THE THIRD WORLD (TCB RECORDS)

DONALD BYRD & BOOKER LITTLE (1960)

THE THIRD WORLD ←click!!


【パーソネル】

DONALD BYRD (tp) <#1-3,5,7,8> BOOKER LITTLE (tp) <#1,4,6-8>
DON ELLIS (tp) <#4,6> MARCUS BELGRAVE (tp) <#1,7,8> CURTIS FULLER (tb) <#4,6> PEPPER ADAMS (bs) <#2,3,5>
MAL WALDRON (p) <#1,4,6-8> BILL EVANS (p) <#2,3,5> ADDISON FARMER (b) <#1,4,6-8> PAUL CHAMBERS (b) <#2,3,5>
ED SHAUGHNESSY (ds,perc,vib) <#1,4,6-8> "PHILLY" JOE JONES (p) <#2,3,5> EARL ZINDARS (timpani) <#2,3,5>
ARMANDO PERAZA (conga) <#1,7,8> WILLIE RODRIGUEZ (conga) <#4,6>

【収録曲】

(01-03) CHASIN' THE BIRD / PROPHECY / PING PONG BEER
(04-06) CONSTRUCTION / QUIET TEMPLE / NOVEMBER AFTERNOON
(07-08) CALL TO ARMS / WEE TINA
【解説】 ( 2020年07月12日更新 / 連載 1,402回 )

 モーターが焼けました。 ま、割とよくあるんっすよね。 焼肉とか、焼き鳥とか、焼き魚とか、焼き飯とか、焼きそばとか、焼きうどんとか、焼きカレーとかに比べると、焼かれる頻度はさほど多くはないんっすが、ま、ないことではないな…と。 「モーターが焼ける」 とは? おお、この fis********さんの回答、ベストアンサーに選ばれてるだけのことはあって、ほぼベストなアンサーでありますな。 伊達に、安全第一のヘルメット (第一種電気主任 第一種BT主任) をアイコンにしているワケじゃねーな。 アニメアイコンとは、ワケが違うな…と。 ほぼ…と、微妙な言い回しにしたのは、ベアリングの破損によってサーマルトリップした場合は、 「モーターがロックした。」 「ベアリングが損傷した。」 って普通は言います。 この部分に、ちょっとだけ疑問を持ってしまったからなんっすが、何らかの原因によってサーマルトリップした場合、 「モーターがロックした。」 「ベアリングが損傷した。」 って普通、言うかぁ? サーマルがトリップした場合、僕ならまず 「サーマルがトリップした。」 もしくは 「サーマルが飛んだ。」 そのように発言すると思います。 原因が分からない時点で、憶測でモノを言わずに、起きている事実だけを客観的に告げる。 そういう姿勢が大切だと思います。 どうしてサーマルが飛んでしまったのか、その原因は、ま、後からゆっくり考えるとして。 というか、飛んじゃったものは飛んじゃったんだから、しょうがないじゃん! 原因とか、責任とか、そういう話は置いといて、とりあえず次のステップに進もうよ! みんな、前を向こうよ! サーマルというのはトリップしたり、飛んじゃったりした場合、リセットしてやれば、とりあえず元に戻ります。 そもそも、サーマルって、何や? 「はに丸」 とは、違うんか? そこのところから説明しなければならないような気もするんっすが、サーマルは これ 。 で、「はに丸」 は これ 。 違いますな。 明らかに違います。 見るからに違います。 サーマルは何か賢そうに見えるんっすが、「はに丸」 は見るからにアホっぽいっす。 はに丸と一緒にすんな! そう、プライドの高いサーマルから苦情が出ちゃうレベル。 「おーい!はに丸」 と気軽に声をかけて下さい! きっと良い返事がかえってくるでしょう。 良い返事と言っても、 「はにゃ」 しか返ってこないような気がするんっすが、アホは相手にするだけ無駄なので、コイツは無視するとして。 で、サーマル。 こいつは飛びます。 何もなければ飛ばないんっすが、何かあると、すぐに飛んじゃます。 「黒ひげ危機一髪」 と同じくらい飛びます。 あそびかた 。 黒ひげ危機一髪って、 “黒ひげ” を飛ばしたら負けと思われてるけど、違うから! 逆だから!  “黒ひげ” を飛ばしたほうが勝ちだから! 一時期、そんな啓蒙活動が盛んに行われていたんっすが、結局のところ “飛ばしたら勝ち” ルールは定着しなかったようで、公式も諦めて、負けを認めて、 “飛ばしたら負け” という方向で落ち着いたんっすな。 その変遷に関しては、 ここ 参照。 「剣で樽を刺しているのは海賊をいじめているわけではなく、縄で縛られた海賊を仲間が救うというストーリーなんです。 黒ひげが笑顔なのはそういう理由なんです。」 え、マジかよ? 黒ひげはめっちゃ悪い海賊なので、剣をグサグサ刺して、懲らしめてるんとちゃうんかよ? 言われてみれば確かに、それだと黒ひげが笑顔であることの説明がつかないんっすが、んーと、黒ひげくんは刺されることに快感を覚える真性マゾだったりするとか? もしくは、余裕をカマしてるとか。 「そんな剣、蚊に刺されたようなもんだぜ。へへっ♪」 みたいな。 石川五右衛門とかもそうっすよね。 釜茹でにされながら、「絶景かな、絶景かな」 とか、余裕をカマしてたりして、あ、いや、それはまた別のシーンの話でしたっけ?

 石川五右衛門 (生年不詳 - 文禄3年8月24日(1594年10月8日)) は、安土桃山時代の盗賊の首長。文禄3年に捕えられ、京都三条河原で煎り殺された。 え? 石川五右衛門って、実存してたん? てっきり天狗とか、河童とか、ウンモ星人なんかと同じ、都市伝説レベルの架空の人物だとばかり思ってました。 ウンモ星人はともかくとして、天狗とか河童って、言うほど人物か? そう言われると、ちょっと自信はないんっすが、で、五右衛門くん、釜茹でじゃなくて、煎り殺し? そんな煎り胡麻みたいな悲惨な最期だったとは…。 ま、釜茹では釜茹でで、 うどんみたいな悲惨な最期だったりするので、どっちがマシとも言えないんっすが、で、様々な伝説。 幼名は五郎吉。 幼い頃から非行を繰り返し、14歳か15歳の頃に父母を亡くす。 これがきっかけで本格的な不良になっちゃったんだと思われますが、ちっちゃな頃から悪ガキで〜、15で不良と呼ばれたよ〜♪ そんな少年時代だったんっすな。 で、三条河原で煎り殺されたが、この 「煎る」 を 「油で揚げる」 と主張する学者もいる。 え? 煎り胡麻、もしくはウドンだとばかり思っていたら、まさかのコロッケ? ま、海老でも、イカでも、カキでも、アジでも、揚げ物なら何でもいいんっすが、衣とかパン粉を付けられたという記載はないので、もしかして、素揚げ? で、母親は熱湯で煮殺されたという。 うわぁ、カーチャン、可哀想…。 で、有名な釜茹でについてもいくつか説があり…と、ここに来て再び、うどん説が浮上してくるんっすが、子供と一緒に処刑されることになっていたが高温の釜の中で自分が息絶えるまで子供を持ち上げていた説と、苦しませないようにと一思いに子供を釜に沈めた説がある。 おお、なるほど。 「後のせサクサク」 と 「先入れ」 の違いみたいな? 大切な子供を、カップうどんの天麩羅みたいに言うな! そんな批判もあるかも知れませんが、またそれ以外にも、あまりの熱さに子供を下敷きにしたとも言われている。 これがもう、最高に…というか、最低・最悪の悪魔の所業っすよね。 が、その気持ち、分からないでもありません。 頑張って 「後のせサクサク」 にしたところで、衣にツユが染み込まないと、今ひとつ美味しくなかったりするので、結局は天麩羅を底に沈めて、うどんの下敷きにしてから食べたりするし。 で、一方、 「南禅寺山門の場」 で、煙管片手に「絶景かな、絶景かな。 やはり、釜茹でとは何の関係もないシーンでの発言でありましたか。 石川五右衛門が余裕をカマしていたというのは、ただの僕の思い込みで、となると、黒ひげくん、余裕の笑顔説というのも、今ひとつ信憑性がないように思えるし、案外、縄で縛られた海賊を仲間が救う説というのが正解だったりするのかも知れません。 ま、トミーの広報担当者が、そう言ってるワケだし。 が、その感動のストーリーを説明書にちゃんと書かなかったのか、あるいは、書いてあっても、誰も真面目に読まなかったのか、黒ひげくんを飛ばしちゃったヤツが、 「わー、お前の負けやー!」 ということになって、それがすっかり定着してしまって、で、メーカーさんサイドとしても、ま、売れさえすれば、別にどっちでもいいかぁ…と。

 で、サーマルの場合、そのルールは明確です。 飛ばしたら負け。 それで決まりです。 サーマルが飛ぶと言っても、黒ひげくんみたいにビョーンを勢いよく空中に放出されるのではなく、小さなボタンがピッと出てくるだけだったりして、アクションとしては、極めて地味。 ゲームとしては、盛り上がらないこと、この上なし。 が、負けは負けっす。 ポンプが回らんっ! 水が送れんっ! 呼び出されるぅぅぅ! 前のふたつが役所の担当者、最後のひとつが僕の心の声なんっすが、飛んでしまったサーマルは、リセットしてやれば、とりあえず元に戻ります。 ここ、大切です。 重要なポイントです。 初心者でも簡単にリセットすることが出来るので、電話する前に、まずは自分でやってみましょう。 とりあえず次のステップに進もうよ! みんな、前を向こうよ! 役所の担当者はよく、「電気はぜんぜん分からないしぃ、下手に触ったら危ないしぃ、感電したら恐いしぃ。」 みたいなことを言って、自分では絶対に手を出そうとしないで、すぐに電話をかけてきたりするんっすが、大丈夫だから! 君にも出来るから! ま、確かに200ボルトの回路に触っちゃったりすると、ビリッとくるだけでは済まなくて、ガツンと殴られたようなショックを受けたりするんっすが、無料 (ただ) で電気風呂に入れるようなものだと思えば、ちょっとお得だから! 日々、同じ事の繰り返しばかりで、刺激がない。 そう、お嘆きの公務員には、特にオススメだと思うんっすが、で、サーマル。 探してみたら、めっちゃ分かりやすい絵がありました。 ほれ 。 メーカーによって、違うタイプのヤツもあったりするんっすが、基本は同じだから! どこかに必ず小さな字で “リセット” とか “RESET” とか書いてある筈なので、サーマルが飛んだら、とりあえずそれを押してみて下さい。 押して駄目なら、引いて下さい。 それでも駄目なら、上か下か右か左かにスライドさせてみるか、つまみみたいなヤツなら、とりあえず、つまんでみるとか。 で、右か左かに回してみるとか。 で、無事、サーマルがリセットされたら、とりあえずポンプを運転してみて下さい。 それでもし、サーマルが飛ばなかったら、ラッキー♪ 何か、一時的な不具合だったのかも知れないし、たまたま、今はよくなってるように見えるだけなのかも知れないし、すぐにまた不具合が再発しちゃいかも知れないし、つまりまあ、原因はよく分からないんだけど、とりあえず直ったんだから、よかったじゃん! その事実を素直に受け入れることが大切だと思うんっすよね。 「とりあえず、しばらく様子見…ということで。じゃ!」

 で、運悪く、ポンプを運転したら再びサーマルが飛んじゃう場合。 これはもう、ポンプだかモーターだかが、根本的にアカンくなっちゃってるに違いありません。 先ほどの知恵袋のベストアンサーのように、 「モーターがロックした」 とか、「ベアリングが損傷した」 とか。 マンホールポンプだったら、JCとかJKが便所にパンツを捨てる → 羽根車に絡まる → ポンプ故障が出る → 呼び出されるぅ! …という、例のサイクルだったりとか。 「例の」 というのは、少し前にこのコーナーに、そのような話を書いた気がするので、興味のある人は自力で遡って貰うとして、ちなみに、このサーマルが飛んじゃうような故障のことを 「過負荷」 と言ったりします。 カフカ。 何かちょっと、変身しそうっすよね。 布団とかがフカフカだったりすると嬉しいし、ちょっとくらいフカが過ぎていたところで、大した問題でもないんじゃね? 最悪でも、フカヒレとか、 ふっかちゃん とかが大量発生するだけなんじゃね? そんなふうに、世の中を舐めて掛かっている人もいるかも知れませんが、過ぎたるは及ばざるがごとし。 そう、杉田かおるも言ってましたが、話を最初のほうに戻して、 「モーターが焼ける」 とは? 例のベストアンサーによると、

  >どの様な時に

   モーターの出力以上の負荷をかけたとき(オーバーロード)

そうそう、これ。 オーバーロードとか、何かカッコいい横文字を駆使しちゃってくれておりますが、要はオーバーロード = 過負荷っすよね。 訳すのじゃなく、当て字にするなら “大葉労働” がいいかと思うんっすが、紫蘇の葉っぱが、いい仕事をしてるっぽい? で、

   >どのようになるのか

   @モーターの1次巻線に多くの電流が流れる。
   A巻線が発熱する。
   B巻線に施されたエナメル等の絶縁膜が熱で溶けると同時に異臭を放つ。
   C絶縁紙等も熱を持ち異臭を放つ。
   D発煙し最悪発火する時もある。
   モーターとしては絶縁不良を起こし、使用不能となります。

で、話をいちばん最初に戻します。 モーターが焼けました。 かれこれ2年くらい前から、もしかしたら、もっと前から、何かずっとアカンかったんっすよね。 自動給水装置という、水道の圧力が下がったら自動でポンプが起動して水を供給して、圧力が上がったら自動で止まる。 そんな装置があったりするんっすが、ポンプが起動する時に、ポンとブレーカーが飛んじゃうという。 サーマルとブレーカー。 ポンプ設備の “2大・飛んじゃうヤツ” だったりするんっすが、ブレーカーもよく飛ぶんっすよね。 落ちるとも言うんっすが、とにかく、バシャン! …と。 で、落ちちゃった時は、どうすればいいか。 投入しましょう。 投入の仕方がよく分からない。 そういう人は、 「ブレーカー 投入」 みたいなキーワードで、各自で検索してみましょう。 すぐに工事屋さんに電話するんじゃなくて、まずは自分でやってみましょう。 とりあえず次のステップに進もうよ! みんな、前を向こうよ! で、投入しようとしても、すぐにまた、バシャン! …と落ちてしまう場合。 アカンっす。 何がアカンのか、原因や責任がどこにあるのかはともかくとして、何か根本的なところがアカンくなっているに違いありません。 で、とりあえず投入出来た場合。 おお、ラッキー♪ 何か、一時的な不具合だったのかも知れないし、たまたま、今はよくなってるように見えるだけなのかも知れないし、すぐにまた不具合が再発しちゃいかも知れないんっすが、ここまでクリアしたら、次のステップに進みましょう。 ポンプを運転してみる。 で、動いた! …と思った瞬間、また、バシャン! …と落ちてしまう場合。 死にました。 恐らく、ポンプのモーターが死んじゃいました。 いくら、「ジャイアン、死んじゃいやん!」 と懇願したところで、ポンプはジャイアンではないので、死ぬときは死にます。 ご愁傷様です。 で、そのままブレーカーが落ちずに、ポンプが運転出来た場合。 ラッキーっす。 もし、電話が掛かって来たとしても、役場の担当者が、自分でそこまでやってくれる前向きなキャラだったりしたら、「とりあえず、しばらく様子見…ということで。」 というので、呼び出されずに済みます。 ラッキー♪ で、ここの自動給水装置の場合、ブレーカーが落ちても、投入すれば元に戻って、2〜3ヶ月はそんな感じで、原因不明ながら、だましだまし運転が可能だったんっすよね。 が、次第にブレーカーが落ちる間隔が短くなっていって、そのうち、2〜3日に1回は落ちるようになって、1日に2〜3回は落ちるようになって…。 ポンプが起動する時に、落ちるんっすよね。 運転しっぱなしだと落ちないので、これはもう、回しっぱなしにするしかないな…と。 締め切り運転になるとポンプが熱を持っちゃうので、ドレンバルブを開けて、水を捨てながら回し続けるという。 水が勿体ないし、電気代も勿体ないし、でも、そうしないとブレーカーが落ちちゃうんだから、仕方ないじゃん! 原因もよく分からないから、どうしようもないじゃん! そんなふうにして、ずーっとポンプを運転し続けていたところ、先日、役場の担当者から電話があって、 「ブレーカーが落ちました。」 何か、嫌な予感がしますな。 嫌な予感しかしません。 で、現場に行ってみたら、焦げ臭っ! めっちゃ、異臭を放ってるやん! で、絶縁抵抗を測ってみたら、ああ…。 モーターとしては絶縁不良を起こし、使用不能となります…でありますな。 ポンプは2台あるので、1台のモーターが焼けたところで、もう1台の予備のほうに頑張って貰えればいいんっすが、こちらのほうは絶縁抵抗には特に問題がないのに、起動しようとすると、ポンとブレーカーが落ちちゃうという。 ま、そうっすよね。 こっちのほうのポンプを運転すると、ブレーカーが落ちちゃう気がするので、もう1台のほうを連続で回していた。 そういう経緯からすると、ま、当然かと。 ポンプが回らんっ! 水が送れんっ! 呼び出されるぅぅぅ! ま、既に呼び出されているんっすが、このままでは、帰れんっ! が、幸い、その自動給水装置は、夜は基本的に使わないところにしか水を供給していないし、もう、すっかり夕方だし、とりあえず明日、メーカーの人に来て貰って、その人に頑張って何とかして貰うとして、とまあそんなことで、今日のところはもう、帰るっ!

 ということで、今日はブッカー・リトルっす。 この人は23歳でお亡くなりになってしまったので、残されたリーダー作もリトルだったりして、ソレっぽいのは既に、手持ちのネタが尽きております。 で、ちょっぴり反則気味ながら、 『ザ・サード・ワールド』 という、素性がよく分からない謎のアルバムを取り上げてみたいと思います。 んーと、 これ 。 ドナルド・バードとの双頭コンボみたいな名義になっているんっすが、素性に関してはトースターという人のレビューにむっちゃ詳しく書かれていたりして、凄ぇぇぇぇぇ! 伊達にパンを焼いてるワケじゃねーな。 そう、思わずにはいられませんが、元々は1960年に米ワーウィック・レーベルから発売された 『THE SOUL OF JAZZ PERCUSSION』 というアルバムなんっすな。 特定のリーダーがいないジャム・セッション系っすかね? で、打楽器をフィーチャーしているっぽいんっすが、カーティス・フラーや、ペッパー・アダムスや、マル・ウィルドロンや、ビル・エバンスや、フィリー・ジョーが入っていたりして、面子が無駄に豪華。 肝心のブッカー・リトルがどこまで前面に押し出されているのかは、まったく未知数だったりするんっすが、ま、いっかぁ…と。 で、ジャケットだけはまたもや変更され…、との事なんっすが、精査した結果、オリジナルのほうを採用させて貰うことにしようかと。 地味に書くのが面倒臭そうな予感もあるんっすが、amazonに載っている改変版のほうは今ひとつ面白味に欠けるので、ここは決断の時やな…と。 その分、曲解説のほうは手を抜いて、適当に片付けちゃおうと思うんっすが、んなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 1曲目、 「チェイシン・ザ・バード」 。 パーカーのバップ曲っすかぁ。 ブッカー・リトルって、リトル (←ちょっと) だけ、前衛派のイメージがあったりするので、やや意外な選曲なんっすが、ま、元々がリトルのリーダー作というワケではないっすからね。 一説によると、このプロジェクト (テディ・チャールズによって組織されて、生産されます) は、うんぬん。 そういったアレらしいので、組織して生産したテディ・チャールズの趣向ではないかと思われるんっすが、対位法でしたっけ? 何か、そんなテクを駆使して作られた曲っすよね。 んーと、 ここ 参照。 「鳥を追います」 はチャーリー・パーカーによる混合物です。 オリジナルのバージョンは、パーカーの五重奏者によって、1947年5月8日に記録されました。 それはジャズ標準になりました。 で、構成のほうは、「アルトとトランペットによって対位法的に演奏された2つの同時で、連動する曲を含んでいます」 のための異常な混合物です。 …と。 ちゃんと “対位法的” と訳されているあたり、並々ならぬ才能を感じさせるんっすが、unusual composition = 異常な混合物。 ここに関しては、もう少し、がんばりましょう。 そんな評価を下すしかありませんな。 で、本来ならアルトとトランペットによって対位法的に演奏された2つの同時であるところが、本作では2本のトランペットに置き換わっているところがキモなんっすが、ラテンのリズムと、脳天気なコンガが効いていて、よくあるビ・バップとは、また違った何か。 そういったアレに生まれ変わっております。 テーマの後に出てくる最初のソロは、ブッカー・リトルっすな。 トーンが独特なので、すぐに分かります。 何と言うか、ご陽気に吹いている筈なのに、あ、こいつ、病気で早死にするな。 …という悲劇を予感させる、そんな悲壮感が漂っているというか。 影が薄いのとも違って、負のオーラを感じるというか、傷だらけのオーラというか。 いずれにしろ、リトルらしさはバリバリ全開だったりして、彼の準リーダー作として、このアルバムを選んだ僕の目に、寸分の狂いは無かったな…と。 で、続くドナルド・バードは、ま、普通。 「バードを追います」 ではなく、「バードが追います」 な順序になっているのは、故意なのか、たまたまなのかは分かりませんが、で、その後、何か、違うトランペットの人が出てくるっぽい? パーソネルを見ると、1曲目にはマーカス・ベルグレイブという人が入ってるっぽいので、あるいはその人なのかも知れませんが、んーと、 この人 ? 普通に出来のいいソロを吹いていたりして、世の中にはまだまだ、隠れた逸材がいるものであるな…と。 で、ネタ用にこのアルバム、買ってみようかな? …と思って、ポチろうとして、ん?  Amasonで購入する。 ん? アマソンっすか? パチモン? こんなものをクリックしたら、フィッシング詐欺とかの被害にあって、アマ損ではすまない、大損の予感が半端なかったりするんっすが、えーい、クリックしたれ〜! ・ ・ ・ 。 あ、大丈夫でした。 ちゃんと amazonに飛びました。 で、CD \6,856って、高っ! 幸い、MP3 のほうなら \900なので、そちらで賄うことにしましたが、で、もしかしたらバードとマーカスのソロの順序が逆だった可能性も捨てきれず、が、そうこうしているうちにピアノのソロが始まったので、ま、いっかぁ…と。 で、これはアレっすな。 マル・ウォルドロンっすな。 短いながらも、らしさ全開だったりして、で、最後は2本もしくは3本のラッパが入り乱れて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 とっても賑やかで、よかったな…と。 そのように評価していいのではなかろうかと。

 で、次。 「プロフェシー」 。 タイトルは 「予言」 の意味でありますか。 予言と言えば、アマビエなんっすが、何か、つい最近、同じような流れがあったような? あ、 ここ っすか。  「プロフェット・ジェニングス」 からの流れでありますが、 “PROPHECY” が予言で、“PROPHET” が予言者。 いいっすよね、予言。 個人的には、インゲンよりも予言のほうが、遥かにソソられるものがあるんっすが、インゲンって、陰険な感じがしますからね。 ま、語感から受けるイメージだけの話なんっすが、で、これ、作曲者として (Levister) という名前がクレジットされているんっすが、ググってみたら、アロンゾ・ハミルトン・レビスター (コネチカット州グリニッジの1925年11月1日 - Alcobaca) における2016年12月6日はアメリカの3番目のストリーム作曲者、編曲者、音楽製作者、およびジャズピアニスト、有名なファミリーのためのコネチカット州グリニッジとニューヨーク市のコックの息子、およびマウントバーノン、ニューヨークの大臣でした。 そういったアレである模様っす。 ニューヨークの大臣? めっちゃ大物やん! 1955年に、彼は、低いCountry.からのA少女の上の愛情、ファニー、およびメイキンの'ワーッの、そしてエイダ・ムーアを持つエッジの上のドンSenayなどのアーティストを手配して、チャールズ・ミンガスと彼の会社デビューレコードとともに働きました。 もう、ワケわからん…。 その他、コルトレーンの名前も出て来たりするんっすが、素性がどうあれ、これは名曲です。 重厚でエキゾチックな雰囲気のナンバーで、何管編成なのかはよく分からんのっすが、分厚いハモリ具合が、とっても、鱧 (ハモ) 。 これからの季節が旬っすよね。 鱧の旬が夏だというのは、京の人が作った都合のいい話 なんだそうっすが、ペッパー・アダムスのバリサクが、なかなかいい味を出しているな…と。 ティンパニーのおっさんは、ちょっとウザいな…と。 あまりソロ・パートらしいものは出てこなくて、ハモリで聞かせるナンバーなんっすが、こういうのもアリかな…と。

 で、次。 「ピン・ポン・ビア」 。 「卓球ビール」 っすかね? 卓球でいい汗流した後のビールは最高だと思うんっすが、体育館の中に籠もりっきりで、蒸し暑いだろうし。 いや、案外、冷房が効いていて涼しかったりするのかも知れませんが、作曲者として (Jones-Chambers-Evans) という3人の名前がクレジットされております。 フィリー・ジョー・ジョーンズ、ポール・チェンバース、ビル・エバンス? だとすれば、めっちゃ豪華な作曲チームなんっすが、逆に、特にこれといったテーマが出てこないジャム・セッション風のナンバー。 そういう可能性もありますよね。 で、その実態はというと、めっちゃいい感じのナンバーに仕上がっておりました。 冒頭からフィリー・ジョーが大活躍。 その後、分厚いホーンだか、ブラスだかのハモリでテーマが演奏されて、でもって、ソロ先発はチェンバースのアルコ・ソロ。 そう来ましたかぁ。 基本、日本人にはとっても不評なベースの奏法なんっすが、ま、本人が好きでやってることなので、他人がとやかく言う筋合いはないな…と。 で、続くラッパのソロは、ドナルド・バードだと断言していいのではなかろうかと。 トースターくんのレビューを見る限り、この曲に参加しているトランペッターはバードだけっすもんね。 なかなか溌剌としていて、いいんじゃね? そのように評価していいのではないかと思うんっすが、で、続いてペッパー・アダムスのバリサク・ソロが登場。 この2人はいくつかのアルバムで共演している仲なので、相性もバッチリなんっすが、で、続いてビル・エバンスが登場。 短いながらも、十分に個性を感じさせるソロを披露して、で、その後、 tp→ds→bs→ds の4バースで大いに盛り上がって、そのままタイコのソロへと流れていって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 絵に描いたような典型的なハード・バップで、いやあ、よかったな♪ …と。 で、次。 「コンストラクション」 。 マル・ウォルドロンのオリジナルらしいっす。 カーティス・フラーをフィーチャーしたナンバーで、テーマ部はトロンボーンのワン・ホーンで演奏されるんっすが、ブルージーなムードが、たまらんっ♪ 何か、ペチペチと、よく分からん打楽器の音が定期的に入ってくるのは、ちょっとアレなんっすが、ソロ先発はマルのピアノ。 ほの暗い雰囲気が、たまらんっ♪ そこに絡んでくるタイコも、ばっちり決まっていて、さすがはフィリーやな。 …という感じなんっすが、トースターくんのレビューを見る限り、ここでタイコを叩いているのはエド・シャウネシー (?)とかいう人っぽい? で、その後、ドラムのソロがフィーチャーされるんっすが、いやこれ、どう聞いてもフィリーっしょ? 決してトースターくんを疑っているワケではないんっすが、ま、人間、誰しも間違いはありますからね。 もしこれが本当にエド・シャウネシー (?) とかいう人なら、フィリー・ジョーに匹敵する実力の持ち主ということになりますが、その後、冒頭のペチペチとは別の、チンチンという音の打楽器と、ティンパニーの人が出て来て、でもって、ちょっと中途半端な感じでフェード・アウトして、おしまい。

 で、次。 これまたマルくんのオリジナルで、 「クワイエット・テンプル」 。 とっても 「静かな寺院」 なんっすが、マルの 「オール・アローン」 と異題同曲なんだそうで、寺院だけに、ジーンと感動するバラードに仕上がっております。 これがもし、 「静かな神社」 だったら、ジンジャーっと生姜するだけだったと思うので、寺院にしておいて、正解。 テーマ部はピアノ・トリオ + 物静かなパーカションで演奏されて、そこにトランペットとバリトン・サックスが加わって、サウンドに厚みが増す…という、そういうアレだったりして、でもって、ソロ先発はドナルド・バードっぽい? 途中から補佐役としてアダムスが加わって、で、その後、ピアノのソロが出て来て、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、次。 「ノーベンバー・アフタヌーン」 。 「11月の午後」 っすか。 作曲者として (McIntosh) の名前がクレジットされているんっすが、恐らく、トム・マッキントッシュなのではなかろうかと。 ちょっとだけ名前がマツケンサンバっぽいんっすが、トロンボーン奏者兼作編曲家で、なかなかいい曲を書くんっすよね。 トロンボーン奏者兼作編曲家兼マツケンなら、とってもサンバだったんっすが、さすがにそこまで欲張るのは、ちょっとアレかと。 で、これ、期待に違わぬ佳曲だったりして、テーマ部ではヴァイブの音も聞かれたりします。 エド・シャウネシー (?) とかいう人が弾いてる…というか、叩いているみたいなんっすが、タイコを叩かせたらフィリー・ジョーばりだし、なかなか多才でありますなぁ。 ここまで多才なら、一夫多妻でもやっていけそうなんっすが、ヴァイブにブラスが絡むゴージャスなテーマ部に続いて、ソロ先発はブッカー・リトル。 何か、久しぶりに出て来た気がするんっすが、類い希な個性で、存分に存在感を発揮しているな…と。 でもって、カラフルなテーマに戻って、おしまい。 いやあ、よかったっす。

 で、次。 「コール・トゥ・アームス」 。 マルのオリジナルで、マルらしさ全開な仕上がり。 丸見え、丸投げ、マルコターン。 “世界3大・まる” でありますが、最後のは広貫堂で売ってる胃腸薬の名前っすな。 管楽器のハモリでテーマが演奏された後、コンガの無伴奏ソロがフィーチャーされたりして、なかなか独特な作りだったりするんっすが、ま、元のところは 『THE SOUL OF JAZZ PERCUSSION』 っすからね。 ザ・ジャズ打楽器の魂が感じられれば、それで本望かと。 んなことで、ラストっす。 「ウィー・ティナ」 。 「ちっぽけなティナ」 という意味らしいんっすが、作曲者として (Shaughnessy) という名前がクレジットされています。 タイコを叩かせればフィリー・ジョーばりで、ヴァイブもイケちゃうという、あの多才な才人っすよね。 で、これ、聞いてみたら哀愁漂う愛しのファンキー・チューンだったりして、作曲もイケるやんけ! …という、新たな一面が発掘されたんっすが、ブラスのハモリで、いい感じのテーマが演奏された後、トランペットのソロが登場します。 リトルじゃないし、バードともちょっと違うような気がするし、となると、例の謎のラッパ吹きっすかね? んーと、マーカス・ベルグレイブっすかぁ。 どう頑張ってみたところで、この名前を覚えられる気がしないんっすが、マラカスっぽい何か + 電話のベル + グルーブなグローブとは、ちょっと違う何か。 これで、何とか…。 いや、無駄に長ったらしいだけで、余計にアカン気がするんっすが、その謎のラッパ吹きがグルーブに富んだソロを披露してくれたのに続いて、ベースのピチカート・ソロがフィーチャーされます。 ポール・チェンバースとは、ちゃうな。 何か、そんな気がするんっすが、パーソネルを見ると、1,4,6-8曲目はアディソン・ファーマー。 おお! アート・ファーマーの双子の兄か弟かの、どっちかっすよね。 ぶっちゃけ、ベースの上手い下手は、よく分からなかったりするんっすが、少なくとも独りよがりなアルコ・ソロに走ったりしないだけ、空気は読めるキャラっぽいな…と。 その功績が評価されて、わりと長めのソロ・スペースが与えられているんっすが、で、続いてタイコのメロディアスなソロが登場。 フィリーっぽくはなくて、余計な打楽器みたいなのも叩いているので、例の多才な人でありましょう。 余計なモノは叩かなくてもいいのに…。 そんな気がしないでもないんっすが、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、今日のところは、おしまい。

【総合評価】 素性のよく分からない謎のアルバムだったんっすが、バラエティに富んでいて、最後まで飽きさせず、かと言って、色物に走り過ぎることもなく、基本はきっちり押さえられていて、よく名前を知られた一流な人たちも、よく知らない隠れた実力者たちも、存分に存在感を発揮していて、思わぬ拾いものであったなぁ…と。 万人にオススメ出来る、隠れ名盤だったなぁ…と。 結果的に、ブッカー・リトルの出番は、決して多くない…というか、むしろ、リトルだったりしたんっすが、ま、いっかぁ♪


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