MULTIPLE (MILESTONE)

JOE HENDERSON (1973/1/30,31,2/2,4/5,4/13)

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【パーソネル】

JOE HENDERSON (ts,ss,fl,perc,vo) JAMES ULMER (g) <#1> JOHN THOMAS (g) <#3>
LARRY WILLIS (el-p,ring modulator, echoplex) DAVE HOLLAND (b,el-b) JACK DEJOHNETTE (ds) ARTHUR JENKINS (congas, perc)
【収録曲】

(01-02) TRESS-CUN-DEO-LA / BWAATA
(03-05) SONG FOR SINNERS / TURNED AROUND / ME, AMONG OTHERS
【解説】 ( 2023年02月05日更新 / 連載 1,522回 )

 君は何色が好きかな? 僕は 黄色 っす。 あ、黄色なのでフォントを黄色にしたら見にくくなってしまったんっすが、どうして黄色が好きなのかというと、幼稚園の時、黄組 だったから。 幼稚園児に黄組という漢字は難しいので、恐らく きぐみ という表記だったものと思われますが、いずれにしろ、自分の組に誇りを持って、その色を好きになるというのは、いい事だと思います。 が、大人になって、気が変わりました。 黄色って何かちょっと、アホっぽいよな? そんな印象を持つようになってしまって、好きな色ではなくなってしまいました。 何故、黄色がアホっぽいのかというと、これは恐らく 「黄色い救急車」 という “都市伝説” によるものではなかろうかと。 んーと、 これ 。 普通に放送禁止用語が出て来て、エエんか? …と、他人事ながら心配になってしまうんっすが、精神病院の患者 = 何かちょっと、アホっぽい。 この認識も完全に間違ってますよね。 ま、子供の考えたことなので、そこは大目に見て頂きたいんっすが、あんた、大人になって、気が変わったって言うてたやん。 言われてみれば確かに、そんな気がしないでもないんっすが、そこはまあ、大人になっても純真な子供の心を持ち続けているということで。 いずれにしろ、黄色って何かダサい。 そんな自意識が芽生えてしまったんっすが、ゴレンジャーでも、キレンジャーはカレー好きのデブ。 そんな扱いだったりするし。 あと、黄色 = 子供っぽい。 そんなイメージはありますよね。 幼稚園児とか、小学校の低学年の児童が黄色い帽子を被っていたりするし。 あと、ダンディ坂野も黄色いし。 ま、ダンディはぜんぜん悪いイメージがなくて、むしろ、黄色の地位向上に寄与している気がするんっすが、とにかくまあ、大人になった僕は、純真な子供の心を持ち続けながら、アンチ黄色派に転じた…と。

  君は何色が好きかな? 僕は 青色 っす。 そう、趣旨替えした次第でありますが、青い海、青い空、青い山脈、蒼井そら。 いいっすな。 “青” もいいんっすが、この “蒼” という漢字もソソられますよね。 漢字ペディアによると、 これあお。あおい。 草のあおい色。「蒼海」「蒼茫(ソウボウ)」 。 あ、「あお」 と言っても、草のあおい色なんっすか。 だとすれば、ちょっと微妙…。 草って、草臭いから、ちょっと苦手なんっすよね。 で、「蒼茫」 。 山下達郎の歌に、何かそんなの、ありましたっけ? んーと、 これ 。 あ、字が違いますな。 こっちは 「蒼氓(そうぼう)」 っすな。 何か、タイトルが小難しいし、歌そのものも陰気臭いし、個人的にそんなに好きではなかったりするんっすが、魚介類が好きではない僕としては 「踊ろよ、フィッシュ」 のほうも微妙だったり。 魚とフォークダンスを踊ったりしたら、手が魚臭くなるじゃん! ま、歌のほうは普通にいい感じだったりするんっすが、で、 “蒼” 。 しげる。 草木が茂る。 「蒼生」「蒼蒼」 。 ますます印象が悪くなってしまいました。 この先、 “蒼” という漢字を見ると、山下達郎と石破茂の顔しか浮かんでこなくなっちゃいそうで、うわ、調べるんじゃなかった…。 蒼井そらのイメージのまま、心の中にしまっておけばよかったぁ…。 “青” はいいんっすが、 “蒼” の字はもう、駄目になってしまいました。 これからは蒼井そらから、あおい輝彦に切り換えていこうと思うんっすが、あおい 輝彦 (あおい てるひこ、本名:青井 輝彦〈読み同じ〉。 お、大丈夫っすな。 ま、冷静になって考えてみると、山下達郎と石破茂が、あおい輝彦になったところで、気分がそんなにハイになるワケではないんっすが、 HI-HI-HI 春になったら、HI-HI-HI 忘れかけてた、HI-HI-HI 歌も歌えるさ〜 おう、おう、おう、おう♪ いい歌ではあるんっすけどね、HI-HI-HIハイハイン が食べたくなるのが、ちょっとネックではあるんっすけど。 美味しいんっすが、成熟した大人が食べるものではないな…と。

 そういえば 「青」 には 「未熟な」 という意味もありますよね。 青二才とか。 「青」 は分かります。 熟すと黄色くなるバナナやミカンも、熟さないと青かったりしますからね。 熟すと赤くなるリンゴも、熟さないと青かったりします。 そういえば青リンゴって、そういう種類のリンゴだと勝手に思い込んでいたんっすが、もしかして、熟してないから青かったりするだけだったりするとか? んーと、 青りんご青りんごは、通常は熟して赤い色をしているりんごをまだ未熟な状態で収穫するため、青 (緑) 色をしている。 おお、マジやんけ! ものによっては黄色く見えるものもある。 それは最早、「青りんご」 ちゃうやん! ただの 「黄りんご」 やん! 中には熟しても青い…というか、黄色い…というか、黄緑色いリンゴもあったりするんっすが、 王林 なんかが、そうっすよね。 が、王林って、あんまり青りんごっぽい味じゃなかったりしますよね。 酸味が強いように見えますが、甘味が強く、うんぬん。 見た目は未熟なんっすが、実は熟しているので、当然と言えば当然なんっすが、言うなれば 合法ロリ みたいな?
(*´д`*)ハァハァ 何か急に、「王林」 が魅力的に思えてきたんっすが、ただ 「王林」 という名前がよくありませんな。 特に 「王」 がいけません。 メロスが激怒した、邪知暴虐の王みたいなキャラしか頭に浮かんできません。 「裸の王様」とかも、ぜんぜんソソられるものがなくて、パンツ、穿けぇぇぇぇぇ! …と、激怒したくなっちゃうんっすが、んなことで、「王」 の部分は 「プリンセス」 に変更。 で、 「林」 は、ま、このままでいいとして、ただ 「プリンセスはやし」 だと、 オリエンタルマースハヤシ のパチモンみたいで、微妙…。 「林」 と書いて 「リン」 と読ませるほうがいいっすな。 ま、元の 「王林」 もそうなんっすが、「王」 改め、プリンセス・リン。 何となく凜とした雰囲気が感じられるんっすが、それは 「合法ロリ」 とは相容れない気がしないでもないので、一部を省略して、片仮名を平仮名にして、プリンセス・リン → ぷりりん♪ ヨシ、これで決まり!

 「王林」 の新しい名前はこれでいいとして、「青二才」 。 「青」 は未熟でいいとして、何で、ニ才? ま、確かに二才児は未熟なんっすが、ちょっと未熟過ぎじゃないっすかね? 「青二才」って、そこまで熟してないワケじゃないっすよね? ハイハインはもう、卒業した。 そんなイメージだったりしますよね? これからは 「ぱりんこ」 や! …みたいな。 で、んーと、 青二才「青」 は未熟の意、「二才」 は若者の意の 「新背(にいせ)」 の変化した語。 え、マジっすか? 二才児、関係ないっすか? またひとつ賢くなってしまいました。 また一段、大人の階段を上ってしまったんっすが、ちなみに僕は、この 「青二才」 という言葉が好きではありません。 そう言われて喜ぶ人は、いませんよね。 「青」 が付く言葉で、僕がいちばん好きなのは、「青は藍より出でて藍より青し」。 これに尽きます。 “世界3大・厨二病の心に突き刺さる諺(ことわざ)” のひとつっすよね。 後の2つは 「羮 (あつもの) に懲りて膾 (なます) を吹く」 と 「石に嗽 (くちすす) ぎ流れに枕す」 。 最後のひとつは厨二病患者だけでなく、夏目金之助くんの心にも突き刺さり、夏目漱石というペンネームが誕生したんっすが、その故事にあやかって、青色が好き過ぎる僕は、魚偏に 「青」 と書く 「(さば)」 を名乗ることにした…と。 いや、それは真っ赤な嘘なんっすが、どうして嘘は真っ青じゃなくて、真っ赤なんっすかね? 「赤の他人」 や 「真っ赤な嘘」 はなぜ赤なの? 「赤(あか)」 の語源は 「明らかな」 という形容詞で、うんぬん。 ああ、なるほど。 大人の階段、パート2。 …とまあ、そんなこんなで ( 前回 までの粗筋) 北鎌倉の建長寺へ行った。 クソ長い階段が地獄だったが、海と富士山が見えて、地獄で仏だった。 で、続いては 明月院あじさい寺として有名で、?境内を埋める数千本のあじさいは 明月院ブルー とも言われ、シーズンには多くの人で賑わいます。 おお、明月院ブルー。 青が大好きなサバくんの心はソソられまくりなんっすが、クソほど混むらしいし、ま、今回は偵察を兼ねてということで。


< 明 月 院 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 (写真・いちばん上) 、入口から入ってすぐのところに、狭い階段状の橋のようなものがありました。 何となく、渡ったらアカンっぽい雰囲気が感じられたので、横の普通の道をほうを歩いたんっすが、後から来たオッサンが、ずかずかと階段に上がり込んで、あー、いーけないんだ、いけないんだー、住職に言うたーろー♪ が、特に何のお咎めのなく、別に、普通に渡って何の問題もない橋だったみたいです。 この 「はし」 を渡るべからず。 そんな注意書きはどこにもないので、だから端 (はし) じゃなくて、真ん中を渡りました! そんな、糞ムカつく “とんち” を利かせなくても大丈夫。 ま、端も真ん中もない、1人がぎりぎり渡れるくらいの狭い橋なんっすが、で、(写真・上から2枚目) 。 丸窓。 「悟りの窓」 という名前が付いているみたいっす。 京都の ここ にあるのも、丸いほうが 「悟りの窓」 で、四角いほうが 「迷いの窓」 っすよね。 確かに ○ というのは完全無欠っぽいんっすが、これは何も東洋人だけが持っている思想ではなく、ハンク・モブレイのアルバムに 『NO ROOM FOR SQUARES』 というのがあったりします。 スクエアな奴、お断り。

 □(スクエア)= × (ばつ) ○ (ヒップ) = ○ (まる)

 そういう図式っすな。 ヒップ (スラング) 。 あ、ヒップって、バスト・ウエスト・ヒップの “ヒップ” から来ているのかと思ったら、違うんっすな。 丸いケツ、最高っ♪ そういう意味だと思い込んでいました。 ちなみに日本には 「ケツが青い」 という言葉があるんっすが、それに相当する 「blue hip」 という英語はありません。 いや、多分。 蒙古斑 はモンゴロイドに特有のモノらしいっすからね。 で、この 「悟りの窓」 、誰もが必ずこの前に立ち止まって、カメラなり、スマホなりを向けるので、なかなか自分の番が回ってこなくて、イライラします。 写真を撮ったら、さっさと立ち去れ。 いつまで、ぼーっと突っ立っとるんじゃぁぁぁぁ! 沸々と怒りがこみ上げてきたりして、「悟り」 とはほど遠い境地だったりします。 紫陽花のシーズンだったら、間違いなく煩悩まみれになるに違いありませんが、で、続いては (写真・ちょうど真ん中)ヨゼフ枯山水の庭 。 枯山水は分かるとして、ヨゼフって、何や? 大多数の人はそう、疑問に思ったに違いありませんが、もしピンと来た人がいるとすれば、そう、貴方は三重・海星高校の卒業生。 学園の沿革 。 エスコラピオス学園と聖ヨセフ・カラサンス。 枯山水の庭を見る度に、ヨゼフ・カラサンスの名前が浮かんできてしまうんっすが、仏教とキリスト教の垣根を越えて、真実というのは宗教を超越するものであるのだな…と、そんな悟りを開いたり。 あ、ヨゼフじゃなくて、ヨセフ? ま、別にどっちでもいいかぁ…と。 で、(写真・下から2番目) 、何か、仏像がありました。

  少年A 「仏像って言うたら、銅像って言って!」
  少年B 「おお、わかった。」
  少年A 「ぶつぞう」
  少年B 「どうぞう」
  少年A 「えーい!」 ポカポカポカポカ (少年Bを殴打)
  少年B 「いたたたたた。何で殴るんや!」
  少年A 「ぶつぞ! …って言うたら、どうぞ! …って言ったやん!」

 僕が少年だった頃、そんな遊びが流行りました。 さすがに回を重ねると、「ぶつぞう」「嫌や!」 そんな会話しか成り立たなくなってしまうんっすが、あ、それはそうと、明月院と言えば必ず出てくる、あの “紫陽花が咲いてる石段” って、どこや? もしかして、いちばん最初に行ったところ? そう思って、引き返して確認したところ、あ、やっぱり (写真・いちばん下) や! 桂橋から、ちょっと先に行ったところっすな。 で、ここ、もっとずーっと階段が続いているのかと思ったら、以外と短かったっす。 写真で見えているのが、ほぼ全貌。 この両側が明月院ブルーで埋め尽くされたら、確かに圧巻なんでしょうが、この短い階段に糞みたいに人が集結して、ロクに写真も撮れなかったりするんでしょうなぁ。 今回、偵察した結果、ピーク時には近付かないのが賢明かな…と。


< 円覚寺 (その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、続いては 円覚寺 。 何か、門がありました。 仏殿もありました。 あと、「国宝・洪鐘 (おおがね) → 」 という案内看板も。 国宝となれば、見落とすワケにはいかないんっすが、どこにあるのかと思ったら (写真・ちょうど真ん中) の階段の上。 エエぇぇぇぇぇぇ…。 階段は 建長寺で十分に堪能したので、もう結構っす…。 が、ここまで来て国宝を見なかったとなると、後で悔やむことになるに違いないので、頑張って上りました。 幸い、そこまで長い階段ではなかったので、何とかなったんっすが、そこで目にした国宝は…。 (写真・下から2枚目) 。 ま、お寺の鐘なんて、こんなもんっすよね。 僕は金にはがめついんっすが、鐘には疎いので、その凄さがよく分からん…。 円覚寺の梵鐘は、1301年 (正安3年) の刻銘のあるもので、「洪鐘」(おおがね)と呼ばれている。(中略) 総高259.4センチメートル、口径142センチメートルで、鎌倉時代の代表的な形態を表している。 鎌倉で最大の梵鐘で、鎌倉三名鐘の一つ。 おお、古いじゃん。 デカいじゃん。 凄いじゃん! 立派な鐘を見ることが出来て、苦労して階段を上った甲斐がありましたが、でもって、


< 円覚寺 (その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 後は、ピラミッドの入口っぽいのがあったり、本派専門道場の入口があったり、まあまあイケてる池があったり、山茶花 (サザンカ) が咲いていたり。 湘南・鎌倉と言えば、サザン(オールスターズ)か、山茶花 (サザンカ) か。 いや、山茶花 (サザンカ) は別に有名ではないような気がするんっすが、愛しても、愛しても、あああ〜、人の妻〜、赤く咲いても冬の花〜、咲いてさびしい、さざんかの寺〜♪ 子供の頃、演歌とか、ダサっ! 大川栄策、顔、デカっ! そんなふうに思っていたんっすが、大人になって改めて聞いてみると、なかなか心に染みますなぁ、さざんかの宿 。 大川栄策、顔、デカっ! …という印象は今も変わらないんっすが、意外と若くて、ちょっとびっくり。 で、最後に何らかの建造物 (その2) を見て、で、この続きはまた、次回☆

 んなことで、今日はジョー・ヘンダーソンだじょー。 おお! テナーサックス (モードジャズ・新主流派編) の王道中の王道っすな。 ウェイン・ショーターが表だとすれば、ちょっぴり裏王者っぽい風情があるんっすが、そこのところが何とも言えずに、ソソられます。 日本での人気・知名度は群を抜いて抜群なんっすが、中でもブルーノートから出された初リーダー作 『ページワン』 の冒頭を飾った 「ブルー・ボッサ」 が超有名で大人気。 ジャズにおいて 「ブルー」 というのは、最重要ワードだったりしますよね。 ブルーなジャズの世界を魚っぽく語る。 『塩サバ通信』(鯖という漢字は魚偏にブルー) というサイト名にはそんな意味が込められていたんっすな。 いや、名前を考えた僕も、今、初めて知ったんっすけど。 そもそも、魚っぽく語るって、どんなふうに語ればエエんや? すギョく、いいですよね! …みたいに、さかなクンっぽく語ればエエんか? 今日は 「カタルーニャ独立運動」 について語るーニャ! …とか、語尾に 「ニャ」 を付ければエエんか? それって、ネコっぽいだけで、ぜんぜん魚っぽくないような気がするんっすが、よくよく考えたら『塩サバ通信』というサイト名に、ブルーなジャズの世界を魚っぽく語るという意味など、まったく込められてないので、無理に魚っぽく語る必要は、ねーな…と。 ということで、今日はジャズについて、語りません。 いや、そこは語れよ! 語りな! そう、カタリナ・ヴィット (旧東ドイツ出身の元フィギュアスケート選手)に言われたら、語らないワケにはいかないんっすが、仕方がないので、ま、適当に。 ということで、ジョー・ヘンダーソン。 ブルーノート盤のネタが尽きたら、マイルストーン盤に手を出すしかなかったりするんっすが、ジャケットのセンスが壊滅的だったりするんっすよね、マイルストーンのジョー・ヘン。 そんな中、わりと小マシな 『マルチプル』 というアルバムを取り上げてみたいと思うんっすが、1973年の録音。 50年代・60年代ジャズ偏愛主義者からすると、新しいなぁ…。 そんな感慨を持ってしまうんっすが、今から50年も前に作られたものだったりするんっすな。 70年代物らしく、エレピなんかが入っていたりするんっすが、本作では更にオーバーダビングが施されていたりして、かなり斬新な仕上がり。 それを先進的、意欲的と捉えるか、邪道と切り捨てるかで、評価が大きく二分されることになるんっすが、賛否両論、毀誉褒貶、一触即発、侃々諤々。 何でもいいけど侃々諤々 (かんかんがくがく) の 「侃」 って、こんな火星人っぽい漢字だったんっすな。 「侃」 の画数・部首・書き順・読み方・意味まとめ侃とは、つよい/強く正しいなどの意味をもつ漢字。 (中略) 日本では人名用漢字に定められており、うんぬん。 え? こんな漢字が付く名前の奴、いるか? 「つよし」 と読ませるんっすかね? 『侃』を使った名前 (女の子)侃奈 (かんな) 。 え? いや、「かんかんがくがく」 の 「かん」 だから、合ってはいるんっすが、もし橋本環奈が橋本侃奈だったら、紅白歌合戦の司会は無かったような気が…。 いや、名前で差別するのはよくない事だと思うんっすけど。

 とまあそんなこんなで、まずは1曲目。 ジョー・ヘンのオリジナルで、 「トレス・クン・デオ・ラ」 。 パーカッションにエレベ(?)が絡む導入部から、今までのジョー・ヘンとは一味も、二味も、中華三昧も違う感が半端なかったりするんっすが、続けて出てくるテーマにはボーカルまで入っていたりして、え? え? テナーの吹きっぷりは紛れもなくジョー・ヘンそのものなんっすが、この下手くそな歌声も、もしかして、ご本人? で、そこにホーン、もしくはブラスのアンサンブルが被ってきたりするんっすが、パーソネルを見る限り、ジョー・ヘン以外に管楽器担当者は見当たらず、もしかしてこれ、全部ひとりでやってる? 多重録音マジック、凄ぇぇぇ! その後に出てくるテナーのソロは、時折、怪しい歌声が絡んでくる以外は、いつもの普通のジョー・ヘンなんっすが、ブラック・ファンク感が半端ねぇ! ソロそのものは自由奔放で、ジャズ特有のグルーヴ感は微塵も損なわれていないし、こういう路線も十分にアリっすよね。 存分に吹きまくって、暴れまくって、力尽きて、で、続いてエレピのソロが登場。 ラリー・ウィリスっすかね? フェンダーローズっすかね? ジャック・ディジョネットのタイコに煽られまくって、汗を飛び散らせまくってる風の熱演でありまして、もう、熱延鋼板も真っ青。 いや、 熱延鋼板は真っ赤やろ? そんな気がしないでもないんっすが、でもって、テナー + ヴォーカル + 管楽器ハモリなテーマに戻って、最後はテナー・ソロと歌声の絡みで、おしまい。 10分36秒、けだし圧巻。

 で、次。 ジャック・ディジョネットのオリジナルで、 「ブワータ」 。 詳しくは ここ 参照なんっすが、デジョネットの細かいシンバル音とラリー・ウィリスの幻想的なエレピのイントロの後に、ジョーヘンの温かみのあるサックスがテーマ・メロディーを美しく奏でます。 まるでチック・コリアのリターン・トゥ・フォーエバーを聴いているかのような奥行きのあるサウンドを聴くことが出来ます。 こういった楽曲は、70年代前半のクロスオーヴァー時代特有のサウンドですね♪ デジョネット、ほんと良い曲を書きますね♪ そういうアレなんっすが、もう、Ryo@Dixiefunk Lab. くんの言うとおり。 僕が付け足すことなど何もないんっすが、強いて言うなら、イントロの部分はちょっぴりウェイン・ショーターの 『スーパー・ノヴァ』 っぽいな…っと。 新春かくし芸大会のような歌声の披露もなく、バックが電化している以外、わりとオーソドックスな仕上がりだったりするんっすが、エモーショナルなジョー・ヘンのソロを嫌というほど、堪能出来るぞ…っと。 デイブ・ホランドのベース・ソロもしっかりフィーチャーされてるぞ…っと。 イングランド出身なんっすな、このデブ。 いや、名前がデイブなだけで、普通にホランドだったりするんっすが、物を大切にしていそうで、いいっすよね。 ホランドは物をほらんど。 いや、無駄にゴミを溜め込んでいるだけの可能性もあるんっすが、僕なんか、まさしくそのタイプなので、共感出来ますなぁ。 説教くさい教官とかは共感出来なかったりするんっすが、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「ソング・フォー・シナーズ」 はジョー・ヘンのオリジナル。 「板垣死すとも、ソング・フォー・死なーず」。 あの有名な台詞をモチーフにしたのではなかろうかと。 実際、そんなことは言ってないみたいなんっすけどね、板垣退助。 というか、その時は死んでないし。 が、今の世の中、すっかり 「自由」 が死んでしまったのは、何とも皮肉な結末なんっすが、さば君、今日からシニカル系のライターに転身しようかな? …と。 で、これ、Ryo@Dixiefunk Lab. くんが言ってるとおり、またしてもジョーヘンの「歌」が登場します。 しかも今回は不気味な「祈り」のような声が響き渡ります……。 (中略) ジョーヘンの低い声による 「アァァァ〜〜〜」 という声を聴いていると……呪われそうです。(笑) 確かに。 ま、呪われはしないかも知れませんが、侃われるのは確実。 が、2曲目を聞いてて思ったんっすが、この 「歌声」 がないと、何だか物足りないのも事実でありまして、饒舌なテナー・ソロと不気味な呪詛とのコントラストが、たまらんっ♪ が、1曲目と比べると、オーバーダビング具合が控えめで、ちょっと物足りん…。 最初から全力投球し過ぎて、息切れしちゃった感があるんっすが、で、次。 「ターンド・アラウンド」 デイヴ・ホランドによるジャズ・ロック曲です。 デジョネットの力強いドラミングと粘るようなホランドのエレキ・ベース、そのリズムに呼応するようにラリー・ウィリスのエレピも弾んでいます! そして火を噴くように熱いアドリヴを吹きまくるジョーヘン! そういうアレだったりするんっすが、ジョーヘンと書くか、真ん中に “中黒” を入れてジョー・ヘンにするか、いつも悩むところなんっすよね。 個人的には “中黒アリ” で統一することにしているんっすが、ジョーヘンだと、ジョー・ヘンなのか、ジョーヘ・ンなのか、どこで区切ればいいのか、悩む人がいそうだし。 そんな奴、おらへんやろ〜。 そんな気がしないでもないんっすが、スガシカオだと、スガ・シカオなのか、スガシ・カオなのかで悩む僕がいるし、絶対にいないとは言い切れないような気が…。

 で、 「ブ」 と 「ヴ」 。 これも、どっちの表記にしようか、いつも悩むところなんっすが、熱い 「アドリヴ」 は、ないやろ? …と。 アドリブ : ラテン語のアド・リビトゥム ad libitum(思うままに、自由に)の略。libitumで “v(ヴイ)” ではないので、唇を噛んで発音する必要はないっすよね。 ま、他人様のブログを無断で勝手に引用しておいて、いちゃもんを付けるというのも、どうかと思うんっすが、で、これはアレっす。 ジャズ・ロック曲っす。 当時、イカしたリズムだった筈のエイト・ビートは、今の耳からすると、何だか糞ダサかったりするんっすが、それもまた一興かと。 何より、火を噴くようなアドリブを前にすれば、そんなことは些細なササイサンだったりするんっすが、子供の頃、小児喘息に苦しめられていた僕は、よく飲んでいたんっすよね、 ササイサン 。 いや、胃ぐすりじゃん! どうやら記憶違いだったみたいっすが、よくよく考えたらササイサンって、笹の胃酸っすよね。 もしかしたら、ショウサインとショウセリン。 そういう名前の薬だったかも知れません。 小太郎漢方製薬株式会社 。 あ、これっぽいっすな。 ま、それはそうと、特に2分42秒辺りから始まるフラジオ奏法は、サックスから本当に炎が噴き出ているかのような熱さです! なんじゃその、僕が聞いたことない奏法は? なーにが 「フラジオ奏法」 や。 Ryo@Dixiefunk Lab. くんの癖に、生意気だぞ! そんな嫉妬心に駆られてしまうんっすが、 <サックス用語辞典>第25回 フラジオ 。 へぇ…。 何か、難しそう…。 もう、普通にサックスが吹けるというだけで尊敬してしまうんっすが、意味を知った上で改めて2分42秒辺りからの演奏を聴き直してみると、おお、確かに何か、上ずっておりますな。 それよりもジャック・ディジョネットの煽りのほうが印象的だったりするんっすが、この人、ドラマーをやってなかったら、絶対、アオリイカとして人生…というか、イカ生 (いかせい) を過ごしてましたよね。 それくらい煽りスキルが半端なかったりするんっすが、煽られまくったジョー・ヘンが力尽きて、テーマに戻って、おしまい。 …と思わせておいて、エレピのソロが登場。 途中からテナーが絡んできて、背後で単一フレーズをリピートして、で、今度こそ本当にテーマに戻って、おしまい。

 んなことで、ラストっす。 「ミー・アマング・アザーズ」 ラリー・ウィリスのエレピによる神秘的なイントロから始まる楽曲です。 やっと 「歌わない」 ジョーヘンのオリジナル曲が最後になって聴くことが出来ます。(笑)  なかなか面白いっすよね、Ryo@Dixiefunk Lab. くん。 で、確かに、バックが電化している以外、わりとオーソドックスな仕上がりだったりするんっすが、前作 『Black Is The Color』 の最終曲 ”Current Events” と同じように、本作最終曲の ”Me, Among Others” も過激でアヴァンギャルドなアドリヴ合戦を聴くことが出来る曲です。 そういうアレだったりするんっすが、あ、そうそう。 ジョニー・グリフィンの これ 。 あー。 そういえば去年の今頃は (冬の) 北京オリンピックだったんっすな。 で、それが終わったと思ったら、ロシアがウクライナに侵攻したんっすよね。 フィギュアスケートのロシアっ娘のドーピング疑惑とか、それで有耶無耶になってしまったんっすが、もう、あのロシアっ娘の名前も忘れてしましましたな。 カミラ・ワリエワ。 あ、そんな名前でしたな。 日本人で誰が金メダルを取ったのかも忘れてしまったんっすが、で、このアルバムに「ブラック・イズ・ザ・カラー・オブ・マイ・トゥルー・ラヴズ・ヘアー」 という曲が入っていて、アメリカの南部の民謡で、ジャズメンが好んでとりあげる。 ニーナ・シモンの名唱もあるし、ジョー・ヘンダーソンもとりあげアルバム・タイトルにした。 そんなことが書かれていて、へぇ。 …と思って、早速、そのジョー・ヘンのアルバムを買ってみたんっすが、違うじゃん! 「Black Is The Color」 というタイトルの自作曲が入ってるだけじゃん! それ以外の曲も、全般的に僕が期待していたような出来ではなかったので、そのアルバムは無事、没になった次第でありますが、で、過激でアヴァンギャルドなアドリヴ合戦を聴くことが出来る。 んー、そうっすかね? ま、確かに余計な歌が入ってない分、ジョー・ヘンのソロがストレートに耳に入ってくるんっすが、過激でアヴァンギャルドという程でもなく、ま、いつものジョー・ヘンかな? …と。 エレピのソロもフィーチャーされるんっすが、アドリヴ合戦というほど、バトルしているワケでもないし、とまあそんなこんなで、他人様のブログを無断で勝手に引用しておいて、いちゃもんを付ける、後味の悪いシニカル系ライターによる解説は、おしまい☆

【総合評価】 1曲目のインパクトが半端ないっす。 おかげで、それ以降がちょっと弱く思えてしまうんっすが、こういう表舞台には絶対に出てこなさそうな “隠れ裏問題作” 、たまにはいいんじゃないっすかぁ?


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