CRITICS' CHOICE (WORLD PACIFIC)

PEPPER ADAMS (1957/8/23)

CRITICS' CHOICE


【パーソネル】

PEPPER ADAMS (bs) LEE KATZMAN (tp) <except #2,7>
JIMMY ROWLES (p) DOUG WATKINS (b) MEL LEWIS (ds)
【収録曲】

(01-03) MINOR MISHAP / BLACKOUT BLUES / HIGH STEP
(04-07) ZEC / ALONE TOGETHER / 5021 / FOUR FUNKY PEOPLE
【解説】 ( 2015年08月23日更新 / 連載 1,177回 )

 姫路城 に行って来ました。 全国に12ある現存天守のうち、松本城、丸岡城、犬山城、彦根城、丸亀城、高知城の6つはクリアしたんですが、 “キング・オブ・城” と言える姫路はまだ見たことがないので、甲子園へ高校野球を見に行くついでに寄ってみることにしました。 壁の塗り替えと屋根のふき直しを目的に、2009年から始まった “平成の大修理” が今年の春に終わったんですが、「白過ぎぃ!」 と、城好きの人たちの間では概ね、不評である模様。 僕は “白いパンツ大好き派” だったりするので、白い城、別にいいじゃん。 そんな気がするんですが、純白のパンツもやがて黄ばんでしまうように、白い城も数年で漆喰にカビが生えて、次第に黒ずんできちゃうんだそうで。 汚れなき姫路嬢…、いや、姫路城を楽しめるのは、今だけ!


< 姫路城だじょー > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、到着〜。 結論から先に言いましょう。 白過ぎぃ! パンツも “しみ” があるほうがマニアの間では高値で取引されたりするんですが、姫路城も不自然なまでに綺麗になり過ぎて、 “使用済み感” が無くなってしまってました。 何か、パチモン臭い。。。 早く “かびるんるん” を招集して、漆喰をカビカビにしなければなりませんが、それはそうと、さすがにクソ立派なものですなぁ、姫路城。 小天守だか、櫓だか知りませんが、その辺の付帯設備でも、他の城に持っていけばソロで主役が張れそうなレベル。 ちなみに櫓の数ベスト3は現存しないものを含めると、広島城76棟、姫路城61棟、津山城60棟なんだそうですな。 今年の高校野球と違って、近畿・中国地方、強ぇぇぇ! ちなみに桑名城は “95の櫓、63の門が建ち並ぶ壮大な規模を誇った城郭” だったそうですが、マジかよ? 今では超パチモンの こいつ が1個あるだけだったりするんですが、初代藩主は本多忠勝クン。 そこそこ有名っすよね? 徳川四天王の1人っすからね。 清水アキラ ・ ビジーフォー(グッチ裕三・モト冬樹) ・ 栗田貫一 ・ コロッケと肩を並べる逸材だったりするんですが、2代目の本多忠政クンがその後、姫路城主になったりしているので、桑名とのつながりも、それなりだったりするんですが、とまあそれはそうと、姫路城、混み過ぎぃ。。。 有料エリアに入る時点で入場制限が掛かって、約30分待ち。 更に天守閣の中に入るのに、1時半待ち。 残念ながら断念でんねん…っすなぁ。 ということで、天守閣の周りをぐるっと歩いて、終了。 後は 百間廊下 というところがあったので、中に入ってみました。 桑名には八間通りという、大して広くもない通りがあるんですが、1間 = 6尺 = 1.8181818m。 イハイハイハイハ! そう覚えるといいかと思うんですが、ということは、八間 = 14.545454mっすかぁ。 本当に対して広くもない通りでありますな。 名古屋の100m道路の15%弱しかありません。 で、一方、百間廊下はというと、計算上は 181.81818mになるんですが、実際はもっと長くて、240mくらいあるそうです。 長ぇぇぇぇ。 中はそこそこ歴史を感じさせる造りになっていて、歴代城主の解説なんかもあって、天守閣に登城出来なかった憂さを少しだけ晴らすことが出来たんですが、長過ぎて途中で飽きました。 ま、 「百聞は一見にしかず」 とも言うし、1回くらいは見ておいてもいいんじゃないっすかね、百間廊下。


< 姫路城西御屋敷跡庭園 好古園 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、続いて隣接する 好古園 にも行ってみました。 単独だと300円取られるんですが、姫路城との共通券なら1,000円が1,040円になるだけなので、とってもお得♪ 市制百周年を記念して建造された約3.5haの日本庭園で (中略) 平成4年4月29日開園しました。 …というので、ぜんぜん歴史は無かったりするんですが、この 渡り廊下 の写真を見て、渡り廊下走り隊。 そう思ってしまったとしても、ま、やむを得ないかな…と。 で、渡ってみました。 その前に、えーと、 (写真・いちばん上) 。 これは何という名前でしたっけ? 石臼みたいなものに水が流れ込んで、オーバーフローしてる奴。 手水 (ちょうず) ? 蹲 (つくばい) ? とにかく、そういうヤツをですね、新しく買ったレンズで撮ってみたワケっす。 AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G というヤツっす。 とにもかくにも、絞り開放っ! …で、真ん中部分にしかピントが合ってない芸術的な作品に仕上げてみました。 2段くらい絞ってやると、いちばんシャープに解像するようですが、そんなの関係ねぇ〜! で、庭のほうの出来映えはと言うと、最初のほうにあった、例の渡り廊下のところがいちばん素晴らしく、中盤以降はまあまあで、途中で飽きました。 ラストの “竹の庭” はそこそこだったので、少し持ち直したりして、これで+40円の差額なら、ぜんぜんアリっすよね。 ロケ地 としても重宝されているようですが、ここで将軍が暴れたのかぁ♪ そう考えると、感動もひとしおなんっすが、で、ロケと言えば、 こんなの が。 桑名を舞台にした小学生のジャズ映画ぁ? 「スウィングガールズ」 の二番煎じっぽくて、地雷臭が半端ありませんな。 秦建日子って、日ペンの美子ちゃんの妹分の日子 (ひこ) ちゃん? …とか思っていたら、たんなる “タケヒコ” というオッサンだったりするしぃ。 で、音楽担当は この人 っすかぁ。 『梅ちゃん先生』 にもピアニスト役で出演していたみたいだし、そこそこ有名? で、梅ちゃんと言えば、梅さん。 『ど根性ガエル』 の実写版は見たことがないんですが、どうなんっすかね? 『まいっちんぐマチコ先生』 の実写版はまあまあだったような気がするんですが、とまあそんなこんなで、今回の散策の軌跡はこちら (↓) 。

  【姫路城〜好古園の散策軌跡】 (←Click Here!!)

 微妙に離れたところに車を止めて、そこから歩いたんですが、約4キロ、天守閣の見学は無しで2時間コースといったところっすかぁ。 少なくとも桑名城跡(九華公園)と貝塚公園のコラボよりは見応えがあったし、城は白かったし、とても有意義であったな。 そのように評価していいのではなかろうかと。 ということで、神戸に移動〜。 今回の宿泊先は ここ 。 人生、初カプセルっすぜ。 新開地って、何だか治安が悪そうで、どうかと思っていたんですが、案の定、道路を挟んだ向こう側は風俗街だったりしました。 “福原最強☆萌え制服ソ○プ・ていくぷらいど.学園” とか。 微妙に学園の前に “.” が付いているのが、何かちょっと嫌なんですが、オプションで “パンツチョイス&TAKEOUT” が、+3,000円っすかぁ。 “恋する瞳” というのは無料オプションで、嬢が熱い瞳で見つめてくれるそうなんですが、それはそうと、アサヒ・カプセル&サウナの駐車場。 先着順13台・無料ということで、まだ3時前だから空いてるかも? そんな淡い期待を抱いていたんですが、甘かったっす。 仕方なく道路を挟んだ向こう側のコインパーキングに止めたんですが、まだ3時前だというのに、呼び込みのオッサンがいちいち声を掛けて来て、ウゼぇ。。。 で、まだ時間が早いのでハーバーランドとメリケンパークの辺りを散策してみることにしたんですが、新開地駅から阪急だか阪神だかに乗って、高速神戸という駅で降りて、そこからメリケンパークまで歩いたら、意外と距離があって、ちょっと疲れました。 とりあえず 神戸海洋博物館カワサキワールド を覗く予定だったんですが、セット券だとお値打ちになるので、 ポートタワー にも上ってみることにしました。


< 神戸メリケンパーク > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ポートタワーに上るのは小学校の修学旅行以来、かれこれ、えーと…、35年ぶりくらいだったりするんですが、何だか回りに色々と建ちましたなぁ。 当時はモザイク なんかもなかったと思います。 いや、無修正とかモロとか、そういうことではなくて、 これ 。 今は “umie” の一部だったりするんっすかね? 大きくなったらモザイク除去装置を買うんだ! それが僕の夢だったりしたんですが、大人になってモザイクを見ることになるとは思いもしませんでしたなぁ。。。 で、タワーから降りて、博物館を軽く見て、“umie” の中をちょっとウロついたりしたんですが、これはまあ、マイカル桑名 (←現・イオン) と、 ジャズドリーム長島 のコンボで、十分に太刀打ち出来るかな? そんな気がしないでもありません。 神戸と同じく アンパンマン だってあるしぃ。 城の規模では姫路に惜敗しちゃいましたが、神戸とならタメを張れるかもー? とまあそんなことで、後は三宮の味鉄で、素焼きコースを食いました。 前々回 に関連ネタがあったかと思うんですが、こんな感じでありました。

前菜♪ しぐれサラダ♪ 素焼き素材♪ デザート♪


 舞子店( ← ここ 参照 )と比べて、+500円の価格差がどうでるか? それが今回のチェックポイントだったんですが、前菜は冷しゃぶと肉味噌っすかぁ。 舞子店はもうちょっと肉らしい感じの肉料理だったような気がするんですが、冷しゃぶと肉味噌では、あまり肉らしくなくて、憎らしい。 そんなことはないし、ま、所詮は前菜なので、大勢を決する物でもなかろうかと。 で、続いてサラダとスープの部。 舞子店が普通の野菜サラダだったのに対して、三宮店は 「しぐれサラダ」 。 いわゆる牛肉のしぐれ煮が入っているんですが、赤身と脂身のバランスもよく、味付けも適切で、これは三宮クンの勝ちであるな…と。 汁物部分に関しても、舞子ちゃんが理研のワカメスープだったのに対して、三宮クンはわりとちゃんとしたスープで、肉片まで混入しておりました。 ここら辺りが+500円の価格差であるな。 そう、十分に納得のいくレベル。 で、肝心の素焼きの素材はというと、これは舞子ちゃんの辛勝といったところでしょうか? 三宮クンのほうは、名前を聞いてもよく分からん希少部位揃いでありまして、何の問題もなく普通に美味かったんですが、舞子ちゃんのほうには、ちょっぴりステーキっぽい分厚いロースがあったのに対して、三宮クンのほうは薄い肉で焼きシャブというのがあったりして、ちょっと物足りなかったかな? …という気が。 ちなみに三宮のほうの写真は2切れほど鉄板に移動しちゃった後の撮影なので、念のため。 提供される素材はその都度変わるものと思われるので、今回だけの結果で勝負を決めるのは尚早だと思われます。 で、締めのデザートは舞子店が “ゆずシャーベット” だったのに対して、三宮店は “ドラゴンフルーツのシャーベット” 。 レア度ではこっちの勝ちでありますな。 が、舞子はコーヒーが付いてました。 結果、十分に満足のいく内容だったんですが、味鉄クンも2回目となると、初回のインパクトが薄れてしまうし、舞子店では愛想のいいお姉さんが融通を利かせて1,000円の割引を適応してくれたので、印象としては舞子ちゃんのほうがよかったかな? …という気も。 ということで、電車に乗って、アサヒ カプセル&サウナに帰着。 ここの大浴場は露天風呂とか無いし、温泉でもないし、雰囲気がちょっと陰気だったりするんですが、ビジネスホテルのユニットバスに比べれば遙かに快適だし、で、風呂上がりに館内の居酒屋で、焼き鳥とマカロニサラダを突きながら、チューハイを飲みました。 1杯380円と、かなりお値打ちっす。 で、後は寝るだけでありますな。 カプセルってイメージ的に、入口のハッチを閉めて密閉されるものだと思っていたんですが、暖簾みたいなものを下げるだけなんですな。 当然、鍵が掛からなくて、僕の貞操は大丈夫なのか、ちょっと心配になったりするんですが、詳しくは ここ 参照。 これはね、法律で決められていることなんです。 だから本当は鍵をつけたいところなんですが無理なんですよね。 そういうことなら仕方ないっすな。 犯罪者になるよりは傷物になるほうが、まだマシだと思うし、とまあそんなことで、じゃ、おやすみ〜♪

 カプセルは意外と快適だったりしたんですが、ゆっくり寝て、起きて、朝風呂に入って、5時前に出発〜。 この時間、さすがに呼び込みのオッサンはいないだろうと油断していたんですが、外人のお姉さんに 「オニーサン…」 と、声を掛けられてしまいました。 朝早くからお仕事、お疲れ様っす! で、車で甲子園を目指したんですが、その結果は ここ を参照して貰うとして。 もう既に決勝戦も終わってしまって、今さら感が半端なので、高校野球ネタは軽く流しておこうと思うんですが、いやあ、クソ暑かったっす。。。 最後までいると帰りが遅くなっちゃうので、3回戦の7回裏、東海大相模が大きくリードしている時点で見切りを付けて引き上げたんですが、とりあえず写真を5枚ほど。


< 高校野球 2015-08-15 > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ちなみに去年、バックネット裏から撮ったヤツは ここ 参照。 今回、初めて外野席から見たんですが、ぶっちゃけ、打球の行方とかは、こっちのほうが断然見やすいっすな。 撮影のほうは APS-Cの300mm、1.3倍クロップ = 600mm相当で、何とかギリギリといった感じなんですが、いつもピッチャーが投げる、バッターが打つ。 その2種類しか撮れないのに比べて、多少はバラエティに富んだ出来になったのではなかろうかと。 ということで、簡単に解説を。 まずは (写真・いちばん上) 。 「早稲田実業の清宮クン、死球を受けて1塁に歩く」 の図。 ぶっちゃけ、僕は清宮を馬鹿にしていたんっすよね。 変に騒がれているわりに、ぜんぜん大したことねーじゃん! …みたいな。 が、この日は2ランホームランを打ったり、満塁から走者一掃のタイムリー2ベースを打ったりと、3安打8打点と大活躍。 正直、すまんかった。 そう謝らざるを得ませんが、ちなみに第1打席がこのデッドボール。 凄いヤツだとは思いますが、この顔、何だかやっぱりムカつきますなぁ。 で、 (写真・上から2枚目) は 「牽制球にランナー、頭から戻る」 の図。 ライト側のポールのところの席だったので、こういう様子がよく見えました。 ぜんぜん、余裕でセーフっすな。 で、 (写真・ちょうど真ん中)(下から2枚目) は、連続モノっす。 遊学館 (石川) と東海大相模 (神奈川) の試合。 マウンドにはエースの小笠原慎之介クン。 凄い名前っすなぁ。 世間ではもっぱら 「うなカッス」 と呼ばれているようですが、(阿部慎之助 = ウナギイヌ) + (ガッツ = カッス = 小笠原道大) っすな。 「しんのすけ」 の漢字が違うのがちょっと残念なんっすが、この場面、1塁にランナーを置いて、ピッチャー前に送りバント。 うなカッス君は、素早く2塁へ送球。 あ〜、完全にアウトのタイミングっすな、こりゃ。 実はこの2枚の間に、もう1つの写真があったりするんですが、 これ

  ランナー 「あひゃ〜、アカン…」
  二 塁 手 「貰ったぜ!」

 そんな心の声が聞こえてきそうなんですが、これ、セーフになっちゃたんっすよね。 現地だとよく分からなくて、 「ん?タッチしなかった?」 とか思ってしまったんですが、この場面はフォースアウトっすよね? で、一球速報を調べてみたところ、2番飯田、初球をピッチャー前に送りバント。小笠原が二塁へ送球するも、セカンドのベースが離れ、フィルダースチョイス。1アウト一、二塁。 ああ、足が離れたんすかぁ。 そこまでは捉えることが出来ませんでしたなぁ。 セーフの判定でこの2人の表情がどのように変化したのか、見てみたかったっすなぁ。。。 で、 (写真・いちばん下) は、バットの真芯でボールを捉えた瞬間を捉えた1枚。 272回ほどシャッターを押して、こういうのが数枚あればいいほうなんですが、やったぜ! そんな気分になりますなぁ。 とまあそんなこんなで、高校野球は筋書きの無いドラマ。 蕎麦がきのない蕎麦屋なんかよりも断然ソソられるものがあるし、来年もまた、見に行きまっせ♪

 ということで、今日はペッパー・アダムスっす。 いいっすよね、アダムス。 モー娘。 天むすと並ぶ “世界3大・むす” の1人でありますが、羽賀朱音 (モーニング娘。'15) 握手会イベントとか、マイカル桑名 (現イオン) でやってたみたいっすな。 この手のイベントはいつもここの1 階の噴水広場が会場なんっすよね。 小島よしおのお笑いライブは桑名ハウジングセンターでやってましたけど。 小島よしおと言えば、高校野球の応援で 「アルプス一万尺」 が流れる度に こいつ を思い出してしまうので、何とかして欲しいんですが、あ、不用意にクリックすると大音量でヘンな歌が流れたりするので、職場でこっそりこれを見ている人は要注意。 あ、 「深イイ話」 もアップされておりますな。 これ 。 現場に見に行った際、テレビの取材が入ると聞いて、映っちゃうんじゃないかとドキドキしていたんですが、実際に見るのは初めてです。 緊張しながら最後まで見てみたんですが…、桑名、ぜんぜん出てこーへんやんっ! ま、今ひとつ盛り上がりに欠けていたので、テレビ的に美味しくないと判断されたのかも知れませんな。 将来、第2のオコエ瑠偉になるかも知れないナイジェリア・ハーフの姉弟とかもいたのにぃ。。。 とまあ、それはそうと、バリトン軍の攻撃でありますが、先頭バッターのサージ・チャロフは僕の趣向には合致せずに空振り三振。 続くジェリー・マリガンは打った瞬間、 「いったー!」 と思ったんですが、意外と伸びずにライトフライに倒れてしまいました。 このまま三者凡退に終わってしまうのか、あるいは塁に出て次に繋ぐのか、3番バッターのアダムスに期待♪

 ということで、 『クリティクス・チョイス』 。 ワールドパシフィック盤なのに、西海岸のオシャレさをまったく感じさせないクソ地味なジャケットだったりして、おりゃ、あまり多くは期待出来そうにありませんな。 1957年の録音なんですが、この年、ペパ・アダ君はジャズ専門誌 「ダウンビート」 の国際批評家投票で、バリトン・サックス部門の最優秀新人に選ばれたんだそうで。 ジャケットの下のほうにもそんな記載がありますな。 『批評家の選択』 というタイトルもそこから来ているものと思われますが、真ん中にデーンと立っている黒い地味なヤツは、実はそのトロフィーみたいなものだったりするとか? で、面子のほうはというと、リー・カッツマンというトランペッターが参加しているんですが、勝つか負けるかは、このカッツマンに賭かっている。 そんな気がしますな。 リズム隊のほうは、ジミー・ロウルズダグ・ワトキンスメル・ルイスと、地味ながら、まあまあ。 ということで、では演奏を聞いてみることにしましょう。

 1曲目、 「マイナー・ミスハップ」 はトミー・フラナガンのオリジナル。 面倒なので、わざわざ調べたりはしませんが、割と多くの人が取り上げているファンキーな名曲でありますな。 タイトルの読み方は 「ミスハップ」 説と 「ミシャップ」 説の両方があるようですが、ググってみたら、 こんなの が出て来ました。 おお、こんなところに 『クリティクス・チョイス』 の話が。 日本語ライナーの表記が 「ミシャップ」 になっている旨の記載がありますが、僕が買ったCDだと 「ミスハップ」 になっているし、それはそうと、いいっすなぁ、女子高生ひろこ。 試しに画像検索してみたら、おお、なかなか。 薬師丸ひろ子の 「セーラー服と機関銃」 も出て来ますな。 カ・イ・カ・ン! この女子高生が、今では実写版 「ど根性ガエル」 の、ひろしの母ちゃん役をやっていたりして、月日の流れの早さを感じずにはいられませんが、あとは 「バツグン女子高校生 16才は感じちゃう」 なんてのも。 すけべビデオなのかと思ったら、わりと普通の青春映画だったりするんですな。 原作は 「青春万歳」 という小説のようなんですが、どうしてこんな邦題を? …というのはさておいて、この 「未成年ミシャップ」 はですね、名曲っす。 2管のハモリでファンキーなテーマが演奏された後、アダムス君のソロになるんですが、さすがはバリトン・サックス部門の最優秀新人。 顔に似合わず、この人のブロウは熱いっす。 パワフルなトーンの魅力を発揮してバリバリ吹きまくっているものの、アダムスのプレイはけっしてメロディックな魅力を失っていない。 そう、岡崎正通クンが評しておりますが、まさしくそんな感じ。 この楽器でアドリブをさせたら、ジェリー・マリガンよりも上なんじゃね? そんな気すらするんですが、で、続いてはカッツマンのソロ。 さほどガッツを感じさせるタイプではないんですが、カッスでもなくて、健闘していると言っていいのではなかろうかと。 アダムスとほとんど同じ時期にスタン・ケントン楽団に籍を置いていたプレイヤーだそうですが、そのカッツマンのソロを受けて、ピアノのジミー・ロウルズもデリケートなセンスを発揮して、よい味を出してみせる。 そういうアレだったりして、最後はダグ・ワトキンスが地味なアルコ・ソロを披露して、でもって、テーマに戻って、おしまい。 以上、これぞ王道のハード・バップやん♪ そんな仕上がりになっておりました。

 で、次。  「ブラックアウト・ブルース」 はアダムス作とクレジットされているが、実際にはスタジオで即興的に生み出されたものだろう。 そういうアレだったりするんですが、ダグ・ワトキンスのウォーキング・ベースで幕を開ける、かなりディープな作風だったりします。 そこにピアノが加わって、しばらくして、満を持してアダムスのバリサクが登場。 そういう展開なんですが、確かにその場で適当にやったっぽい雰囲気ですな。 それがまた、実にハマっているんですが、基本、アダムスのソロだけをフィーチャーする形で進んでいって、テーマらしいテーマには戻らず、おしまい。 これ以上、長く続けられても疲れるだけなので、いい引き際だったと思います。 ということで、次。  「ハイ・ステップ」 はバリー・ハリスが書いた曲で、ミディアム・テンポのリラックスしたナンバーながら、アダムスのソロはとても熱いものを感じさせる。 そういう仕上がりだったりする模様です。 ぶっちゃけ、ちょっとインパクトが薄かったりするんですが、卵白と違って、インパクトはメレンゲの材料にはならないので、ま、別に無くてもいいかな…と。 で、次。  「ゼック」 はサド・ジョーンズのオリジナル。 本アルバムにはサド=メル楽団のメルのほうが入ったりしているんですが、サドとメルって、やっぱりメル友だったりするんですかね? サド君本人は 『デトロイト・ニューヨーク・ジャンクション』 で取り上げているようですが、えーと、 これ っすな。 確かに最後に入ってますな、 「ゼック」 。 印象の薄い演奏です。 そう、軽く流されちゃっておりますが、このアダムス盤のほうは超アップ・テンポで、なかなか頑張っていると思います。 この速さでバリバリにバリトンを吹けるアダムスくん、凄ぇぇぇぇ! トランペット吹きのカッツマンも、ヤル気満々で、続くジミー・ロウルズのピアノは地味ながら、いい感じにロウルズだったりして、何より。 終盤はアダムス、メル、カッツ、メルの掛け合いで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 悪くなかった。 そう評価していいと思います。

 で、次。 歌物ナンバーの 「アローン・トゥゲザー」 。 バラードっすな。 ベースのワトキンスがメロディを弾いて、途中からアダムスが加わってくるというパターンが取られている。 そういうアレだったりするんですが、低音の魅力が遺憾なく発揮されていて、イカがなくて、ホッケ。 ということで、次。  「5021」 は、サド・ジョーンズのオリジナル。 タイトルの秘められた数字の意味は不明なんっすが、 トリビュートの前に 「青い鳥」 の話をしよう。 あ、これっすかね? 「青い鳥」 と言えば、 「クッククック♪」 なんっすが、「クッククック」 の歌詞は当初 「ランラランラン」 であったが、作曲の中村泰士が 「青い鳥の鳴き方は、クッククックだ」 として、阿久悠に断り無く勝手に書き換えた云々。 ほぉー。  「ランラランラン」 って、阿久悠くん、センス無さ過ぎなんですが、中村泰士くんの中では、青い鳥 = ハトだったんっすかね? それも何かちょっと違う気がするんですが、「ランラランラン」 のままだったら、ようこそ三重へ、津っ津、津っ津♪ この替え歌は誕生しなかったことになりますな。 津ぅ市民は中村泰士に感謝しなければなりませんが、で、このサドくんの 「5021」 はというと、ミディアム・テンポのグルーヴィな演奏になっている。 そういうアレだったりしております。 AABA+オマケの “A” の部が2管のハモリで、 “B” の部がピアノとベースの絡み。 そういう感じになっていて、で、オマケを2管でハモった後、ピアノのソロが登場。 そんな流れになっております。 ジミー・ロウルズの玉を転がすようなピアノのタッチが印象的でありまして、で、以下、カッツマン、アダムスの順で各自の充実したソロが披露されて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 あまり派手さはないんですが、しみじみと地味に悪くなかったりして、よかった。 そう評価していいのではなかろうかと。

 ということで、ラストっす。 アダムスのオリジナルで、 「フォー・ファンキー・ピープル」 。 自作曲なのにボツにされて、CDオマケという扱いのようですが、ラッパ抜きのカルテットで、リラックスした即興演奏が繰り広げられる。 そういう、2曲目の類似品みたいな作風だったりして、ま、オマケなのも、やむを得ないかな? …と。 とまあそんなことで、今日のところは以上っす。

【総合評価】 第1打席の 「未成年ミシャップ」 が、いきなりの3ベースヒットという感じ。 続く、第2と第3打席は凡退して、先行きがちょっぴり危ぶまれたりしたんですが、第4打席で俊足を活かして内野安打。 その後、すかさず盗塁を決めて、あとはまあ、ランナーを3塁においての犠牲フライと、ライト前ヒットというところでしょうか? オマケを除けば6打席で、5打数3安打、打点1、盗塁1で、十分な活躍と言えるんじゃないでしょうか。 カッツマンもまずまずで、試合に勝つことが出来て、何より。 …とまあ、そんな1枚でありました。


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