WALKIN' DOWN (PRESTIGE)

BENNIE GREEN (1956/6/29)

WALKIN' DOWN


【パーソネル】

BENNIE GREEN (tb) ERIC DIXSON (ts)
LLOYD MAYERS (p) SONNY WELLESLEY (b) BILL ENGLISH (ds)
【収録曲】

(01-02) WALKIN' DOWN / THE THINGS WE DID LAST SUMMER
(03-05) EAST OF THE LITTLE BIG HORN / IT'S YOU OR NO ONE / BUT NOT FOR ME
【解説】 ( 2015年10月04日更新 / 連載 1,182回 )

 そうだ京都、行こう。 …というので、いろいろとプランを練っている最中なんですが、なんでもいいけど最中 (さいちゅう) って、最中 (もなか) と同じ漢字だったりしますよね。 あ、真中監督、ヤクルト・スワローズ優勝、おめでとぉ♪ 岐阜の営業所にはヤクルトのお姉さんが出入りしていて、キティちゃんグッズを貰えるキャンペーンとかやっていて、非常に有意義だったんですが、津の営業所には来てくれなくて、寂しい限りです。 とまあそれはともかく、真中監督…は、別にどうでもよくて、最中。 同じ漢字を書いて、 「さいちゅう」 とも 「もなか」 とも、更には 「さなか」 とも読めたりするんですが、最中 (もなか) というのはもともと、満月を象ったものなんだそうですな。 象 (ぞう) ったではなくて、象 (かたど) った。 これもまた、ちょっと不思議な読み方だったりするんですが、陰暦十五夜の月のことを 「最中の月」 と呼んでいたと。 で、江戸吉原の菓子屋、竹村伊勢が、満月をかたどった 「最中の月(もなかのつき)」 という煎餅のようなものを作ったのが最中の元祖だったりするようですが、煎餅のようなものというのは、アレっすかね? マイケル・センベロとか、そういった類いのヤツっすかね? ちなみにクソ安い酒場のことを 「せんべろ」 と言ったりするんですが、これは 「1000円でベロベロに酔える」 の略なんだそうです。 岐阜羽島インターの近くに 「1000円で3枚買える店」 という服屋のようなものがあった気がするんですが、それの亜流みたいなものなんでしょう。 で、その 「煎餅のようなもの」 が、いかにして今の 「最中のようなもの」 になったのかというのは、 ここ 参照。 江戸時代の煎餅屋、だらしなさ過ぎぃ。。。 そう思わずにはいられませんが、この半裸状態からしたたる汗の塩気で、いい塩梅になったりしたんでしょうなぁ。 で、今でいう最中というのは、どうやら最中饅頭と呼ぶのが正解のようですが、京都で見掛ける生八ッ橋の皮だけのヤツ。 あれは、生八ッ橋からアンコを除去して皮だけの状態にしたものなのかと思ったらそうではなく、本来、生八ッ橋というのは皮だけの食い物だったようですな。 それにアンコを挟んで三角に折り畳んで 「餡入り生八ッ橋」 という新たなジャンルを切り開いたというのが正解なんですが、最中にも同じような歴史があったようです。

 で、この種亀という店は、最中種だけを販売しているようですが、最中の中に入っているアンコではなく、皮のほうの 「種」 と呼ぶんですな。 皮の中に種が入っているというイメージなんですが、この最中種があれば、自分で好きなアイス最中作りたい放題♪ 金魚だって、すくいたい放題♪ ここ を見ると、最中の皮の活用法がいろいろと書かれているんですが、カレー最中とか、麻婆最中とか、そういうのもアリっすかぁ。 中華まんの皮の代替品だと考えれば、ピザ最中とか、豚角煮最中とかも大丈夫っすよね。 「あんまん」 に習って、中にアンコを詰めてみるとか。 それって、普通の最中やん! そんな気がしないでもないんですが、とまあそれはそうと、京都。 11月13日(金)から2泊3日で行く予定なんですが、メシをどうしようか、悩みに悩んでおります。 メシ屋の予約は 一休レストラン が便利なんですが、最近になって、 JTBレジャーチケット というのも意外に使えることが判明しました。 コンビニで前売りチケットを買うと博物館とか美術館なんかの入場料が微妙に安くなる系と、ダイビングとか、陶芸とか、ラフティングとか、ジョニーのサルサ教室とかの体験物が主流だったりするんですが、名前のイメージと違って、わりと普通のオッサンっぽいっすな、 ジョニー 。 調べてみたら、 オフィシャルサイト もありました。 rakurakusalsa.dousetsu.com っすか。 らくらくサルサ・どうせつ? さすがはジョニーだけあって、ちょっぴり日本語が不自由なんっすかね? サルサを始めた人の多くが、「サルサで人間が変わった」「人生が豊かになった」と、おっしゃっています。本当です。 …って、マジかよ? 最後にわざわざ 「本当です。」 と書いちゃったお陰で、俄然、胡散臭さが増してしまっているんですが、動画で見ると、ただのエロい親父だとしか思えませんな。 で、 貸しスタジオ格安ジョニー というのもあります。 利用人数関係なしで1時間1,000円って、マジで安くね? 紅葉シーズンの京都の旅館やホテルはどこもぼったくり価格で、ショぼいビジホとかでも平気で20,000円くらい取られたりするんですが、それならジョニーんちに泊まったほうが、安くね? 寝具とか歯磨きセットとかはないかも知れませんが、エアコンは完備されているみたいだし、壁一面が鏡張りなので、身だしなみのチェックにも困らないだろうし。 1階スタジオの奥にキッチンと休憩所があるし、隣は銭湯だし、言うことないじゃん! ま、夜も泊めてくれるかどうかが一番の問題なんですが、ジョニーに身も心も捧げる覚悟さえあれば、たぶん大丈夫なんじゃ…?

 ちなみに僕はっすね、11月14日 (土) は ホテルカンラ京都 に泊まります。 その経緯は ここ 参照。 パッキンツールセットの写真のちょっと下のところに書いてあります。 そういえば先日、某ポンプ場へ現場調査にいったところ、予備品としてこの写真と同じヤツが納入されているのを見て、 「おおっ♪」 と感動してしまったんですが、無論、箱だけではなくて、中身もぎっしりと詰まっておりました。 税込 58,206円っすぜ。やりますなぁ。 で、それと同じくらいの金を取られても文句は言えないのに、21,000円でお泊まり出来ることになったんですが、で、他のサイトの値段も間違ってまっせ! そう指摘した件に関しては、係のお姉さんから直接、お礼の電話が掛かって来たりしました。 地下鉄の五条駅の近くという、ぶっちゃけ、観光にはやや中途半端なロケーションなんですが、今さら後戻りは出来なくなってしまいました。 正規の料金は恐らく これ 。 \66,000って、マジかよぉぉぉ! 45,000円分はメシのほうに回せる公算になりましたが、とまあそんなこんなで、JTBのレジャチケ。 ジョニーのサルサ教室以外に、ただメシを食うだけだったり、寺社仏閣の参観にメシが付いたり、そういう企画もあったりするんですが、そんな中、2日目の夜に これ を頼んでみることにしました。 永観堂 。 京都の紅葉事情に疎い人にとっては、あまり馴染みのない名前で、 「ネオ眞治」 とか 「マルコターンソフト」 とかを作ってる富山の薬売り? そう思われちゃうかも知れませんが、それは 広貫堂 。 好感度は広貫堂のほうが高いかも知れませんが、紅葉なら永観堂のほうが上。 何でもいいけど ネオ眞治Sネオ真治ゴールドカプセル では、 「しんじ」 の字が違うんですな。 「眞」 に比べて 「真」 のほうは何だか安っぽいので、僕は眞治を信じて生きていこう。 そんなふうに思っているんですが、で、一方、永観堂のほうはというと、紅葉のライトアップが有名だったりするようです。 人気も高くて、最盛期だと入場チケットを買うのに1時間くらい並ばなければならないようなんですが、 「当プランのお客様は、永観堂通常拝観窓口に並ばずにご入場いただけます。」 とのことで、それが大きな魅力でありますな。 メシのほうはぶっちゃけ、夜にしてはちょっとショぼそうな気もするんですけど。 写真で見る限り、湯豆腐と、胡麻豆腐と、湯葉刺しがメインといった感じっすかね? 後は、 「海老と麩と人参の炊いたん」 …とか、そういう “タイタン系” のアレっすかね? ま、いかにも京都らしいな。 そういうことは言えるかと思うんですけど。

 で、似たような感じなんですが、初日には これ を押さえてみました。 この日は 修学院離宮 の13時半からの参観の部が当たってしまったので、それに行かなければならないんですが、時間厳守なので昼飯は予約をして、確実に何とかしたいところ。 が、修学院とか半端過ぎて、よさ気なところが見つかりません。 この “清水順正おかべ家” というところは清水寺の近くなので、場所的にはさっぱりだったりするんですが、10時半から大丈夫というのがポイント高いっす。 ここで朝昼兼用のブランチを食って、修学院まで移動。 十分に間に合いますな。 で、メニューのほうはというと、湯豆腐と、胡麻豆腐と、湯葉の造りと、それに 「海老と里芋の炊いたん」 っすかぁ。 これだけでは永観堂ディナーと、ほとんど代わり映えがしないんですが、それにプラスして田楽と天麩羅があります。 いかにも京都らしいな。 そんな感じがするし、とまあそんなことで、1日目のブランチと2日目のディナーは 「豆腐&炊いたん御膳」 に、決定っ♪ で、3日目の昼は、これは オスキョー からなんですが、 妙心寺退蔵院の紅葉特別拝観 を申し込みました。 去年の春、 「夜の部」 に行ったんですが、なかなかよかったんっすよね。 えーと、 ここ 。 お一人様っぽいギャル2名に挟まれる格好になった。 …というのは別にどうでもいいんですが、ここの紅しだれ桜がマジ綺麗だったので、リピ決定♪ ま、紅葉のほうは、あまり期待が持てなかったりするかも知れませんが、前回は夜だったので、明るい時間帯のタイゾー君も見てみたいな。 そんな思いもあったりします。 11月15日(日) 11:30〜の部は定員35名のところ、現在の参加者は9名。 今ひとつ不人気っぽいっすなぁ。 飯のほうは毎回恒例、精進料理店として京都で唯一ミシュランの星を獲得した 「阿じろ」 による、特別メニューなんですが、お昼の部は 「松花堂弁当」 になります。 恐らく ここ に出てくるのに類似したルイージ (←マリオの双子の弟) 。 そういったアレなのではなかろうかと。 胡麻豆腐と、天麩羅と、何かを炊いたん。 そういったラインアップでありますな。 いかにも京都らしくって、こんなんばかり、3連発かよ! そう、心の中で思ったとしても、大人なら黙って耐えましょう。 自分で選んだ道なので、誰にも文句は言えません。 で、お昼の部の場合、 お食事の後に、お抹茶の時間があったりするようなんですが、お作法がぜんぜん分からないので、ちょっと、おドキドキ♪ 当日までに、ちょっと勉強しておかなければなりませんなぁ。 ということで今日は茶道について考えてみたいと思います。 題して 『さあ、どうする、茶道』 。 そんな話を書こうかと思っていたんですが、行数を稼ぐ為にどうでもいい話を引っ張った結果、現在に至ったので、ま、それは次回にでも譲るとして。

 で、初日の宿なんですが、どこに泊まるか悩んだ結果、 ここ を押さえました。 66,000円相当の超高級ホテルの前日は、4,700円。 価格差14倍っすかぁ。 このカプセルホテル、祇園のど真ん中の四条通沿いにあって、立地的には超リッチ♪ 屋上には露天風呂まであったりするんですな。 薬草風呂で局部に染みる為、あまり長湯が出来ない。 そんな噂があるのはちょっと気になるんですが、朝食バイキング付きというのは、いいっすな。 「京のおばんざい」 をはじめ 「京豆腐」 、 「京漬物」 など、京都らしい、祇園らしいメニューがズラリ! ほぉ。 京都の 「おばんざい」 って、ぶっちゃけ、オバハンが作る地味な和食系お総菜みたいなもので、まったくソソられるものがなかったりするんですが、 晩飯 もここで食べられるんすな。 メニューも豊富で、ここで十分な気もするんですが、せっかくなので夜は ここ に行ってみようかと。 去年の春、昼の部に行ってみたんですが、なかなかよかったんですよね。 えーと、 ここ っすか。 カメラの電源が急に入らなくなって写真が撮れなかったのが心残りなので、リピ決定♪ その時は 3,808円という、特別にお値打ちなコースがあったようですが、今回、夜の部を調べてみたら、最低でも 10,000円。 たかだか天麩羅の分際で、高っ! ルーマプラザの中の店なら、天ぷら盛り合わせ 1,400円で済むんですが、2泊目のホテルで 45,000円分も得しちゃったので、ここは無駄に贅沢をしなければ! ということで、ここまでのメシ計画を纏めてみると、

1日目 : (朝昼) 豆腐&炊いたん&天麩羅 ( 夜 ) 天麩羅
2日目 : ( 朝 ) カプセルホテルで豆腐&おばんざい ( 昼 ) 未定 ( 夜 ) 豆腐&炊いたん
3日目 : ( 朝 ) ホテルカンラで朝食 ( 昼 ) 胡麻豆腐&天麩羅&炊いたん

 そういうことになりますか。 豆腐と天麩羅と炊いたん、食べ過ぎぃ! 未定となっている2日目の昼くらいは、ちょっと毛色の違ったものを食いたいところでありますが、こうして一覧にして眺めてみて、圧倒的に不足していると感じるのは、食材で言うと、肉。 調理法でいうと、炊いたんと揚げたんが過剰であるのに対して、焼いたん。 これがありません。 ということで、 ここ を押さえました。  一休レストラン限定のプランで、国産牛ロースがメインの全8品コース!選べる豪華鉄板焼、京野菜まで付いて 5,000円! お魚の鉄板焼き、またはフォアグラの鉄板焼き、それに国産牛ロースが100グラム。 その他は前菜、スープ、焼野菜、グリーンサラダ、御飯・香の物・味噌汁、デザートなので、全8品のうち、5.5品くらいは添え物みたいなものなんですが、プーマプラザの中の店でもサーロインステーキは単品で ¥2,780だったりするので、そう考えれば、かなりお得っすよね? フォアグラはあまり、お得意ではないので、必然的に “お魚の鉄板焼き” ということになると思うんですが、 「カレイを煮たん」 とかに比べれば、鉄板で焼いたんは普通に美味そうな気がするし、肉ばかり、そんなに食えるものじゃねぇ。 そんな事実が 「肉フェス」 で発覚したので、焼野菜やグリーンサラダがあるのが嬉しい限り。 これで飯プランも纏まって、宿ともども楽しみでなりませんが、ということで、最後にホテルカンラ京都のクチコミを紹介しておこうと思います。 トリップアドバイザー は外人さんの書き込みも多く、1クリックで日本語に翻訳してくれて、それがなかなか楽しかったりするですが、概ね好評なクチコミが揃っている中、残念な評価を下しているのが、オーストラリアの “Alastair S” さん。 これ っす。 コーナーでMouldyグラウトは、私が快適歯ブラシ付きのバスルームを攻撃したいです! ただ、壁のフックにハンガー。苔...コケああ。それが死んだ場合は、それを交換してください! 何か、ずいぶんとお怒りのようでありますなぁ。 苔...コケああ。 死んだ苔がそのまま放置されていたんっすかね? それは確かにちょっと嫌なんですが、それが改善されて、すべての生き物1がミッドレンジ予算のために期待する快適さを持っているホテルに生まれ変わったことに期待して、今日のところは、おしまい♪

 ということで、今日はベニー・グリーンなんっすが、ぶっちゃけ、僕はこの人がちょっと苦手だったりします。 まず、名前がよくありませんよね。 ベニー・グリーン。 日本語にすると、紅緑。 僕は赤緑色弱だったりするので赤と緑は見分けが付きにくく、この組み合わせは最悪であると言わねばなりません。 ホワイト・ブラックとか、もっと白黒はっきりした名前に変えろちゅうねん! …とまあ、そんな言いがかりレベルの問題はされおいて、この人の演奏スタイルもあまり好きではありません。 僕は都会派アーバンで、お洒落な感じのジャズが好きなんですが、この人の持ち味は正反対。 土着派アーシーでおじゃるな。 そう、公卿の人が苦情を言うようなアレだったりして、いけません。 とまあ、そんなことを言ってるわりには、このコーナーでけっこう頻繁に取り上げられていたりするんですが、おかげで、さすがに手持ちのネタが切れてしまったので、1枚仕入れてみることにしました。  『ウォーキン・ダウン』 というプレスティッジ盤っす。 意外とジャケットのデザインが知的アーバンでクールだったりするんですが、左側の5段になっているお洒落なアートみたいなやつ、よく見るとオッサンが階段を降りているところを激写したものなんですな。 なるほど、 『ウォーキン・ダウン』 だからなのか! 心の底から納得してしまったんですが、ただこれ、メンバーがかなり微妙だったりします。 テナーがエリック・ディクソン、ピアノがロイド・メイヤーズ、ベースがソニー・ウェルズレーで、ドラムスがビル・イングリッシュ。 誰一人として、知った名前がねぇ。。。 唯一言えるのは、ビル・イングリッシュって何だか、英語が得意そう。 それくらいのことだったりします。 アメリカ人なら皆、英語は得意なんじゃね? そう思われるかも知れませんが、日本人でも日本語が不自由なヤツとか、普通にいますからね。 アイラ・ギトラーが書いた原文ライナーらしきものによると、本作をレコーディングするにあたって、ベニーは (ニューヨークの) 地元のグループを起用した。 そういうアレだったりするようなんですが、この人々が単なるローカル・ミュージシャンであるとするなら、リーダー共々、あまり多くは期待が持てそうにありません。 ま、全5曲なので解説もすぐに終わっちゃうだろうし、とまあそんなことで、適当に片付けてしまいましょう。

 まずは1曲目、アルバム・タイトル曲の 「ウォーキン・ダウン」 。 ウォーキンと言えば、 「 魚金 (うおきん) 」 という屋号の魚屋が頭に浮かんでしまうんですが、それがダウンしちゃうということは、店じまいの危機っすかね? 僕は魚がそれほど好きではないので、別に何も困ることはありませんな。 魚金でなくて金魚のほうが潰れると、弥富の人が路頭に迷うことになっちゃうんですけど。 で、これ、原文ライナーらしきものによると、マイルス・デイビスが採り上げてジャズ・ファンに知られるようになったブルース 「ウォーキン」 が3種類のテンポで、うんぬん。 そんなことが書かれているんですが、ぜんぜん違うくね?うしろに 「〜ダウン」 が付いていたりするしぃ。 わりと速いテンポで演奏されるソレは、微妙にアフリカンなポリリズムに乗って幕を開け、ボントロとテナーが一節ずつ吹いた後、ピアノのソロが登場するという、そういう流れだったりしております。 期待度は皆無に近いものがあったんですが、このロイド・メイヤーズとかいうピアノ弾きは、悪くないっすな。 やや野卑なソニー・クラークって感じ? いや、それはちょっと褒めすぎかも知れませんが、で、続いて紅緑くんのソロが登場。 この人の吹きっぷりは、トロンボーンという楽器の持つ田舎臭さがストレートに表出されていて、今ひとつ好きになれなかったんですが、ここではわりと健闘しているんじゃね? そのように評価していいのではなかろうかと。 続くエリック・ディクソンのテナー・ソロも、普通にいい出来だったりします。 ニューヨークのローカル・ミュージシャン (なのかも知れない人たち) 、侮れませんなぁ。 で、その後、英語が得意なイングリッシュ君のドンドン・ドコドコなタイコのソロを挟んで、テンポが急にゆっくりになって、どこかで聞いたことがあるようなメロディが聞こえてきたりするんですが、んーと、これ、何でしたっけ? しばらく思い出せなかったりしたんですが、ようやく分かりました。 「ウォーキン」 やん! マイルス・デイビスが採り上げてジャズ・ファンに知られるようになったアレ。 成るほど、ここでソレを持ってくるという算段でありましたか。  なかなかよく練られておりますが、その後、再びテナー → ボントロ → ピアノの順で各自のソロがフィーチャーされて、で、 「ウォーキン」 ではないテーマのようなものに戻って、でもって、その後も色々とあって、おしまい。 後半はかなりアーシー要素が増大して、やや息苦しい感じになっておりましたが、寛いだアフター・アワーズなジャム・セッション。 そんな雰囲気のアレだったりして、ま、悪くはなかったな…と。 そのように評価していいのではなかろうかと。

 で、次。 歌物ナンバーの 「ザ・シングス・ウイ・ディッド・ラスト・サマー」 。 世間一般では 「去年の夏」 というシンプルな名前で知られているんですが、僕の持っているこのCDでは 「過ぎし夏の思い出」 なるタイトルになっております。 好きなんっすよね、この曲。 確か昔、この歌詞を検証する企画をやったことがあったと思うんですが、えーと、 これ っすか。 我ながら日本語がちょっと怪しいところがあったりするんですが、 「去年の夏」 で本当に、そんな怪しからんサイトが引っ掛かったりするんですかね? ちょっと気になったので試してみたんですが、その結果、全然でありました。 ネットの世界もつまらなくなってしまいましたなぁ。。。 ちなみに “Minami Asakuraあさくら みなみ” でググってみたら、木屋町(京都)のキャバクラのキャストプロフィールというのが出て来たんですが、 “NO PHOTO” なので、何とも判断は付きません。 「京都祇園天ぷら八坂圓堂」 の後で覗いてみるかどうか、難しい判断でありますなぁ。 浅倉南にタッチ、タッチ、そこにタッチ♪ そういうプレイがあるのなら、もう僕は迷わないんですが、で、演奏のほうはというと、これはアレです。 バラードです。 心を表れるようなピアノのイントロに続いて、テナーのエリック・ディクソンが渋くテーマを吹いて、そこにトロンボーンがネットリと絡む。 そういうスタイルでありますな。 で、その後、テナーの人とトロンボーンの人が、なかなかいい感じのソロを披露して、で、そのまま終わるのかと思ったら、ここで一転。 テンポが速くなって、賑やかモードになって、再びテーマが演奏されるという、そういうアレだったりします。 別れた彼女のことはもう、吹っ切れたのか? そう言いたくなるような急展開でありますな。 第2部では、わりとしつこくテーマの合奏が反復された後、ロイド・メイヤーズのピアノ・ソロが登場するんですが、これがまた、実になかなかいい感じ。 ちょっぴり、ブロックコードに走らないレッド・ガーランドを彷彿させるものがあったりして、で、続くディクソン君のソロも全然クソではなかったりして、最後はベニ・グリくんがペディグリーチャムなブロウを披露して、でもって、わりとしつこく繰り返されるテーマ部に戻って、おしまい。 普通にバラードで終わっても、よかったかな? そんな気がしないでもないんですが、グリーン君が無い知恵を絞って、一生懸命に考えた結果なので、他人がとやかく言う筋合いではありません。

 ということで、次。 グリーン君のオリジナルで、 「イースト・オブ・ザ・リトル・ビッグ・ホーン」 。  「「小さな大きい筒の東」」 っすか。 彼がどうしてそんなワケの分からないものをテーマに曲を書こうと思ったのか、その真意は諮りかねますが、ビッグホーンって、昔、いすゞ自動車にそんな車がありましたよね。 ぜんぜんリトルではない、くそビッグな車だったんですが、で、その東側はというと、ベース、ピアノ、ドラムスの3者が絡み合うイントロがなかなかお洒落だったりして、で、そこに2管が加わるテーマも、なかなかキャッチーだったりしております。 グリーン君って、意外と作曲の才能もあったりする? 無い知恵を絞って…とか書いてしまって、申し訳ありませんでした。 ちょっとだけ反省しております。 で、ソロ先発はエリック・ディクソンくん。 ここでの彼は、ちょっぴりチャーリー・ラウズっぽかったりして、で、続くグリーンはちょっぴりウズラっぽい。 そんな気がしないでもないんですが、いいすよね、ウズラの卵。 串揚げにすると、最高っ♪ ま、それ以外の調理法はぶっちゃけ、ちょっと微妙だったりするんですが、絶賛する人が多い 「中華丼に入れる」 というヤツも、個人的には、あんまり。。。 ちゅうか、中華丼そのものがそんなに好きではなかったりするんですが、実質 「八宝菜丼」 の癖に、中華代表みたいな名前を名乗っているのも、ちょっとアレっすよね。 ちゅうか、改めて聞き直してみたら、テナーとトロンボーンのソロの順番が逆だったような気がして来たんですが、今さら書き直すのも面倒なので、先に進みます。 ということで、次。 歌物ナンバーの 「イッツ・ユー・オア・ノー・ワン」 。 個人的にそれほど好きなタイプの曲ではなかったりするんですが、ここでのグリーン一味は、ま、なかなか無難に纏めているな…と。 特に終盤は2管の絡みで、けっこう盛り上がっているな…と。 ということで、ラストっす。 ガーシュイン・ナンバーの 「バット・ノット・フォー・ミー」 。 これまた、無難に纏めているな…と。 ということで、今日は以上っす。

【総合評価】 12分を超える長尺物2曲と、無難にまとめたプチ小品3曲。 そういった構成でありましたが、ベニー・グリーン、意外と悪くなかったっす。 それより、名前すら知らないサイドの人たちの意外な健闘ぶりが、いい意味での誤算だったりして、オススメ♪


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