INNOCENCE (WOLF)

KENNY BARRON (1978)

INNOCENCE


【パーソネル】

SONNY FORTUNE (ss) <#1-3> JIMMY OWENS (tp) <#4,5> KENNY BARRON (key)
BUSTER WILLIAMS (b) GARY KING (b)
BRIAN BLAKE (ds) BEN RILEY (b) BILLY HART (perc) RAFEAL CRUZ (perc)
【収録曲】

(01-03) SUNSHOWER / INNOCENCE / BACCHANAL
(04-05) SUNDAY MORNING / NOTHING TO FEAR
【解説】 ( 2018年09月16日更新 / 連載 1,317回 )

 心の底から気が進まない飲み会でありました。 どうして気が進まないのかというと、会場の店があまりにもアレだったからなんっすが、どの店なのかというと、 ここ 。 今まで、会社の飲み会は津駅の近くの、こことは別のビアガーデンで、何の不満もなく執り行われていたんっすが、いや、何の不満もなくというのは、ちょっぴり語弊がありますな。 食い物が今ひとつ美味くない。 そんな不満の声が、めっちゃ上がっていたんっすよね。 そんな庶民の声を反映して、今回は店の変更を画策した模様でありますが、その結果、僕にとっては完全に悪い方向に転んでしまいました。 マルゴ水産って…。 水産系の食材があまり好きではない僕は、名前を聞いた時点で、何か嫌な予感に襲われたんっすが、で、詳しく調べてみたところ、海鮮好き、特に 「貝好き」 にはたまらない! 水産系の食材の中でも、特に貝類の類いが苦手な僕としては、たまらん…。 こんなことなら、適当に用事を作って、欠席にしちゃえばよかったっすなぁ…。 回覧を見て、「ほーん、店、変わったんかぁ。」 …と、あまり深く考えずに 「出」 と書いて、ハンコを押して、次の人に回しちゃったんっすよね。 が、幸いというか、何というか、当日は雨の予想。 ビアガーデンって、外っすよね? 屋根とか、無いっすよね? めっちゃ楽しみにしてたのに、中止っすかぁ。 貝、たらふく食べたかったのに、いやあ、残念、残念。

 …と思って、すっかり安心していたんっすが、ちょっと嫌なものを発見してしまいました。 ほれ 。 昨年も大好評だった、海鮮炭火焼ビアガーデン。 今年はさらにパワーアップ!! 座席は最大350席に増え、雨の日にも楽しめるよう可動式の屋根がつけられました☆ えぇ………。 可動式の屋根とか、また余計なものを付けてくれましたなぁ…。 この店のオッサン、雨の日まで働くつもりか? 真面目か!? あ、でも、可動式というところに、一縷の望みが。 屋根開閉係の加藤くんが、めっちゃヤル気のないヤツだったりして、加藤が可動式の屋根を可動させなければ、屋根は開いたままで、雨天中止。 そんなワンチャンスがあったりしませんかね? あ、でも、いちいち開け閉めするのは面倒だから、ずーっと閉めたままでいっかぁ。 そんなふうに考える加藤である可能性も捨てきれず、というか、何の因果か、当初の予想が外れて、昼過ぎには雨が止んでしまって、加藤が可動式の屋根を開けていようが、閉めていようが、お構いなしに、開催決定! そういう方向になってしまいそうで、うーん…。 あ、でも、よくよく調べてみたら、貝類とか、魚類とかの類いの他に、ソーセージとか、鶏肉なんかもあるみたいじゃん。 で、実際に行ってみたら、鶏の唐揚げとか、焼きそばとか、カレーなんかもあったし、ま、いっかぁ…と。 で、僕を含めた庶民の声としては、食い物が今ひとつ美味くねーな。 そんな意見が多かったように思われます。 4人掛けのテーブルに、炭焼きコンロが1台。 そういう構成なんっすが、このコンロが小さくて、牡蠣を4個乗せたら、他にほとんど何も焼けねぇ…。 そんな感じになっちゃいます。 で、この牡蠣が、焼き上がるのに15分ほど掛かります。 90分もしくは120分の食べ放題、飲み放題なんっすが、何の成果も得られないまま、最初の15分間が無駄に経過。 しかも、個人的に牡蠣とか、いらん! 隙間にソーセージを並べて、それで飢えを凌ぐことにしたんっすが、すぐに焼けるし、普通に美味しいし、結果、庶民の間で、いちばん人気があったのが、ソーセージでありましたな。 貝とか魚とかが焼けるのを待ちきれず、カレーに走る者が後を絶たず、それで無駄に腹が膨れてしまって、貝とか魚とか、そんなに食えねぇ…。 そんな結果に終わってしまった “海鮮バーベキュー” でありましたが、ま、次回はないかな? …と。

 …と、この週末は、まったく気が進まない飲み会だったんっすが、それとは対照的に、今度の週末が、楽しみ過ぎる僕だったりするんっすが、というのも、長崎に行くことになったんっすよね。 今、僕が現場監督に任命されている某排水機場の更新工事。 その除塵機を作っている工場が長崎にあるんっすが、もしかして、工場立会検査というのがあるんじゃね? かねがね、そのように噂されておりました。 工場立会検査というのは、工場に行って、立会のもとに検査をする。 そういった出し物だったりするんっすが、役所の担当の人と、元請会社の現場代理人と、営業担当者が立ち会うというパターンが多いっすな。 役所の人がお気楽な人なら気が楽なんっすが、今回の担当者とはフレンドリーな関係を築けていなかったりするので、正直ちょっと、気が重いな…と。 立会検査は営業担当者にお任せして、謙虚な性格である僕は、今回は辞退という方向でひとつ、お願い出来ないものかな…と。 心の中でそんなプランを練りながら、立会要領書を提出した次第でありますが、役所の担当の人は、それを一瞥して、苦笑いして、「九州ですかぁ。」 …と。 そうなんっすよね、これがまた。 それも、博多とかならまだしも、長崎県のよく分からんところだったりして、クソ遠過ぎるがな。 …というのも、僕が今ひとつ、気が乗らない要因だったりするんっすが、「交通費とかの問題もあるし…。」 モニョモニョ。 で、結局のところ、今回の工場検査は 、お客の立会は無しで、元請会社の社内検査という形で行われることになったんっすが、あ、そういうことなら、僕、行きまっす! 営業担当の人もいろいろと忙しいだろうし、わざわざご足労願うのは申し訳ないし、大丈夫っす! 僕が犠牲になって、頑張って職務を全うして来まっす!

 ちなみに、長崎のどこに行くのかというと、西彼杵郡時津町というところ。 どの辺りなのか、よく分からんし、そもそも西彼杵郡って、何て読むねん? …というところからして、よく分からなかったりするんっすが、西彼杵郡(にしそのぎぐん)。 へぇ。 アクセス方法はというと、 ここ 参照。 長崎空港から高速船というのが、いちばん早そうなんっすが、飛行機とか、めっちゃ高そうだし、会社の経理のお姉さんから、めっちゃ駄目出しをくらいそうだし、セントレアまでいくのは面倒だし…。 で、いろいろ調べてみたところ、 グラバー号 という高速バスがあるのを発見しました。 ハワイの飲み物? それは、グァバ。 いつものヤツ を貼っておきますが、いつ見ても、この2人のお姉さん、微妙…。 で、幼女たん、めっちゃ可愛いっ♪ 見た目が微妙なだけでなく、性格にも問題があるお姉さん達にグァバを2本強奪されて、「イーッ!」となるところが、たまらんっ♪ 閼爲羽衛淤彁旡詬花踰蹉弑雛竸齟躱魑都弖賭茄弍駑祢篦齒髀釡屁輔摩彌鵡米謨爺踰餘鑼貍輅レ輅蛙鰮!!! 中国人(?)が、そんなコメントを投稿しておりますが、何て言ってるのか、めっちゃ気になりますなぁ。 ということで、中国語翻訳。 で、その結果。 水門を閉じる板は羽の衛淤彁の旡の詬のために踰の蹉を使って雛の競の齟を殺してツをかわして全て弖は茄の弐愚鈍な亡父の篦の歯の髀の釡の屁を賭けて弥の鵡の米計画のおじいさんの踰を摩擦を助けて銅鑼の貍の轅の横木レの轅の横木カエルの鰮を余して。 何、言ってんだ、こいつ…。 ま、それはそうと、グラバー号。 19時40分に名鉄バスセンターを出発して、翌日の朝7時08分に長崎駅前南口に到着。 長崎駅から工場まで路線バスで31分くらいで、立会検査は9時からの開始。 ちょうどいいっすなぁ。 お値段も12,580円と、お手頃なので、経理のお姉さんから文句は言われないだろうし、むしろ、褒められてしかるべきっすよね、こりゃ。 帰りも長崎駅前南口19時36分発の便で、そのままとんぼ返り出来ないこともないんっすが、さすがにそれはちょっと疲れるし、長崎で1泊して、次の日にJRの特急と新幹線で帰るというのは現実的ではなかろうかと。 経理のお姉さんから叱られませんよね? 新幹線代とか、出せへんで! 別に乗ってもエエけど、その分は自腹やで! そんな冷たいことは言われませんよね? で、どこに泊まるかが問題なんっすが、うちの会社の規定では、宿泊料は1泊6,800円だか。 それを超えた場合、領収書と添付すれば、実費は負担して貰える…と。 けど、めっちゃ超えたらアカンで! 高いところに泊まってもエエけど、あんまり高かったら、自腹やで! そう、言われちゃうラインがどの辺りなのか、見極めが難しいところなんっすが、ま、常識的に考えて、1万円以内。 そのように判断して、いいんじゃね? そんな気がしないでもありません。

 で、いろいろと探してみた結果、 ここ を押さえることにしました。 大江戸温泉物語っすかぁ…。 「安かろう、悪かろう」 なイメージで、あまりソソられるものがなかったりするんっすが、大江戸温泉物語かぁ。それくらいなら、許したろ。 そう、経理のお姉さんに言って貰えそうな気が…。 が、大江戸温泉物語の分際で、お値段がけっこう、お高かったりして、最大20%OFF 豪華バイキング2食付!スタンダードプラン 【夜景確約】 和室12畳というので、12,000円(税抜)。 1万円超えてるやん! ちょっとこれは、許せやんな! そう、言われちゃうような気がしますな。 あ、でも、【訳あり】シングル【禁煙】 ※低層階・エレベータ無・階段移動 (エレベータ無の2階 (景観保障無) 。フロント(3階)より階段で移動。フットマッサージ付。エレベーター音有)。 そういうプランなら、9,288円 (サービス料込・消費税込) やん! これなら、ぎりぎり許して貰えるような、やっぱりアカンような…。 小心者の僕は楽天ポイント2,000円分を費やすことにしたんっすが、それなら7,288円だから、さすがに文句は言われんでしょう。 夜景が綺麗そうで、いいな♪ (大江戸温泉物語やけど。) そんな基準で選んだ宿なのに、(景観保障無)というのはちょっと寂しいんっすが、眺めのほうはロビーとか、露天風呂とかから楽しむことにして。 で、ここ、料理も良さそう (バイキングやけど。) なんっすよね。 ちょうど今、 こんな企画 が。 暑い夏を乗り越えた身体に 『うまーか肉を!』 長崎ご当地グルメと秋のうまか肉フェス 〜豚肩ロースの香草塩パイ包みと佐世保レモンステーキ〜 を開催します♪ うぉぉぉぉぉ! 佐世保レモンステーキぃぃぃぃ! この夏、会社の旅行でハウステンボスへ行ったんっすが、レモンステーキ、食べ損ねちゃったんっすよね。 えーと、 ここ 参照。 < ハウステンボス (夜間編)> この、上のあたりにその話が出てくるんっすが、何で佐世保まで来て、海鮮丼の店やねん…。 この出来事は“のじりんの悲劇” として、深く僕の心の中に刻まれているんっすが、その雪辱を果たす機会が、こんなに早く巡ってくるとは! レモンステーキ、食って、食って、食いまくるで〜! 豚肩ロースの香草塩パイ包みとやらも、食って、食って、食いまくるで〜! ま、所詮は大江戸温泉物語なので、過度の期待は禁物なんっすが、ここ、朝食バイキングも、なかなか、よさ気でありますな。 「海鮮のっけ丼」 はお刺身、釜揚げしらす、アボガド、ネバネバ野菜など約12種類の具材を好きなだけ豪快に盛り放題! そうそう、長崎に来たらやっぱり、海鮮丼っすよね。 これは絶対に外せません。 更にライブキッチンでは、選べるトッピングでその場で焼きますふわとろオムレツ、長崎名物五島うどん、杉永蒲鉾出来立てでご提供。 これもいいっすな。 杉永蒲鉾って、よく知らんのですが、きっと、地元では有名なんでしょうな。 えーと、 これ っすか。 蒲鉾というより、魚肉練り製品屋さん? 個人的にはそっちのほうが嬉しいんっすが、第58回全国蒲鉾品評会 農林水産大臣賞 おさかなステーキ。 これを焼いてくれていたりしたら、かなり嬉しいっすな。 僕は魚貝類の類いがあまり好きではないんっすが、それは主に、頭だとか、目玉だとか、鱗だとか、骨だとか、内臓だとか、魚卵だとか、カニ味噌だとかがアカンのであって、それらが綺麗に除去されたプレーンな魚肉であれば、特に問題は無し。 で、それを練った製品は、むしろ好物だったりするんっすが、そんなこんなで、楽しみ♪

 で、当初、長崎に1泊して、次の日に半日ほど観光して、昼飯を食ってから、帰るかな。 そんなふうに考えていたんっすが、何となく、それでは勿体ないような気がしてきました。 10月12日頃から個人的に遊びに行く予定を立てていて、それは ここ 参照の “のどぐろフルコース” の宿だったりするんっすが、よくよく考えると、そこまでフルで食べたいものでもないような? そんな気もしてきました。 きときと亭 で、ノドグロの炙りを注文して食えば、それで十分なような? 10月は日帰りに短縮して、今回、もう1泊追加するというのが賢明かも知れないな。 そんな気がしてきました。 工場検査は僕の勝手な都合で金曜日ということにして貰って、土日と遊んで、その日のうちに帰れば、翌日は祭日でお休みだし、余裕じゃん♪ そうと決まれば、早速、もう1泊の手配をしなければならんのですが、で、当たってみた結果、完全に出遅れやんけ…。 そんな事実にぶち当たりました。 3連休の初日、空いている宿が、ほとんどねぇ…。 あったとしても、めっちゃクソ高ぇ…。「大江戸温泉物語 長崎ホテル清風」 の空きはあるみたいっすが、レモンステーキ食いまくりも、2日連続だとさすがに飽きるだろうし、うーん…。 金曜日なら選択肢はたくさんあるんっすが、果たして、どうしたものか…。 あ、なら、大江戸温泉を土曜日に回して、金曜日は違うところにすればエエんやんけ! それなら、経理のお姉さんに 「大江戸温泉物語なんか泊まったん?」 とか、蔑まれなくても済むし、我ながら、何て賢い! で、熟慮の結果、 ここ を押さえることにしました。 ホテルモントレ。 京都にあるやつは温泉だとか、日本料理の店だとか、めっちゃ愛用しているんっすが、残念ながら長崎のほうは大浴場はない模様。 ただ、ここ、何か、めっちゃ高級そうに見えるんっすが、料金的に、経理のお姉さんは大丈夫なん? そう、心配されるかも知れませんが、一休の 【24時間限定ポイント倍増キャンペーン】 朝食付プランがポイント最大15倍! …というのにちょうどブチ当たりました。 8,500円(消費税・サービス料込)だから、ま、大丈夫っすよね? で、1,360ptが還元されることになるみたいっすが、こちらのほうはポッケにナイナイさせて頂くとして。 晩飯は自腹で何とかしなければならないんっすが、ホテルの中のレストランに、敬老の日プラン 〜お箸で食べれるイタリアン〜 というのがあったので、ソレを予約しておきました。 イタリアンって、フランス料理ほどはハードルが高くないんだけど、スパゲティとか、めっちゃ食べにくいし、唇にケチャップがついて、絶対 こんなこと になっちゃうし、ナイフとフォークって、どうも苦手なんやよな…。 そんな弱点があったりするんっすが、お箸で食べれるなら、お気楽でいいかな? …と。 見たところ、メニューにスパゲティは無さそうだし。 ただ、敬老の日プランというのが、何かめっちゃ年寄り臭くってアレなんっすが、年寄りとか、絶対にナイフとフォーク、使えへんやろ? そう、蔑まれているように思えてなりません。 ま、実際、うまく使えないので、何にも言い返せないんっすが、とまあそんなこんなで、貍輅レ輅蛙鰮!!!

 ということで、今日はケニー・バロンっす。 地味の極みっすな。 あ、今日の後半は別に読まなくてもいいや。 そう、思ってしまった人も少なくない違いありませんが、そういう人は後悔することになると思うので、そのつもりで。 いや、これから書くレビューがめっちゃ面白い! …とか、そういうことではなくて、今回紹介するアルバムが、意外とイケてるで。 そういう話なんっすが、で、この人に関しては、わりと最近、取り上げたような気がしますな。 えーと、 これ 。 カキの美味しい季節になりましたなぁ。 …って、心にもない事を書いておりますな。 海鮮バーベキューで僕は結局、牡蠣は1個も食べなかったし、車で帰らなければならない関係上、酒も飲まなかったので、まったく元は取れなかったと思うんっすが、ソーセージばかり焼いて食べてましたからなぁ…。 で、ケニー・バロンに関しても、俳句のネタを含め、軽く触れられているので、今回は省略させて頂きますが、とまあそんなことで、 『イノセンス』 。 漢字で書くと 『陰嚢先生』 。 あまりセンスの感じられない先生ではありますが、録音されたのは1978年。 ジャズが死んで、約10年が経過した、まったく期待が持てない年代の作品でありますな。 ジャケットに写っているバロン君もジャケットではなく、私服みたいなのを着ているし、ま、頭をアフロにしていないだけ、マシかな? …と。 ただ、面子のほうは悪くなくて、前半の3曲にソニー・フォーチュン、後半の2曲にジミー・オーエンスが入っていたりします。 前回紹介した双頭コンボの相方でありますな。 ベース、ドラムス、パーカッションの人たちに関しては、面倒なので名前は省略させて頂きますが、前半と後半とでメンバーが替わるみたいっすな。 パーソネルに 「他」 と書かれているので、他にも地味に参加している人がいるっぽいんっすが、詳細は不明。 とまあそんなことで、演奏を聞いてみることにしましょうかぁ。

 1〜4曲目までがバロン君のオリジナルなんっすが、まずは 「サンシャワー」 。 いきなり、透明なエレピと、ブラジリアンっぽい笛(?)みたいな音色が耳に飛び込んできて、 「お?」 と、なってしまいます。 めっちゃフュージョンっぽいやんけ…。 ま、78年物なので、こういう展開も十分にあり得るワケなんっすが、言われてみれば、バロンの担当楽器も (key) という記載になってるし。 で、その後、ソニー・フォーチュンが登場して、リリカルな雰囲気のテーマを吹き始めます。 CDのクレジットは (as) という記載なんっすが、実際はソプラノ・サックスでありますな。 吹きようによって、都会的だったり、アラビア人みたいだったり、どちらにも転ぶ楽器なんっすが、ここではクールに電化された伴奏と相まって、何ともアンニュイなアーバンな夜。 そんな仕上がりになっておりますな。 エエやんけ! 杉田宏樹クンが書いた日本語ライナーによると、エレクトリック・ピアノとシンセサイザーの同時使いによるイントロに続いてサックスがテーマを奏でる。 そういうアレだったりするんっすが、なるほど、エレピの他に、シンセも使ってるんっすな。 新鮮な感じがすると思ったら、シンセだったんっすな。 で、テーマの後、ソプラノのソロが繰り広げられることになるんっすが、これがまた、実に素晴らしい出来だったりします。 めっちゃフュージョンっぽいやんけ…。 そんなふうに思ってしまった僕は、間違っていたな。 そう、思わずにはいられないほど、めっちゃジャズしてます。 続くバロンのエレピのソロも同様。 生ピと比べると、どうしても無機質に聞こえてしまうんっすが、むきになって、 「ムキぃぃぃ!」 と、否定するものでもないな。 そう、改めて気付かされました。 このオッサン、めっちゃカッコええやんけ! とまあそんなこんなで、最後に地味にベースのソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 アルバム・タイトル曲の 「イノセンス」 。 純潔、清浄、純真。 そういった意味なんっすな。 「陰嚢先生」 とか、汚れたことを言ってしまって、申し訳ない限り。 “Innocence is bliss” で、 「知らぬが仏」 。 そんな慣用句もあるみたいっす。 “I don't know Hotoke” と、ちゃうんかぁ…。 で、曲のほうはというと、何というか、実にイノセンス。 「悟り」 を感じさせる、ピュアでスローな仕上がりでありますな。 で、ここでもソニー・フォーチュンのソプラノが、いい味を出しております。 アドリブも絶好調っすな。 で、フォーチュンと言えば 「恋するフォーチュン・クッキー」 なんっすが、こうして聞いてみると、普通にめっちゃ、ええ歌やんけ! 少なくとも、荒井薫子には 48対1 くらいで、コールド勝ちしちゃいそうな? 東京オリンピックの閉会式は、これでいいんじゃね? そんな気すらしてきちゃったんっすが、で、演奏のほうはというと、バロンがテーマでエレピを弾き、サックス・ソロのバックではピアノも加える鍵盤使いがユニークだな…と。 で、ソプラノ・ソロを引き継いだバロンは、ピアノで急速調のソロを取り、背景にエレピを多重録音する、実験的な音作りにも挑んでいるな…と。 で、この生ピのソロ、めっちゃよくね? このオッサン、意外と実力者だったりするんじゃね? そんな気がしないでもなくて、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。 で、次。 「バッカナル」 。 ドラえもんの秘密道具に 「バカニナール」 という、馬鹿になる薬がありそうな気がするんっすが、Bacchanal = バッカス (Bacchus) の信者、飲み騒ぐ人、どんちゃん騒ぎ。 ほぉ、そんな意味があるんっすな。 バッカス = 酒の神様っすよね。 酒粕 = 酒のカスとは、ちょっと違うよな…と。 で、どんな “どんちゃん騒ぎ” が繰り広げられているのかと思ったら、アップテンポの賑やかな曲調で、当時のバロンがブラジリアン・フュージョンに通じるサウンドにシンパシーを抱いていたことを今に伝えるな…と。 ライリーのドラム・ソロも躍動的だな…と。 無論、バロンとフォーチュンのソロも躍るように動いている的だったりするし、とまあそんなこんなで、テーマに戻って、おしまい。

 …と、ここまでが前半っす。 世間では、ここまで3曲が凄ぇぇぇ! ソニー・フォーチュン、半端ねぇぇぇ! そんな論調だったりして、後半に関しては、あまり触れられていなかったりするんっすが、ジミー・オーエンスでは、地味過ぎっすからね。 個人的には、地味に応援したいところなんっすが、ということで、 「サンデイ・モーニング」 。 柔らかいエレピに乗ったスローなトランペット・テーマが、曲名通りのサウンド・イメージを表現。 そう、杉田クンが書いている通りのアレなんっすが、杉田るは、及ばざるが如し。 そんな諺がありますが、ここでのプレイは過ぎたらない、控えめなものだったりして、なかなかに絶妙であるな…と。 オーエンスも悪くないゾ…っと。 対するバロンくんのソロは、出だしこそ控え目ながら、次第に熱くなっていく様が、なかなかにホットであるな…と。 ということで、ラストっす。  「ナッシング・トゥ・フィアー」 。 作曲者として、ジミー・オーエンスとクリス・ホワイトの名前がクレジットされております。 キャッチーな旋律を持った、なかなかの佳作でありますな。 で、演奏のほうはというと、オーエンス、バロン、共に頑張ってくれていて、よかったな…と。 とまあそんなことで、後半の2曲はやはり書くことが無かったんっすが、今日のところは、以上っす。

【総合評価】 70年代後半物らしく、しっかりと電気に走ってはおりますが、中途半端にジャズ・ロックに走ったりせず、めっちゃフュージョンっぽいやんけ。 …とか思っていたら、思いのほかにハードなジャズであったな…と。 個人的に電気はあまり得意じゃないし、電験3種の電気理論とか、5択のマークシートで正解率が20%以下だったりしたし、先日、仕事中に久しぶりに感電しちゃったし、100ボルトはともかく、200ボルトは、かなり来ますぜ。 ビリっと痺れるというより、ガツンと痛い感じ。 ますます電気嫌いになっちゃいそうな昨今、電気も悪くないよな。 そう、再認識させてくれる仕上がりだったりして、期待度が低かっただけに、思わぬ拾いものだったりして、超オススメ☆


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