SONNY STITT & THE TOP BRASS (ATLANTIC)

SONNY STITT (1962/7/16,17)

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【パーソネル】

SONNY STITT (as)
REUNALD JONES (tp) BLUE MITCHELL (tp) DICK VANCE (tp)
JIMMY CLEVELAND (tb) MATTHEW GEE (tb) WILLIE RUFF (frh)
DUKE JORDAN (p) <#2,5,7,9> PERRI LEE (org) <#1,3,4,6,8> JOE BENJAMIN (b)
FRANK BROWN (ds) <#2,5,7,9> PHILLY JOE JONES (ds) <#1,3,4,6,8>
TADD DAMERON (arr) JIMMY MUNDY (arr)
【収録曲】

(01-03) SOULS VALLEY / COQUETTE / ON A MISTY NIGHT
(04-06) STITTSIE / POINCIANA / BOOM-BOOM
(07-09) SEA SEA RIDER / THE FOUR NINETY / HEY PAM
【解説】 ( 2020年12月27日更新 / 連載 1,424回 )

 将棋です。  生姜 将軍、ショウゲンジ、聖護院ダイコン と、2回に渡って、どうでもいい話で引っ張って来たんっすが、いよいよ本丸に攻め入る時がやってきました。 とは言っても、僕は将棋があまり好きではないし、ぜんぜん詳しくないし、特に書きたいことも思い付かないし、どうして将棋なんかをテーマにしようと思い立ったのか、理解に苦しむものがあるんっすが、そもそも、どうして将棋があまり好きではないのかと言うと、弱いからなんっすけど。 弱い → 負ける → 面白くない → 投げやりな態度になる → 真面目にやれよ!…と、叱られる → ふて腐れる → 相手にされなくなる。 詰みましたな。 ま、人間が相手をしてくれなくても、コンピューターなら文句も言わずに、好きなだけ付き合ってくれるんっすが、 「好きなだけ」 と言われても、もともとそんなに好きではなかったりするので、 “カニ食べ放題” のバイキングと同じくらい、ぜんぜん嬉しくはないな…と。 まだ、 “ピロシキ食べ放題” のほうが嬉しいっすよね。 いや、 「嬉しく」 と 「ピロシキ」 って、何となく似てるな。 そんな気がしたので、とりあえず書いてみたんっすが、それはそれで、あまりソソられるものがない気がしないでもなくて、ちなみに、僕の心の中では

 ピロシキ = 倉敷 >>>>> 風呂敷 = 鍋敷き

そんな順序だったりするんっすけど。 嫌いではないけど、何度もリピするほどの観光地ではない = 倉敷、食べたことはないけど、放題するほどの食べ物ではない (ような気がする) = ピロシキ。 そんな感じっすかね? 食べたこと、ないんかい! そう、思われるかも知れませんが、それどころか、どういう食べ物なのかも、あまりよく解ってなかったり。 何となく、ロシア風の春巻きみたいなものなんじゃね? そんなイメージがあるんっすが、それで合ってますかね? んーと、 ピロシキ 。 おお、全然ちゃうやん! 何となく、布状のものに包まれたり、巻かれたりしたものを頭に描いていたんっすが、よくよく考えたら、それ、完全に風呂敷のイメージに引っ張られてますよね。 山下洋輔のエッセイに、テリーヌなので、照り焼き状のものなのかと思ったら、ぜんぜん違った。 そんな話があったんすが、日本語の語感に惑わされてはいかんな…と。 それと同時に、こんな総菜パンみたいな奴が食べ放題でも、ぜんぜん嬉しくはないな…と。 無駄に腹が膨れるだけっすよね。 肝心のカニが、食べられなくなっちゃうじゃん! いや、別にそれは食べられなくなってもいいんっすが、 『蟹工船』 読み放題とかも、そんなに嬉しくはなかったりするし。 んなもん、青空文庫で、タダで読めますもんね。 今、たまたま諸般の事情で、めっちゃ時間があって暇なので、ちょっと読んでみますかね? 探してみたら漫画版があったんすが、そっちのほうがいいっすかね? 無論、それは有料だったりするんっすが、活字のカニ小説とか、タダでも読む気がしないし。 冷凍ガニより、活ガニのほうが価値があるのは当然なんっすが、時間潰しに読むなら、別に活な字じゃなくても、いいっすよね? で、その判断は正解でした。 漫画版、まあまあイケるやん♪ 決して面白くはないんっすが、読むに耐えられないほど苦痛…というワケではなくて、俺、明日から共産党に入党するよ! そう、言いたくなるくらいには感化されました。 資本家による搾取、看過出来ねぇ! が、冷静になって考えてみると、入党する程ではないかな? 豆乳を飲むくらいでいいかな? そんな気がしてきたので、とりあえずは冷静になって、冷製パスタでも食べようかと思うんすが、今日は帰りが遅くなるので、コンビニで何か買って食べることにしようかと。  このところ、夕食はセブンイレブンか、ワタミか、生協かの宅配のローテーションなんっすが、今週は生協の番で、今日のメインのおかずは、タラの和風なんちゃらとかいう食い物。  魚かぁ…。 しかも、タラちゃんかぁ…。 タラヲ、タヒね! …とまでは思わないんっすが、あまり好きではないっすよね、親のタラも、子供のタラコも。 よくよく考えたらタラオって、まだ糞ガキなのに、タラコじゃないのって、おかしくないっすか? ま、サザエさんの世界で、いちいち、おかしい事を気にしてたら生きていけないので、別にどうでもいいんっすが、夕食の1週間のメニューが判明した時点で、この日はハズレやな…と。

 んなことで、この日、帰りが遅くなるだけで、基本的には暇な仕事が入ったのはラッキーだったんすが、コンビニで好きなものを買って、好きなだけ食べてやるぅぅぅ! …と、めっちゃテンション上がったんすが、冷静に考えたら、このクソ寒いのに冷製パスタっていうのも、どうよ? そんな気がしないでもないので、結局のところ、サンドイッチと、ポテチと、チョコレートのお菓子で済ませることにしたんっすが、で、えーと、何の話でしたか。 人間が将棋の相手をしてくれなくても、コンピューターなら文句も言わずに、好きなだけ付き合ってくれる…と。 が、僕は将棋がそんなに好きではないので、 「好きなだけ」 と言われても、そんなに嬉しくはないと。 ちなみに僕は、オセロはわりと好きだったり。 将棋と同じく、クソ弱くて、負けてばかりなので、人間相手だと、悔しくて、面白くなくて、投げやりな態度になって、ふて腐れる事になるんっすが、コンピューター相手だと、そこまでは悔しくないので、ま、適度な暇潰しとしては、 『蟹工船』 の漫画と同じくらいのレベルで楽しめたりします。 なによりオセロは将棋と違って、ルールが簡単なのがいいっすよね。 将棋は駒の動かし方ひとつをとっても、それなりに頭を使わなければならないのがアレなんっすが、駒が “王” と “歩” だけなら、まだ何とかなるような気がするんっすけど。 味噌汁なら、玉子と麩だけで十分にやっていけるので、将棋も “王” と “歩” だけでイケると思うんっすけどね。 百歩譲って、 “歩” を百枚…って、さすがにそれは譲り過ぎなので、 “歩” は9枚のままで、それに追加して “香” を2枚までなら。 前に進むだけのヤツは、まだ分かりやすいから許せるんっすよね。 アカンのは後ろにも進めるヤツら。 見ていると、敵前逃亡としか思えないような動きをするヤツがいたりして、お前ら、それでエエんか? …と。 で、もっと許せないのが、 “捕虜” になった途端に寝返るヤツ。  将棋という遊戯は日本人が忌み嫌う要素に満ち溢れているんっすが、にも関わらず、どうして日本で人気があるのか、不思議でなりません。 ま、寝返るという事で言うと、オセロなんてのは基本、寝返るヤツしかいなかったりするんっが、ちょっと両側から挟まれただけで、いとも簡単に寝返ったりして、お前ら、プライドちゅうもんが、無いんか? …と。

 そこへいくと、 “五目並べ” というのは、いいっすよね。 決して最後まで寝返ることはなく、白黒がはっきりしています。 “囲碁” も白黒がはっきりしているような気がするんっが、本物の碁石って、黒が那智黒で、白がハマグリなんでしたっけ? それってもはや、 “碁石” じゃないじゃん。 “碁蛤” 、もしくは “碁貝殻” じゃん。 そんな気がするんっすが、碁蛤になるようなハマグリって、相当に殻が分厚くないとアカンっすよね? んーと、 世界が認める碁石の最高峰。宮崎だけに残る 「ハマグリ碁石」 とは  ざっと読んでみたんっすが、そもそも、碁石がハマグリで作られるようになったのは17世紀後半のこと。 当時は愛知県 桑名などのハマグリを用いて、大阪で碁石の製造がおこなわれておりました。 ハァ? 愛知県 桑名市? いつから桑名が愛知県になったんや? 桑名人は(一部を除いて)恥ずかしい 名古屋弁を喋ったりせえへんし、県知事もテドロス事務局長みたいな顔のウナギイヌとは、ちゃうんやけど? (半ギレ) ハマグリで有名な桑名でも、さすがに碁石になるような分厚い貝殻が道端に落ちている事はなかったりするんっすが、日進小学校の校庭には、謎の白い貝殻の破片が、たくさんあったんっすけどね。  「日進貝塚」 や! …というので、市の史跡か何かに指定されていたんっすが、後に、しぐれ屋が、いらん貝殻を捨てていただけの場であることが判明して、指定を取り消されました。 とまあ、そんなこんなで、ハマグリの殻で碁石を自作することはままならず、仕方なく、ミスタートンカチ(←ホームセンターの名前)で白のマグネットシートを買って来て、 半分はマジックで黒く塗って、それを穴あけパンチで打ち抜いて “ミニミニ碁石” にして、それで五目並べをして遊んでいました。 お菓子の入っていたスチール製の箱に両面テープで紙を貼り付けて、マス目を引いて、それを “碁盤” にするんっすよね。 手頃な大きさの缶さえ手には入れば、かなり携帯性に優れた “ミニミニ囲碁セット” (←五目並べしか、しないけど)になって、当時のサバくん、めっちゃ賢い!

 もう少し頑張れば、同じような要領で “ミニ将棋セット” も作れそうなっすが、そちらには手を付けませんでした。 将棋があまり好きではないというのもあるんっすが、同時、市販品のオモチャで、既に完成されたものがありましたからね。 んーと、 これ 。  桑名にあった、栄えているお友達は、桑栄メイト(←寂れていたけど)、ポケットのお友達は、ポケットメイト。 おおっ♪ さば兄が将棋好きなので、これを持っていたんっすよね。 どう頑張っても、これよりコンパクトなのは絶対に作れない気がする究極の “ミニミニ将棋セット” 。 子供が駒を無くす事を想定して、何も書かれてない駒が2個付いて来るという親切設計。 マジックで 「歩」 とか書いて使うんでしょうな。 僕はめっちゃプライドが高くて、そんな恥ずかしい手書きの駒は絶対に使いたくはないので、駒を無くしたら諦めて、新しいセットを買っちゃいますけどね。 特に 「王」 が手書きだったりするのは絶対に許容出来ないんっすが、そういう病的な子供を想定したのか、 「王」 と 「玉」 は、あらかじめ字が書かれている予備が1個ずつあります。  「玉」 のほうが偉いんでしたっけ? 子供的には 「玉」 なんて、玉子の子無しバージョンくらいにしか思えなくて、何の執着もなかったりするんっすが、 「俺が “玉” を使う!」 「いや、俺や!」 …みたいな、玉の取り合いトラブルが発生するのを未然に防ぐ。 そんな意味合いもあるのかも知れませんな。 いやあ、ガキ向けのオモチャは、何かと気を使いますなぁ。 大人のオモチャなら、ブルブルするだけで満足なのにぃ。 …と、ここまで書いたところで、ちょっと気になって調べてみたら、衝撃の事実が判明しました。 んーと、 これ 。 え? 「王」 のほうが、 「玉」 よりも上やったん? 今の今まで、テンが付いているほうが上だとばかり思っていました。 「玉」 の取り合いをしていた糞ガキ共って、実はめっちゃ謙虚なよい子達だったんすなぁ…。 思わぬところで無知が露呈して、とんだ恥曝しなんっすが、だから将棋なんか、嫌いなんや! …と、逆ギレしておいて、ポケットメイトの将棋。 こいつの凄いところは駒を入れるマス目の底のところに、かなり分厚めのスポンジが入っているところだったりします。 これがあるお陰で、駒を移動する際に、回りの駒を押し下げることによって、目的の駒を指で摘まむ事が出来るようになります。 恐らく、最初はスポンジ無しバージョンを試作して、駒が取れんやんけ! …と、なっちゃったんでしょうな。 そこから試行錯誤を重ねて、今の “底スポンジ版” が完成したと。 これを考えた人、めっちゃ賢い! 学校の10分間の休み時間に勝負が付かなくても、蓋さえすれば、次の休み時間まで現状を維持したまま持ち越すことが出来るし、修学旅行のバスの中でも、多少の揺れくらいでは絶対に崩れないし、正にキング・オブ・携帯将棋。 いくら称賛しても、称賛し過ぎることはないんっすが、ただ、この無敵に思える “ポメ将棋” (←ポケットメイト将棋の略)にも、欠点があります。  まわり将棋 が出来ないんっすよね、これ。 やってやれない事はないんでしょうが、駒がめっちゃ変則的な形状をしているので、 「金」 を4個振ると、ほぼ確実に4つとも、横に寝たような状態になるのではなかろうかと。 これは4個×5 = 20マス進むという解釈でいいんっすかね? 毎回毎回、 「あかすかのシジミ売り、あかすかのシジミ売り」 とカウントしなければならなくて、クソ面倒くさい…という点を差し置いても、これはちょっと問題があります。 まわり将棋は、駒が隅っこに止まったら、ひとつ出世するんっすが、一体、駒を何回振ればいいのかと思ったら、意外と簡単。 40マスできっちり、隅っこに来るんっすな。 物凄く頑張ったら、 “1” や “0” に相当する 「金」 が上を向いたり、裏になったりする投げ方を習得出来るかも知れませんが、そんな事をしても自分が不利になるだけで、まるっきり無駄なような? となると、これはアレっすな。 先手と後手が互いに20マスずつ進めていって、2回に1回の割合で出世する。 そんな、極めてシビアな勝負になる事が予想されます。 僕は 「(まわり)将棋の鬼」 を自認する程の半端ない実力の持ち主だったりするんっすが、この局面を16手先くらいまで読んでみたところ、もしかしたら先手のほうが、ほんのちょっとだけ有利なんじゃね? そんな気がしないでもなくて、となると、先手と後手を決める “じゃんけん” が、すべてという事になりますな。 “じゃんけん” で負けた瞬間、 「参りました…」 と頭を下げて、投了しなければならなくて、面白くも何ともなかったりするので、ポメ将棋での 「まわり将棋」 は、あまりオススメ出来なかったりするんっすが、僕の場合、 「まわり将棋」 以外の将棋は、まったくヤル気がなかったりするので、ポケットメイトの将棋、別にいらねぇな…と。

 んなことで、 買っちゃいましたぜ、 野球 。 ホントは フィールドアスレチック が欲しかったんっすが、見当たらなかったので、妥協。 冬休みはこれで、遊んで遊んで、遊びまくるぜ! 恐らく、このコーナーの原稿を書くのも忘れて、ゲームに没頭してしまうのではないかと思いますが、もし、来週の更新がなかったりしたら、そういう事情によるものなので、そこんとこ、夜露死苦!!

 ということで、今日はソニー・スティットっす。 日本でも、わりと知名度はありますよね。 が、人気のほうは、さほどでもなかったり。 チャーリー・パーカーのそっくりさん、パーカーのパクリ、パーカーのコピー。 そんな論調でしか語らなかったりするんっすが、じゃ、本国ではどうなのかというと、似たり寄ったりだったり。 オー、スティット・イズ・パーカーのエピゴーネン。 …みたいな。 個人的にエピゴーネンって、そんなに悪くはないと思うんっすけどね。 エピゴーネンって、海老がゴネてるみたいで、ちょっと可愛いな♪ …と。 が、僕のこの意見に賛同してくれる者は、あまり多くはなかったりして、エピゴーネンなら、海老、ゴネてないやん! …と、反論されちゃったり。 言われてみれば確かにその通りなんっすが、スティット本人は、あまりにもパーカーと比較させるのが嫌になって、一時期はアルトを捨てて、テナーを吹いたりしてましたよね。 決してパクりや、コピーなんかではなく、スティットのお友達のマイルス・デイビスなんかは、 「彼はパーカーと出会う前から、今と同じスタイルで吹いていた。」 みたいな証言をしているんっすが、マイルスの証言と、ショウゲンジキノコの証言、どっちを信じるの? …と聞かれたら、キノコは何にも言ってないやん! …としか。 パーカーがお亡くなりになって以降は、吹っ切れて普通にアルトも吹くようになって、二刀流で、長らく頑張って来ました。 生涯、ビ・バップ一筋。 ハード・バップや、ファンキーな要素がないので、日本人のウケは、今ひとつよろしくないんっすが、楽器を吹く人たちの間では、高く評価されているみたいっすな。 腐るほどたくさんのリーダー作を残しているんっすが、大ヒットも無ければ、大ハズレもない。 そんな、安定して地味に一定のレベルを保っているんっすが、基本、ワン・ホーンで、アルトとテナーを吹く。 歌物スタンダードに、いくつかの自作を交えた選曲。 その自作曲は基本、単純なリフ・ブルースみたいな感じで、魅力に乏しい。 そんな作品が大半なので、どれを聞いても似たり寄ったりなんっすが、そんな中、今日はちょっとした異色作を取り上げてみようかと。 いいっすよね、異色作。 「遺書臭く」 と違って、線香の臭いがしないところがいいんっすが、ま、中には遺書臭い異色作というのも、あるのかも知れませんけど。 んなことで、 『ソニー・スティット・アンド・トップ・ブラス』 。 スティットの大編成モノといえば、 『ペン・オブ・クインシー』 という傑作があるんっすが、色んな楽器を背後に従えたアレと違って、こっちはブラス・オンリー。 トランペット×3 + トロンボーン×2 + フレンチホルンっすかぁ。 見事にブラスばっかりっすな。 中にはブルー・ミッチェルジミー・クリーブランドマシュー・ジーといった名前も見られて、まあまあそこそこ、トップやな。 そんな気がしないでもないんっすが、彼らにある程度のソロ・スペースが与えられているのか、あるいは、単なる賑やかし要員なのか、そこのところは不明。 ま、マシュー・ジーの習字くらいはお披露目されるのかも知れませんが、で、これ、タッド・ダメロンと、ジミー・マンディがアレンジを担当しているんっすな。 ジミー・マンディのほうは、地味に月曜日やな。 そんな気がするだけなんっすが、ダメロンに期待。 めっちゃ期待。 ダメロンが駄目な筈がなくて、めっちゃ楽しみだったりするんっすが、んなことで、では演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 まずは1曲目、 「ソウルズ・バレイ」 。 作曲者としてリチャード・カーペンターの名前がクレジットされているんっすが、カーペンターズのナンバーなんっすかね? ググってもヒットしなかったんっすが、単純なリフ・ブルース風のナンバーで、曲そのものに、さほど魅力はありません。 で、それはそうと、これ、バックにオルガンが入っているんっすな。 強力無比なブラス・アンサンブルとオルガンの組み合わせは、斬新と言えば斬新、変と言えば変。 個人的にはちょっとアレなんっすが、そこから飛び出してくるスティットのアルトが、凄ぇぇぇぇぇ! ちなみに、ここでのスティットはアルト1本で勝負を挑んでくるんっすが、その奔放なフレージングは、やっぱりちょっとパーカーを彷彿させるかな? …と。 が、パーカーのような病んでる感は皆無で、何かこう、カラッとした陽性の妖精が要請を受けて、Yo-Say! …みたいな。 一聴してスティットと分かる吹きっぷりだったりして、決して、単なる模倣者なんかじゃないな。 立派なマハーポーシャやな…と。 オウム真理教がやってたパソコン屋っすよね。 んーと、 これ 。 当時はこれでも激安だったみたいなんっすが、高っ! パソコンは諦めて、弁当 にするかぁ。 そんなふうに思ってしまうんっすが、もうこれは、おべんとのイベントだ!! キャッチコピーも素晴らしいし、左下のコックのおじさんも、何だかいい人っぽいし。 清潔感が皆無なのは、ちょっとどうかと思うんっすが、そうこうしているうちに、かなり長めのトランペットのソロが登場。 ブルー・ミッチェルっすかね? むっちりした感じがミッチェルっぽいような気がするし、ちょっと違うような気もするし、判断が難しいとことなんっすが、その後、スティットのアルトにブラスが絡むパートがあって、大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、フェード・アウトして、おしまい。 いやあ、派手派手で、よかったな。 そのように評価していいのではなかろうかと。

 で、次。 「コクエッテ」 。 作曲者としてガス・カーンほか2名の名前がクレジットされているんっすが、いいっすよね、ガス・カーン。 水道の工事でも普通に使ったりするんっすよね、ガス管。 水道管にガス管なんか使ったら、水道水がガス臭くなっちゃうんじゃね? そう、心配になっちゃうんっすが、水道管のガス管にガスを流すワケではなく、水を流すだけなので、大丈夫みたいっす。 オルガンではなく、ピアノが入っているほうのセッションなので、前の曲に比べると、オーソドックスな印象だったりするんっすが、テーマの後、明らかにブルー・ミッチェルであるものと思われる人のソロがたっぷりフィーチャーされていて、で、続くスティットのソロも充実しまくっていて、聴き応えは十分。 ちなみに、ピアノはデューク・ジョーダンみたいなんっすが、この人のソロは出てこなくて、ちょっと残念。 で、終盤はスティットのアルトにブラスが絡むパートがあって、大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、派手派手で、悪くなかったな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 で、次。 「オン・ア・ミスティ・ナイト」 。 どこかで聞いたことがあるような気がしないでもない曲調だったりするんっすが、ダメロンのオリジナルなんっすな。 恐らく、アレンジもダメロンが手がけているものと思われますが、裸にエプロン、裸にエメロン、裸にダメロン。 最後のだけ、飛び抜けて駄目っすな。 作曲と編曲の才能は半端ないんっすが、何事も適材適所であるな…と。 オルガン入りのほうのセッションなんっすが、さほど違和感はなく、ゴージャスなブラ・アンと、スティットのソロとの対比が、ぜんぜん堆肥臭くなくて、いいな…と。 自由奔放なアルトのフレージングは、まるで空を舞う鳥のよう。 鳥と言えば、パーカーの愛称は “バード” なんっすが、 チャーリー・パーカーは、なぜ “バード” なのか 。 彼の鳥が飛ぶような華麗な演奏から“バード”というニックネームがついたと聞いたことがありますが、これはどうも単なる憶測にすぎず、真実からほど遠いもののようです。 え、ちゃうん? 僕はてっきり、彼の鳥が飛ぶような華麗な演奏から“バード”というニックネームがついたものだとばかり思っていたんっすが、 「チャーリー」 から 「ヤーリー」 になり、 「ヤール」 になり、 「ヤードバード」 、そして 「バード」 になったと説明しているものがあったそうです。 ええ…。 何じゃこの、説得力が皆無な説。 ヤールからヤードバードというのが、あまりにも無理があるような気がするんっすが、ま、パーカーの話は関係ないので、これくらいにして。

 で、次。 「スティットシー」 。 名前からして、スティットのオリジナルだと思うんっすが、この人にしては、わりとメロディアスな仕上がりだったりして、傾聴に値する出来であるな…と。 演奏のほうも、背景のブラス軍団がわりと控え目である分、スティットのソロを存分に味わうことが出来て、いやあ、いいっすな、これ。 で、続く、ブルー・ミッチェルと思しき人も存分に実力を発揮していて、いやあ、いいっすよね、発揮。 個人的にはホッキ貝やホッケの干物なんかよりも、断然、発揮のほうがエエねん。 そんな気がするハッキネン。 そういうアレだったりして、で、その後、珍しくオルガンのソロまでフィーチャーされたりします。 ペリー・リーとかいう人っすな。 どこの誰かは存じませんが、こうして名前を出して貰えて、よかったやん…と。 とまあそんなこんなで、ちょっといい感じの調子のいいテーマに戻って、おしまい。 で、次。 歌物スタンダードの 「ポインシアーナ」 。 これはアレっすよね。 関西の若いママが、汚いものを拾った幼い娘を咎める。 そんな情景を歌ったものっすよね。 「そんな、ばばちいもの拾って! すぐ、ポインしやーな!」 みたいな。 「ポイしやな」 とは言っても、「ポインしやーな」は、ないやろ。 そんな気がしないでもないんっすが、曲名を 「ポイシヤナ」 に変更させるというのも無理がある話なので、ま、エエやん…と。 それはそうと、ポインシアーナって、何なんっすかね? ポインセチアの、世知辛くないバージョン? で、調べてみたら、 これ 。 オオゴチョウ (大胡蝶) っすか。 やっぱ、花の名前なんっすな。 南国の風、木々のさえずり、ポインシアナの花が恋の訪れを告げる、青い月、熱帯の狂熱…というエキゾティックな歌詞と、幻想的な曲想がマッチした名曲です。 ほぉ。 確かに、幻想的な曲想っすよね。 で、この名曲をスティット君は狂熱的に演じていたりするんっすが、バックのアンサンブルがゴー☆ジャスで、地球儀ネタ 「マダガスカル!」 のやり方をゴー☆ジャスが伝授! ほぉ、これは、ためになりますなぁ。 ちなみに、マダガスカルの国花はポインセチアだったりするんっすが、ポインシアーナとは別の花みたいっす。 んなことで、次。 ジミー・マンディのオリジナルで、 「ブーム・ブーム」 。 最近、僕の中では “THE BOOM” がちょっとだけブームだったりするんっすが、いいっすよね、「島唄」。 少なくとも、シマウマよりは、ウマ臭くなくて、いいな…と。 ま、言うほど、ウマ臭くはなかったりするんっすけどね、シマウマ。 まだ、シマヘビのほうが、ヘビ臭いんじゃね? そんな気がするくらいなんっすが、で、 「ブーム・ブーム」 。 これはアレっすな。 ちょっぴりブルースっぽい、何か。 そういうアレだったりして、で、演奏のほうは、相変わらずやな…と。 ぶっちゃけ、ちょっと飽きて来ちゃった僕がいたりするんっすが、残すところ、あと3曲です。 あと、ひと踏ん張りっす。

 で、次。 「シー・シー・ライダー」 。 ディープな曲っすな。 僕はちょっと疲れて来ました。 あまり書くことはなかったりするんっすが、トロンボーン2人とピアノのソロが出てくるところが、今までにない新機軸だったりして、ちょっと飽きて来ちゃった僕にとっては、ちょっとだけ新鮮だったりしました。 で、次。 「ザ・フォー・ナインティ」 。 「ザ・490」 っすかね? ダメロンのオリジナルで、いかにもダメロンぽいアレンジが楽しめるぞ…っと。 んなことで、ラストっす。 スティットのオリジナルで、 「ヘイ・パム」 。 なかなかいい感じであるな…と。 んなことで、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 6曲目くらいで飽きちゃいましたが、それまでは極めて良好でありました。 スティットにしては、ジャケットのセンスも小粋だったりするし、変化球が外角低めにビシッと決まった感じで、ストライク。 とまあそんなこんなで、2020年の “jazz giant” は、これでおしまい。 では皆さま、よいお年を☆


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