YOU'VE CHANGED (STEEPLE CHASE)

JIMMY HEATH (1992/8)

YOU'VE CHANGED ←click!!


【パーソネル】

JIMMY HEATH (ts,ss) TONY PURRONE (g) BEN BROWN (b) ALBERT HEATH (ds)
【収録曲】

(01-03) SOUL EYES / SLEEVES / BLUESVILLE
(04-06) YOU'VE CHANGED / BASIC BIRKS / LAST NIGHT WHEN WE WERE YOUNG
(07-08) SASSY SAMBA / PRINCE ALBERT
【解説】 ( 2022年02月20日更新 / 連載 1,479回 )

 君はシンナーが好きかな? 僕は嫌いです。 何故かと言うと、臭いからなんっすが、臭いっすよね、シンナー。 どんな匂いがするのかと言うと、シンナー臭。 ちなみに、プロパンガスや都市ガスは、めっちゃガス臭かったりするんっすが、あれ、ガスの匂いではなかったりするんっすよね。 ガスが漏れた時に、「ガス臭っ!」 と、すぐ気付くように、わざとガス臭い匂いを付けているんだとか。 それはそうと、臭いと書いて、臭 (くさ) いと読んだり、臭 (にお) いと読んだり。 「におい」 のほうは、匂いという漢字もあったりするんっすが、 「臭い」 と 「匂い」 正しい漢字は? くさいにおい、これを漢字で書くと、臭い臭い。 いや、普通、そんな言い方はしませんよね。 くさい。 これだけで十分、クサそうな感じが伝わってきます。 どうしても、嫌な臭さであることを強調したいのであれば、 「悪臭」 とか、もしくは、クサっ! わざわざ 「くさいにおい」 とか、言いませんよね。 あ、でも、くさいにおいは、元から断たなきゃダメ!普通に使いますな。 この動画 の場合、「臭い匂いは…」 という表記になっておりますが、これはちょっと変っすよね。 臭いにおいには、臭 (にお) い、いいにおいには、匂 (にお) いという漢字を使うのが通例かと思うんっすが、ただ、臭い臭い (くさいにおい) では分かりにくいので、臭いニオイ。 この片仮名表記がベターっすかね? ニオイと片仮名で書くと、においに比べて、何だか臭そうだし。 それはそうと、このコマーシャル、めっちゃ理不尽っすよね。 「K」 のヘルメットを被った、この臭そうな選手、せっかく、ホームランを打ったっぽいのに、「臭いから」 という理由でホームインを認められないとか、人権侵害もいいところ。 あ、でも、この臭そうな選手、尻尾のギザギザっぷりからすると、人間じゃなくて、バイキンっぽい? じゃ、人権とか、ないっすよね。 あっても、バイキン権とか、そんな権利っすよね。 じゃ、人権侵害には当たらないから、いっかぁ。 あ、でも、このホームベース、よく見るとベースではなく、便器っぽい? 便器なのに、臭いものを受入拒否したのであれば、職場放棄もいいところなんっすが、あ、でもこれ、よく見たら、別にホームランを打ったワケではないっぽい? 全力疾走しているとこを見ると、スタンドには入ってませんよね。 欲張ってラニングホームランを狙ったところ、憤死した。 それだけの動画にも見えます。 シャットアウトぉぉぉ! 完封負けっすか。 K (くさい) 軍、弱っ!

 で、ガスがガス臭い問題。 都市ガスに 「におい」 を付ける「付臭剤」とはどのようなものか知りたい 。 付臭剤って言うんっすか。 何か、いかにもガスを「ふしゅ〜」っと噴射して、臭いを付けてそうな名前なんっすが、 成分(その1)はシクロヘキセン(CH:化学式 「C6H10」 )。 元・化学大好き少年だった僕は、こういう化学式を見ると、ハァハァしてしまうんっすが、めっちゃ炭化水素っすな。 炭化というと焼き肉で取り残されて、真っ黒に焦げたタマネギとかの印象があるんっすが、C6H10。 めっちゃシンプルで、臭そうにはぜんぜん見えないんっすが、こんなので、ちゃんとガス臭くなるんっすかね? ガスの臭いはしばしば、タマネギが腐った臭いと形容されるんっすが、炭化というと焼き肉で取り残されて、真っ黒に焦げたタマネギとかの印象があるんっすが。 この印象から、タマネギ臭くなったりするんっすかね? あ、でも、焼き肉で取り残されたタマネギは焦げているだけで、別に腐っているワケではないし、でもまあ、どのみち、食べられないには違いないので、似たようなものだったりするんっすが、 シクロヘキセン 。 おお、めっちゃベンゼン環っぽい♪ あ、でも、2重結合っぽいのが1箇所しかないので、ベンゼン環とは違うっぽい? 化学大好き少年だったんっすが、大学の化学科に全オチして、好きでもなんでもない電気系の専門学校に進んだ僕には、もはや縁の無い世界なんっすが、石油に似た強い特有の悪臭を持つ。 別に、腐ったタマネギ = 永沢君っぽくはないんっすな。 となると、成分(その2) ターシャリーブチルメルカプタン (TBM:化学式「C4H10S」) 。 こいつが何か、怪しいっすな。 名前も何となくオウム真理教のホーリーネームみたいだし。 Wikipedia に一覧表があるんっすが、マハー・グル・アサハラ (松本智津夫) 。 あ、こんな名前だったんっすか。 意外と安っぽいっすな。 戒名料、ケチったんっすかね? で、松本知子 - マハーマーヤ → ヤソーダラー。 マハーマーヤのほうが聖母っぽいのに、どうして、スケソウダラのパチモンみたいな名前にしちゃったんっすかね? お歳暮をケチって、聖母職を解任されたとか? 干し椎茸と切り干し大根の詰め合わせしか、贈らなかったとか? メロン大好き俗人のマハー・グル・アサハラ (松本智津夫) が、そんなもので喜ぶとは思えず、それが原因なのだとすれば、ま、妥当かな…と。 で、松本の三女 (松本麗華) - アジタナーター・ウマー・パールヴァティー・アーチャリー。 世間ではもっぱら、アーチャリーとして抜群の知名度を誇り、大学のサークルの勧誘のポスターに、 「アーチェリー部へ! (麻原彰晃の娘はアーチャリー) 」 と書かれているのを見たことがあるんっすが、 フルネームは無駄に長いんっすな。 で、その他、村井秀夫 - マンジュシュリー・ミトラ、土谷正実 - クシティガルバ、井上嘉浩 - アーナンダ、新実智光 - ミラレパ、この辺りが有名っすよね。 個人的にはちょっぴりニラレバっぽい 「ミラレパ」 が好きなんっすが、ニラレバそのものは、ぜんぜん好きではなかったりするんっすけど。

 で、ニラレバと言えば、フィギュアスケートの坂本花織。 銅メダル獲得、やったぁぁぁぁぁぁ♪ …なんっすが、 食べたいものはレバーと砂肝 。 この発言に、ちょっと引きました。 「五輪が終わったらレバーと砂肝を食べたい。ユニバ (ユニバーサル・スタジオ・ジャパン) に行きたいです」 と大学生らしい一面を見せた。 いやいや、レバーと砂肝は、ぜんぜん大学生らしくないやろ…。 ま、これは 「ユニバに行きたい」 を受けたものかと思われるんっすが、何気にこれ、問題発言っすよね。 さかもっちゃん、何年か前に何かの大会で優勝した時の会見では 「ナガシマ (スパーランド) に行きたい」 って、言ってたやん! あの発言で、坂本花織に好印象を持つようになった桑名市民は少なくないと思うんっすが、裏切られた思いで、いっぱい。 大阪のテーマパークがなんだー、日本で外国ぶることはないんだよー♪ 坂本花織に、この曲 を贈りたいと思いますが、で、ターシャリーブチルメルカプタン (TBM:化学式「C4H10S」) 。 S (硫黄) が入ってますな。 硫黄が入っていると、いぉぉぉぉぉ、ポンっ♪ …と、鼓を叩きたくなるのと同時に、臭そう。 そんなイメージが湧くんっすが、硫黄そのものは無臭らしいっすけどね。 一般に硫黄臭い = 卵が腐った臭いと言われるのは、硫化水素の臭いだったりするんっすが、で、シンナー。 ガスがガス臭いのは、ガスのせいではないんっすが、シンナーがシンナー臭いのは、シンナーにせいです。 いや、多分。 そもそもシンナーって、何や? …というのも、よく分かってなかったりするんっすが、えーと、シンナー (paint thinner) はラッカー、ペイント、ワニスなどの塗料を薄めて粘度を下げるために用いられる有機溶剤である。 「うすめ液」 とも呼ばれる。英語 thin は 「薄める」 を意味する動詞である。独特の臭いを持つ。 え、マジっすか? 塗料を薄めて粘度を下げるために用いられる有機溶剤だよね。 …というのは何となく分かっていたんっすが、シンナーと 「うすめ液」 は、別のものだと思ってました。 言われてみれば、うすめ液というのもめっちゃシンナー臭くて、「これ、シンナーと何が違うんや?」 と思っていたんっすが、何も違わなかったんっすな。 で、ラッカー、ペイント、ワニスなどの塗料を薄めて。 ここの部分がいちばんの衝撃だったんっすが、ラッカーというのも、うすめ液の一種だと思ってました。 「これ、シンナーと何が違うんや?」 と思っていたんっすが、まさか、薄められる側だったとは! えーと、 ラッカー (Lacquer) は、一般的には無色または着色された塗料の一種であり、溶剤を揮発させることによって乾燥すると硬くて耐久性の高い塗面を与え、磨き上げることによって非常に強い光沢と深みが得られる。 おお、ホンマやん。 普通に塗料やんけ! ホームセンターに行くと、ラッカーシンナーというのが売られているんっすが、これは普通のシンナーとはひと味違う、ラッカーという種類のシンナーなんやな。 …と、勝手に解釈していたんっすが、あれ、ラッカーを薄めるためのシンナーだったんっすな。 で、名称は、その分泌物がラッカーやシェラックの製造に用いられた昆虫ラックカイガラムシに由来する…というのも、ちょっと衝撃。 虫の汁かよ。 キモっ! 今後、ラッカー塗装されたものには、あまり近寄らないようにしようと思いますが、そう言えば普通にラッカー塗装とか言いますよね。 その時点でラッカーが有機溶剤ではなく、塗料サイドであることに気付くべきでしたが、ラッカーの一種として日本では漆が広く知られている。 え、マジすか? 漆って、ラッカーの一種なんっすか? だとすれば、気触 (かぶ) れるわ、虫の汁だわで、ラッカーって、ろくなものではない気がするんっすが、ま、漆も乾いてしまえば気触れなくなるし、虫の汁も乾いてしまえば、大丈夫なのかも? 何でもいいけど、気触(かぶ)れるって、こんな 「気が触れる」 みたいな漢字を書くんっすな。 またひとつ、 『塩サバ通信』 で、賢くなってしまったんっすが、ということで、シンナー。

 どうして今回、シンナーを取り上げたのかというと、シンナー臭かったんっすよね。 どこかというと、某浄水場のポンプ室が。 ポンプの分解整備の監督業務をやっていたら、めっちゃシンナー臭くて、梅下くん(仮名)と、「何か、めっちゃシンナー臭くないっすか?」「臭いなー。」 そんな会話を交わしていたんっすよね。 梅下くん(仮名)の本名は松竹梅、上中下を、それぞれワンランクずつ昇格させることで察して頂きたいと思うんっすが、どうしてシンナー臭かったのかというと、ポンプの内面塗装をしてたからなんっすけど。 なら、シンナー臭くて当然なんっすが、 「低区の時、こんな臭 (にお) い、してました?」 そういわれると、確かに。 低区と高区と高区第2と、3つの系統の送水ポンプがそれぞれ2台ずつあって、その日は低区の1号と、高区第2の1号を、同時進行で整備していたんっすよね。 で、低区のポンプの内面塗装をしている時は、何も感じなかったのに、高区第2のほうは、めっちゃシンナー臭い。 うん、臭いな。何か、臭うな。 が、当日は、 「ま、そんなもんかぁ。」 と、あまり気にはしてなかったんっすよね。 が、翌日、事件が起こりました。 低区のほうの塗装は乾いているのに、高区第2のほうは、さっぱりだったんっすよね。 ま、確かに高区第2のほうが塗り始める時間が遅かったんっすが、一晩経過したワケだし、 「片方だけ乾かないって、おかしくないっすか?」 「うん、おかしいなー。」 「乾かないと (今日中にポンプの組立が出来なくて) 、ヤバくないっすか?」 「うん、ヤバいなー。」 梅下くん(仮名)と、そんな会話を交わして、で、職人さんはドライヤーのようなものを使って、必至で乾かそうとしていたんっすが、で昼休みが終わって、午後の部。 職人さんはドライヤーのようなものを片付けて、ポンプの組立作業に入ろうとしていました。 「あ、乾いたんやぁ。」 と、ボーッとその様子を眺めていたんっすが、そこに監督責任者の町畑さん(仮名)がやってきて、塗装状況をチェックしてました。 町畑さん(仮名)の本名は、市町村のランクをひとつ下げて、畑を田んぼに転換することで察して頂きたいんっすが、塗装に関して特に何の発言も聞かれなかったので、 「あ、乾いたんやぁ」 と。 その後、淡々とポンプの組立作業が進められて、ほぼ、完成に近付いた時、いきなり、 町畑さん (仮名) が一言。 「作業、止めて! ポンプ、もう1回、蓋を開けて! 塗装、ぜんぜん乾いてないわ!」 えー、乾いてなかったん? きょとんとする職人さん & 監督補助員さばクン。 何とも言えない嫌な空気が現場に張り詰めます。 結局、監督責任者の指示により、せっかく組み立てられたポンプの蓋は、再び解放されることになったんっすが、で、内面の塗装状況を確認してみたところ、ぜんぜん乾いてないやん! 指で触ると、べたーっとペンキが指につくレベル。 いくら、乾かないと、今日中にポンプの組立が出来なくて、ヤバいことになる。 そう、脅していたとは言え、この状況で職人さんも、よくポンプの組立に踏み切りましたな。 で、町畑さん (仮名)、乾いてないのを知ってたなら、組立に入る前に止めんかい! で、自分では何のチェックもせずに、ボーッとしていた監督補助員さばクンの責任は、ま、皆無であると言っていいのではなかろうかと。 町畑さん (仮名)がチェックしていたみたいだから、ヨシ! それで終わっちゃったんっすよね。 ま、しょうがないな…と。

 結局、その日のうちにポンプを組み立てることは出来なかったんっすが、別段、そんなにヤバいことにはなりませんでした。 各系統に2台ずつポンプがあって、もう1台のバラしてないほうは、機嫌よく動いているし。 そちらが何らかの故障でお亡くなりになったりしたら、さすがにちょっとヤバいことになるんっすが、確率的に、まず大丈夫だし。 結果、そんなに慌てて組み立てる必要はなかったんっすが、それはそうと、どうして1台だけ、塗装がぜんぜん乾かんかったんや? …と。 あ、そういえば! 塗装に入る前、職人さんが、「これ、シンナー、いらんのやな。」 そんな話をしているのが、耳に入ったんっすよね。 僕に話しかけられたワケではないので、「ふーん」 と、聞き流していたんっすが、あ、そういえば! 低区を塗ってる時は、ぜんぜんだったのに、高区第2の時は、めっちゃシンナー臭かった! 念のため、職人さんの責任者に塗料の資料を提出して貰ったところ、水道用無溶剤形エポキシ樹脂塗料というヤツで、特徴として、無溶剤形のため溶剤臭がない。 そんなことが書かれておりました。 にも関わらず、高区第2の時は、めっちゃ溶剤 (シンナー) 臭かった! 無溶剤形なのに、間違えてシンナーで薄めちゃった。 テヘッ♪ そんな疑惑が持ち上がりました。 「いや、そんな筈は…。」 が、土日を挟んで、塗装から4日目の月曜日になっても、塗装はぜんぜん乾いてなくて、指で触ると、べたーっとペンキが指につくレベル。 さすがにこれはアカン…。 で、古い塗料をシンナーで拭き取って、ケレンして、乾燥させて、再び塗装をやり直すことにしたんっすが、2液式というタイプなんっすな。 主剤と硬化剤があって、「80:20」 の割合で混ぜろ。 そんなことが書かれております。 キッチンはかりで、きっちんと測って、よく混ぜ混ぜしてから塗って貰ったんっすが、すると、おお。 今度は半日で乾いたぁぁぁぁ! 「シンナーを混ぜちゃったんじゃね疑惑」 のほうは、ポンプの外面は、普通のシンナーで薄める塗料を使ったので、そのせいじゃね? そう言われて、とりあえずそれで納得したんっすが、内面塗装は、高区第2のほうだけ、硬化剤を入れるの、忘れてた。 テヘッ♪ もしくは、入れる量が少なかった。 エヘッ♪ そんな不手際があったのは間違いなく、何か、前回は目分量で、適当にやってたっぽいっすからね。 その際に何のチェックもしなかった監督補助員さばクンの責任は、ま、皆無であると言っていいのではなかろうかと。 その筋のプロがやっているんだから、余計な口出しはしなくて、ヨシ!

 その結果、とってもアカンことになってしまったんっすが、些細なミスを次回の教訓として活かせば、ヨシ! で、主剤と硬化剤を、はかりできちんと測っていることを確認して、写真も撮って証拠を残して、で、役所の担当者に、 「今度はちゃんと、測ってやってるのを確認しました!」 と、ちょっぴり誇らしげに報告したところ、「当たり前や」 と、冷たく言われてしまいました。 ああ、余計なことを言わんとけばよかった…。 で、その数分後、町畑さん (仮名)が役所の担当者に 「今度は、ちゃんと測って混ぜましたんで!」 そう、ちょっぴり誇らしげに報告しているのが聞こえて来て、「うん、それ、聞いた。」 とか言われてて、 あー、町畑さん (仮名)、余計なことを行っちゃいましたなー。 ま、ドンマイ! ということで、水道用無溶剤形エポキシ樹脂塗料をシンナーで薄めてはいけない。 で、硬化剤をちゃんといれないと、いつまでたっても硬化しない。 硬化さすなら、硬化剤。 そう、コーカサス地方の住民にお知らせして、おしまい♪


 んなことで、今日はジミー・ヒースっす。 地味っすな。 日本での知名度はまずますなんっすが、人気のほうは、そこそこ。 知名度のほうも、単体でどうこうと言うより、 “ヒース三兄弟” の一員として知られていたりするんっすが、同じ “三兄弟” でも、 “ジョーンズ三兄弟” や “だんご三兄弟” には負けるかな…と。 ハンク・ジョーンズ、サド・ジョーンズ、エルビン・ジョーンズ。 強力っすよね。 中では真ん中のサドくんがちょっと地味なんっすが、名前のインパクトが最強だし、一方、だんごのほうはアレっす。 いちばん上は長男、いちばん下は三男、間に挟まれ次男。 だから何なんや? 今から思えば、そんな気がしないでもないんっすが、で、ジミー・ヒース、パーシー・ヒース、アルバート・ヒース。 3人とも地味っすよね。 中ではパーシーがモダン・ジャズ・カルテットの一員として、高い知名度を誇るんっすが、ま、所詮はベース弾きだし。 で、 ジミー・ヒース 。 わりとつい最近まで、93歳くらいまで生きていたんっすな。 あだ名は Little Bird。 これは初めて知りました。 で、1959年にジョン・コルトレーンに替わりマイルス・デイヴィス・バンドに短期間参加。 これも初めて知りました。 地味キャラの癖に、生意気だぞ! そう、言いたくなってしまうんっすが、友人のマイルス・デイヴィスは自伝 『完本マイルス・デイヴィス自叙伝』 で1952年をふりかえる。 「ジミーは小さな足をしていたが、いつも格好良い靴を履いて粋な服を着ていた。ヒース兄弟は音楽一家で、しかも母親が大変な料理上手だったから、ヒース家にはいつも、たくさんのミュージシャンがたむろしていた。ジミーはビッグ・バンドを持っていて、そこにはジョン・コルトレーンも入っていた。奴らはヒップで、演奏もすごい、すばらしい連中だった」 へぇ。 べた褒めやん。 そういえばマイルスってヒースのオリジナル、「ジンジャー・ブレッド・ボーイ」 を取り上げていたりしますよね。 テナーの演奏そのものより、作編曲家としての才能が優れていたりするんっすが、 『ザ・サンパー』 とか、その持ち味が十二分に発揮された名盤だったりしますよね。 ところで君は、十分と十二分の違いを知ってるかな? 僕は知りません。 何となく十二分のほうが、十分の1.2倍ほど充実しているような気がするんっすが、んーと、 これ 。 ま、だいたい合ってますな。 で、僕は結構、この人が好きなので、手に入るCDはすべて入手して、ここで紹介してきたんっすが、現時点で、ネタが尽きました。 最近はネット上で、かなりレアなものまで手に入るようになったので、何とかなるかと思うんっすが、んーと、 こんなの がありますな。 うわぁ、ヒースくん、めっちゃ爺さんになっちゃいましたな。 それもそのはず。 93歳で惜しくも他界したサックス奏者ジミー・ヒースが、昨年末まで取り組んでいた遺作となる新作。 え、90過ぎ? 凄ぇぇぇぇ! で、買って聞いてみたら、今ひとつ覇気がない気がしないでもなくて、うーん…。 ま、無茶言うな! それは十二分に理解出来るんっすが、やっぱ、もうちょっと元気な頃の演奏を聞いてみたいな…と。 んなことで、 『ユーヴ・チェンジド』 。 1992年録音なので、当時65歳くらい。 若っ! これなら十二分…とは言わないまでも、八分くらいはやってくれそうな気がします。 編曲が得意な爺さんなので、大きめの編成のほうが持ち味が発揮されるんっすが、ワンホーン・カルテット。 で、ピアノ抜きのギター入りというのが、個人的にはちょっとアレなんっすが、ま、他に選択肢がないし。

 ということで、まずは1曲目、 「ソウル・アイズ」 。 マル・ウォルドロンのオリジナルっすよね。 元はバラードなんっすが、ここでのヒースはミディアム・テンポで料理しております。 ギターのイントロに続いて、ヒースがリラックスしたムードでテーマを演奏して、そのままソロへと入っていきます。 この人のプレイは教科書的で分かりやすいんっすが、癖がなくて、ちょっと物足りない。 喩えて言うなら、粘り気のないデクスター・ゴードンみたいな。 …というのが僕の持論なんっすが、恐らく、過去のネタでも同じようなことを書いているのではなかろうかと。 例えば、んーと、 ここ とか。 いや、華のないベニー・ゴルソンと書いてますな。 話がちゃうやん! いずれにしろ、華とか粘り気とかのない、淡白なスタイルであることが分かって頂けたかと思いますが、ここでのヒースは、わりと 「情熱熱風せれなーで」 な吹きっぷり。 伊武雅刀? それは 「子供達を責めないで」 。 「せれなーで」 と 「責めないで」 は、ちょっとだけ似てますが、それ以外はぜんぜん違いますな。 情熱熱風は 近藤真彦 っすか。 おお、何か、歌が始まった瞬間、青春が蘇って来ました。 めっちゃ名曲やん! で、筒美京平、天才やん! 何でもいいけど、 「つつみきょうへい」 で 「包み強兵」 としか候補が出てこない “A-TOK” は、心を入れ替えるべきだと思いますが、で、ヒースがわりと情熱的なソロを披露してくれたのに続いて、ギターのソロが登場。 トニー・プローン(?)とかいう人っすな。 寡聞にして、よく知らんのっすが、 この人 っすか。 僕は英語がさっぱりなので、昨日の夜は「鶏のさっぱり煮」 というのを食べたんっすが、One of the world’s greatest guitarists とジミー・ヒースが評したっぽいことが書かれておりますな。 個人的にジャズ・ギターはあまり好きではなかったりするんっすが、ここでのソロは、ちょっと スケキヨ ? いや、ちょっと好きかも? …って、こんな認め印、認められるかい! で、プローンくんとやら、シングル・トーン中心に、時おりコード奏法(?)を混ぜたり、微妙に 「朝日のように爽やかに」 っぽいフレーズを引用したりして、縦横無尽。 で、続いてベースのピチカート・ソロが登場。 ベン・ブラウンという、レイ・ブラウンのパチモンっぽい人なんっすが、腕前は確かで、でもって、テーマに戻って、おしまい。 何がどうというアレではないんっすが、悪くなかったな…と。

 で、次。 ヒースくんの自作で 「スリーブス」 「不細工三人娘」 っすかね? 個人的には、ちょっと不細工な娘のほうが、可愛い♪ …という趣向の持ち主なので、ぜんぜんオーケーなんっすが、さすがは作曲に秀でたヒースくんだけあって、めっちゃいい感じの曲に仕上がっております。 ちょっぴりボサノヴァっぽいリズムに乗ったカサノヴァって感じ? バックのギターもいい味を出しているし、日本人ウケすること、間違いなし。 ソロ先発はヒース。 次発は何とかブローン。 三番手がベン・ブラ。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 あっさりと片付けてしまいましたが、9分24秒もあって、聞き応えは十分…というか、十二分過ぎるというか。 「十二分」 は良い意味として使いますが、「そんなに必要なかった」と皮肉を込めて使うこともできます。 そんな記載もありますよね。 いや、皮肉を言うつもりはないんっすが、個人的には皮肉よりも鶏肉のほうが好きだし。 さっぱり煮、美味しかったっす。 で、次。 「ブルースヴィル」 。 どこかで聞いたことがある曲なんっすが、アルト奏者ソニー・レッドのオリジナルなんっすな。 シンプルなリフ・ブルースなので、日本人ウケしないこと、この上なし。 でもまあ、屈託がないので、くったくたなウドンが好きな人には、いいかな? …と。 屈託がなかったら、くったくたじゃないから、アカンのちゃうか? そんな気がしないでもないんっすが、ま、どうでもいいかな? …と。 ソロ先発はギターの何とかブローンくんなんっすが、なかなかのテクニシャンぶりを発揮していて、途中、微妙にトーンが上ずったりするところも味があって、で、続いてヒースのサトルなテナー・ソロが登場。 サトルって、よく意味が分からないまま使っているんっすが、で、最後にベースのピチカート・ソロが出て来て、ここまで、パターンが同じっすな。 ま、別にいいっんすが、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 アルバム・タイトル曲の 「ユーヴ・チェンジド」 。 とりあえずビリー・ホリディの名唱が頭に浮かぶんっすが、 んーと、 これ 。 しゃがれた声が哀愁を誘いますな。 「心変わりしたあなた」 みたいな邦題があったと思うんっすが、 「声変わりしたビリー」 みたいな。 で、これ、デクスター・ゴードンも取り上げていたような? んーと、 これ っすな。 おお、めっちゃエエやん♪ これ、何と言うアルバムでしたっけ? Freddie Hubbard-trp, Horace Parlan-p ということは、アレっすか。 んーと…、思い出せません。 デックスが馬車に乗ってるヤツっすよね? 『ドゥーイン・オールライト』 。 そう、これこれ。 あ、でも、馬車ではないっすな。 オッサン車っすな。 で、これ、まだこのコーナーで取り上げたことがなかったんっすな。 こんな地味なヤツ より、こっちにしておいたほうがよかったかも? で、歌あり、歌なし、それぞれの決定版を先に聞かされてしまうと、さしものヒースも、ちょっと旗色が悪いんっすが、このギター入り、ワン・ホーン版も、これはこれで、悪くないかな…と。 テナーの無伴奏ソロで始まり、そこにリズムが入って、哀しみに満ちた哀愁メロディーが出て来て、で、テナー、ギターの順で、各自の充実したソロが披露されて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 ヒースのオリジナルで、 「ベーシック・バークス」 。 ヒースのオリジナルなんっすが、やっぱ、いい曲を書きますよね、この人。 で、ベーシックと言えば、 べーしっ君 。 おお、Kindle版、あるやん! 即座にポチってしまいましたが、読みてぇ。 今すぐにでも読みてぇ。 こんな、だれも見ていない、どうでもいい 「ほ→むぺ→じ」 を更新している場合ではないんすが、BASIC BIRKS = 基本的なうすのろ。 ディジー・ガレスピーに 「Birks Works」 という名曲があるんっすが、うすのろの仕事という意味だったんっすな。 …と思ったら、John Birks Gillespie 。 ミドルネームなんっすな。 「つのだ☆ひろ」 の “☆” に相当するのが、Birks (うすのろ) って、ちょっとどうかと思うんっすが、となると、このヒースのオリジナルはガレスピーを意識したものだとか? 個人的にはガレスピーより、フリスキーモンプチのほうが好きだったりするんっすが、いや、自分では食べないんっすけどね、 ネコの餌 。 羨望、誘惑、賞賛。 高そうなネコだけあって、美味そうなものを食ってますな。 あ、でも、えびとか、白身魚とか、かにとか、かつおとか。 魚介類の類いがそんなに好きではないので、ぜんぜ羨ましくはないっすな。 で、演奏のほうはギター、テナー、ベース、ドラムスの順で、各自の充実したソロが披露されて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「ラスト・ナイト・ホエン・ウィ・ワー・ヤング」 「私達が若かった昨晩」 っすか。 朝、目が覚めたら、めっちゃ年をくっていた。 そんなシチュエーションっすかね? 寝ぼけて、間違えて玉手箱を開けちゃったとか? ちゃんと南京錠をかけておけば…。 悔やんでも悔やみきれませんが、ヒースはそんな悲劇をソプラノ・サックスで表現していて、物悲しくて、いいな♪ …と。 で、次。 「サッシー・サンバ」 。 ヒースが指原莉乃に捧げたサンバ調の御陽気なナンバーっす。 “A-TOK” だと、 「さんばちょう」 が 山波町 に変換されちゃいそうになったんっすが、尾道にこんなブラジリアンな町があったんっすな。 ということで、ラストっす。 「プリンス・アルバート」 はケニー・ドーハムのオリジナル。 『カフェ・ボヘミアのジャズ・メッセンジャーズ』 に入っていた名曲っすよね。 モブレイがディスられていて、ちょっと笑えるんっすが、確かにアレは、神懸かったドーハムを聞くアルバムっすよね。 で、曲に関しては ここ 参照。 "All the Things You Are"のコード進行に基づく曲…というのは、僕でも知ってるジャズ用語の基礎知識なんっすが、プリンス・アルバートが、長いダブルのフロックコートのことだというのは初めて知りました。 色々と勉強になりますなぁ、 『塩サバ通信』 。 誰も読んでくれないのが勿体ないくらいなんっすが、ミディアム・テンポで、テナーとギターの絡みで、いかにも "All the Things You Are"のコード進行に基づく曲やな。 …といったテーマが演奏されて、各自のソロがフィーチャーされて、で、テーマに戻って、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 中盤以降、 『べーしっ君』 に気を取られて、解説のほうがおろそかになってしまいましたが、純粋にヒースのテナーを楽しむには、いいんじゃね? ギターの人も、悪くなかったし、日本人好みの選曲もいいし。 ということで、さ、Let's、べーしっ君☆


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