もまた土曜日出勤かよ…。 現場監督として、2〜3時間に1回くらいは働いてくれている人たちの様子を見なければならないし、今のうちに片付けておかないと、後で大変なことになっちゃうような気がする仕事の書類とかも、山ほど残されていたりするんっすが、僕には 『塩サバ通信』 を更新しなければならないという、重大な責務があったりします。 いかがわしいサイトの閲覧とか、そういうのはどうでもよくて、僕は 『塩サバ』 を優先順位の最上位と位置づけている次第でありまして、とまあそんなことで、この場をお借りして、ちょっぴり “内職” をさせて頂いている次第でありますが、ここで仕事の書類作りとかをするには、もう1台パソコンがあったほうがいいなぁ…と。 こんな画面の小さなパソコンでは、ダサい駄サイトの駄原稿くらいしか書く気がしないなぁ…と。 家のパソコンをいちいち持ってくるというのも面倒だし、あのパソコン、ごくごく希に、いかがわしいサイトの閲覧とかに利用したことが皆無であるとは言いきれないような気がしないでもありません。 履歴を消去したつもりでも、何らかの痕跡が残っていたり? ちょっと、パソコン貸して貰えますか? そういう事態になった時に、それを見られちゃったりして、

 しかし、私は頻繁に訪れる親密なコンテンツのサイトにショックを受けました。
 私はあなたの幻想にショックを受けている! 私はこれのようなものを見たことがない!


そんなメール ( 前回参照 ) を送りつけられたりしたら、最悪やぁ…。 公私の区別は、はっきり付けておかないとアカンっすな。 で、今年のお正月休み。 家でボーッとしながら、特に目的もなく、健全なお買い物サイトなんかを眺めていたんっすが、あまりにも暇なので、とりあえず “福袋” でも買ってみようかな? …と。 去年買ったヤツは、大失敗だったんっすけどね。 えーと、 ここ 参照。 あ、去年かと思ったら、2年前でしたか。 月日が経つのは早いっすなぁ…。 で、このジャストシステムの “新春お楽しみアウトレット袋” 。 ほぼ中身は見えていたんっすが、結果、カスでした。 今、改めて思い返してみても、マジでゴミっすな。 5年くらいに買った “携帯電話グッズいろいろ詰め合わせ福袋” みたいなヤツも、限りなく不良在庫の詰め合わせだったし、ハズレを引かないように中身をじっくりと吟味すれば、それだけで、かなりの暇潰しにはなるかな? …と。 そんな中、ふと目にとまったのが、 こちらの商品 。 いつ消えても不思議ではないページなので、魚拓を取っておきましたが、中古ノートパソコンっすかぁ。 Win10搭載、Office搭載で¥14,800なら、安くないっすか? この手の安物だと大抵、Officeと言っても、Kingsoftのパチモンだったりするんっすが、これ、ちゃんと “Microsoft Office 2016” 搭載って書いてありますよね? その他、新品スピーカーと新品無線マウスも、おまけに付いてくるみたいだし。 体のいい在庫処分だとは思うんっすが、マウスはどうせ買わなければならないし、この値段なら、ハズレでもそんなに悔しくはないな…と。 大手メーカーの大画面液晶パソコン (15.6型) 、新品メモリ:4GB以上 新品SSD:120GB以上らしいんっすが、ハズレと出るか、大ハズレと出るか、ゴミと出るか、ある意味、ちょっと楽しみでありますなぁ。 とまあそんなことで、届きました。

VersaPro4号


 “VersaPro” やんけ! 僕が前に買ったヤツとはちょっと違うタイプなんっすが、まるで新鮮味がないやんけ! が、僕にとってはこれがけっこう、大当たり。 テンキー付きやんけ! 僕が前に買ったヤツと、その前に買ったちょっと小さめのヤツは、どちらもテンキーがなくて、仕事で使うにはちょっと不便だったんっすが、テンキーさえあれば、転勤してもうまくやっていけるね♪ で、ACアダプターのプラグの形状が、今のヤツと同じなのも嬉しいっす。 電源のないところでパソコンを使わなければならない事が多いんっすが、それに備えて、 こんなの を使用中。 何種類か変換チップが付いてくるんっすが、ぴったり合うのはなかなか無かったするんっすよね。 大きいほうの“VersaPro” は、たまたま標準のケーブルが使えてよかったんっすが、小さいほうは特殊な形状だったので、加工してこんな

外付けバッテリー&特製ケーブル@ドッチーモ1号

 二股のケーブルを作ってみました。 どっちのパソコンでも仕える画期的な電源ケーブル 「ドッチーモ1号」、爆誕! 新しいパソコンを買うのはいいんっすが、このケーブルをどうするかが問題っすな。 今は 「双頭のヘビ」 の状態で済んでいるんっすが、そのうちに、ヤマタノオロチみたいなっちゃいそうな? …とか思っていたら、新しく届いた中古が “VersaPro” で、めっちゃラッキー♪ …と、それはそれでよかったんっすが、新しい中古が届いて、古いほうの中古が、ちょっとアレに思えるようになっちゃいました。 テンキーがないこと以外、特に不満はないんっすが、 “Win7” なんっすよね。 2020年1月14日にサポートが打ち切られちゃうみたいだし。 それが原因で、ハッカーにパスワードを侵害されたりしたら困るし。 安全でないサイトにはパスワードを入力しないでください。 そのアドバイスさえ守っていれば、大丈夫なような気もするんっすが、安全なサイトとか、つまらんっ! いかがわしいサイトも、見たいっ! となると、 “Win10” に変えたほうがいいんっすかね? と言っても、やり方がよく分からんし。 …とか思っていたら、ある日、ジャストシステムから、こんな商品の広告メールが。

 Windows10 Home 64bit DSP版正規品 + KLEVV 120GB SSD 特別優待 19,800円

 DSP版正規品って、何なん? で、120GBのSSDがオマケで付いてくるん? 相場に比べて高いのか安いのか、相撲取りの高安にでも聞かないと、よく分からんのっすが、パスワードを侵害したハッカーが言ってきた、私は$555が良い価格だと思います! それに比べれば、ずいぶんお値打ちなような? 何か、よく分からんのっすが、えーい、ポチったれ〜! で、買ってしまってから、改めて疑問に思ったんっすが、DSP版って、何なん? で、調べてみました。 えーと、 ここ 参照。 Windows 10 DSP版はパソコン内部へ組み込み可能なハードウェアとのセットでお買い求めいただけます。 ああ、なるほど。 それで、120GBのSSDとセットで販売されていたんっすな。 抱き合わせ商法感が半端ないんっすが、でもまあ、それで安く買えるのであれば。 …と思ったら、DSP版のライセンス条件として、セットで購入したハードウェアを組み込んだPCに対してのみインストールすることが出来ます。 え、そうなん? Win10は、今ある古いほうの中古に入れて、120GBのSSDは、何か別の用途に使おうかと思っていたんっすが、アカンやんけ! しかも、よくよく調べたら、そういう制限のない通常版が¥17,062くらいで売ってるやんけ! あ、でも、僕にはオマケの 120GBのSSDがあるし。 …と思って、その値段を調べてみたら、¥2,499くらいやんけ! 合計すると、\19,561っすか? 制約がある上に、239円損したやんけ! いやあ、早まりましたなぁ…。 古い中古のパソコンのHDDを、新しいSSDに変えれば使えるようになるんでしょうが、今のヤツは300GBあるし、アプリの入れ直しとかも必要だろうし、うーん…。

 ということで、“Windows10” は最初から無かったものとして、僕の心の中に封印することにしたんっすが、ある日、ふと、あ、そういえば…。 初代 “VersaPro” があるやん! ハードディスクがいかれちゃったみたいで、ある日突然、立ち上がらなくなってしまって、そのまま放置していたんっすが、あれのHDDを、新しいSSDに変えて、 “Win 10” を入れてやれば…。 で、やってみました。

VersaPro1号改

 うぉぉぉぉぉ! 復活したぁぁぁぁ! やったぁ♪ テンキー付きで、 「ワジュンPC2019福袋」 で買ったヤツに酷似しているんっすが、微妙なところが違っていて、(大×3種) + 小 = 無敵の “VersaPro” カルテット、爆誕! 結果的に 19,800円で、新しい中古のノートパソコンが手に入ったという事になるんっすが、いやあ、いい買い物でありましたな、こりゃ。 が、冷静になって、改めてよく考えてみると、もしかして、 「ワジュンPC2019福袋」 をもう1個買っておけば、同じようなスペックのノーパソが 14,800円で手に入ったんじゃね? しかも、そっちは “Microsoft Office” 搭載で、スピーカーとマウスもオマケに付いて来たんじゃね? そんな気がしないでもありません。 あ、でも、冷静になって考えてみると、まったく同じ “VersaPro” とか、超絶、いらんっすよね。 微妙に違うところに価値があるんや!  “Microsoft Office” とか、そんなゴミみたいなソフトもいらんのや! “Kingsoft Office” を買って自分で入れてやれば、まったく何の問題も無しっ! よくよく考えたら “Microsoft” とか、微少なソフトっすよね。 それに比べて “Kingsoft” は、王様のソフト。 Micro (微少) ごとき下層階級の雑魚 (ざこ) など、蹴散らしてやるぅ!! とまあそんなことで、僕の完全なる勝利を確信したところで、今日のところは、おしまい。

 ということで、今日はロブ・アフルベークっす。 また、どこの誰だか、よく分からんキャラが出てきちゃいましたな。“ROB AGERBEEK” だから、ロブ・アガービークじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、生誕名ロバート・アリス・ジュールス・アフルベークは1937年9月28日、インドネシア・ジャカルタで生まれた。 そう、杉田宏樹クンが日本語ライナーに書いているので、アフルベーク説を採用するとして。 で、どこの誰なのかと思ったら、インドネシアの誰かだったんっすな。 インドと言えばカレーなんっすが、インドネシアは何があるんっすかね? ジャワ島がある所? となると、ジャワカレー? あと、双頭の巨大蛇ナークの棲息地だったような? えーと、 ここ 参照。 『恐怖!双頭の巨大怪蛇ゴーグ!南部タイ秘境に蛇島カウングの魔神は実在した!!』 あ、ちゃうやん。 インドネシアでもないし、ナークでもないやん。 もう1匹、 「ナーク」 というヤツもいたと思うんっすが、いつもこの2つがゴッチャになちゃうんっすよね。 川口浩探検隊シリーズに関しては、 ここ 参照なんっすが、 『巨大怪蛇ナーク!!タイ秘境底なし沼に恐怖の魔神は実在した!!』  あ、こっちもタイなんっすな。 もう、ロブ・アフルベークは、タイ人ってことにしとけよ! そう、言いたくなっちゃいますが、恐いっすよね、タイ人。 タイ人恐怖症の人も少なくないんっすが、で、ロブ君は54年に家族と供にオランダに移住。 その頃からピアノを弾き始め、アルバート・アモンズ、ミード・ルクス・ルイス、ピート・ジョンソンらブギウギスタイルのレコードを聴きながら、ほぼ独学で学習した…と。 僕と境遇が似ておりますな。 僕も子供の頃、テレビやラジオでよく、 ダウンタウンブギウギバンド の歌を聞いていたんっすよね。 1972年末にサディスティック・ミカ・バンドに対抗した長いバンド名 「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」 を思いついた宇崎竜童が、当時のバンド仲間 (アマチュア) にレコーディングの話を持ちかけたところ全員怖気づいて解散状態になる。 何じゃ。そりゃ…。 ちなみに宇崎竜童クンは、酒に強そうなイメージを持たれていることが多いが、実は全くの下戸であり、大の甘党である。特に饅頭やケーキなどには目がない。 ほぉ。意外っすな。 で、ちょっと萌えますな。 ギャップ萌えってヤツ? で、竜童クンは置いといて、ロブなんたら君。 先ほどの経歴からすると、クソ古臭いピアノ・スタイルの持ち主であるように思えるんっすが、バド・パウエル、ホレス・シルバー、オスカー・ピーターソンの影響を受けて、モダン・スタイルも身につけている。 そのように書かれているので、ま、大丈夫かと。 インドネシアのジャズ・ピアニストとか、双頭の巨大怪蛇と同じくらいレアな気がするんっすが、今日はそんなロブ君の 『ミス・ディー』 というアルバムを取り上げてみたいと思います。 オランダ Timeless の傍系レーベル Limetree が原盤で、80年2月24日録音。 ベースのハリー・エメリーとドラムスのエリック・イネケはアフルベーク・炉イオのレギュラー・メンバーで、オランダ屈指のバイ・プレイヤーでもある…と。 そういったアレである模様でありますが、とまあそんなことで、では、演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、 「バークス・ワークス」 はトランペッターのディジー・ガレスピーが51年に発表したバップ・ナンバー。 アート・ペッパー、レッド・ガーランド、ケニー・バレルがカバーしている。 そういったアレでありますな。 個人的にはガーランドの 『ソウル・ジャンクション』 のイメージが強いんっすが、バップというより、ファンキーなチューンといった感じでありますな。 それを、インドネシア生まれ、オランダ育ちのオッサンがどのように料理しているのか、興味をソソられるところでありますが、アフルベークはくだけた雰囲気を醸し出しながら、熱気も吹き込んだソロを披露。 ベース・ソロからドラムスとの小節交換に進み、エンド・テーマで締め括る。 定番的な構成でまずはトリオの自己紹介といった趣だな…と。 で、ロブ君のスタイルはというと、わりと手数が多く、適度にファンキー。 そういった感じっすかね? バド・パウエル、ホレス・シルバー、オスカー・ピーターソンの影響を受けて、モダン・スタイルも身につけているな…と。 で、ピアノ・ソロの後、ベース・ソロからドラムスとの小節交換に進み、エンド・テーマで締め括るぜ…と。 典型的なハード・バップの構成で、普通にいいんじゃね? そのように評価していいのではないかと思います。

 で、次。 「カップ・ベアラーズ」 。 トロンボーン奏者のトム・マッキントッシュが作曲、ブルー・ミッチェルをはじめ、うんぬん。 そう書かれている通り、ミッチェルのリーダー作のタイトルにもなってますよね。 コーヒーカップがずらっと並んでいるジャケットのヤツ。 えーと、 これ 。 、“cup bearers” というのはアレですね。 “カップ運搬人” の意味ですね。 あ、これ、意味を調べなければならんな。 そんなふうに思っていたんっすが、手間が省けました。 それはそうと、カップ運搬人って、そんな職業でちゃんと飯が食えるんっすかね? コーヒーくらいなら飲めそうな気がするんっすが、で、えーと、5曲目はアルバム・タイトル曲の 「カップ・ベアラーズ」 ですな。4曲目と同様、トム・マッキントッシュのオリジナルなんですが、 タイトル曲のわりには何だか今ひとつ印象の薄いナンバーではありますな。ま、悪くはないと思うんですが、普通。 そんなふうに書かれちゃってます。 が、今回、改めてロブ君のピアノ・トリオ・バージョンを聞いてみた結果、ま、普通にまあまあなんじゃね? そのように評価が好転したんっすが、ちょぴりタッド・ダメロン風の香気のようなものが感じられるような? で、ここでのピアノ・プレイはロニー・マシューズやシダー・ウォルトンを連想させるもので、うんぬん。 確かに、黒さの度合いが過剰じゃなくて適度であるところとか、シダーっぽい感じであるような気がしないでもありません。 シングル・トーン中心に、グイグイと疾走する感じのアドリブが繰り広げられていて、アフルベークの名手ぶりが浮き彫りになるな…と。

 で、次。 半分ほどアルバム・タイトル曲の 「リトル・ミス・ディー」 。 アフルベークのオリジナル・バラード。 “ミスター・ブギウギ” のイメージとは一味違う、チャーミングな側面を見せてくれるな…と。 で、ピアノのアドリブ・フレーズにベースが呼応する場面もあり、トリオの良好な関係がうかがえるな…と。 笠置シズ子を差し置いて、勝手に “ミスター・ブギウギ” を名乗らせるな! そう思わずにはいられませんが、でもまあ、 「ブギの女王」 に対抗するなら 「ブギの王様」 となるところ、 「ミスター」 と、ちょっぴり態度が控えめな気がするので、ま、いっかぁ…と。 で、これはアレっす。 しみじみとしたバラードっす。 チャーミングかと言われると、ちょっと違う気もするんっすが、 チャーミングチャーハン も、言うほどチャーミングではなかったりするので、ま、いっかぁ…と。 焼飯 (チャーハン付) って、マジかよ? チャーシュー焼飯 (チャーハン付) というのもありますな。 で、焼飯とチャーハンは、似て非なる食べ物なのかと思ったら、まったく一緒やんけ! しかも、食べログを見ると、チャーハンが微妙…。 そんな意見もいくつか見られたんっすが、ま、別に最初から 「美味しい」 と言ってるワケではないっすからね。 チャーミングだと言ってるだけで。 charming とは、 (とても) すてきな、とても感じのよい、とてもかわいらしい、魅力的な。 味が微妙なら、チャーミングちゃうんちゃうけ? そんな気がしないでもないんっすが、ロブ君のプレイは、とても感じがよくて、魅力的なので、チャーミングで合ってるな…と。 可愛いだけが、チャーミングではない。 そう知らされた、そんな1曲でありました。

 …と、ここまで、選曲も演奏も、完璧と言っていい出来だったりするんっすが、で、次。 「アウト・オブ・ジス・ワールド」 。 ハロルド・アーレンが作曲し、45年に発表された。 (中略) エメリーとイネケのヘビー級の音圧によって、テーマからマッコイ・タイナーのトリオを想記させるパワーが漲っている。 メロディアスなベース・ソロはニールス・ペデルセンやエディ・ゴメスに通じるものだな…と。 何か、読んでるだけで脂っぽくて胃がもたれそうなんっすが、 マッコイ・タイナー (チャーハン付) 。 あ、いいっす。 ヤメておきます…。 で、実際のところ、かなりコッテリだったりするんっすが、メロディアスなベース・ソロも堪能出来るし、ま、いっかぁ…と。 で、次。 「キャラバン」 。 ストップ・タイムを入れてピアノにスポットを当てるテーマに続き、アフルベークが全力疾走。 イネケもここぞとばかりに、入魂のソロで呼応しているな…と。 濃い系が続きますなぁ。 で、次。 「ラッシュ・ライフ」 。 ここでのアフルベークは全編を通じて比較的、正攻法で臨んでいるな…と。 基本、バラードなんっすが、冒頭のピアノの無伴奏ソロの部分とか、パウエルの影響が色濃く感じられるものになっているような気がしないでもなくて、で、次。 「ヒアズ・ザット・レイニー・デイ」 。 53年のミュージカル 『フランダースのカーニバル』 の挿入歌で、うんぬん。 フランダースって、犬だけじゃなくて、カーニバルもあったんっすな。 知りませんでした。 ていうか、フランダースって、何処? フランダースは、フランスだす。 それで合ってる? …と思って調べてみたら、違いました。 フランダースとは、今現在はベルギー王国の中の北半分 = オランダ語地域という定義になっています。 それに対してベルギー王国の南半分 = フランス語地域はワロンといわれています。 ワロンの犬。 ぜんぜん、アカンっすな。 ベルギー王国の中の北半分 = オランダ語地域を舞台にして、大正解だと思いますが、バラード・カバーが多いが、アフルベークはアップテンポを選択。 中盤でさらに加速して、トリオの一体感を強めるな…と。 で、実際に聞いてみたところ、前半は言うほどアップテンポではなくて、ミディアム・ファストな感じ? が、確かに中盤で加速していて、トリオの一体感が強まっていて、凄ぇぇぇぇ!

 で、ラストっす。 「ゲット・アウト・オブ・タウン」 はコール・ポーターが書いて、38年に発表。 (中略) ここではサンバと4ビートを組み合わせたアレンジによってオリジナリティを表出。 エンド・テーマが終わってさらに演奏が続き、やむを得ず (?) フェイドアウトしたあたりに、当時のアフルベーク・トリオの勢いが認められるな…と。 最後くらい、きっちり締めろよ! そんな気がしないでもないんっすが、余韻を残したまま、フェイドアウトで終わるというのも、アリかな? そんな気がしないでもなくて、とまあそんなこんなで、今日のところは…。

【総合評価】 インドネシア生まれの、オランダ育ち、やるやんけ! …と。 ジャズ・オリジナル、自分のオリジナルと来て、後は流れでスタンダードを…。 この構成は後半、若干ダレた気がしないでもないんっすが、演奏している本人は、最後までハイテンションでありましたな。 トリオとしてのバランスもよくて、ジャワカレー (チャーハン付) を食べたくなる、そんな1枚でありました。


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