FIRE IN THE WEST (JUBILEE)

HERB GELLER (1957/3/14)

FIRE IN THE WEST


【パーソネル】

KENNY DORHAM (tp) HERB GELLER (as) HAROLD LAND (ts)
LOU LEVY (p) RAY BROWN (b) LAWRENCE MARABLE (ds)
【収録曲】

(01-03) S'PACIFIC VIEW / JITTERBUG WALTZ / THE FRUIT
(04-05) HERE'S WHAT I'M HERE FOR / MARABLE EYES
(06-07) AN AIR FOR THE HEIR / MELROSE AND SAM
【解説】 ( 2014年07月13日更新 / 連載 1,130回 )

 台風でしたなぁ。 木曜日の夜から金曜日の朝にかけて、東海地方に最接近! そんな触れ込みだったので、緊急の呼び出しに怯えつつ、何事も無いように祈っていたんですが、結果的にはあまりにも何も無さ過ぎて、ちょっと拍子抜けしちゃいました。 南木曽の読書では土石流が発生したりして、大変だったみたいですけどね。 この “読書” という地名、ちょっと変わっていて、何らかの由緒がありそうなんですが、その昔、与川 (がわ) 、三留野 (どの) 、柿其 (かきぞれ) という3つの村が合併して出来た “読書村” というのがその前身。 旧村名から頭の1〜2文字を取って並べた結果、「よみかき」になって、何だか 「読み書き」 っぽいやん! で、この地名になった模様でありますが、よって 「どくしょ」 ではなく 「よみかき」 と読むのが正解。 わりと適当な合成地名だったんですな。 合成なんだけど豪勢ではなくて、剛性も高くは無さそうで、どちらかというと貧弱なイメージ。 ま、合成地名というのは大抵、弱そうだったりするんですけどね。 有名なところでは東京の大田区。 何故 「太田」 ではなくて 「大田」 なのかというと、 「大森+蒲田=大田」 だからなんですが、どうせなら 「森蒲(もりかま)」 とかのほうが強そうでよかったのにぃ。 いや、森に住んでるオカマみたいで、大して強そうでもないんですが、町に住んでるオカマよりは生命力がありそうですよね。 あと、有名なところでは国立市とか。 その昔、都立国立高校というのが甲子園に出て来て、話がちょっとややこしかったんですが、 「国分寺+立川=国立」 でありますか。 「寺川」 とかでもあまりストロングさには期待出来ないので、無難な選択ではないかと思うんですが、あと、ぜんぜんメジャーじゃないところだと、石川県羽咋郡宝達志水町とか。 た…たからたちこころざしみずまち? 読めませんよね。 というか、 「羽咋郡」 の時点で既に難読だったりするんですが、ナウなヤングでないと、かなり難しいかも知れません。 「あのスケ、羽咋ぜ!」 これなら大丈夫ですよね。 ハクイぜ! それで正解です。 ここ を見ると江戸時代からある由緒正しい言葉のようなんですが、 不良用語・ヤンキー用語・ヤクザ用語集 。 これ、なかなか興味深いものがありますな。 もう9割強が死語と化しているようですが、仕事で行ってる中学校でも不良とかぜんぜん見掛けないし、もしかして死滅しちゃったんですかね? google で 「不良 しめ」 まで入力しても、 「不良 死滅」 という候補が出て来ないところを見ると、まだ滅んではいないようですが、ちなみにどういうのが予測で出てくるのかというと、「不良 しめる」 と 「志免町 不良」 。 志免町ってどこなのかと思ったら、福岡県みたいなんですが、なるほど。 いかにも不良の温床っぽいお土地柄ですよね。 …とか思って中身を見たら、「志免町の番長 - 福岡不良・族掲示板」 の他は「糟屋郡志免町,福岡県,再生不良性貧血の病院・歯医者探しなら」 とかだったりして、意外と健全だったりしたんですけど。 いや、再生不良性貧血って、ぜんぜん健やかではありませんか。

 で、何の話でしたか? 宝達志水町でしたか。 実はこの地名、ラジオの道路交通情報とかでわりとよく耳にするので、正しい読み方を知っていたりするんですが、ほうだつしみずちょう。 逆にどう書くのかが疑問だったんですが、こういう字だったんですな。 地名の由来は Wikipedia を参照。 妥協の産物臭がフンプンと漂っていると思ったら、案の定、互いに最後まで譲らなかった結果なんですな。 「志雄町+押水町=志水町」 なら、どちらも1文字ずつで対等なので文句は出ない気がするんですが、これは志雄クンの我が儘ですよね。能登地方の最高峰である宝達山とやらをアピールしたい気持ちは分からんでもないんですが、最高峰と言っても標高 637.1mのシケた山みたいだしぃ。 押水町に押し切られたくないという意地もあったのかも知れませんが、chakuwiki を見ても、現在の町名に異議のある町民多数。 そう書かれております。 でしょうなぁ。。。 桑名市は旧・桑名市と多度町と長島町が合併して新・桑名市になったんですが、もし多度と長島の奴らが地元愛を前面に打ち出して、 “多度山上げ馬スパーランド桑名市” とかを主張してきたら、かなりウザいことになるところでした。 お前ら、もともと桑名郡の住民なんだから、普通に桑名市でいいじゃん。 そういう方針で表面上は納得した模様でありますが、桑名郡の中で唯一、木曽岬町の奴らは合併を拒否して、村のまま留まっているんですけどね。 木曽川の向こうとか、とても三重県とは思えないので、さっさと弥富市にくれてやっても悔しくはないんですが、観光といっても ゴールデンランド くらいしかないしぃ。 で、観光と言えば来週、石川県と新潟県に行く予定だったりするんですが、宝達志水町とか、何か見るようなものはあるんですかね? 宝達山に登るくらい? …と思って、調べてみた結果が これ 。 どうやらオムライスで町興しを目指しているようですが、そういえば 「噂」 のところにもそんな記載がありましたな。 で、有名な 千里浜なぎさドライブウェイ がこの町にあるというのを初めて知ったんですが、ま、メインの部分は羽咋市ということになろうかと思うんですけど。 羽咋には コスモアイル というハクイ博物館もあったりするし、何気に観光都市っすよね。 解剖中の宇宙人 (←グロ注意!!) もいるようで、かなりソソられるものがあるんですが、金沢から微妙に遠かったりするので、今回はパス。 車で行くなら千里浜とペアで、ちょうどお手軽なドライブコースになりそうなんですが、今回は鉄道利用っすからね。 宝達志水のオムライスという、ヤラセ丸出しなご当地グルメもちょっと気になるんですが、2035年9月2日に能登半島で皆既日食が見られるようなので、その時のお楽しみにとっておくとして。

 2泊3日の今回の旅で、初日は金沢で 「のどぐろ炙り丼」 を食う。 そんな話を ここ に書いたんですが、えーと、前半のいちばん下のほうです。 ネット予約も無事に受理されたようで、安泰。 で、2日目の昼にはハントンランスを食べようかと思っていたんですが、3日目の昼に越後湯沢で 「タレカツ丼」 を食べることにした (← ここ 参照) ので、どうしようかな…と。 2日続けて揚げ物だと 「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」 になっちゃいますからね。 1日目にお泊まりする 「吉祥やまなか」 の 青竹teppanブランチ というのがお手軽で、よさげなんですが、露天風呂付客室にお泊まりのお客様は強制的に河豚卵巣粕漬を食わされるプランになっちゃいます。 夕食の このお食事処 も、お一人様にはちょっと敷居が高そうだし、加賀の祝い料理らしい 「天然桜鯛の唐蒸し」 というのも個人的にはちょっとアレだし、うーん。。。 こうなったらもう、お部屋のレベルを下げたれ〜! ということで、部屋タイプは 【粋】 和室(渓流側)10〜12畳+広縁・坪庭・内風呂付きにして、【一人旅×青竹の香り】 鉄板焼〜山海の恵み、シェフとの楽しい会話もご馳走。 そんなプランに変更することにしました。 飯食い場所はブランチと同様、 ここ でありますな。 どんな会話をすればいいのか、今からちょっと気が重いんですが、「松田聖子の元恋人って、ジェフ君だよね?」 そんなのでシェフと盛り上がれますかね? どうせならシェフだけでなく、主婦なんかとも楽しく会話をしたいところなんですが、で、お品書きのほうは こんな感じ 。 おお、いいぢゃん♪ 僕が泊まる翌日からは こんなメニュー になるようですが、どうせメインには黒毛和牛サーロインステーキ(120g)を選ぶので、大勢に影響は無し。 お部屋のほうが露天風呂付 【雅】 《洋室+10畳&広縁 渓流側》 88u温泉かけ流し → 内風呂付 【粋】 《和室10〜12畳&広縁 渓流側》 62〜68uと、ちょっと地味になっちゃうんですが、露天風呂ではなくて内風呂、しかも 「温泉かけ流し」 と書いてないところを見ると、単なる沸かし湯? でもまあ、貸切風呂1回が無料だから、その辺は妥協するしかありませんなぁ。  【雅】 という名前がトミーズの雅みたいでちょっとアレなのに対して、【粋】 のほうは、何だかワクワク出来そうなところもポイントかと。 いや、【枠】 (わく) ではなくて、 【粋】 (いき)っすか。 何だか生き生きしている。 そのように訂正しておきますが、で、次の日は ナスパ のジュニアスイート 74uでありますな。 純和風から洋風。 変化があって、いいかも知れません。

 逆に夕食のほうは洋風から和風という流れになるんですが、6月の時点ではメインディッシュが 「和牛アスパラ巻き」 で 、お魚料理が 「喉黒焼き浸し」 。 何だか水浸しみたいで、今ひとつソソられるものがなくて、エグゼクティブ欲が次第に薄れてきた。 そういう状況だったんですが、7月のお品書きが明らかになりましたぜ。 ほれ 。 おお、「新潟和牛のトマトしゃぶしゃぶ」 になってるやんっ! ノドグロも健在で、しかも 「焼き浸し」 というハズレ臭い調理法から 「木の芽焼き」 に正常進化! 「玉蜀黍と芝海老のかき揚げ」 というのもありますな。 た…たましょくはげ? いや、「禿」とはちょっと違いますか。 トウモロコシと読むのが正解ではないかと思われますが、京都の祇園で食べたトウモロコシの天麩羅が非常に美味であったので、これは期待。 天下のニューオータニだし、しかもエグゼクティブなので、芝海老 → 実はバナメイ海老という偽装も無いだろうし、これは俄然、楽しみになってきましたなぁ。 ただ、魚貝類や甲殻類、あるいは棘皮動物が今ひとつ好きではない僕としては、メニューに沢蟹七宝煮と蒸し雲丹があるのがちょっと嫌だったりするんですが、ま、分類としては 「先付」 ですからね。 量的には微々たるものだろうし、好きな物は最後まで取っておく、嫌いな物は最初に片付けちゃうタイプの僕としては、先に付けられるのは好都合です。 ただ、締めが 「塩沢産コシヒカリの浅利御飯」 というのは、ちょっと頂けませんな。 長野オリンピックで全世界に恥を晒した浅利慶太も劇団四季の社長を退任するみたいだし、コシヒカリからも撤退してくれたらいいのにぃ。。。 ま、食ってみたら意外と美味かったりするかも知れないし、ムラサキイガイというのも食ってみたら、意外と大丈夫でしたからね。 で、あと心配なのはお天気だけなんですが、12日にマリアナ諸島付近で発生した台風9号とか、まさか悪さをしませんよね? マリアナ諸島でマリファナでも吸って、そのまま意識混濁になって欲しいところなんですが、…とか言ってるうちに、新たな問題が発生しました。 昨日、某中学校で仮設足場を組む予定だったんですが、台風は足早に去ったにも関わらず、足場屋、姿を現さず。 どうやら来週の土曜日に延期になった模様でありますが、マジかよ!? 1ヶ月も前からこの週末は仕事を入れないように頼んでおいたのに、駄目ぢゃん! ま、僕の責任ではないので旅を取りやめる気はさらさら無いんですが、後はまあ、現場代理人代理のオジサマがよきに計らってくれることでありましょう。 大変恐縮でございますが、ひとつよろしくお願いします。

 任せたぞ、オッサン! そう言いたいところを、気を悪くして現場に行ってくれなくなっても困るので、へりくだった態度で慇懃に対処させて頂きましたが、もう1件、別の中学校の現場のほうは 7月21日の海の日から仕事に入るみたいですな。 僕はそっちのほうに関しては現場代理人代理のオマケみたいな立場なので、ほぉ、それが大変ですなぁ。 まあ、ひとつ頑張って下さいね。 そう、他人事のように済ませてもいいんですが、そっちのほうの現場代理人のヒラミツくんが、「その日は用事があるから、出れないっす!」 …と。 じゃ、共通の現場代理人代理であるオジサマに懇願するしかないんですが、3連休なのに2日の出勤というのは、さすがにちょっと気の毒なような…。 僕なんか、金曜日に休みを取る気、満々だったりしますからね。 月曜日もお休みする気に満ち溢れていたんですが、ほんのちょっとだけ良心が咎めるので、月曜日だけは出ることにしようかと。 そんなことで、来週は小ネタくらいは何とか。 そんな意気込みはあったんですが、そんな話はすっかり過去の物になってしまったことをお知らせしておいて、現実逃避の旅、じゃ、行ってきまーす♪

 …と、そのまえに後半を片付けなければなりませんが、火曜日の工程会議で出さなければならない書類が手付かずなまま残されていたりして、今週もまた時間がありません。 ヤル気もありません。 昨日、足場屋が来ないと判明した時点で、余った時間で何とかすればよかったんですが、意欲がまったく沸き上がらないまま、無駄に一日が過ぎてしまいました。 ま、月曜日もあるしぃ。 で、今日取り上げるのはハーブ・ゲラーなんですが、地味ですなぁ。 日本における白人アルト奏者の地位というか知名度は、アート・ペッパーが別格の最上位で、クール派のリー・コニッツと、熱情的なフィル・ウッズがぞれに続く。 そういう図式になろうかと思うんですが、いや、人気という点ではポール・デスモンドが上に来ますかね? いずれにしろ、ハーブ・ゲラーとなると、それよりもずっと下の前頭3枚目レベル。 そういった番付になるんじゃないかと思うんですが、ちなみに日本語ライナーで佐藤秀樹クンは、ペッパーの次にバド・シャンクの名前を挙げておりますな。 そういえば、そういう人もいましたよね。 ウエスト・コースト派といえばどちらかといって淡泊でスマートなプレイを身上としているミュージシャンが多いように思うが、ゲラーはその中でもチャーリー・パーカー系のアルトサックス奏者として最もエモーショナルな表現力の持ち主でもある。 そんなことも書かれていて、個人的にも白人系の中ではわりと贔屓にしてたりするんですが、ただ 「ゲラー」 というと、頭の中に 「ゲラッピー」 が浮かんで来ちゃうのが、ちょっとネックだったりします。 昔、いたんですよね、よしもと新喜劇のキャラ。 「ゲラッピー」 で検索しようとしても強制的に 「グラッピー」 に改変されたりして、それでも強行すると何故か画像検索で掃除中の中学生がいくつか出て来たりするんですが、それくらい存在を消された存在になっちゃったんですなぁ。 もしかして僕が名前を間違えて覚えてるとか? 「ゲラゲラ・ハッピィ」 とかいう企画で生まれたヤツだと思ったんですけどね。 ということは 「ゲラッピィ」 が正解? で、改めてググってみました。 すると今度は下呂警察署のキャラ 「ゲロッピィ」 というのに強制変換されちゃいましたが、何とか本物も見つけ出すことが出来ました。 ほれ 。 こんなカードで笑顔になれるとは、かなり幸せな人生を歩んでおられるようですが、で、今日はそんなハーブ・ゲラッピィの 『ファイア・イン・ザ・ウェスト』 というアルバムを紹介したいと思います。 『ザ・西で火』 というタイトルが示すように西海岸で吹き込まれたものなんですが、中身のほうは、ファイア! そう期待していい面子が顔を揃えておりますぜ。 ケニー・ドーハムハロルド・ランドを加えた3管編成で、ベースはレイ・ブラウン。 かなり黒っぽいサウンドが期待出来そうなんですが、ただ、ピアノがルー・レヴィというのが、ちょっとどうかと。 寡聞にしてよく知らんのですが、詳しくは ここ 。 白っぽそうっすよね。 どう転ぶかは今のところ不明なんですが、とりあえずまあ、演奏を聞いてみることにしましょう。

 1曲目はゲラーのオリジナルで、 「ス・パシフィック・ヴュー」 。 すばしっこくて、ピューと逃げていっちゃいそうなタイトルなんですが、ミディアム・テンポのブルーな雰囲気の作品でありますな。 綿密に計算された3管のハモリ具合がいかにも西海岸っぽくて、僕の期待とはちょっと違ったものがあったりしたんですが、最初に出てくるゲラーのソロはそれなりにゲラゲラ・ハッピィかと。 世間ではソニー・クリスに近いと言われていたりするようですが、なるほど。 ペッパー+クリス = パクリ。 そんなふうに聞こえたりもします。 ちょっぴりマクリーンも入っていたりして、パクリーン風? いずれにしろ、一般的な日本人ジャズ・ファンに素直に受け入れられるスタイルの持ち主でありまして、で、以下、ドーハム、ランドと続くソロは、さすがの仕上がりっすな。 合間にアンサンブル・パートが絡んでくるところがハード・バピッシュだし、で、レヴィのピアノはやっぱりちょっと白っぽかったんですが、それはそれでぜんぜん問題はなくて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 普通によかった。 そう評価していいオープニングでありますな。 で、次。 ファッツ・ウォーラーの 「ジターバグ・ワルツ」 。 自他とも認めるヘンな名前なんですが、曲そのものも、ちょっと変。 ちなみに 「ジターバグ」 というのは扱いが難しく全く魚が釣れないことで有名なルアーの名前なんだそうですが、なるほど。 言われてみれば確かに、いかにも魚が釣れなさそうなルアーの3拍子でありますな、こりゃ。 ジタバータするなよ、世紀末が来るぜ〜♪ そう、シブがき隊が歌っておりましたが、ここでのジターバグは出だし、静かなバラード風。 そこから流れるようなワルツに転じるんですが、なかなかお洒落なアレンジが施されておりますな。 意外とフランソワーヌ? で、ドーハム、ランド、レヴィ、ゲラー、レイ・ブラウンと続くソロはどれも快調で、でもって、テーマに戻って、おしまい。 個人的にあまり好きな曲ではないんですが、演奏のほうは普通に悪くなかった。そう評価していいと思います。

 続く 「ザ・フルーツ」 はバド・パウエルのオリジナルのようですが、言われてみれば確かにそんな気がするバップ曲だったりします。 ピアノのイントロも何だかソレっぽくて、続いて3管の絡みでテーマが演奏されて、で、ソロ先発はランドでありますな。 ぶっちゃけ、どんな曲でも似たようなソロに聞こえたりもするんですが、そこに突っ込むとジャズという芸能が成り立たなくなっちゃうので、あまり深くは考えないことにして。 続くドーハムは曲によってそれなりに違ったソロに聞こえたりするので、そこはさすがだと思いますが、さすがの菅野、ホモビの多田野。 そんな言葉もあったりしますよね。 お金に困って一度だけホモビデオに出演したお陰で一生イジって貰えて、ある意味、幸せな人生でありますなぁ、多田野くん。 でなけりゃ、あまりパッとしないただの多田野で終わっちゃうところでしたからね。 とか言ってるうちにゲラーのソロが始まりましたが、淡泊でスマートなプレイとは対極なワイルドに、思わず惚れてしまいそう、アッー! 続くレヴィのピアノは淡泊でスマート系なんですが、それはそれで、アッー! で、その後、 b→ds→b→ds の4バースで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ちょっぴり荒削りなんですが、その分、西海岸っぽさが希薄になっていて、よかったな。 そんな気がする1曲でありました。 で、次。  「ヒアズ・ホワット・アイム・ヒア・フォー」 。 ガーシュイン作の歌物のようですが、きっちりアレンジが施されたウエストサイドっぽいバラードに仕上がっております。 お洒落なレヴィのピアノが印象的で、ゲラーのアルトもよく歌ってます。ゲラゲラ。 いや、笑ってはいませんな。 さほど泣きが入っているでもなく、普通に雄々しい吹きっぷりだったりするんですが、で、次。 ゲラーのオリジナルで、 「マラブル・アイズ」 。 アップ・テンポの荒ぶる会津磐梯山。 そういったアレなんですが、シンプルながらも印象的な1曲に仕上がっていて、この人、作曲のセンスもなかなか侮れないものがありますな。 で、ソロ先発もゲラーなんですが、アルト吹きとしての実力も、お値段以上、それ以上。 いや、ギャラが如何ほどなのか、イカがしこたま食えるレベルなのかは定かでないんですが、普通に楽器1本でメシを食っていける実力があるのは確実。 で、以下、ドーハム、ランド、レヴィの順で各自の充実したパフォーマンスが披露されて、でもって、最後は3管のハモリとドラムスの絡みで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 これまたゲラーのオリジナルで、 「アン・エアー・フォー・ザ・ヘア」 。 「ああん♪」 「えあ〜♪」 「フォォォォォォ!」 レイザーラモンHG参上で、アヘアヘ♪ このタイトルで俳句を詠もうとすると、こんな感じになるんじゃないかと思うんですが、西海岸っぽいアレンジのテーマに続いて、いつもの調子のランドが登場。 以下、ドーハム、ゲラー、レヴィと続いて、さ、残すところ今日もあと1曲です。 さ、頑張りましょう。 アルバムの最後を飾るのはゲラーのオリジナル、 「メローズ・アンド・サム」 。 メローで寒いのかと思ったら、普通に熱い仕上がりだったりするんですが、さっきと似たような雰囲気の仕上がり&演奏だったりして、ま、それはそれで、今日は以上です。

【総合評価】 ぶっちゃけ、超期待薄なんだけど、サイドマンが豪華だから、そっちのほうで何とかなりそう。 …とか思っていたら、意外にゲラーくんのアルトの出来がよくて、いい意味で誤算小坪でありました。 いや、五三小坪とか、そんな合成地名っぽい名前の排水機場があったりするんですよね。 疑問視されていたピアノのルー・レヴィもデヴィ夫人と同じくらいは使える布陣だったし、最後の2曲でちょっと息切れしちゃたものの、いうれにしてもこのジュビリー盤につけられた 『ファイア・イン・ザ・ウエスト』 というタイトルはゲラーおよびアルバムの内容に非常にふさわしいものとなっている。 by 佐藤秀樹。 そんな1枚でありました。


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