NORMAN SIMMONS TRIO (ARGO)

NORMAN SIMMONS (1956)

NORMAN SIMMONS TRIO ←click!!


【パーソネル】

NORMAN SIMMONS (p) VICTOR SPROLES (b) VERNELL FOURNIER (ds)
【収録曲】

(01-03) CAPACITY IN BLUES / STELLA BY STARLIGHT / JAN
(04-06) MY FUNNY VALENTINE / PEPPE / CHILI BOWL
(07-09) MOONLIGHT IN VERMONT / YOU DO SOMETHING TO ME / LOVE IS ETERNAL
(10-11) THEY CAN'T TAKE THAT AWAY FROM ME / TRANQUILITY
【解説】 ( 2019年06月30日更新 / 連載 1,354回 )

 6月21日(金)、僕は小田原駅に降り立ちました。 1泊2日の箱根の旅の始まりです。 彼の地を訪れるのは1年ぶり。 去年も梅雨の時期に行ったんっすが、連日、パッとしない天気であったな…と。 で、今年も梅雨の時期なので、天気予報を見る限り、2日とも、パッとしないな…と。 そもそも、どうしてこの時期に再び箱根に行こうと思い立ったのかというと、えーと、 ここ 参照。 あ、この時点で押さえていた宮ノ下の宿は、諸般の事情によりキャンセルさせて頂きました。 関係者の皆さまには多大なるご迷惑をお掛けしましたが、気が変わっちゃったんっすよね。 じゃ、しょうがないな。 そう、納得して貰うしかないんっすが、気が変わって、 ここ に泊まることにしました。 真奈邸箱根。 マナティって、人魚みたいなヤツでしたっけ? 人魚みたいといいつつ、ジュゴンと同じく、ヒト成分が5%、サカナ成分が95%くらいの生き物だったりするんっすが、実際は哺乳類なので、サカナ成分は皆無だったりするんっすけど。 ホンモノは熱川の バナナワニ園 で見たことがあるんっすが、バナナワニ園って、バナナとワニしか見るものがないんじゃね? …とか思っていたら、バナナ以外にマンゴーなんかも生えていたような気がするし、レッサーパンダも無駄に蔓延していたりして、意外と充実した施設だったんっすが、で、真奈邸箱根。 【直前割!最大30%OFF/最大@9150円OFF】 あじさいを愛で心豊かに 「祝令和プラン」 ● 食事 : 夕朝食付 ● お部屋 : 【源泉掛け流し 半露天/檜/御影石風呂】 スイート<禁煙> (ツイン) × 1部屋。 そんなプランが ¥20,300(消費税・サービス料込) という破格の安値で売りに出てるやんけ! 【源泉掛け流し 半露天/檜/御影石風呂】 というのは、風呂のタイプが檜になるか、御影石になるかは、宿にお任せ。 部屋によっては半露天ではなく、内風呂になるかも知れない。 そういうアレらしいんっすが、で、スイートと呼べるほど、甘くはないんじゃね? そんな気がしないでもない間取りではあるんっすが、最初に押さえていた宮ノ下の宿は10帖+広縁+踏込という、めっちゃ普通っぽい和室で ¥27,000 。 部屋も料理も何もかも、めっちゃ普通っぽいのに、意外と高いっすなぁ。 …というのが、ちょっと不満だったんっすが、マナティなら、源泉掛け流しの半露天風呂付き客室が ¥20,300っ! もしかしたら半露天ではなくて内風呂だったりするかも知れませんが、ここ、予約や追加料金無しで使える貸し切り露天風呂もあるみたいなんっすよね。 しかも、晩飯には牛肉も出るっぽい♪ 宮ノ下のほうの宿だと、豚肉しか出ないっぽい…。 唯一、宮ノ下のほうの宿で惹かれるのは、 ここ 参照、オーディオセット完備のラウンジと、静かなジャズが似合います…なダイニングルームなんっすが、マナティのほうも、ディナータイムは誰もが一度は耳にしたことがあるスタンダードジャズが流れているみたいだし、静かなジャズ VS 誰もが一度は耳にしたことがあるスタンダードジャズ。 どちらも、あまり本格的ではない雰囲気だけのムーディ勝山な感じっぽくて、いい勝負なんじゃね? …と。 これはもう、マナティに魂を売り渡すしかありません。

 で、宿と同時に、昼メシ屋も予約を入れておくことにしたんっすが、2日目はランチ&日帰り温泉みたいなプランがいいな…と。 が、土曜日のお一人様だと、あまりいいのが見当たらなくて、散々悩んだ結果、ま、 これ でいっかぁ…と。 湯豆腐御膳って、あまりソソられる御膳様ではないんっすが、写真を見ると豆腐以外に天麩羅も付いてくるみたいだし、昼メシならこれで十分かと。 ちなみに、¥3,500コース、¥4,200コース、¥5,000コースとあって、真ん中のコースだと、湯豆腐御膳に “板わさ” が付いてくるみたいっす。 蒲鉾とワサビで、プラス700円っすかぁ…。 まったく気乗りがしないんっすが、よく見たらバスタオルとフェイスタオルも付いてくるんっすな。 バスタオルはレンタルなんでしょうが、これプラス蒲鉾とワサビなら、ま、700円の価値はあるかな? …と。 更に800円出費すれば、 “鮪山かけ” も付いてくるみたいなんっすが、ま、これはイランな…と。 ちなみにこの絶景日帰り温泉、女風呂のほうは確かに絶景なんだけど、男風呂のほうはそうでもなくて、オマケみたいなもん。 そんなクチコミが多数見られて、ちょっとアレだったんっすが、ま、下手に混んでるところよりはいいかな? …と。 どうせ曇りか雨で、景色なんてほとんど何にも見えないだろうし。 で、ここに予約を入れることにしたんっすが、問題発覚。 箱根と言えば、 箱根フリーパス 。 これさえあれば、箱根登山電車にも、箱根登山ケーブルカーにも、箱根ロープウェイにも、箱根海賊船にも、箱根登山バス(指定区間)にも、小田急箱根高速バス(指定区間)にも、東海バスオレンジシャトル(指定区間)にも、観光施設めぐりバス(箱根登山バス)にも自由に乗ることが出来て、とっても便利。 いちいち、乗り物に乗り降りする度に小銭を用意する手間が省けるだけでも、買う価値は十分にあるんっすが、しかも、めっちゃお得だったりもします。 どのくらいおトクなのかというと、 このくらい 。 箱根ゴールデンコースの芦ノ湖直行コースなら、大人で560円もおトク! 言うほど、お得でもないな。 そんな気がしないでもないんっすが、今現在、大涌谷火口周辺立入規制で、箱根ロープウェイは運休しちゃってるし。 あ、でも、海賊船で無駄に芦ノ湖を2往復くらいすれば、余裕で元は取れちゃうし!

 それはそうと海賊船って、何か変じゃね? そんな気がしないでもありません。 湖だから、海賊じゃなくて、湖賊なんじゃね? …って、そういうことを言いたいのではなくて、海賊船ではなく湖賊船だと、何だか姑息なコソ泥みたいで、まったくソソられませんもんね。 湖でも海賊船。 名前は別に、それでいいと思うんっすが、そもそも海賊って、小さなボートみたいなので客船や商船を襲って、食い物やら、飲み物やら、金目 (かねめ) の物やら、金目鯛やらを、強奪する賊っすよね? 海賊がめっちゃ豪華な “海賊船” を所有しているとは思えなかったりするんっすが、例えば これ 。 18世紀にフランスで建造され、フランス艦隊の旗艦として活躍した第一級戦艦ロワイヤル・ルイをモデルとし、うんぬん。 これ、海賊船じゃなくて、フランスの戦艦なんじゃね? …と。 ま、海賊に襲われて、船なり強奪された結果、 “海賊船” になっちゃったということなのかも知れませんが、それならそれで、フランス艦隊、しっかりしろ! …と。 商売道具をあっさり奪われてるんじゃねぇ! そう思わずにはいられませんが、でも大丈夫。 ほれ 。 イギリス艦隊も、ちゃんと奪われております。 こいつ の素性はよく分からんのっすが、女王の船も略奪されたっぽい? 奪った船に観光客を乗せて、片道 1,000円もブン捕るとか、海賊もなかなかいい商売をしておりますが、ちなみにこの海賊船、去年、僕も乗りました。 えーと、ここ 参照。 無論、箱根フリーパスを買いました。 で、今年も買うつもりでいたんっすが、2日目の昼メシ&温泉を 箱根園 にしちゃったんっすよね。 箱根には2種類のバスが走っているんっすが、箱根登山バスと、伊豆箱根バス。 非常に紛らわしくて、分かりにくいんっすが、えーと、 ここ 参照。 そう、箱根山戦争。 紛らわしくて、分かりにくいので、小田急のほうのバスと、ジャングル大帝レオのほうのバス。 そんなふうに名前を変えて欲しいところなんっすが、で、このオバQとレオの争いはどうなったのかというと、オバQ側の圧勝。 何となくVHS対ベータマックスの “ビデオ戦争” と重なるものがあるんっすが、あるいは蒋介石と毛沢東の死闘。 戦いに敗れた蒋介石は台湾に引きこもってしまいましたが、同じく戦いに敗れた西武鉄道系の陣営が引きこもったのが箱根園。 ここだけはオバQの権威が及ばず、高速バス路線 (仙石原の辺り経由) を除いて、箱根登山バスは乗り入れておらず、箱根フリーパスを買っても、元箱根方面からだと辿り着けねぇ…。 海賊船も箱根園には立ち寄らず、湖尻まで行っちゃいます。 嫌がらせかよ! そう思わずにはいられません。 地味なほうの遊覧船 ならイケるんっすけどね。

 父 「船に乗るでー。」
 子 「わーい、海賊船〜♪」
 父 「じゃなくて、こっち。」
 子 「ええええ…。」
 父 「海賊船がナンボのもんじゃ。こっちは双胴船や!」
 子 「双胴船なんか、やだ〜。やだやだやだ〜」 (ジタバタ、ジタバタ)
 父 「わがまま言うな!」 (父、子を足蹴にして、子、芦ノ湖にザバーン)

双胴船で、そんな騒動が起こるのは必至。 西武のヒトは今すぐ双胴船を捨てて、海賊に対抗して山賊でも雇って、追い剥ぎをしよう!

 ということで、今回は箱根フリーパスではなく、 こっちのほう を買ってみることにしました。 ワンデーで 1,700円、ツーデーで 2,000円。 安っ! かなりお得に思えるんっすが、ただこれはレオのほうのバスに自由に乗れるというだけで、大涌谷じゃないほうのロープウェーとか、海賊船じゃないほうの遊覧船とかには使えないんっすな。 そっちのほうも利用するなら 「箱根旅助け」。 これなら箱根園水族館にも入れて、3,000円。 安っ! ただ、こんな通行手形みたいなクソ邪魔そうなのを持ち歩いて、毎回、運転手とかに提示せんとアカンのっすかね? 子供は喜びそうなんっすが、軽い羞恥プレイやんけ…。 今回、天気がクソ悪くて、駒ヶ岳ロープウェーに乗る必要はなさそうだし、箱根まで来て、お子様向けっぽい水族館というのもどうかと思うし、双胴船なんか、やだ〜。やだやだやだ〜。 ということで、ツーデーバスフリーのほうを買うことにしました。 売り場は、えーと、小田原駅の東口のバス乗り場の案内所っすかね? で、付近をウロウロしてみたんっすが、それらしきものは見当たらなくて、何だかよく分からなくて、ま、とりあえず電車に乗って、箱根湯本まで行ってみようかと。 フリーパス (半濁点) じゃないほうのバスフリー (濁点) は、そこで買えばいっかぁ。 …と思ったんっすが、ん? よく見ると、クーポンは全国旅行業者または伊豆箱根バスの熱海駅前、小田原駅前、湯河原駅前の各案内所で販売しております。 そんなふうに書いてありますな。 箱根湯本駅には売ってないやん…。 やっちまったサバくん、というか、ヤル気なさ過ぎやろ、レオ。 ま、“TOICA” は普通に使えるみたいなので、いちいち小銭を用意する手間は心配しなくていいんっすが、とりえあず箱根湯本駅で電車を降りて、バス乗り場に行ってみることにしました。 道路のこっち側には @〜C まで乗り場があるんっすが、@ だけがレオのバスで、A〜C がオバQのバス。 あっちのほうは行列が出来ているのに、こっちのほうには誰もいません。 負け組の悲哀がひしひしと感じられますな。 ま、空いているから、いいやぁ。 そう、前向きに捉えることも出来るんっすが、そこでボーッとバスが来るのを待っていると、 「どちらまで行かれますかー?」 と、案内人らしきオッサンに声を掛けられました。 極度のコミュ障である僕は、ヒトから話しかけられるのが苦手なので、ぶっちゃけ、 (ウザいな…) と思いつつ、「小涌園まで。」と、無愛想に答えておいたんっすが、そのオッサンはどうやら箱根湯本駅在住の総合案内人ではなく、ジャングル大帝レオの回し者であったようで、そっちのほうのバスの路線図とか、いろいろとゴミになりそうなものを渡してくれました。 で、またしばらく、ボーッとバスが来るのを待っていたんっすが、ふと、世間話みたいな感じで、「この駅って、フリーパスは売ってないんっすよね?」 そう聞いてみたところ、「売ってます。」 そんな意外な回答が。 「え?」 「私が、売ります。」 で、売ってくれました。 おお、めっちゃええオッサンやんけ! いやあ、勇気を出して話しかけてみるもんですなー。 で、コミュニケーションって、やっぱ大切っすなー。

 で、その後、不人気なレオバスのほうにも、ちらほら乗客の姿が見られるようになりました。 ヤングなペヤングが2組ほど。 その都度、オッサンが 「どちらまで行かれますかー?」 と声を掛けていたんっすが、一組目は 「小涌園まで。」 あ、ユネッサンで水着でラブラブしようという、そういう魂胆っすか。 いや、別に羨ましくなんかないし、悔しくもないし、ちなみに僕は小涌園まで何をしにいくつもりなのかというと、昼メシを食おうかと。 ここ を予約しておいたんっすよね。 貴賓館。 気品に満ちあふれた僕にはぴったりなんじゃないかと思うんっすが、ま、君たちは ここ で、みんな大好きなカジュアルメニューでもがっつくのがお似合いなんじゃないっすかぁ? あ、ビキニの水着なんか着て、別に羨ましくなんかないし、悔しくもないっ! よく見たら、お姉さん、ちょっと貧乳っぽいし、ま、その点はちょっぴり、老け顔の彼氏が羨ましかったりするんっすが、僕も嫌いではないっすからね、貧乳。 それはそうと、ロコモコプレート 1,000円、唐揚げ丼 900円、ビーフカレー 920円って、意外と貴族っぽい価格設定なんっすな。 で、2組目のペヤングは、どちらまで行かれるのかと思ったら、「大涌谷まで。」 あ、それ、アカンやつですやん。 アカンというか、行けんというか。 案の定、「今、大涌谷のほうは立入規制で行けないんですけど。」 そう、レオの回し者に言われて、 「え、そうなん?」 そんなことも知らんと、箱根に来たんかい! 「他にどこかに行かれる予定はあるんっすか?」 「え? 別に…」 何も考えずに箱根に来たんかい! こういう計画性のない、その場限りで生きてるタイプの彼氏と一緒にいても、将来苦労するに違いないので、ヘイ、そこの彼女。 そんな男とはすぐに別れて、僕と一緒にユネッサンでクリスピーポテト (380円) でも食べないかい? 結局のところ、 「箱根園とか、どうっすか? 水族館とか、ありますよ。」 そう、オッサンに提案されて、その気になった模様でありますが、ま、レオの回し者としては、そこをオススメするしかないっすよね。 この 温泉アザラシ 、僕も彼女と一緒なら見てみたかったんっすが、「いや〜ん、可愛い〜♪」 とか、間違いなく盛り上がりますもんね。 いや、別に羨ましくなんかないし、悔しくもないんっすけど。 とまあそんなことで、2組の庶民と1人の貴人を乗せたレオバスが箱根湯本の駅を出発したところで、今日のところは、おしまい。 この続きはまた、そのうち。

 ということで、今日はノーマン・シモンズっす。 アーゴ盤、謎のピアニスト特集でありますが、このヒトの名前は何となく聞いたことがあるような気がしないでもありませんな。 調べてみたら、歌の伴奏やアレンジを長く行っていて、カーメン・マクレエやジョー・ウィリアムスらのバックを務めてきました。 …と、そういったキャラであるようなんっすが、個人的にボーカル物はあまり聞かないので、何となく名前を聞いたことがあるような気がしたのは、あるいは気のせいだったりするのかも知れませんが、更に調べを進めた結果、 これ に関わっているヒトであることが判明。 ジャケ絵は超手抜きだし、前半部分は何を言ってるのかよく分からんし、過去の原稿を引っ張り出されるのは公開羞恥プレイとしか思えなかったりするんっすが、1曲目の 「オリーブ・リフラクションズ」 。 これくらい素晴らしい演奏というのは、そうはあるまい。 と思っていたら、あった。 2曲目の 「ザ・メッセージ」 。 1曲目よりもさらにいいです。 この2曲とラストの 「ビーナスと月」 はノーマン・シモンズという人の曲で、この人こそ本アルバムの影の功労者でしょう。 …と、ここに名前が出てきました。 これ、個人的な超愛聴盤だったりするんっすが、楽曲の提供だけでなく、アレンジもノーマン・シモンズが担当しているようで、となると俄然、ソソられるキャラということになってきますな。 となると、そのリーダー作も是非、取り上げなければならんような気がするんっすが、で、アーゴのボックス・セットに収録されていた 『ノーマン・シモンズ・トリオ』 というアルバムを調べてみて、愕然としました。 何やこの、書くのがクソ面倒臭そうなジャケットは…。 ノーマン・シモンズが13人分もおるやんけ! 左上と右下の大きめの枠はともかく、その間の小さめのシモンズ×11人分は、どういう趣向でこんなデザインにしたのかと思ったら、収録曲が11あるので、それに1対1でシモンズの演奏風景を割り振ってみました的な。 余計なことをするな! そう思わずにはいられません。 で、通常ならこのジャケットを見た瞬間、没にしちゃうところなんっすが、ノーマン・シモンズそのものには惹かれるものがあるし、幸い、先週は金土と箱根に行っていて、日曜日はお休みで、このコーナーもサボらせて貰うことにしたので、時間だけはたっぷりあるな…と。 で、この小さなサイズのシモンズなら、適当に誤魔化しておいても、手抜き感はさほど目立たないような? んなことで、先週のうちにジャケ絵を書き上げておいたので、今日の僕はとっても気楽です。 後は適当に曲解説を書けばいいいだけなので、もう終わったも同然でありますな。 ということで、さ、頑張りましょう。

 ということで、1曲目。 ノーマン・シモンズのオリジナルで、 「キャパシティ・イン・ブルース」 。 『ザ・リトル・ジャイアント』 のような真っ黒ファンキーな世界を期待していたんっすが、3管編成のアレに比べて、こちらのほうはピアノ・トリオなので、迫力不足な感は否めません。 ぶっちゃけ、ちょっぴり肩すかし。 あっちでピアノを弾いていたのはウイントン・ケリーなんっすが、それに比べると、何とも控え目なスタイルでありますな。 ハンク・ジョーンズっぽい、お上品な仕上がりで、歌伴には良さげなんっすが、うーん…。 曲そのものは適度にブルージーなんっすが、ま、普通にブルースやな。 そんなアレだったりして、ファンキー臭は希薄。 でもまあ、そういうアレなんだと認識してしまえば、これはこれで、アリじゃね? そんな気がしないでもなくて、で、途中、ビクター・スプロールズとかいう人のベース・ソロがフィーチャーされて、バーネル・フォニアとかいう人のタイコも背後で叩かれていて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、次。 「ステラ・バイ・スターライト」 。 星影のステラおばさんのクッキーに捧げられた有名なスタンダードで、クレアおばさんのシチューとは宿命のライバルだったりするんっすが、アップ・テンポで演ればイケイケだし、バラードなら、しっとりしみじみ。 どちらに転んでも大丈夫な楽曲でありまして、で、ここでのノマ・シモは、どのように料理しているのかと思ったら、その間を取って、ミディアムな仕上がり。 小粋にスイングしているな…と。 歌伴の達人だけに、歌物をやらせたら、そつが無いな…と。 ま、いいんじゃね? そんな気がするアレでありました。

 で、次。 シモンズのオリジナルで、 「ジャン」 。 ちょっぴりラテンなノリで、エキゾチックな雰囲気があって、いいじゃん。 そういった 「ジャン」 でありまして、で、ソロ・パートではオクターブ奏法やら、コード奏法やらと思われるテクニックを駆使して、精一杯盛り上げようと頑張っていて、好感が持てるじゃん。 …と、そういった 「ジャン」 でありました。 で、次。 「マイ・ファニー・バレンタイン」 。 しっとりとしたバラードで料理しております。 歌伴の達人だけに、歌物をやらせたら、そつが無いな…と。 で、次。  シモンズのオリジナルで、 「ペッペ」 。 シンプルな曲名が好きなキャラであるものと思われるんっすが、ちょっぴりラテンなノリで、エキゾチックな雰囲気があって、いいぺっぺ。 そういった 「ペッペ」 でありまして、ぱっぱ、ぴっぴ、ぷっぷ、ぺっぺ、ぽっぽ。 この中なら “ペ” がいちばんペヤングっぽくて、いいっすかね? 「ぽっぽ」 だと鳩山由紀夫だし、「ぴっぴ」 だとウドンの幼児語だし、んーと、 ここ 参照。 そういえば、こんなコーナーもありましたなぁ。 どこかに旅に行く度に、自分用に、しこたまお土産を買い込んでくるので、ネタには事欠かない筈なんっすが、ちなみに今回、箱根では これ を買ってみました。 ガイドブックで見て、こりゃ、美味そうやな…と。 不味い筈がないよな…と。 で、買って食ってみたら案の定、めっちゃ美味かったんっすが、既に食い尽くしてしまったので、通販でまたポチっておこうかな…と。 修道女のマカロンというのも気になるので、 「人気のセット」 というのにしようと思うんっすが、いいっすよね、修道女。 ちょっぴり “松岡修造の女” っぽくて。 僕と一緒に道を修めよう! そう、修道女を口説きたくなっちゃうんっすが、で、えーと、次。 これまたシモンズのオリジナルで、 「チリ・ボウル」 。 タイトルは恐らく、チリ味の 「たまごボーロ」 みたいなものではないかと思われるんっすが、幼女が食べたらギャン泣きしちゃいそうっすよね。 まだ、サバ味の 「蕎麦ぼうろ」 のほうがマシかも知れませんが、で、聞いてみたら、思ったほどチリ味ではなくて、普通にハード・バピッシュな仕上がりだったりしました。 途中、ベースの人のソロがフィーチャーされたりして、みんなで頑張っているな…と。 そういうアレだったりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「ムーンライト・イン・バーモント」 。 日本では 「バーモントの月」 の邦題で知られているんっすが、言うほどカレー味ではなくて、しみじみとしたバラードに仕上がっているな…と。 で、次。 「ユー・ドゥ・サムシング・トゥ・ミー」 。 作曲者として “Porter” とクレジットされているので、おそらくコール・ポーター作であるものと思われるんっすが、いかにも歌物らしい、軽快にバウンスするスインガー。 そういったアレだったりします。 で、次。 シモンズのオリジナルで、 「ラブ・イズ・エターナル」 。 愛はエターナルっすかぁ。 そうっすかぁ。 で、“Eternal” って、どういう意味なのかと思ったら、永遠の、永久の。 「鮎は遠洋漁業」と言われると、「それ、ちゃうやろ!」 と、ツッコミを入れたくなるんっすが、「愛は永遠」と言われると、はぁ、そうっすかぁ。 そうとしか言いようがなくて、で、曲のほうはというと、ミディアム・スローの軽めのボッサ風。 そういうアレだったりして、ま、悪くはないな…と。 で、次。 「ゼイ・キャント・テイク・ザット・アウェイ・フロム・ミー」 。 作曲者として “Gershwin” とクレジットされているので、おそらくジョージ・ガーシュイン作であるものと思われるんっすが、いかにも歌物らしい、以下略。 んなことで、ラストっす。 シモンズのオリジナルで、 「トランクィリティ」 。 タイトルは 「トランク入りの茶」 みたいなものではないかと推測されるんっすが、んーと、tranquility = 清閑、静謐、静穏、落ち着き。 ブルージーでファンキーな佳曲でありまして、ここに来てようやく、日本人の求めていたモノが出てきた感がありますが、

【総合評価】 あの 『ザ・リトル・ジャイアント』 に楽曲を提供して、アレンジも担当したノーマン・シモンズかぁ! …と、変に期待値を高め過ぎちゃうと、ちょっぴり肩すかしをくらった感があるんっすが、普通に趣味のいいピアニストの、嫌みのないトリオ物であるな。 そう理解してしまえば、ま、普通にヨカッタかな…と。 うちの親がたまに 『使ってヨカッタ』 とかいう通販を利用しているので、変に片仮名を学習しちゃっているんっすが、ま、悪くはなかったな…と。 ヨーカンでも囓りながら過ごす余暇のBGMとしては、ちょうどヨカッタな。 そんな気がする1枚なのでありました。


INDEX
BACK NEXT