INFRA−RAE (MAXANTER RECORDS)

RONNIE CUBER (2009/5/11)

INFRA-RAE ←click!!


【パーソネル】

RONNIE CUBER (bs) ALEXANDER BEETS (ts) <#2,6>
PETER BEETS (p) MARIUS BEETS (b) ERIC INEKE (ds)
【収録曲】

(01-04) INFRA-RAE / LINE FOR LYONS / CHEZ JOSE / CHILLIN'
(05-07) LOVER MAN / BATTERY BLUES / CUBISM
【解説】 ( 2023年12月17日更新 / 連載 1,562回 )

 「お、かやま。」 もしくは 「わ、かやま」 。 街中でばったり加山雄三に遭遇した時、おもわず口から出てしまう言葉は、このどちらかだと思います。 「た、かやま。」 というのは、ねぇな…と。 日本語として不自然過ぎますからね。 ということで、お正月休みに遊びにいく行き先は、岡山和歌山。 その、どちらかに絞られました。 高山は候補から外れました。 思わず、「あ、かやま。」 と言ってしまう可能性もゼロではないので、もし日本のどこかに 「赤山」 という町があるなら、考えてみてもいいんっすが、んーと、「赤山 パンツ」 で、画像検索。 あ、パンツは関係なかったっすな。 赤山濯也 オールアウト!! キーホルダー とか、応援コメント - 応援者「赤山 享」 とか、パンツ姿のおっさんの画像が出て来て、とっても不快なんっすが、改めて「赤山 観光」 で再検索。 んーと、赤山の観光スポット 2件 。 埼玉県川口市にあるんっすな。 おお、川口! 川口と言えば、川口浩がヒロシだし、鋳物産業がさかんな事で知られていますよね。 ここ 参照。 ずーっと読んでいくと、「東の川口、西の桑名」 。 そんなフレーズが登場します。 そんな言葉を知ってるの、川口市民と桑名市民だけなんじゃね? そんな気がしないでもないんっすが、いや、桑名市民の間でも 「その手は桑名の焼き蛤」 に比べると、極めて知名度は低いような? その昔、2ちゃんねるに 「ジャズなんか聴くと馬鹿になりませんか?」 みたいなスレッドがあって、お薦めのジャズ・サイトという流れで、我が 『塩サバ通信』 が取り上げられたことがあるんっすが、 “塩サバ” は読み鋳物としては面白いけど、ジャズ・サイトとしてはちょっと痛い。 保守的だし。 そんなことを書かれたことがあるんっすが、桑名が鋳物の産地であるのを知っていて、 “読み鋳物” って書いたんかぁ。 なかなかヤルな! …と。 次の行で 「読み鋳物 → 読み物」 と訂正されていて、単なる変換ミスだと分かったんっすが、だよなぁ…。 桑名の鋳物って、そんなメジャーじゃないし。

 で、赤山の観光スポット 2件。 赤山陣屋跡と源長寺。 赤山の人には申し訳ないんっすが、ぶっちゃけ、このラインアップなら、赤山じゃなくて、高山でいいかな? …と。 高山には陣屋跡じゃなくて、本物の陣屋が残ってますからね。 江戸幕府の陣屋で唯一現存しているのが高山陣屋。 陣屋 (じんや) は、日本の近世史において領主の所領の拠点となる場所に置かれた城以外の構築物であり多義的な概念である。 そういうアレらしいんっすが、桑名には陣屋も陣屋跡もありません。 似たようなので、ヂンダ薬局というのはあるんっすが、 “ジンダ” じゃなくて “ヂンダ” というところが、いかにも 「痔(ぢ)」の薬を売ってそうで、いいな♪ …と。 ま、観光スポットしてはちょっと弱いんっすが、で、高山よりも弱そうな「赤山」 は、今回はパスさせて頂くとして。 で、街中でばったり加山雄三に遭遇して、思わず、「い、かやま。」 とか、「う、かやま。」 と言ってしまう可能性は極めて低いので、もし日本のどこかに 「烏賊山」とか 「羽化山」 という町があったとしても、今回はスルーさせて頂こうかと。 あ、「う、かやま。」 のほうは、無いとは言い切れませんか。 「今日は加山雄三にだけは会いたくないなぁ…。」 そんな気分の時に、ばったり遭遇したら、「う、かやま…。」 思わず、そう呟いてしまうかも知れません。 一応、当たっておきますかぁ。 えーと、「羽化山 観光」 。 羽化亭(内蔵山) - 韓国旅行・観光情報 。 何かめっちゃ、よさ気なところなんっすが、韓国っすかぁ…。 ちょっと遠いっすな。 今回は1泊2日の予定なので、もうちょっとお手軽なところにしておこうかと思うんっすが、とまあそんなことで、岡山和歌山。 その、どちらかに絞ることにして。 あんた、ついこの前、山口に行ったばっかじゃん。 そう、思われるかも知れませんが、年末年始の長期休暇、ずーっと家でぼーっとしていても暇なので、別にいいじゃん。 で、そうそう。 ついこの前、山口に行ったばっかなんっすよね。 途中、岡山も通りました。 通っただけで立ち寄ってはいないので、別にいいんっすが、連続で同じ方向というのも何か今ひとつ、新鮮味がないな…と。 新鮮、新鮮、新鮮〜、(転調) 新鮮、新鮮、新鮮〜♪ 「OH!新鮮娘」 のような新鮮味を求めて、今回は和歌山にしようかな? …と。 和歌山マリーナシティホテル に泊まって、ポルトヨーロッパのイルミネーション でも見ようかな? …と。 平成30年のお正月と同じパターンで、今ひとつ新鮮味がなかったりするんっすが、あ、でも、時代は令和だし! 令和最新版のイルミは、もっと進化しているに違いないし!

 で、前回、ホテルの夕食は和食にしたんっすが、今回は新鮮味を求めて、イタリアンにしてみようかと。 いいっすよね。 イタリア〜ン♪ 「ボヘミアン」 の節で歌いたくなりますよね。 同じく 「ボヘミアン」 の節で、シシリア〜ン♪ …と歌いたくなる佐賀のB級グルメ シシリアンライス というのも一度、食べてみたいと思っているんっすが、シシリアンナちゃん、可愛いし。 が、今回はイタリアンナちゃん。 今回、希望の日程の2食付きプランはJTBしか空きがなかったんっすが、 JTBの宿泊プランは夕食の詳細が分からなかったりするので、あまり好きではなかったりするんっすけど。 和食になるのか、イタリアンなのかも不明で、※食事内容や食事会場は施設にお問い合わせ下さい。 …との事だったので、ホテルのメールフォームから問い合わせてみたところ、どちらでもいいみたいなので、 イタリアン でお願いしました。 5,500円の 「テッラ」 か、7,500円の 「マーレ」 か、どちらかのコースになると思うんっすが、お高いほうだと、活け鮑のスパゲッティが出されるっぽい? うわぁ…。 個人的に活け鮑って、いけ好かないんっすよね。  じゃ、死に鮑ならいいのかというと、似たようなものだと思うし、ま、「鮑が苦手」 というのは、単なる食わず嫌いだったりして、実際に食ってみたら、思ったほど、キモい味がするワケではねーな。 そんな結果に終わったりするんっすけど。 が、肝は駄目っす。 キモいっす。 ほとんど、苦行のレベルっす。 臥薪嘗胆 (がしん-しょうたん)。 将来の成功を期して苦労に耐えること。薪の上に寝て苦いきもをなめる意から。 ほら、拷問用のアイテムじゃん! ま、肝さえ食わなければ、本体だけなら何とかなるかな? そんな気がしないでもないんっすが、噂によると、この活け鮑のスパゲッティは、肝ソースが決め手なんだとか。 うわぁ…。 ま、でも、ここ 参照。 「鮑のバター焼き・肝ソース添え」 というのが出て来て、うわぁ…。 絶望感にさいなまれながら食ってみたら、ん、何これ。 うめえじゃん! そんな結果に終わったりしたので、今回も大丈夫かも知れないね♪ …と、楽観視することにして。

 で、手持ちの 『るるぶ 和歌山 白浜 パンダ 高野山 熊野古道』 が古いのしかないので、'24最新版を買うことにしたんっすが、他に何か和歌山な本がないかと思って探してみたら、こんなの が。B級グルメ・ご当地グルメ系のネタが好きなので、ついでに買ってみることにしたんっすが、この作者の たかぎなおこ って、三重県出身なんっすな。 ほぉ。 で、三重県のどこなのかと思ったら、Wikipedia 参照。 三重県四日市市出身。 ああ、四カス (よんかす = 四日市のカス) かぁ…。 が、他にもいろいろ買って読んでみたら、絵が可愛いし、なかなか性格がよさそうなギャルだし、桑名の人間を桑カス (くわかす = 桑名のカス) と呼んで、馬鹿にしたりしないし、というか、残念ながら桑名のネタは見当たらなかったんっすが、時おり出てくる “三重弁” が、何とも心地よかったり。 『おまつり万歳!』 という本には 「大四日市まつり」 のほか、柳井金魚ちょうちん祭り(山口県柳井市)の話が出て来たりするんっすが、屋台で 「瓦そば ¥500」 というのを見つけて、 「んっ!? 瓦そばってなんだ?」 と、疑問に思うシーンが。 瓦そばも知らないとは、甘いっすな、なおこ。 ま、所詮は四カス (よんかす = 四日市のカス)っすからね。 フッ(冷笑)。 で、試しに買って食べてみたところ、「わっ!? ざるそばと焼きそばが混ぜ合わさった感じで美味しい!!」 旦那のほうも 「わっ本当だ!! これものすごくおいしい!!」 と、大絶賛。 お祭りの屋台だから当然、瓦の上に乗っているワケではなく、パチモンもいいところなんっすが、前々回 参照。 お水はセルフだし、「瓦そば」 は見本の写真と量がぜんぜん違うし、御膳の右下が鶏の唐揚げじゃないし、つけダレ(?)は、微妙だし…。 ブツブツとネガティブな発言ばかりする、こんな陰キャとは一緒にゴハンを食べたくないっすよね。 こんなヤツほっといて、なおこ、次の店、行こうぜ! で、この山口の柳井(やない)という町、なかなかよさ気で、行ってみたかったんっすが、電車だと時間が掛かりすぎるので、断念しました。 で、その変わりに、( 前回 までの粗筋) 城下町長府に行った。 …と。 で、この町でいちばん行ってみたかったのが、


< 功山寺 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 功山寺 。 君は日本史と世界史、どちらが好きかな? 僕は断然、世界史っす。 日本なんて、狭い世界に閉じこもってないで、もっと広い “世界” を見ようよ! そんなグローバルな視点で、選択制だった高校の社会科の授業は “世界史” を選んだ…ワケではなく、日本史は漢字を覚えなければならなないから、ウゼぇな…と。 めっちゃ苦手なんっすよね、漢字。 今はパソコンがあるからいいんっすが、もし手書きだったら毎週、こんな原稿、絶対に書く気がしねぇ…。 反面、片仮名を覚えるのは好きだし、得意だったりするんっすが、マルクス・アウレリウス・アントニヌスとか、余裕。 最後、ついつい 「アントニウス」 と言いそうになっちゃうんっすが、そこで踏みとどまって、ちゃんと 「アントニヌス」 と言える、そんな冷静さも持ち合わせております。 世界史、チョロいっすな。 …とか思っていたら、中国史というワナが。 漢字ばっかりやんけ! あと、モンゴル人も。 耶律阿保機(やりつあぼき)とか、阿呆に書けるかぁぁぁぁぁ! ということで、日本の歴史には疎い僕なんっすが、そんな中、唯一好きなのが「幕末」。 コーエーの 『維新の嵐』 というゲーム、買いましたからね。 この手のシミュレーションゲームでは必須とされていた “戦さ” の要素を排除し、 “説得” で世の中を変えるという、画期的なシステムが採用されておりました。 本作での「説得」は「賄賂」「脅迫」「理論」「威圧」「本音」といった説得方法の中から相手によって有効な方法を選択し、スペースキー・リターンキー連打で説得するアクション要素を取り入れたシステムになっている。リターンキー連打で気合いが一定値貯まると、一定時間一方的に説得することができる(このアクションにおいて連打し過ぎてキーを叩き壊すプレイヤーも多数いた)。 ハイパーオリンピックかよ! 疲れるだけで、クソつまらないゲームでありましたが、雄藩の思想 。 おお、桑名、あるやん♪ 思想としてはバリバリの佐幕で、尊王の急先鋒である長州とは、相容れないものがあったりするんっすが、で、ここ功山寺は高杉晋作が挙兵したところとして知られております。 いいっすよね、高杉。 タカスギィ、タカスギィ、タカスギィィィィ、タカスギィ♪ ここ 参照。 2022年の今でも値段が高すぎると感じると脳内再生されるwww これ以外にコメントが思い付かないんっすが、で、功山寺挙兵に関しては、ここ 参照。 下関に着くとすぐ、高杉晋作は諸隊をまわり、「兵を挙げて幕府寄りの俗論党と闘おう」 と説得してまわりました。 やっぱ、世の中を変えるには 「説得」 っすよね。 リターンキー連打!

 で、結果、あ、こっちのほう が詳しいっすな。 元治元年12月15日、雪の降る深夜。晋作は率いる部隊とともに、長府の功山寺の山門をくぐります(写真・いちばん上)「山門」 っすな。 ワクワク♪ この時、晋作は26歳。紺糸縅の具足に、桃形の兜を首から背にかけ、玄関外まで見送りに出た五卿らの前で乗馬すると、振り向きざま叫びました。「これより、長州男児の肝っ玉をお目にかけます」。 (写真・下から2枚目) の状況っすな。 ワクワク♪ で、以下、割愛させて頂きますが、この寺は、そのような歴史的な背景がなかったとしても、普通にいい感じの寺でありました。 功山寺は、鎌倉幕府が滅ぶ6年前、1327年に開かれた曹洞宗の寺院です。唐様建築特有の美しさをもつ仏殿は、国宝に指定されています。 京都のその辺にある寺なんかより、よっぽど古かったりします。 そして何より、春は桜、秋は紅葉が美しく、特に紅葉のシーズンは県内外の多くの観光客で賑わいます。国宝の仏殿と真っ赤な紅葉のコントラストは、秋を感じる風光明媚な眺めです。 うぉぉぉぉぉぉ!


< 功山寺 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 山門や仏門だけでなく、微妙にレトロな近代建築物 (?) や、パゴダのようなもの(?)とのコントラストも美しく、いやあ、よかったっす。 微妙にレトロな近代建築物は これ、パゴダのようなものは これ 。 明治維新を中心とした国事に命を捧げた名も無き人々の霊を供養するため、桂弥一 (かつらやいち) が建てたものです。塚には 「一将功成って万骨枯る」 の碑と全国から寄せられた石が供えられています。 へぇ〜。 一人の将軍が手柄を立て功名を上げる陰には、戦場でおびただしい数の無名の兵士が犠牲となり、骨が朽ちていく。 そういう意味なんっすな。 慰霊碑の回りを鮮やかな紅葉が彩っていたんっすが、何かちょっと、ボケにくい展開に…。 とまあ、そんなこんなで、枯葉散る〜、白い〜、テラスの功山寺〜♪ …は、おしまい。 41才の春なのに、枯葉が散るんかい! …と、今から思えばちょっと変な歌っすな、 これ 。 子供の頃は歌詞がよく分からなくて、枯葉散る〜、白い〜、テラスの坊さん寺(ぼうさんじ)〜♪ …と、歌ってました。 坊さんがいる寺(てら)、その名も 坊さん寺(ぼうさんじ)! 辻褄は合いますよね。 で、最後に、タカスギィ…じゃなくて、たかぎなおこ の本をもう1冊。 『お互い40代婚』 。 東京出身(?)の旦那に、訛りを笑われる話がありました。 燃えないゴミを 「燃えやんゴミ」 、とろけるチーズの反対語が 「とろけやんチーズ」 。 やっぱ、三重弁と言えば 「やんやん」 やん! めっちゃ可愛いやん! とろけや〜ん♪ …と、「ボヘミアン」 の節で歌っておいて、この続きはまた、次回やん☆

 ということで、今日はロニー・キューバーっす。 謎キャラなんっすが、 バリトン・サックス奏者の中で最も偉大な一人 なんだそうっす。 で、特段、書くこともなかったので、本題に入ります。 『インフラ・レイ』 。 今日はこのアルバムを取り上げてみたいと思います。 ちょっと変なタイトルっすよね。 インフラ? インフレ? インフラとインフレでは、フリチンとフルチンくらい違うんっすが、いや、フリチンとフルチンは同じっすか。 フリフリするか、フルフルするかの差で、露出されるものは同じ。 いずれにしろ、不快です。 画像検索とか、絶対にしたくないっす。 試しにやってみたら、 こんなサイト が出て来たりしたんっすが、え? 下半身ハダカの状態なん? 上半身に何か着用していないと、フリチン、もしくはフルチンと呼べやんの? 下半身さえ露出していれば、上半身は着ていても、着ていなくても、どちらでもオーケーだと思ってました。 ま、下半身さえ露出していれば、上半身がどうであれアウトなので、 別にどっちでもいいんっすけど。 で、「インフラ・レイ」。 翻訳ソフトだと 「下にレイ」 と出ました。 エエぇぇぇぇ…。 まったく意味が分からんのっすが、ニューヨークのスタジオ・シーンでも活躍し2020年10月に急逝したファースト・コール・バリトン奏者ロニー・キューバーが2009年にオランダでビーツ・ブラザーズを従え録音したハードバップ作品! 切れ味鋭いブロウでバリバリと空気を切り裂くキューバーが素晴らしい! そういった作品である模様っす。 まず、ビーツ・ブラザーズというのが、よく分からない兄弟だったりするんっすが、ピアノのペーター・ビーツ、ベースのマリウス・ビーツ、そして2曲でテナーを吹いているアレキサンダー・ビーツ。 この3人が兄弟である模様。 それにプラスして、ドラムスが他人のエリック・イネケ。 あ、この人は何か聞いたことがあります。 秋田の男鹿半島に出没しますよね。 悪い子はイネケぇ、泣く子はイネケぇ、エリックはイネケぇ。 あ、エリックはここにいます! で、これはアレっす。 中身に関してはここ を読めば、全てが解決します。 読んでみたら勢いだけで、あまり具体的なことは書かれてない気がしないでもないんっすが、 とりあえず、豪放武骨にして温かな包容力を感じさせるパンチの利いたダイナミック・ドライヴィングなバリトン咆哮が絶好調に冴え渡る痛快娯楽編であるな。 …というのは伝わってくるのではなかろうかと。 いやあ、楽しみ♪

 ということで、まずはアルバム・タイトル曲の 「インフラ・レイ」 。 ハンク・モブレイのオリジナルで、ジャズ・メッセンジャーズでも取り上げられた形跡があったりするんっすが、で、これはアレっす。 アップ・テンポの正統派ハード・バップ。 ちょっぴりファンキーな香りもあって、シンプルなんっすが、いい感じ。 で、テーマの後、バリサクのソロが炸裂します。 いや、これはまさしく、豪放武骨にして温かな包容力を感じさせるパンチの利いたダイナミック・ドライヴィングなバリトン咆哮が絶好調に冴え渡る痛快娯楽編であるな! …と。 1941年生まれで、2009年の録音なので、当時68歳くらいだと思われるんっすが、いや、現役バリバリっすな。 続くペーター・ビーツのピアノ・ソロも勢いがあって、で、最後はバリサクとドラムスの絡みから、ドラムスのソロへ。 そういう流れだったりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。 絵に書いたような正統的でオーソドックスなハード・バップでありまして、いやぁぁぁぁ、凄ぇぇぇぇぇぇ!

 で、次。 「ライフ・フォー・ライオンズ」 。 アレキサンダー・ビーツが加わって、テナーとバリトンの変則2管クインテットになるんっすが、曲そのものはミディアム・テンポの、これまたハード・バップの王道のような作風。 ジェリー・マリガンのオリジナルなんっすな。 言われてみれば、どこかで聞いたことがあるような気がしないでもないんっすが、ここで言う “ハード” というのは、硬かったり、ハードゲイだったりするワケでなくて、フォ〜〜〜〜〜〜! そういうのとは違って、ご機嫌な。 そう言った意味合いだったりして、むしろ、ほのぼのとした空気感だったりします。 ちなみにレイザーラモンHG って、元々は 「よしもと新喜劇」 の人っすよね。 ハードゲイの格好で 「フォ〜〜〜〜〜!」 とか言って、 「何がハードゲイよ。気持ち悪い!」 と、未知やすえに言われておりました。 相方のレイザーラモンRG のほうは超音波攻撃くらいしか持ちネタがなくて、クソつまらなかったっす。 「米粉で出来たベトナムの麺は?」 「ビーフン。」 「いや、そこは、フォ〜〜〜〜! ちゃうんかい!?」 それくらいのツッコミはやって欲しかったんっすが、 で、「ライフ・フォ〜〜〜〜! リオンズ」。 2管のハモリで、ほのぼのとテーマを演奏して、で、ソロ先発はキューバ−。 アップ・テンポでは勢いが感じられたんっすが、これくらいの速さだと、歌心がまさって、これはこれでいい感じ。 それはそれでいいんっすが、花田虎上(まさる)。 この読み方は、さすがに無理がありますよね。 これくらいの速さだと、歌心が虎上って。 読めねぇ! 虎上 = まさるだから、上 = る? となると、これくらいの速さだと、歌心が虎って。 それが正解かも知れませんが、ま、どうだっていいっすよね。 で、続いてはテナー・ソロ。 ビーツ兄弟の一員、アレキサンダーくんの出番でありますが、 「ビーツ」 が 「アレキサンダー ワン」 とのコラボヘッドフォンを発売 。 これ? どこをどのようにコラボしたのか、まったく分からないオーソドックスなヘッドフォンにしか見えないんっすが、で、関係ないっすよね。 素性は不明なんっすが、演奏を聞く限り、オーソドックスなハード・バッパーであるな…と。 歌心に富んでいて、悪くないと思います。 保守的な僕でも安心して聞ける感じ。 保守的だし。 …と言われたのを、今でもちょっと根に持っていたりするんっすが、続くペーター・ビーツのピアノ・ソロもいい感じで、最後はマリウス・ビーツのベース・ソロで渋く締めて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 絵に書いたような正統的でオーソドックスなハード・バップでありまして、いやぁ、よかったっす。

 で、次。 「シェ・ジョゼ」 はキューバーのオリジナル。 タイトル通り、スペイン語なのか、ポルトガル語なのか、キューバ語なのかは知りませんが、ラテン・アメリカンっぽい感じの曲で、心ウキウキ、ズイキズイキ、ワクワク♪ 里芋の茎っすよね、芋茎 。 まったく心がウキウキしない食材だったりするんっすが、芋茎と書いて 「ずいき」 と読むんっすな。 阿呆に読めるかぁぁぁぁぁ! ( ← ブチ切れ) ブチブチとブチ切れる食感が特徴なんっすが、で、演奏のほうはアレっす。 ワンホーンに戻って、バリサクがご機嫌なテーマを演奏して、で、ソロ先発はピーター・ビーツのピアノ。 で、これがなかなか、いい感じ。 えーと、 この人 っすか。 1971年6月12日ハーグ生まれ。 若っ! 若乃花よりも若っ! えーと、花田虎上 。 1971年1月20日生まれ。 おお、微妙に元・若乃花よりも若いっすな。 で、僕よりも若いっす。 オランダ人なので、さほどアーシーさは感じられないんっすが、適度にブルージーで、あばよ、ブルージー、お前の〜、キラリ、まぶしい胸には〜、きらめく銀のネックレス、焼けた肌、決まりすぎだぜ〜♪ いい歌っすよね、 「ブルージーンズメモリー」 。 俺には分からないよ、お前が何故〜 (あい・どん・のう♪) 硝子の都会へと、旅立つのか〜 (ゆー・どん・のう♪) 英語の勉強にもなるし。 なるほど、俺には分からないよ = 「あい・どん・のう」、硝子の都会へと = 「ゆー・どん・のう」 なのかぁ。 いや、間違ってるし。 それはそうと、硝子の都会って、どこや? 宇都宮か? いや、それは餃子の都会やがな! そんなことを書くと、浜松の人からクレームが来そうなんっすが、で、ブルージーなピアノ・ソロに続いて、マリウス・ビーツのご機嫌なベース・ソロが登場。 ピアノやドラムスと軽妙に絡んで、で、その後、満を持して、キューバーくんのバリサクが登場。 めっちゃ貫禄がありますな。 伊佐坂さんの息子の甚六さんよりも貫禄があります。 兵六餅 よりも貫禄があるか? …と言われると、さすがにそれは比べる対象がビッグ過ぎるんっすが、駄菓子屋に兵六餅と 「ビッグかつ」 が並べて売られていたら、迷わず 「ビッグかつ」 を選ぶくらい、あまり好きじゃなかったりしますからね、兵六餅。 見た目も味も、年寄り過ぎるんじゃぁぁぁぁぁ! で、その後、ピアノの人が出て来て、フェイドアウトして、おしまい。 ラテン系ノリノリで、いやあ、よかったっす。

 …と、ここまでは完璧。 ここから先、ちょっと滑ったりしても、既に元が取れた気がするんっすが、とりあえずレビューを続けます。 「チリン」 。 ちょっと変なタイトルなんっすが、これまたキューバーのオリジナルである模様。 冒頭、ピーター・ベーツの弾くピアノが、ちょっぴりウインダムヒル(?)っぽくて、めっちゃいい感じ。 何かそんなの、ありましたよね? せわしい年の瀬に 「ヒーリング・ミュージック」 。 ひいいいい! ( ←「闇の忍者タスケ」 風。 分からない人はググってね♪) いや、ひいいいい! …じゃなくて、ヒーリング。 イカリングとも違います。 それにしてもイカって、輪切りにするだけでリング状になって、イカリングフライになる為に生まれてきたイカって感じがしますよね。 輪切りにせずに、中に餅米を詰めて煮るというのもあるんっすが、個人的にあまり好きではなかったりするので、「いかめし」 になる為に生まれてきたイカ。 そんな感じはあまりしません。 で、ヒーリング・ミュージックっぽいピアノのイントロに続いて、キューバーが出て来てテーマを吹くんっすが、これがまた哀愁味を帯びた美メロだったりして、また当たりかよ! …と。 で、ソロ先発はペーター・ビーツのピアノ。 この人、いいっすよね。 単独のリーダー作、もしくはビーツ・ブラザーズとやらのアルバムも聞いてみたくなっちゃいますが、で、続いてキューバーくんの貫禄のバリサク・ソロ。 この人の他のリーダー作も聞きたくなっちゃう、そんな出来のよさだったりして、でもって、最後、再びピアノのソロが出て来て、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、完璧っした。

 …と、ここまでハズレなし。 あまりに順調過ぎて、ちょっと怖くなってしまうんっすが、で、続いては 「ラバー・マン」 。 ここでスタンダードのバラードを持って来ましたかぁ。 こんなん、ハズレようがないやん。 ずっこいやん。 「ずるい」 でも 「ずる賢い」 でもなく、「ずっこい」 。 この微妙なニュアンスが方言でないと表現出来ないんっすが、 ここ<けなし言葉> のところにありますな。 意味 : ずるい。 うーん…。 微妙に違う気がするんっすが、意味を聞かれたら 「ずるい」 としか答えようがないのも確かだし。 で、演奏のほうはというと、思った通り、いい感じのバラードに仕上がっていて、ケチの付けようがありません。 ま、強いて言うなら、テーマそのものは何回も聞いたことがあるので、ちょっと新鮮味に欠けるというか。 それともう一つ、「本格翻訳10」というソフト。 「ラバー・マン」 の訳が 「人恋人」というのは、ちょっと…。 「恋人男」 やろ! …と。 で、次。 「バッテリー・ブルース」 。 子供の頃、乾電池を見ていたサバ兄が側面に書かれている 「BATTERY」 という英語を見て、「んー、べてりー?ばったれい? 何て読むんや…」 と悩んでいたんっすが、それを取り上げて 「 “ばってりー” やん!」 と指摘したところ、「あ、そうか! 頭エエな!」 と、褒められたんっすが、そんなバッテリーのブルースとなると、これは期待が持てますな。 で、聞いてみたら、いうほどバッテリーではなく、どちらかというと、バッテラ。 そんな感じのブルースだったんっすが、サバの押し寿司かぁ…。 ちょっと、テンション下がりますよね。 ま、食ってみたら、意外と美味しかったりするんっすけど。 ちなみにこれ、フィリー・ジョー・ジョーンズのオリジナルらしいんっすが、オーソドックスなブルースなので、日本人のウケは今ひとつかも知れなくて、曲の感じでいうと、ちょっぴりハズレ。 が、演奏のほうはテナーのアレキサンダー・ビーツも加わって、各自がそれぞれ良好なソロを聞かせてくれて、ドラムスのソロも聞けたりして、ま、悪くはなかったかな? …と。

 んなことで、ラストっす。 キューバーの自作曲で 「キュビズム」 。 「立体派」 っすかぁ。 ピカソの笑える絵のヤツっすよね。 「泣く女」 が代表作。 うわ、めっちゃ泣いてるやん…。 ハンカチ、咥えてるやん…。 号泣やん…。 「グヤジぃ〜〜」 という声が聞こえてきそうっすよね。 この世界観を音で表現するのは、かなり難しそうなんっすが、「グヤジぃ〜〜」。 ボーカルなら、簡単なんっすけどね。 で、これ、いう程「立体派」 か? …というと、それなりにソレっぽい雰囲気が出ていたりして、流石やな…と。 流石と書いて、さすが。 読めないっすよね。 「さすが」は「流石」ではない?  え、そうなん? 読んでみたら、ちょっと小難しかったので、この話はなかったことにして、で、ちょっぴりキュビズムなテーマの後、ピアノ、バリサクの順で、各自がそれぞれ良好なソロを聞かせてくれて、ベースのソロも聞けたりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ま、悪くはなかったかな? …と。 んなことで、今日のところは以上っす。

【総合評価】 リーダーのキューバーも、サイドマンのビーツ・ブラザーズも、素性が謎過ぎるので、如何なものか? …と思っていたんっすが、軽くイカを超えてきました。 イカ以下。 いやそれ、イカの下やがな! イカ以上、恋人未満。 イカと比べられる恋人って、どうよ? そんな気がしないでもないんっすが、

  恋人 > 友達以上、恋人未満 >友達 >>>>>>>>>>> 「ただのお友達でいましょうね」 と言われた人

 そんな序列だったりします。 イカは? イカはどうした? いや、イカを持ち出したら、話がややこしくなってしまったので、この際、イカは忘れましょう。 リーダーのキューバーも、サイドマンのビーツ・ブラザーズも、素性が謎過ぎるので、如何なものか? …と思っていたんっすが、自作曲とジャズ・オリジナルとのバランスもよく、演奏のほうは想像を遙かに超える豪放武骨にして (中略) バリトン咆哮が絶好調に冴え渡る痛快娯楽編だったりして、超オススメ☆ ということでバリトンサックス編は、おしまい☆


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